カートゥーンネットワーク

 CS放送「歌舞伎チャンネル」が3月いっぱいで放送を終了します。局の経営が上手くいかなかったようです。残念ですね。

 そこで! 「カートゥーンネットワーク」と契約しました。

 「天才バカボン」を放送しているからです。

 念のため解説しておきますが、「バカボン」は赤塚不二夫原作の、ナンセンス・ギャグ漫画の金字塔です。1960年代〜70年代に連載され、すぐにTVアニメ化されました。

 「これでいいのだ!」という名セリフで全てを解決してしまうパパを中心に、

 素直だけど天然ボケの息子・バカボン、

 美人で良妻賢母のママ、

 天才のハジメちゃん、

以上4人のバカボン一家と、近所の人々が非常識な日常を繰り広げます。

 強烈だけどなぜか憎めないキャラクター達が繰り出すギャグの世界は、今日見ても新鮮です。何度見ても褪せないスゴさがあります。

 実は、私は「バカボン」の原作漫画30巻を全て読破した、バカボン通なのです。1971年に放送開始された、TVアニメ版も全部見ました。

 あれから、40年。久方ぶりのマイ・ブームです。

 見ていると、TVの中の昭和な風景が懐かしく、「自分はつくづく、この漫画で育った世代なのだな」と感じます。

 5/15に「ちんや すき焼き通」検定を実施しますが、その内に「バカボン通検定」も実施しようかな、と考えているところです。

(例題)初期のTVアニメ版で、パパを演じた声優の名前は?⇒雨森雅司

   ところが、震災以降「バカボン」は放送されなくってしまいました。

  行き過ぎた自粛ムードは、日本経済を縮め、被災地を支援するための経済力を弱めますから、私は良くないと思っています。

  でも、さすがに「これでいいのだ!」というわけには、いかないですかね。

  被災地の皆様に、こころよりお見舞い申し上げます。

  本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて381日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。

 Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (2)

涙腺

 飲食業は平和産業ですので、こういう状況だとキャンセルが殺到します。

 昨日、店は休んだものの、私だけは電話番で出勤しました。電話はほどんど鳴らず、たまにかかる電話はほとんどキャンセルです。大勢のキャンセルでも黙って伺うだけです。

 ところが、夕刻、30分前にキャンセルされた同じ時間帯に、同じ人数の新たな予約が!

 お孫さんの合格祝を親戚をあげてなさるとか。

 泣きました、電話を切り終える前に。新たな力の芽生えです。お目出度いです。

 このブログも平常に戻す頃合ですね。

 被災してない者が、くよくよしても仕方ありません。どうもツイッターを見ていたら、泣ける話しが多くて、涙腺が緩んでいたようです。今回、テレビ=悲惨さ強調、ツイッター=勇気をもらえる、と好対照ですね。

 どうも私は、悲惨な状況を見ると呆然とするばかりで泣かず、一方こんな状況でも勇気づけあったり、助け合ったりする人の姿を見ると泣くようです。

 店は本日より通常営業。ブログは明日より通常に戻します。ご愛読を。

追伸

 3/13に実施予定だった、第二回「ちんや すき焼き通検定」試験は、地震の影響を考慮して、5/15に延期いたしました。

  本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)

臨時休業させていただきます。

 今の状況は、SF映画のシーンを見ているようで、呆然として、自分の人生に起こっていることなのか、判然としません。被災された方は、なおさら、その思いが強いでしょうね。

  心より、お見舞い申し上げます。

 それ以外の言葉が見出せない日、それが今日、2011.3.13です。

  3/13は、地震による停電の心配があり、また原発の状況も予断を許さないため、誠に残念極まりない事態ですが、臨時休業させていただきます。

 実際、弊店では、被災は軽微なのですが、ほとんどの予約がキャンセルになり、建物は無事でも、事実上営業になりません。

 仕方がないので、自分で、すき焼きを食って英気を養っております。
 被災地域の知人からメールが来て無事が確認できたので、肉を贈ることにしました。元気をつけてもらいたいです。

 再建しましょう、ニッポン!

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。  

 

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)

謝罪記者会見

 事件を起した企業や官庁が謝罪記者会見をしているのを、ニュースで目にすることがあります。近年のお約束の光景ですね。

 その会社の社長さんが出てこなかったりすると、たいてい記者連中から、吊るし上げの憂き目にあいます。

 でも、あれって、商売の中で問題があった場合の標準形なんでしょうか。最近、弊店の現場で、あれと似たようなことをしなければならず、戸惑うことが、たまにあります。

 お茶に異物が入っていたぞ!⇒気をつけろ!

という事故について、社長本人が出てきて謝罪しないと気にいらない、という方が増えたようです。

 それも、謝り方が真摯、つまりは土下座でないと不充分のようです。

 問題があった時は、すぐお詫びして取り替えないといけませんが、その時言い訳をするのが、最もNGです。日頃そういう場合に、言い訳しないよう、店の連中に言っているのですが、そこは人情で、言い訳してしまう者もいます。これが実によくありません。

 異物の件で腹がたったが、それよりも、

⇒謝り方がなってないぞ。と、いうことは、

⇒教育が悪いんだ。と、いうことは、

⇒社長の責任だ。

という次第になります。御高説御尤もと存じます。

 御尤もなので、会見いたしますよ、勿論、私は。

 でも私が逆の立場なら、自分の名刺に「ご主人様、御気を付けを。」と走り書きして、帰り際に下足番の人に手渡して帰ります。それで先方に用件は通じるからです。

 記者会見を標準形にしていると、いつか自分も、何かミスった時に、そういうことをしないといけませんね。逆の目に遭います。

 人の生き死にが関係している時なら、厳格なカタチが望ましいのは、言うまでもありませんが、そうでもない時は融通があっても良いように思います。

 今、動向が気になるのは、例の京大の、カンニング予備校生ですね。

 私は、いつでも厳格な社会はどうかと思うので、他人のミスで被害を蒙った時も、塩梅の良い動きを心がけています。

 それじゃあ、ストレス溜まるだろうって?

 まあ、たいてい大丈夫です。

 私には、このブログがあって、読者の皆さんがいますので。ひひひひ。 

追伸

 3/13(日)実施予定の、「ちんや すき焼き通検定」の、受験申込みの受付を、2/16より開始しました。詳しくは、こちらをご覧下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて373日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。

 Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)

好きでない言葉

 最近、我々の業界でよく耳にする言葉で、私が好きでない言葉があります。それは、

 フユウソウ

 正しく変換できますか? 理系な貴女は「浮遊層」と変換したのではないですか?

 違いますよ、観光業界では。「富裕層」が正解です。「中国人富裕層」とか「新興国富裕層」とか言います。

 なんで、この言葉がイヤなのか、考えてみたんですが、人間のことを「層」と言っているから良い感じがしないのだと思います。層という言葉は「関東ローム層」とか、語感が土のイメージなのに、それを人間のことを表現するのに使うのは、いかがなもんでしょう。

 観光業は、人と人を結ぶ「平和産業」なのに、他国人を層扱いしていて、日本に良い印象を持っていただけるか心配になります。

 国土交通省から「訪日外国人旅行者の受入環境整備に係る調査業務報告書」という御本が送られてきたので、今読んでいますが、やはり「富裕層」と書かれていますね。

 お役所の御用には、喜んで協力申し上げるつもりですが、どうも、お役所や大学の皆さんは、使う言葉がそんな調子なので、我々は引きずられないようにしないといけません。

 少なくとも、私は層扱いされたくはないですからね、海外で。

 私のような人間は、「浮遊草」扱いでお願いしたいです。こう見えても、土よりは上等ですから。

 お後がよろしいようで。

追伸

 3/13(日)実施予定の、「ちんや すき焼き通検定」の、受験申込みの受付を、2/16より開始しました。詳しくは、こちらをご覧下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて370日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。

 Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)

こういうときこそ

 弊ブログは、昨日から2年目に入りました。引き続き、ご愛読をお願い申し上げます。さて、

 月刊「百味」3月号が届きました。

 「百味」には、向笠千恵子先生の『続すき焼き ものがたり』が連載されています。この連載は、昨年の5月号より始まったもので、もう今回で第11回です。この連載を、私が早速読むだけでなく、「ちんや」では全従業員が読んでいます。

 このところ寒いので、もうお忘れの方もおいでかもしれませんが、2010年は猛暑で、農作物が不作でした。そういう中「こういうときこそ、すき焼き好きは立ち上がらないといけない。生産者やお店を力づけるために、もりもりすき焼きをたべよう。」という趣向の、食事会があったようです。その顛末が、この号に載っていました。

 会場は「すきや連」メンバーで、前橋市の「牛や清」さん。

 この会には、やはり「すきや連」メンバーで納豆生産者の「下仁田納豆」さんも参加されたようですが、今年の大豆の作柄の話しになると、

 「今日は渋い顔」・・・

 そうなんです。今年は、ほとんどの作物の出来が本当に悪く、困っています。先日弊店でも、ネギが美味しくない、という苦情があって、その時は泣きそうになりました。

 そのネギを食べてみましたら、まあ、普通です。普通に食べられます。でも出来の良い時は「ネギがこんなに美味しいって初めて知りました!」とか言っていただいていたのが、弊店の千住ネギです。

 そもそもの期待値が、そのレベルだったのでしょう。それから比べれば、美味しくはありませんね、たしかに。

 そういう中「こういうときこそ、すき焼き好きは立ち上がらないといけない。生産者やお店を力づけるために、もりもりすき焼きをたべよう。」という、御考えは本当に有り難いことです。

 そういう風に思っていただくためにも、生産者サイド・店サイドとしては、悪い情報を隠しだてしない、ということが大事と思います。

 天気には勝てず、最高レベルのものが非常に少ないのは事実です。ですので、その事実を、ここにこうして、わざわざブログに書かせていただきます。

 そういう中でも、すき焼き屋に行ってやろう、という方もきっとおいでと信じます。むしろ、こういう時こそ、と思って下さる日本人が現れるハズ、と期待しています。

 期待しつつ、自分に不利であっても、情報は出そうと思っています。

 実は、酔っぱらいだとか・・・

追伸

 3/13(日)実施予定の、「ちんや すき焼き通検定」の、受験申込みの受付を、2/16より開始しました。詳しくは、こちらをご覧下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて367日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。

 Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。

 

 

 

「カリスマ受け売り師・住吉史彦の生涯の半分くらい」六夜連続興業の内の第五夜=戦時下

 弊ブログは連続更新365日へ向けてカウントダウンに入っております。

 題して、

 ブログ連続更新365日記念スペシャル

 「カリスマ受け売り師・住吉史彦の生涯の半分くらい」

 六夜連続興業の内の第五夜=戦時下

 私が「ちんや」の社長に就任しましたのは、平成13年(2001年)8月のことです。

 その翌月に、日本で初めて、BSEの問題が勃発しました。弊店の売上は半分に成りました。当時は景気も悪い頃でしたので、ヒジョーに辛い状況に、イキナリ突入しました。

 弊店の売上が減っただけでなく、突然「食の安全」がおびやさかれた結果、日本中が、軽いパニック状態になりました。その後、今日に至るまで、次々にいろいろな食品の安全性が問い正されるようになり、法律や制度、表示の仕方が次々に変わり続けてきました。そうした、食の世界の激動期の入り口が、この、平成13年のBSE問題でした。

 でも当時は、そこまでの事が起こるとは、まだ想像しておらず、なにしろ、売上が半分に成ったことで、弱ってしまいました。

 この同じ9月に、アメリカではアルカイーダの同時多発テロがありました。そう、9.11の事件です。

 この時ブッシュ大統領は声明を出し、

 ・これはテロリストとの戦争だ。

 ・テロリストを必ず捕らえて裁きに掛ける。

 ・テロリストとは交渉しない、と宣言しました。

 この内の、特に3番目はその後に外交上のネックとなり、アメリカが世界の中で、孤立する遠因になっていくわけですが、この当時、そんなことは思いません。むしろ大統領は支持率90%以上という、国民の強い支持を得ましたね。

 同じ頃、やはり戦時下のような、苦しい状況にあった私は、これを見て考えました。

 マネしよう! そこで店の連中を集めて宣言したのが、

 ・皆さんをクビにはしない。

 ・必要以上に「ウチの肉は安全です」「安全です」「安全です」と言うな。

 ・値下げはしないぞ。

 ・足元を見て、値下げを要求してきた客は殴れ。

 結果、私も戦時下大統領と成りました。ブッシュさんは、その後サンザンだったようですが、私はかなりスッキリしました。勿論、経済的には非常に苦労しましたが、気持ちが晴れました。

 その後、今日に至るまで、食の世界は激動の時代が続き、それにいちいち対応することに忙殺されてしまったのは、残念なことでした。

  BSE以外にも、いろいろありました。思いおこせば、O-157、強毒性鳥インフルエンザ、口蹄疫、中国製毒ギョーザ、事故米転用事件、食品添加物、個体識別、偽装表示・・・・・そんな話題ばかりでしたね。

 私の30歳代後半は、丁度そうした時期に当たりました。結果、しっかり後継者としての、地歩を固めることが、疎かだったと言えると思いますが、三途の河を見物できたのは、貴重な体験でした。

  明日は、いよいよ大詰め、少しは進歩します。

追伸

 3/13(日)実施予定の、「ちんや すき焼き通検定」の、受験申込みの受付を、2/16より開始しました。詳しくは、こちらをご覧下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて364日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。

 Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。

Filed under: すき焼きフル・トーク,ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)

新鮮なのが、お好き

  1/30に実施した、第1回「ちんや すき焼き通検定」に合格した方から予約が入りました。ご結婚1周年で、両家のご両親と食事されるとか。

 有り難うございます!&おめでとうございます!さて、

 日本人は、なにしろ新鮮なものが好きだよね、という人がたまにいます。

 そうでしょうか?

 たしかに魚介類を生食するのが、日本の食文化の特徴ではあります。しかし醗酵させたり熟成させたりした食品も、もう一つの、日本の食文化であります。

 たとえば醤油・味噌・納豆・日本酒なども日本の食文化の代表ですが、新鮮さとは対極ですよね。寿司も、今現在は生魚を使う寿司が主流ですが、かつては醗酵食品でしたよね。

 醗酵以外にも、熟成の食文化もあります。有名なところでは、沖縄の泡盛の「しつぎ」があります。また超高級な料亭さんで、吸い物の出汁をひくために使う昆布も熟成させたものです。数年とかそれ以上の年月寝かせてから使うそうです。

 そうです。本来、日本人はなにしろ新鮮なものが好き、とは言いがたいのです。

 でも近年「醗酵・熟成」陣営の旗色があまり良くないのも事実です。

 なぜって、醗酵を簡略化させる技術が、どんどん出来ているからです。醤油も味噌も納豆も日本酒も酢も味醂も、速醸が可能になりました。経済的な利便性を追求した結果ですね。

 自然に醗酵をさせていないもの=速醸ものは、どうしてもやはり味が落ちるものですが、日本人は、それを受け入れてしまいました。結果、おいしくないのだから、「なにしろ醗酵食品が好き」という感情を持ちにくくなったのは当然です。

 かたや、冷蔵流通ルートが確立した結果、生魚は確実においしくなりました。一方はおいしくなり、一方はマズくなったわけです。私が「旗色があまり良くない」と申す理由は、そこです。

 「日本人は、なにしろ新鮮なものが好きだよね」と見えるのは、その結果なのかもしれません。日本人が、新鮮さ以外の価値観や味わいを重んじなくなって来ているように見えます。

 でも、ちゃんと時間をかけた食べ物はゼッタイにおいしいです。

 先日、つくば市の蔵元「浦里酒造」さんの三年古酒(=日本酒の古酒)を、弊店のすき焼きとあわせたところ・・・

 合いました!

 私は従来、すき焼きと最も合う酒は、日本酒の古酒ではないかと考えています。熟成肉と熟成酒だから、当然かもしれません。

 今、私は、日本の飲食の場面で「熟成」がもっと重視されるようにしたいと考えております。

 「年代物の古酒と、すき焼き」なんていうイベントも考えていきたいと夢想しています。

 さんざん酔っぱらっても、この組み合わせの妙は、堪能できると思いますよ。

 すごく、私向きかと・・・

追伸

 3/13(日)実施予定の、「ちんや すき焼き通検定」の、受験申込みの受付を、2/16より開始しました。詳しくは、こちらをご覧下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて359日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。

 Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。

 

 

Filed under: すき焼きフル・トーク,ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)

夫婦で旅を

  先週末、高額のメニューを召し上がった女性が「ちんやメンバーズカード」に入会されました。申込書を拝見すると、「記念日割引」の対象になる記念日は創立記念日。肩書はと言うと・・・

 おお、女社長様。創立記念日に全社員で、すき焼き宴会なんて最高ですよね。今後もご散財をお願い申し上げます。さて、

 3月に京都「三嶋亭」さんで、第八回「すきや連」を開催します。これまでの七回は東京と横浜で開催してまいりまして、今回が初の京都進出です。

  そういうことで、初の遠征ですので、

 関東の人がどのくらい参加してくれるだろう、

 「三嶋亭」さんには50人収容の大きい宴会場があるのに、参加者が20人とか25人とかだったら、カッコ悪いなあ、そうなったら「三嶋亭」のM社長に対して面目ないなあ、と思っておりましたが、結果は・・・

  定員オーバー!!

  2/21の締め切り日を待たずに、大広間はいっぱいとなり、今後、出遅れたお申し込みが来た場合、旗振り役兼事務局長の私は、それを断らないといけません。嬉しい悲鳴です。

  で、遠征にも関わらず、定員オーバーと成った理由ですが、それは、夫婦お揃いでのご参加が何組かあったからです。

  これまで「ちんや」を含めた、関東の店で開催した時は、そういう例はありませんでした。現社長のお父上と後継者のご子息が二人で、つまり男二人で参加なさる、というケースはありましたが、夫婦二人で、というのはありませんでした。

  それが「京都で」となった途端、私の所へ、遠慮がちな電話がかかってくるようになりました、

 「混んでいるようなら諦めますけど、ヨメを連れて行っても構わないでしょうか?」

 「ウチのワイフが、連れて行けって申しますんですけど、大丈夫でしょうか?」

  やはり京都という磁場が旅情を誘うんですねえ。

  浅草で開催した時は、そういうことがゼンゼン無かったのが、かなり悔しいです。浅草も国際観光地であって、「来街者数で京都をぬくぞ!!」と、この辺りの皆さんは鼻息が荒いのですが、「夫婦度」という点では完敗していることが分かりました。

  今後は、そういう観点で、浅草の街のことを考えてみないといけないかもしれません。幸い、「ちんやメンバーズ・カード」に「記念日」として、ご結婚記念日を登録されている会員さんが増えてきました。

  夫婦の記念日に、二人で浅草へ!となったら良いですね。

  それで、住吉はどうするんだって?

  そりゃあ、ウチのヨメは断りましたよ。だって定員オーバーですから。

  何の問題も在りませんよ、言うまでも無く、勿論、全く。

追伸

 3/13(日)実施予定の、「ちんや すき焼き通検定」の、受験申込みの受付を、2/16より開始しました。詳しくは、こちらをご覧下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて358日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。

 Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。

 

 

 

Filed under: すきや連,ぼやき部屋,飲食業界交遊録 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)

地場産業

 先日、小学校のPTAの方が「ちんやメンバーズカード」に入会されました。記念日は「子供の入学式の日」。ほお、そういう記念日がありましたか。

 記念日割引を使って、PTAと先生方の歓送迎会を「ちんや」でして下さるとか。有り難いですね。さて、

 2/17に東京商工会議所台東支部の評議員会に出席しました。

 商議所ですから、いろいろな業種の社長さん達が一同に会しておられましたが、歴然としていたことがあります。それは、

・観光関係の社長さん達の、鼻息の荒さ

⇒スカイツリーとパンダで、イヤでも客が来るぞ、どうしよう!!

・一方、地場産業関係の社長さん達の、景気の悪さ

⇒市場規模がピーク時の3分の1になった・・・

 廃業が多く、企業数がピーク時の6割になった・・・

 生産現場が丸ごと中国に移転して、国内は空洞化したが、そうしたら今度はインドやベトナムに追い上げられはじめた・・・とか。3番目は景気と言うよりは、経済構造の変化ですが、いやはや、大変なことです。

 弊社は観光業界に身を置いていますので、当然、鼻息の荒い方に入るのが普通かもしれませんが、私個人の気分は、どうも違います。

 そもそも私は、地域の方々にすき焼きを召し上がっていただきたいと思っています。それも、できれば親子・孫・曾孫と代々、ご家族お揃いで、お越しいただきたいと思っています。

 正月・お彼岸・花見・祭り・花火・お盆・そしてまた秋のお彼岸。お孫さんの誕生日。お爺ちゃんの還暦。そういうご家族の思い出の中で商売をさせていただくのが、私の理想形です。

 そういう風に使って下さる方々と言えば、地域の地場産業の方々ですよね。

 だから、どうも私の気分は、景気の悪い皆さんの気分に添ってしまいます。

 ご観光の方も、勿論大事ですが、そういう方は今時たいていネット経由です。浅草へ行った経験のない中で店を探すわけですから、ネットのランキングなどを調べて見えているのだと思います。

 味を表現できない、ネット情報に基づいて行動しておいでの方には、ご満足いただけない場合が当然あります。その点が、お爺ちゃんが「ちんや」が好きで、自分も2才の時から来ている、という方とは、どうしても違います。

 だから、私は地場産業の再興を心より祈念しております。

 あ、でも、ネットはネットでも、このブログを読んで見えた方は別ですよ。

 ブログ読んで来ました!とか、できれば、

 毎日読んでます!とかいう方に来ていただくのは、それはそれで、私の理想形の商売です、ハイ。

 そういう方、是非是非お声かけ下さい。

追伸

 3/13(日)実施予定の、「ちんや すき焼き通検定」の、受験申込みの受付を、2/16より開始しました。詳しくは、こちらをご覧下さい。

 本日も、最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて357日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。

 Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。

 

Filed under: ぼやき部屋,浅草インサイダー情報 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)