インド人、嘘つかない

あのインド料理店「ナイルレストラン」オーナーのG.M.ナイルさんと奥様が結婚前のデートを「ちんや」でしていたとは、知りませんでした。ありがとうございます。

ナイルさんと言えば「インド人、嘘つかない」が有名です。インド独立運動のため日本に滞在していたA.M.ナイルさんの次男として日本で生まれ、やがて父が銀座に開いたインド料理店の経営を引き継ぎました。また「日本語ぺらぺらのインド人」という独特のキャラクターが買われて、テレビタレントとしても活躍されました。

そのナイルさんに『週刊朝日』( 2018330日号)がインタビューしたところでは、

夫(ナイル):初めて(妻に)会ったときは、驚きましたね。こんなにかわいい人がこの世にはいるもんなのかと。

妻:大げさな。それより、覚えてる? 私があなたに、ピザをごちそうしたの。

夫:そうだ! そうだった! 新宿だったっけ。

妻:「チボリ」っていう、おしゃれなお店でした。当時ピザを出すところなんてほとんどなくて。

夫:お返しにすき焼きをごちそうしたよね。浅草の「ちんや」のお座敷だった。

妻:今思うと、10代のするデートじゃないわね(笑)。

・・・知りませんでした。ありがとうございます。

 

追伸

先日「東都のれん会」さんのご依頼により、日本橋三越本店でトークショーをさせていただきました。催事『江戸東京味・技めぐり』を盛り上げるためでした。

演題は【意外と知らないお肉の話しー肉選びの目線が変わります】

動画が撮ってありますので、こちらからご覧ください。

 

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.954連続更新を達成しました。すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

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江戸甘味噌

「ちんや」は321日より26日まで日本橋三越本店の催事『江戸東京味・技めぐり』に出店し、精肉の販売をさせていただきました。

会期中には、この催事を後援していた「東都のれん会」さんのご依頼で、私のトークショーもさせていただきました。(動画はこちらです)ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。

さて、この催事に「ちくま味噌」さんが出店していたので、私は「からし酢味噌」の瓶詰を購入しました。

野菜を湯がいて、これを付けるだけで、あっ!と言う間に和食になりますから、当然晩酌のアテになります。当分色々楽しみめると思っています。

で、この「からし酢味噌ですが、「からし・酢・味噌」というからには、辛くて酸っぱいのかと思いきや、第一印象は甘いです。あまずっぱい、という感じで、辛みは最小限です。

なぜ、甘いか。

それは味噌自体が「江戸甘味噌」だからです。今では東京でも「仙台味噌」「信州味噌」が好まれますが、それは昭和戦後の話しで、江戸時代から昭和戦前までは「江戸甘」が江戸っ子の好物でした。

その生産量が減ったのは、甘かったからです。

「江戸甘」の甘味は、米をたくさん入れて、それを発酵させることによって造られていて、砂糖を加えているわけではありません。それが昭和の戦争中に「贅沢だ!」ということになり、禁止されました。そして、その約10年の空白期間に、消費者の嗜好が変わってしまいました。1951年に生産が再開されましたが、生産量は激減したまま現在に至っています。

浅草の人間は「駒形どぜう」さんに行って、どじょう汁を頼むと「江戸甘」が入っていますから、なじみがありますが、それ以外で一般の方が親しむ機会は少なかろうと思います。

江戸の味の復活を祈念します。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.953連続更新を達成しました。すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

 

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てつえもん丼

「てつえもん丼」をいただきました。

「てつえもん丼」は、鶏鍋「玉ひで」さんの新作親子丼で、日本橋三越の催事『江戸東京味・技めぐり』に「玉ひで」さんのイートインのブースが出ていたので、そこでいただきました。

さて、その「てつえもん丼」は、昆布だしを使った親子丼です。非常にサッパリして、美味しいと思いました。

「玉ひで」のご主人は、

思ったほど評判が良くないんだよね・・・

とボヤいておいででしたが、美味しいと思いますよ。

昆布だしとは別に、温かい鶏だしが湯飲みくらいの器に入れられて運ばれて来て、お好みでその鶏だしを入れるのがオススメだという説明です。ダブル出汁=旨味の相乗効果の作戦ですね。また、具の中にアクセントとして、酸味のあるものも入れられていて、結構なものだと思いました。

「思ったほど・・・」だとしたら、このブースが「てつえもん」だけだったからでしょう。古典的な親子丼にしか興味のない人もいますからね。

「玉ひで」の当代は、この「てつえもん丼」の他にも、鶏のモツを原料にした鶏醤という、魚醬のような調味料を使った料理を考案したりと、大変意欲的な方です。溶き卵にカレーオイルやヨーグルトを入れている私としては、親近感を抱いています。

「てつえもん丼」、結構なお味と思いましたよ。

 

追伸

先日「東都のれん会」さんのご依頼により、日本橋三越本店でトークショーをさせていただきました。催事『江戸東京味・技めぐり』を盛り上げるためでした。

演題は【意外と知らないお肉の話しー肉選びの目線が変わります】

動画が撮ってありますので、こちらからご覧ください。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.952連続更新を達成しました。すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

 

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成熟脳

私はかねて「食育」は重要です、特にお爺ちゃん・お婆ちゃんと一緒に美味しいものを食べて下さいね!と言ってまいりましたが、そのことを脳科学的に説明してくれる御本を発見しました。それは、

『成熟脳―脳の本番は56歳から始まる―』(黒川伊保子/著、新潮文庫)

脳科学者の黒川伊保子先生は、ご縁あって、お目にかかったことがあり、その後も新著が出ると読むようにしているのですが、今回の御本は、脳に起こる人生の波を書いたものです。曰く、

「ヒトの脳の一生は、面白いほど7年ごとに段階を経ていく。子ども脳から14歳までにおとな脳へと成長し、28年間であらゆる知識や感覚を得てピークを迎えるも、まだ試行錯誤を繰り返す。やがて更年期やもの忘れを経験し、心細くなるもの。だが、それは「老化」ではなく「進化」の証。物事の優先順位が見えてくる脳の最高潮期は、ようやく56歳で始まりを告げる! 」

・・・とうことで、最初に重要なのは「子供脳」です。

人の脳は、14歳以降「おとな脳」になって、どんどん色々なことを脳に記憶して行きます。暗記もの・受験勉強などに最適なのは、この時期です。

が、その前の「子供脳」は、

「五官が受け取った感性情報も丸ごと記憶していくのである。12歳までの記憶は、ときに、匂いや味を連れてくることがある。小学校のとき、友達のお父さんの車でプールに連れて行ってもらった記憶を想起したとき、その車の匂いや、その時口の中に入っていたキャンディーの味を鮮やかに思い出す」

これって、「すき焼き思い出ストーリー」にそっくりではないですか。

人の脳は、その後論理的なことばかりを集中的に記憶するようになり、やがて判断や決断をする段階に行きますが、その間感性は脇に置かれます。それが56歳まで。社会では「現役世代」と言われます。

そして56歳以降。

ここから人の脳は、能や書、古美術といったものを愛でるようになります。あるいは桜、紅葉、木洩れ日、舞い落ちる雪。

だから、56歳以上と14歳以下が一緒に食事をするのが良いのです。

料理やアートに関わっている皆さん、この御本は必読と思いますよ。

 

追伸

27日は火曜日ですが、隅田公園の桜が満開ですので営業致します。

地下一階「ちんや亭」も営業致します。どうぞ、ご利用下さいませ。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.948連続更新を達成しました。すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

 

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梅ちゃん食堂

巨人軍や甲子園球児の定宿で料理長をなさっていた「梅ちゃん」こと梅田茂雄さんの味が製品になったそうです。

シリーズの名は「梅ちゃん食堂」。

が、製品サイズは「業務用」。現役時代の「梅ちゃん」がアスリートの食を支えることに従事したように、この製品は選手寮や学生寮に納めたいとか。つまりは、業務用調味料です。

「梅ちゃん」は、以前『巨人ナインが愛した味――情熱料理人「梅ちゃん」のおいしい交遊録』(プレジデント社)という本を出しておられますが、その本を出す時、原辰徳さんは、

「あのタレのレシピも公開するのか?でもあの味は梅田さんにしか作れないはず!」と言ったそうな。

その味が今回は製品になるのです。

本の時も、今回も製品化を担当しているのは、ご子息です。

本の後で一時体調を崩されたお父様の様子を見て、味をなんとしても遺さねばと思ったのだそうです。

もちろん、味の再現は大変だったそうです。でも「梅ちゃん」が「俺が作るのより美味いよ!」と唸るほどのものが出来上がったとか。

選手寮とかの筋にお詳しい方、どうぞ、よろしくお願いします。

「あまから」と「鉄板焼き」の2種類があります。

問い合わせ先は株式会社サンライズ。

追伸①

日本橋三越本店の催事『江戸東京味・技めぐり』でトークショーをさせていただくことになりました。

聞いてくれる方が少ないと悲しいので、お時間のあります方は是非お出かけ下さい。

時間は3月24日(土)の13時30分~と15時~の2回、

場所は本館7階催物会場です。

演題は【意外と知らないお肉の話しー肉選びの目線が変わります】

内容はもちろん「適サシ肉」の話しです。(2回同じ内容です)

詳細は、こちらです。

追伸②

27日は火曜日ですが、隅田公園の桜が満開ですので営業致します。

地下一階「ちんや亭」も営業致します。どうぞ、ご利用下さいませ。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.946連続更新を達成しました。すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

 

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なにわの伝統野菜

大阪道頓堀の「はり重」さんに伺った件は、弊ブログの35日号に書きましたが、それ以来「なにわの伝統野菜」について調べています。

大阪府が定めている、

「なにわの伝統野菜」の基準は、

(1) 概ね100年前から大阪府内で栽培されてきた野菜

(2) 苗、種子等の来歴が明らかで、大阪独自の品目、品種であり、栽培に供する苗、種子等の確保が可能な野菜

(3) 府内で生産されている野菜

~だそうで「天王寺蕪」が一番有名かと思いますが、その「なにわの伝統野菜」に、すき焼き屋には朗報なのですが、平成294月から「難波葱」が仲間入りしたそうです。18品目めです。

その他には、

守口大根

泉州黄玉葱

などがありますが、すき焼きですので、何と言っても、葱に興味があります。

一般に伝統野菜は季節が限定され、それで売りづらいのですが、実験的に大阪府の南の方(岸和田)で12月に、難波葱の種まきをしているとかで、うまくいくと、あまりネギ坊主も出ないで5月、6月まで行けるかもと聞きます。

次回うかがうのが楽しみです。

追伸①

日本橋三越本店の催事『江戸東京味・技めぐり』でトークショーをさせていただくことになりました。

聞いてくれる方が少ないと悲しいので、お時間のあります方は是非お出かけ下さい。

時間は3月24日(土)の13時30分~と15時~の2回、

場所は本館7階催物会場です。

演題は【意外と知らないお肉の話しー肉選びの目線が変わります】

内容はもちろん「適サシ肉」の話しです。(2回同じ内容です)

詳細は、こちらです。

追伸②

27日は火曜日ですが、隅田公園の桜が満開ですので営業致します。

地下一階「ちんや亭」も営業致します。どうぞ、ご利用下さいませ。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.945連続更新を達成しました。すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

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無濾過原酒

東都のれん会・東若会の総会を弊店で開催させていただきました。

総会後は勿論懇親会ですから、飲む酒が必要です。のれん会会員の「豊島屋」さんに、燗をつけて飲むお酒をお願いします、と相談しましたら、

「純米無濾過原酒十右衛門」

が送られてきましたので、このお酒を土鍋で湯煎していただきました。実に結構でした。

このお酒は「なまげん」ではありません。瓶詰め後に一回火入れ(加熱処理)をしてあり、穏やかな感じです。しかし度数は17度で、しっかり酔います。

「豊島屋」のご主人からは、あらかじめ適温は「40-43℃」と連絡がありましたが、飲むとその訳が分かりますね。まろやかで大変結構でした。

懇親会が盛り上がったのは、言うまでもありません。

うーい、ひっく。

追伸①

本日は火曜日ですが、祝前日ですので営業致します。

営業時間:16:30~21:30 どうぞ、ご利用下さいませ。

地下一階「ちんや亭」はお休みさせていただきます。

 

追伸②

日本橋三越本店の催事『江戸東京味・技めぐり』でトークショーをさせていただくことになりました。

聞いてくれる方が少ないと悲しいので、お時間のあります方は是非お出かけ下さい。

時間は3月24日(土)の13時30分~と15時~の2回、

場所は本館7階催物会場です。

演題は【意外と知らないお肉の話しー肉選びの目線が変わります】

内容はもちろん「適サシ肉」の話しです。(2回同じ内容です)

詳細は、こちらです。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.943連続更新を達成しました。すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

 

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一発屋

「一発屋」に成らないことが今年のテーマです(笑い)

(笑い)と書きましたが、笑いごとではないです。

実際、経営者仲間の知人から「住吉さん、適サシ・バブルで羨ましいよ!」と冷やかされたことがあります。

弊ブログの読者さんならお気づきの通り、本来弊社の経営は堅実さに特徴があります。「適サシ肉宣言」も、その延長線上にあり、たまたまウケてしまっただけなのですが、昨年から50件以上多くのメデイアに採り上げられて、そのウケ方がすさまじかったので、世間から一過性の「一発屋」「流行り物」と誤解される可能性があります。

弊社のこの経営が「流行り」と捉えられてしまい勢いを失うと、霜降り一辺倒の畜産が勢力を盛り返し、せっかく良い方向に変わりつつある業界が逆回転を始めるかもしれません。

だから「一発屋」と思われないようにしないといけません。

 

追伸①

3月20日は火曜日ですが、祝前日ですので営業致します。

営業時間:16:30~21:30 どうぞ、ご利用下さいませ。

追伸②

日本橋三越本店の催事『江戸東京味・技めぐり』でトークショーをさせていただくことになりました。

聞いてくれる方が少ないと悲しいので、お時間のあります方は是非お出かけ下さい。

時間は3月24日(土)の13時30分~と15時~の2回、

場所は本館7階催物会場です。

演題は【意外と知らないお肉の話しー肉選びの目線が変わります】

内容はもちろん「適サシ肉」の話しです。(2回同じ内容です)

詳細は、こちらです。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.940連続更新を達成しました。すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

 

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御役御免

東都のれん会「東若会」の総会を「ちんや」で開催しました。

私が「東若会」の幹事長をお引き受けして以来、これが4回目の会合で、これにて卒業、御役御免とあいなりました。

無事終わって、まずはひと安心です。

在任中の会合にご参加下さいました会員の皆さん、在り難うございました。

総務幹事さん、会計幹事さん、お忙しい中繁多な仕事を在り難うございました。

例会場を受け入れて下さいました、「前川」さん、「駒形どぜう」さん、「中清」さん、在り難うございました。

来年は一会員として、気楽に参加させていただきますので、次期幹事の皆さん、よろしくお願い申し上げます。

 

追伸

「食楽web」~美食と酒の悦楽探求webマガジン にお採り上げいただきました。
文は松本壮平さんです。ありがとうございます。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.936連続更新を達成しました。すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

 

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道頓堀

大阪御堂筋のすき焼き店「はり重」さんをお訪ねしました。

「はり重」さんの創業は1919年(大正8年)。初代・藤本喜蔵氏が堺市で開店。大阪・新世界に移り、御堂筋と道頓堀の角地という、大阪一の好立地とも言える現在地に移って来たのは、1948年(昭和23年)だったそうです。

お隣は大阪松竹座。ここは芸の街です。

戦後の道頓堀は今以上に多くの芝居小屋や劇場があり、芝居好きが集まる街でした。そして芝居好きはたいてい食い道楽。1965年頃までの浅草と似ています。

往時は多くの役者さん、芸人さんがスポンサーに連れられて、「はり重」さんにやって来たと言います。私はそういう時代に生きてみたかったなあと思うことがたまにあります。

さて、肝心のお肉ですが、一見、サシが結構入っているように見えて、食べるとモタれません。ご主人に取材しましたら、やはり「メスのみ」だそうで、脂の融点が低いことはやはり重要ですね。

ザクの方では、三つ葉の存在感がなかなかでした。

それからネギは、やや小ぶりの青ネギ。こちらも存在感があって、ああ、関西だなあと思いました。

御馳走様でした。

 

追伸

インターネットのぐるめ情報サイト「途中めし」にお採り上げいただきました。文は『孤独のグルメ』で有名な久住昌之先生です。ありがとうございました。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.928連続更新を達成しました。すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。