佐渡づくし

佐渡づくし、佐渡だらけ、佐渡しかない御店「だっちゃ」さんが移転・再開業しました。

以前の店舗も浅草でしたが、浅草の別の場所に移って、席数が増え、設備も充実しての開業です。

さて「だっちゃ」さんの特徴は、島内全6蔵の地酒を取り揃える日本で唯一の御店、ということです。

日本酒は5蔵で勿論それがメインですが、その他に、どぶろく専門の新しい蔵元さん・「かいふ発酵」も揃えて、全6蔵です。

佐渡は実は米どころなので、日本酒が大変充実していて、

「真野鶴」「北雪」「天領盃」「金鶴」「真稜」の5蔵が、それぞれ個性的な酒造りをしています。

中でも「真野鶴」さん(=尾畑酒造さん)は、私の学校の同期なので、当然応援しているのですが、それが飲める御店が浅草にあるので便利です。

今回は、『ワイングラスでおいしい日本酒アワード2013』で金賞を獲った、「真野鶴」特別純米酒「壱穂(いちほ)」と、

スローフードジャパンが開催する「燗酒コンテスト2012」で、「ぬる燗」部門金賞を受賞した、「北雪」特別本醸造酒を飲んでみました。

「ぬる燗」部門金賞と言うので、最初はぬる燗で飲みましたが、

これは熱くしても旨いに違いない!

と思ったので50℃にして貰いました。

移転に合わせて新鋭の湯煎器が導入されていて、なかなか燗上がりしました。

酒肴の、地の魚・海藻・珍味も結構でした。

うーい、ひっく。

<春の臨時営業(火曜営業)のお知らせ>

春の観光シーズンをむかえ、下記の日は火曜日ですが、営業いたします。

どうぞ御利用下さいませ。

平成25年3月26日(火)隅田公園桜まつり

平成25年4月 2日(火)隅田公園桜まつり

平成25年4月30日(火)GW連休

追伸①

藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。

是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は336人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.117日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

キュラソーと野球②

<この話しは長いので昨日から続いています。既にキュラソーの話しからも、野球の話しからも離れていますが、まあ、どうぞ。>

ここで話しは少し飛ぶのですが、WBC日本チームのように、2020年五輪は日本人だからこそ出来る大会・気持ちの良い大会にして欲しい、と願います。

震災を経て日本人は、スポーツのすばらしさを改めて知ったと思います。だからこそ出来る大会にして欲しい、と希望します。

・スポーツは社会の価値観の規範に成り得ること

・スポーツを発達させれば、社会も経済も発達すること

を最も良く示せるのは日本人だと思います。

ところが女子柔道日本代表が、そのイメージを大きく傷つけました。

敵チームへの敬意こそがスポーツ精神の根幹であるべきですが、あれでは勝利至上主義と思われてしまいますよね。

大阪の自殺事件も同時期でしたから、日本スポーツ界全体が歪んだ勝利至上主義の虜に成っていると思われかねません。

しかるにJOCが招致活動でIOCに対して「東京の売り」としてPRしたことは、

・コンパクトで効率的な五輪運営

・財政基盤が盤石

でした。それを聞いて、

はああ、それだけ?

と思った人は多いと思います。

IOC評価委員を出迎えた、福原愛さんはじめ女子選手の皆さんは素敵な笑顔でしたが、

何で日本で?

という問いはぼやけていました。記者からの質問も、そこに集中していましたね。

私も、どうもなあ、と思うので五輪招致推進のピンバッヂを胸に付けていません。大量に配布されていて、私も持っていますが、まだ付けていません。

「どちらか?」と言いましたら、私は招致支持ではあるのですが、内面では51%支持といった感じです。

女子柔道やパワハラ体質が気になるからです。

・敵チームへの敬意

・選手としての品格

を何より優先して指導する人に、女子柔道の指導者になっていただきたいですね。

元巨人の桑田さんを、監督は無理でも顧問にするとか、胸のすく人事を期待したいです。

そういう方が起用されたら、私は招致ピンバッヂを胸に付けたいと思います。

なお、キュラソーに話しを戻しますが、キュラソー島で生産していなくても、同様の製法で作られている酒であれば「キュラソー酒」と呼びます。例えばフランスのコアントロー社が製造している「コアントロー」もキュラソー酒の一種です。

コアントロー社は最近では、「グルマン世界料理本大賞」という、料理本を表彰する世界で唯一の賞を主宰していることでも知られています。

ご記憶あれ。

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平成25年4月30日(火)GW連休

追伸①

藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。

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 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

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毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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キュラソーと野球

いやあ、盛り上がりましたねえ、WBC!

と、毎度のことですが、スポーツには周回遅れで関心を持った私でした。

で、いつもの浅草のバーに行き、キュラソーを注文してみました。

そう、あのWBCオランダ代表の、黒人選手達の故郷・キュラソー島のオレンジを使った酒です。ラム酒をベースにオレンジの皮を漬けた酒の名がキュラソー酒で、島の特産になっています。

と、知ったかぶりをして書きましたが、キュラソー酒は知っていても、このカリブ海の島がオランダ領だとは知らなかった人が多いのではないでしょうか。

私もそうです。迂闊でした。

聞けば、この島は1499年にフィレンツェの人アメリゴ・ヴェスプッチによって発見されたそうです。やがてスペインが支配権を握り、先住民を奴隷として連行して、ほぼ絶滅させてしまった、とか。

ひええ、ですね。

その後、1634年にオランダ艦隊が島を占領、スペイン人を退去させました。

次いでオランダ西インド会社が、港の建設やプランテーション経営のためにアフリカから黒人奴隷を導入。WBCの選手達は、その子孫なのです。

私は夜の浅草を盛り上げる立場ですので、話題づくりを兼ねてキュラソーを飲みに行きましたが、酒の味は、この島の苦い歴史とは対照的に、やたらと甘いものでした。

その他にも、今回のWBCには苦い麺がありましたねイヤ苦い面がありましたね。

日本=台湾戦の時に日本の応援団が、震災時の支援に感謝するメッセージを掲げ、それに応えて台湾側が尖閣プラカードの掲示を控えたことは素晴らしかったと思います。

しかし、その台湾応援団も韓国のことは口を極めて罵っていました。メデイアをも巻き込んでの応酬劇は世界中に報道されてしまいました。みっともないです。

台湾のボール・ガールが可愛い過ぎる!

とネットで話題になりましたので、私も当然動画を見ましたが、韓国国旗をカメラの前でぐしゃぐしゃに丸めてみせていたのでゲンナリでした。私は、ああいう女性は趣味でありません。

またカナダ=メキシコ戦では、選手同士の乱闘まで起きてしまいました。みっともないです。

そんな中で日本チームや日本応援団に、そういう話しが無かったのは誇りに思います。

それどころか、準決勝敗退後に日本チームの監督・コーチ・選手がグラウンドで整列しお辞儀をした光景が、「ファンや対戦相手への敬意」「スポーツマンシップを見せた」と評判でした。

その動画はWBC公式サイトでも紹介され、そこには、

Japan’s show of sportsmanship

After the final out of its loss to Puerto Rico, the Japanese team heads out onto the field to bow in respect to fans, opponents.

と書かれていました。
最初の頃の調整試合では、在来の日本球団に大負けしたりしたので、私を含めた多くの人が、

今年はダメだ!

と、いったん見放したと思いますが、実に申し訳ないことをしたものです。

あの最初の頃は、選手も監督も関係者もさぞお辛かったろうと思います。あらためて日本チームに敬意を表したいと思います。

ここで、話しは少し飛ぶのですが・・・

<この話しは長いので明日に続きます>

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藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
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毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

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佃煮

以前に夜の巷に繰り出しました時、

住吉さんて♡、どういう御仕事なさってるんですかあ~♡

と聞かれたましたので、

さあねえ。では、ここで「職業当てクイズ」を始めましょう。私の職業を貴女が当てたら私が罰盃、当てられなかったら貴女が罰盃というルールです。ヒントは差し上げます。「〇〇屋さん」です。3秒以内にお答えください。3、2、1、どうぞ!

そうねえ♡ 佃煮屋さ~ん!

と言われたことがあります。

完全な正答ではありませんが、たしかに弊店も牛の佃煮を作っていますので、私が罰盃をいただきました。それ以来佃煮屋さんに親近感を持っています。

さて、佃煮と佃島の歴史については、結構有名な話しですので、ご存知の方も多かろうと思います。

徳川家康が江戸の街を作る時に、摂津国佃村の漁師を呼び寄せ、隅田川河口の干潟を埋め立てて住まわせたそうです。現在の佃島ですね。

佃島の漁民は悪天候時の非常食として、また船内食として、つまり最初は自家用として小魚や貝類を塩や醤油で煮詰めていました。

それがやがて江戸の庶民に広まったわけです。

さらに、それが全国に広まりましたキッカケは、明治の戦争だったそうです。軍から軍用食として多量の佃煮製造が命じられた、と言います。

まず明治10年の西南戦争の時に、そして明治27年の日清戦争でも、多量の佃煮製造が命じら、戦後、帰宅した兵士が江戸前佃煮を食べるようになったのが佃煮発展の歴史です。

その次の日露戦争になりますと、今度は牛肉の佃煮が兵士に配られまして、それが肉食の普及につながっていくのですが、その前は江戸前佃煮だったのですね。

佃煮とすき焼きは発展の経緯も味つけも似ているわけですから、兄弟のようなものと申せましょう。

たまたま先週、日本橋三越本店の催事「味と技の大江戸展」に出店しましたら、佃煮の「日本橋鮒佐」さんも出店なさっていて、隣組に成りました。

お弁当を売っておいででしたので、速攻で買い求めて昼食にいたしました。

現代の佃煮屋さんは魚介だけでなく、野菜も上手に煮て、御飯もつけてお弁当にしています。

魚介も勿論結構でしたが、野菜の煮加減・食感が私の好みにジャストで嬉しくなりました。

御馳走様でした。

追伸①

BSジャパンの、『空から日本を見てみようplus』に出演させていただくことになりました。
雲に乗った気分で見てまわる「新感覚空撮地理バラエティー!番組」です。
今回は「空から見る東京の下町」というテーマで、下町のおこり・変遷・現在を歴史的・地理的観点から紹介する、という内容です。
3月12日(火曜)20:00~オン・エア予定。
是非ご覧ください。
http://www.bs-j.co.jp/sorakara/

追伸②

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毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

 

 

江戸野菜天麩羅

日本橋の名店「てん茂」さんで、江戸野菜の天麩羅を食べました。

御主人のOK田さんとは業界内の交流で旧知だったのですが、江戸野菜に大変力を入れておいでとは存じませんでした。

たまたま「すきや連」に講師としてお招きした「江戸東京・伝統野菜研究会」代表の大竹さんから、「てん茂」さんの江戸野菜天麩羅のことを聞きまして、それでは!ということでお訪ねしました。

「すきや連」旗振り役代表の向笠千恵子先生も、OK田さんとは旧知で、大竹さんと3人で、雑誌「味覚春秋」で、江戸野菜対談をなさっています。これは行かないといけません。

「夜の浅草バー・ツアー」の幹事の皆さんを誘って出かけました。

さてOK田さんは、店の前で種をまいて江戸東京野菜の栽培をしている、と言いますから、随分ご熱心です。

今週「ちんや」ですき焼きに入れている「東京うど」の「うど室」にも、大竹さんの案内で訪問なさったことがあるそうです。

勿論、江戸前天麩羅なので、あくまで魚がメインですが、野菜も入って楽しい天麩羅です。

東京ウド、寺島ナスの天麩羅。

お新香に三河島菜、馬込三寸人参。

クギは刺されました。

OK田さんの御父上が元気に店に出ておられて、

魚は「天麩羅」、

野菜は「精進揚げ」、

と繰り返しクギをさされながら食べましたが、実に旨かったです。

そう、江戸野菜天麩羅というのは大間違いで、「江戸野菜の精進揚げ」なのです、あくまでも。

それにしても、こうした固有種が巨大都市・東京の巷に護られて来た、という歴史に胸が熱くなりました。

有り難う、江戸・東京。

追伸①

日本橋三越本店の催事「味と技の大江戸展」に出店します。是非御来店下さい。

2月27日(水)から3月4日(月)まで。イートインではなく精肉販売の出店です。

くわしくは⇒http://www.mitsukoshi.co.jp/store/1010/event10.html

追伸②

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卵が先か、鶏が先か?

さて皆さん、卵が先ですか? 鶏が先ですか?

そんなの分からないよ って?

では、素材が先ですか? 味付けが先ですか?

素材があって、その素材に合わせて料理法を考える、というのが普通の料理だと思います。

でも、普通でない料理もありまして、他でもない「ちんや」がそうです。

割り下の味付けが、まず先に決まっているのです。

で、それに合せて素材=肉を求めるのです。

「ちんや」の割り下は甘みが濃いので、肉の旨みがしっかりないと、その甘味だけを感じてしまって、おいしくありません。

「ちんや」の売店で割り下だけを買い求めて、他で買った肉にあわせる方がおいでのようですが、その場合は、この「おいしくありません」に成ってしまいます。

割り下にあわせて肉を求めていただかないとダメななんです。

ですので、ちんや売店の店先には「割り下だけのお買い上げはお断りします」と表示しています。

先日「料飲三田会」の新年会が根岸の洋食店「香味屋」さんで開かれた時に気付いたのですが、洋食屋さんでも、「ちんや」と同じような、素材と料理の逆転の関係があるようです。

洋食屋さんには店独自のソースの味があって、それを変えることは基本的にしませんね。

素材に合わせて、ソースを変えることせず、逆にソースの味に合わせて素材を求めるわけです。

浅草のすき焼きと根岸の洋食には、「白ごはんに合う味付け」でないと×という共通項がありますので、自然と味の傾向が似てきます。

そして、それに従って肉の選び方もかなり似ているなと思います。「香味屋」さんに行くといつもそう感じます。

そういう御店は、いつ行っても同じ味つけなので、安心して食べに行けるのが有り難いです。

特に年配の方には、この傾向は嬉しいことのようで、「香味屋」さんはいつも人生の先輩方で賑わっています。

さて皆さん、卵が先ですか? 鶏が先ですか?

追伸①

藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
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珈琲力

最近「スタバ」以外でコーヒーを飲みましたか?

「人々の心を豊かで活力のあるものにするために」というハワード・シュルツの経営理念はあまりにも有名ですし、「スタバ」のアルバイトのお姐さん達は皆明るくて愛嬌が良く、ルックスも揃えていますし、それにコーヒーそのものも、なかなか上出来なので、「スタバ」を使ってしまう気持ちは分かります。

でも、「スタバ」って、やっぱり現代アメリカのものですから、市松の寂しさイヤ一抹の寂しさがありますね。

そんなことを思っていましたら、岐阜市が「珈琲・喫茶店文化」を発信するための取組みを始めた、と聞き「へええ~」と思いました。

岐阜県珈琲文化研究会のサイトによりますと、岐阜県の「珈琲力」は、

・喫茶消費額全国1位

・喫茶店数2位

・珈琲の漢字は岐阜県大垣市出身の蘭学者・宇田川榕菴(うだがわ ようあん)が作った。

・多様なモーニングサービスがある。

・豊富な美味しい水源の宝庫。

・岐阜県庁は、自治体として初めて珈琲を県産品として認めた。

と、いうことで、岐阜県は「うどん県」ならぬ「珈琲県」と言えるのだそうな。「へええ~」ですよね。

市は、この魅力を「地域資源」と捉え、観光誘客や販路拡大につなげたい考えです。

「珈琲・喫茶店文化」をテーマに地域振興活動を行う団体・グループ等」と認定されると、活動のPRを行う場を市が提供してくれたり、情報発信を市が行ってくれたりするとか。

私は、この岐阜の取組に注目したいと思います。

個人経営の喫茶店が利便性では「スタバ」に敵わないという状況ですが、それでは個人経営の喫茶店がなくなっても良いかと言うと、勿論そんなことはありませんね。多様性が失われてしまいます。

営業規模は小さくても、一杯の珈琲に何らか付加価値を付けて⇒「文化」と言っても良いレベルにまでもって行ければ素晴らしいのですが、果たしてどうなりましょうか。

ここで唐突に風呂敷を広げますが、「多様性」は私が仕事をする中での重要なテーマです。

便利な一社・安い一社だけが生き残っている国になんて、住みたくありません、絶対に。

色んなすき焼き、色んな珈琲があった方が良いのです。

しかし、便利でなく値段も高めのモノを売るのは難しいものです。脳味噌を搾って付加価値を付けないといけません。

そして、その為には狭い地域に同業者を集積させて、創意工夫の競争をさせる、という方法が有効です。

岐阜では「清流珈琲」をテーマにした商品開発をしたりしているようです。

注目しましょう。

追伸①

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新発田麩

「新発田麩」を、地元の「金升酒造」の御主人から戴きましたので、すき焼きに入れてみました。

「新発田麩」というのは、新潟県新発田市の「宮田製麩所」さんの、オリジナルの麩です。

結構おおぶりで、直径が8cmほど・高さが4.5cmあり、饅頭のような形をしています。

地元では「饅頭麩」とも言って、名物だそうです。

それを「水にひたさず、そのまま2~4つに切って、だし汁の中に入れて煮て下さい。すき焼き、お吸い物、中華料理などに最適です。」とパッケージに書いてありましたので、その通りにしてみました。

通常我々すき焼き屋は、麩を水で戻してから、ザク皿に盛りますが、新発田では違う方法なのですね。

この「新発田麩」を、宮村製麩所さんは明治35年(1902年)の創業以来、作って来られたそうです。食文化ですねえ。

麩以外にも、新発田には日本酒や和菓子などの食文化がありますが、そのような街が出来たのは、新発田が城下町だったからです。

しかも豊臣時代から幕末まで、同じ溝口家の殿様が転封なしで居続けた、という珍しいケースです。歴史的文化財が多いのも当然です。

しかし新発田が面白いのは、それだけではありません。明治レトロ~昭和レトロな街でもあるのです。

新発田には、明治時代に陸軍の連隊が置かれ、それ以降終戦まで、この町は「軍隊の町」に成りました。今でも陸上自衛隊の駐屯地が在ります。

軍の在るところ、肉が必要です、当然。

で、人口10万人ほどの小都市なのに、老舗すき焼き専門店が残っているのだそうです。また老舗洋食店で、すき焼きが食べれられる店もあるとか。

そうです、ここまで例によって受け売りで書いてきましたが、「人口10万なのにすき焼き屋が」と知ってから、私は新発田にガゼン興味を持つようになった次第です。まあ、ごく最近のことです。

そんな一知半解の知識でも、新発田は、隣の大都市・新潟よりすき焼き度がグンと高いと、私は断言できます。

まだ訪ねたことがありませんので、今年は豪雪だとかで、冬場に行くのはキビシいようですが、雪が溶けたら是非訪ねてみたい、と思っています。

皆様も、是非に。

さて、話しは戻って「新発田麩」のすき焼きですが、小麦グルテンの魅力を強く感じさせる食べ物でした。

こういう独自の食文化は是非今後も残していただきたいものです。

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春菊の素揚げ

「東都のれん会」の打ち合わせが会員店の、東日本橋の「鳥安」さんでありました。

「鳥安」さんは、合鴨すき焼きの御店ですが、すき焼きと言っても、実際はオイル焼きです。

鴨の色々な部位の肉と野菜を、専用の鉄鍋の上に載せ、鴨の脂で炒めていきます。それを大根おろしと醤油で食べるのですが、実に旨い食べ方です。

鴨が旨いのは勿論なのですが、今回感心したのは春菊です。

鴨すきには、葱・春菊・しいたけといった、牛すき焼きととても良く似た種類の野菜が付いていますが、春菊の旨さは格別です。

その旨さの理由は、特製の鍋の構造に在るようです。

「鳥安」さんの鍋には、深さ2センチ、間口5センチほどの溝が造ってありまして、そこに鴨の脂が溜まります。

その溜まった脂で野菜を「素揚げ」にするわけで、これが実に旨いです。

この食べ方が、春菊の一番旨い食べ方ですよ!

と御主人は豪語しておいででしたが、

悔しいことながら同意します。

牛すき焼きでの春菊も旨いことは旨いですが、鴨脂での「素揚げ」に敵わないことを認めざるを得ませんね。牛すき焼きも少し工夫しないといけません。

また、「鳥安」さんは、「合鴨一品」と自称している通り、メニューが合鴨すき焼き1アイテムのみで、そのことにも驚かされます。

商売をする中で、間口を広げないことの重要性を教えてくれます。名店です。

追伸①

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離島キッチン

「離島キッチン」に行って来ました。

隠岐の海士町観光協会と東武鉄道グループの東武食品サービス社とが業務提携を行い、浅草EKIMISEの7階にオープンしたレストランが「離島キッチン」です。

隠岐だけでなく、佐渡・奄美・石垣など離島の食品を食べることが出来ます。

「離島キッチン」さんは、これまで固定店舗を持ったことがなく、催事やイベントに出店してきました。

はじめは宅配用の車を改造した移動キッチン車で離島食を販売して歩いたそうです。東京の街角や全国のイベント会場を転々と移動していたとか。

その仕事を担当したのは、隠岐とは関係のなかった一人の青年です。彼は、観光協会が出した「行商人募集」という求人広告を見つけて応募⇒その時生まれて初めて隠岐という離島を訪れたそうです。

やがて、あの「どんぶり選手権」に出場して、隠岐の「寒シマメ漬け丼」というスルメイカの漬け丼を販売、それが今回の固定店舗初出店につながったようです。

私は「すきや連」活動で、隠岐牛の生産者TNKさんと知り合い、まだお訪ねしてはいないのですが、たまに隠岐の産物を送っていただく内に親近感を持つようになり、この「離島キッチン」さんの活動にも興味を持っていました。

浅草に御店を出したと知って、へえ~と思い、早速食べに行った次第です。

飲食スペースの他に、物販も行っていて、ごく小さいスペースながら面白い空間です。

ただメニューはと申しますと、「どんぶり選手権」出身だけに、丼ものがほとんどで、美味しいのですが、炭水化物をあまり食べない私には「・・・」でした。

島焼酎や佐渡の日本酒が置いてあったりするのですが、まあ、駅ビルの中ですし、広い店でもないので、酒場としての利用は想定していないようですね。酒は、今のところ買って帰るのが良いようです。

個人的には「脱どんぶり」を期待します。

追伸①

藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。

是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は334人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.058日連続更新を達成しました。毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。