マンドリンアンサンブル

 マンドリンのコンサートに行って来ました。

「国際後継者フォーラム設立5周年企画 東日本大震災チャリティコンサート
青山忠マンドリンアンサンブル演奏会〜薫風浪漫 きらめくマンドリンの調べ〜」
というコンサートで、場所は代々木のHakuju Hall(ハクジュホール)でした。

 マンドリンのコンサートというのは珍しいですね。

 日本はマンドリンの演奏人口が世界一だとかで、学生のマンドリン・クラブは盛んですが、プロの演奏家は少なく、コンサートも多くはないと思います。

 私も、学生時代はマンドリン・クラブに友人がいたので、そのコンサートを聞きに行ったものですが、たぶんそれ以来だと思います。

 このコンサートが珍しいのは、それだけではありません。国際後継者フォーラムという、経営コンサル会社の主催だということです。私が「台東区若手経営者サポートセミナー」でお世話になっている、二条彪先生の会社の主催です。

 普通、クラシック音楽のコンサートは、「よび屋」と言われる、音楽事務所が興業元になりますが、このコンサートは、経営コンサル会社が日頃コンサルしている、経営者達のために開いた、マンドリンのコンサートなのです。

 珍しいでしょう。

 だから演奏だけでなく、合間にトーク・セッションがありました。二条彪先生、マンドリンの青山忠さんの他、キャスターの藤沢久美さんも迎えてのトークでした。

 そういうメンバーなので、話しは自然と、青山忠さんがプロ奏者として「売れない」時代にどう過ごしていらしたか、どうやって仕事を獲って、プロとして食えるようになったか・・・そういう話しから始まりました。

 なんでも、大学卒業後7〜8年間食えない時代があったそうで、その間はアルバイトで食いつないだのだとか。そして当然、たまに出してもらえるステージがあれば、絶対に次の仕事につなげる結果を出さないといけない、そういう状況だったのだとか。厳しいですね。

 こういう話しは、演奏だけを楽しみにして来た人には、もしかすると、興をそぐ内容かもしれません。

 しかし今回、客席はほとんどが、どこかの会社の社長さんたちですので、皆さん、売上が立たない時の辛さがわかります。商品として売れない時代にも、技術を磨き続けた方の演奏だと思うと、一音も聞き逃せませんね。

 実は私は、この所ハードワークで疲れ気味だったものですから、

 マンドリンアンサンブルねえ、繊細な音だしなあ、寝ちゃうかもねえ・・・

と思って行ったのですが、有り難いことに、そんなことは全くありませんでした。

 私以外の聞き手の皆さんも、初めてのマンドリンのコンサートなのに集中して聞き入っていたようでした。

 しかも、だんだん集中力を上げているように思いました。最初の内は、どうも演奏後の拍手が早過ぎる人がいて、ハクジュホールの素晴らしい残響を楽しめませんでしたが、最後の方はだんだん、そういうことがなくなり、アンコールの後の拍手のタイミングは、ジャストだったと思います。

 客が聞き入っているコンサートというのは、本当に良いものです。奏者との間に心が通った気がします。

 回を重ねることが、できる企画と思いました。

追伸

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて446連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。

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Filed under: 台彪会 — F.Sumiyoshi 3:05 AM  Comments (0)

誰かのために

 「楽天」が勝ちました。

 仙台を本拠地とする、プロ野球「楽天」が4/29に「Kスタ宮城」で、本拠地初ゲームを迎え、3‐1で「オリックス」を下したそうです。見事です。偉いです。

 どうも私は親会社の、通販の「楽天」は、やたらとメールを送りつけてくるのでキラいなのですが、野球の方の「楽天」には、以前から好感を持っています。

 さらに良かったのは、試合後の選手のインタビューです。

 完投勝利を収めた、マー君こと田中将大投手(22)は「声援がこれほど力になった試合はなかった。この空間にいられることが、野球人として幸せだということを感じました。」闘将・星野監督にウイニングボールを渡し、監督を「アイツは重圧をエネルギーにしている」と、喜ばせました。

 さらに良かったのは、嶋基宏・選手会長(26)の名言・・・

 「誰かのために戦う人間は強い」

 実は昨年、二条彪先生の台東区若手経営者サポートセミナーの、経営者や労働者のモチベーションに関する講義でも、ほぼ同様の話しを聞きました。自分の利益や名声は、たぶん、最後の最後の段階ではモチベーションにならない、と。

 ちょうどその頃私は、宮崎県の口蹄疫被害を受けて、チャリテイー宮崎牛を食べる会を企画している最中で、とてもやりがいを感じていたので、この話しの意味を実感することができました。

 また5/21の五県蔵元連合試飲会@浅草についても、同じです。今回は宮崎の時より、さらなる実現困難さがありました。4/10頃になって企画を立ち上げたので、なにしろ、時間がありません。また青森から茨城までの、広範囲の方々と連絡をとりあうので、かなりやりにくいです。

 店が終わった後、深夜まで作業するのは勿論、定休日の火曜も、ほとんど丸々この用事の為に当てています。

 でも、もちろん疲れた、とかイヤだな、という気持ちにはなりません。20歳代で「誰かのために戦う人間は強い」と分かった、楽天の選手達には完全に負けていますが、及ばずながら尽力したいと思います。

 守ろう、東北のSake! 

 示そう、ニッポンの絆!

追伸

 仙台牛メニュー提供しています。普段より高い値段で、お買い求めいただき、利益を被災地の畜産関連団体に贈ります。弊社も利益の一部を供出いたします。

 その仙台牛ニューに、寄席文字の橘右之吉師匠(@unokichit)の「がんばろう日本」千社札シールを貼り付けたら、売れ行きが格段に上がっています。さすが伝統の文字。

 在庫が少なくなってきましたので、早めにご来店を。

 なお牛は、宮城県登米市・千葉正憲牧場産、黒毛和種牝牛、個体識別番号=03686-13232。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて427連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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Filed under: すき焼きフル・トーク,台彪会 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)

読んでいるだけで景気がよくなる

 守ろう、東北のSake! 

 示そう、ニッポンの絆!

 青森・岩手・宮城・福島・茨城 五県蔵元連合試飲会@浅草

 三社祭が開催できない、その日に開催!

の実行委員長になった関係で、今私は多忙を極めています。

 花見シーズンが終わってから、この企画を唐突に立ち上げましたので、なにしろ、時間がありません。

 この件以外の用件で、私のアポを取ろうと考えておいでの方には、お待ちいただいていて、申し訳ありません。またメールを送ったのに、返信が遅いぞ、とお思いの方にも申し訳ありません。5/21までこの状態が続くと思いますので、悪しからずご了承願います。

 そう書いている今も、続々と蔵元さんから、申し込み書が送信されてきて、本当に嬉しいです。1本1.000円しかお支払いしないと申し上げているのに、皆さん、それ以上の単価の御酒を送って下さいます。感謝の一言です。

 申し込み書には、「参加者へ一言PRを」という欄を作ったのですが、そこには地震に負けないぞ!と元気そのものの、蔵元さんたちの強い気持ちが書き込まれています。

 一日もはやく完全復旧を遂げ、日本酒のチカラで皆様に、恩がえし・・とか

 名水の誉れ高い仕込み水が、震災にもかかわらす、湧き続けています・・・とか

 その全文を5/21当日の参加者にも、読んでいただきたいと思い、一生懸命パソコンに入力しています。そのせいでまた忙しくなりますが、勿論、イヤな気はしません。

 そんな中、嬉しいことがもう一つ。

 私が経営コンサルでお世話になっている、二条彪先生には全国に門下生がいて、東北の蔵元さんにも教え子がいたように記憶していたので、出品要請の書類を転送していただこうと思ったら、快くお引き受けくださり、それだけでなく、全国1万人のメルマガ読者に、この件を知らせて下さいました。

 もちろん、この企画は業務用のプロ向け試飲会ですが、飲食やホテル旅館にも教え子がいるので、きっと参加して下さるでしょう。

 そのメルマガの紹介文には以下のように書かれていました・・・

 さすが!浅草!
 三社祭りがなくても,さらに元気で威勢いい!
 なんだか読んでいるだけで,景気がよくなる感じです!

 「読んでいるだけで景気がよくなる」とは、商売人にとっては、最高の褒め言葉です。嬉しくて涙が出ます。
 当日まで突進あるのみ、と決意している所です。

追伸

 仙台牛メニュー提供しています。普段より高い値段で、お買い求めいただき、利益を被災地の畜産関連団体に贈ります。弊社も利益の一部を供出いたします。

 その仙台牛ニューに、寄席文字の橘右之吉師匠(@unokichit)の「がんばろう日本」千社札シールを貼り付けたら、売れ行きが格段に上がっています。さすが伝統の文字。

 在庫が少なくなってきましたので、早めにご来店を。

 なお牛は、宮城県登米市・千葉正憲牧場産、黒毛和種牝牛、個体識別番号=03686-13232。

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ポリッシングクロス

 4/15は雷門横丁一斉清掃の日でしたので出動しました。でも、いつもより参加者が少なかったなあ。

 掃除を自粛して、どうする! さて、

 ポリッシング・クロスとホースヘアブラシ・デラックスを購入しました。

 ポリッシング・クロスって何のことかお分かりになりますか? 靴を磨くための、専用の布巾です、スゴイでしょう。しかも世界の靴ケア商品業界におけるトップメーカー・ダスコ社製です。

 一方のホースヘアブラシ・デラックスはドイツ製で、その商品名の通り、馬の毛でできております。デラックスという位、立派な体躯の代物です。

 このクロスとブラシを使って、「ちんや」に来店されたお客様の御靴のホコリを落として差し上げようと考えています。

 「ちんや」は、お客様の御靴をお預かりいたしますので、当然以前から私は靴に興味を持ってきました。立派な靴をお履きの方が見えると、こちらの気分も盛り上がります。スリッパ履きの人が見えたりするとガッカリしますね、スリッパ・メーカーの方には悪いですが。

 地理的にも、靴業界は地元・台東区の地場産業であります。それで、その業界に懇意の社長さんもたくさんいます。厳しい経済状況ではありますが、なんとか一緒に浮上しようと話しあっている仲です。

 今回クロスとブラシを納めて下さった、「荒川産業」のM社長も、そんな一人です。二条彪先生の「台彪会」で知り合い、靴ケアについて色々と教えていただいてきました。

 今回、そのMさんから買った、クロスとブラシを使います。ただし雨で、お客様の御靴が濡れてしまった場合は、むしろ余計なことはあまりするべきでなく、雑巾で水滴を吸い取り、自然乾燥を待つのが正しいそうです。

 本当は、もう少し本格的な、靴ケア=クリームを使うような仕事を目指そうかと思っていました。「ちんや」では、その昔チップを下さるお客様に、そういう靴ケアをしていたこともあったようです。

 でも今時は、チップを下さる方はほとんどおいででないので、クリーム代がペイしませんし、お客様の、靴についてのお好みの方もハッキリしているので、あまり勝手なことをやるべきでなく「ホコリを落とす」という仕事を確実にすることの方が良いようです。そう決めました。これもMさんのアドバイスです。

 震災で、お客様の数も少ないですしね、玄関スタッフのヒマ潰しに最適です。

 もちろん、道路を掃くこともいたしますが、良く考えたら、中においでのお客様の御靴の方が重要だよね、と気付いた次第です。

 そして、この話しは、それだけじゃあ、ありません。Mさんのご指示で、クロスとブラシを各3個用意しました。

・黒靴用

・茶靴用

・白靴用 の3個です。

 お客様がご自分で靴クリームを塗って来られた場合、下手にクロスやブラシをかけると、そのクリームが付き、それを後で他のお客様の御靴に使った時に、色を移してしまいますよね。黒靴から黒いクリームが付いて、白い靴に移るとマズいです。それで、各3個用意しています。

 どうです、良い靴を買って履きたくなりましたよね。

 良い靴履くぞ、ニッポン!

追伸①

 雑誌「ノジュール」2011年4月号に載せていただきました。「50代からの自分ライフを格好よく!」というコンセプトの雑誌です。

 その「ザ・東京めし これぞ江戸の味!」というコーナーに載せていただきました。

 JTBパブリッシング社より発行。定価750円だとか。

追伸②

 仙台牛メニューの提供を開始しました。普段より高い値段で、お買い求めいただき、利益を被災地の畜産関連団体に贈ります。弊社も利益の一部を供出いたします。

 宮城県登米市・千葉正憲牧場産、黒毛和種牝牛、個体識別番号は03686-13232。

 美味しく食べて被災地支援を!

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損得ではない

 震災不景気のせいだと思いますが、慣れない営業電話が増えてきました。被災地に大口納品先を持っていた会社なら、一瞬にして売上を失ったのだろう、と想像できます。

 中には「この会社の、社長さんの奥さんなのかなあ、この人?」という電話も。声のトーンがやたらと暗いのが困ります。

 お気の毒とは思いますけどねえ、それどころじゃあないんですよ、こちらも。さて、

 「二条彪の特選教訓集 みんなで学ぶ 成功の心得No8 お客様への心得」という御本を毎週月曜日の、弊店の朝礼で輪読しています。

 4/4には項目No16「損得ではない。志が大切だ」を読みました。

 引用しますと・・・

 「売上は、お客様が喜んでくれた結果です。お客様が喜んでくれれば儲かりますし、喜ばなければ損するということです。喜んでくれるだろうかを考えずに、儲かるか損するかを考えることは、最初の一歩がずれているのです。」

 その「喜んでくれる」をいつまでも続けることこそが、志です。

 今日ご紹介した、この項目は、「成功の心得No8」の「肝」の部分と言って良いと思います。

 「お客様が喜んでくれれば儲かる」という点を、技術系・職人系の人間は、どうも忘れがちですね。どうしても自分のやれることから、発想してしまうからです。場合によっては、儲かるか、ですらなく、段取り良くできるか、から考えてしまったりします。

 私本人は文系のハズなんですが、どうも同じ職場に永いこと居ると、発想がお客様目線でなくなってしまい、こうした文を読んだ時に、ハッとします。ダメですねえ。

 特に、こういう時節ですので、

 こういう時節でも喜んでいただける、あるいは

 こういう時節だからこそ喜んでいただける、ということを考えないといけません。

 「ちんや」は、お肉=すべての生き物の、元気の源 にフォーカスした商いですので、復興が始まれば、必ず求められるものと思います。

 持つぞ、志 ニッポン!

追伸①

 雑誌「ノジュール」2011年4月号に載せていただきました。「50代からの自分ライフを格好よく!」というコンセプトの雑誌です。

 その「ザ・東京めし これぞ江戸の味!」というコーナーに載せていただきました。

 JTBパブリッシング社より発行。定価750円だとか。

追伸②

 仙台牛メニューの提供を開始しました。普段より高い値段で、お買い求めいただき、利益を被災地の畜産関連団体に贈ります。弊社も利益の一部を供出いたします。

 宮城県登米市・千葉正憲牧場産、黒毛和種牝牛、個体識別番号は03686-13232。

 美味しく食べて被災地支援を!

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて405連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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なんでもおいしいですよ

 剣道を習っている子供達30人を相手に、肉の話し・すき焼きの話しをすることになりました。3/20です。

 はりきって準備しますが、聞いてもらえるかなあ・・・さて、

「二条彪の特選教訓集 みんなで学ぶ 成功の心得No8 お客様への心得」という御本を毎週月曜日の、弊店の朝礼で輪読しています。

 3/7には項目No15「なんでもおいしいですよ」を読みました。

 引用しますと・・・

「意外と「うちの商品はなんでも良いよ!」と思っている人が多いのではないでしょうか。(でも)

お客様の立場に立って、「これがお勧め!」と言い切れるようになることが必要です。」

 これは、かなり気を付けないといけません。

 店の側は、基本的に「なんでもおいしいですよ」と思っているから、売っているわけなので、この言葉を言ってしまいがちですが、そのままお客様に申しますと、メニューを選ぼうとなさっている、お客様に全くお手伝いをしない姿勢なわけですから、不親切になってしまうわけです。

 「なんでもおいしいですよ」は、お客様の気持ちをまったく考えていない人のセリフだと心得ないといけません。

 例えば、初めてご来店の方には、

まずは、これ ⇒ 次がこれ、と即座に言えないといけません。

 そのためには、初めてご来店の方なのか、結構すき焼きを食べた経験のある方か、見当をつけないといけません。ここが結構難しいのです。

 また自分の店の肉の特徴が、他店とどう違うかも、接客する全員がわかっていないといけません。

 これは結構、ハードル高いのです、実は。頑張らないといけませんね。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて375日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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Filed under: 台彪会,食育ナウ — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)

「カリスマ受け売り師・住吉史彦の生涯の半分くらい」六夜連続興業の大詰め=志を建てる 

  お届け致しておりますのは、題して、

  ブログ連続更新365日記念スペシャル

 「カリスマ受け売り師・住吉史彦の生涯の半分くらい」

  六夜連続興業の大詰め=志を建てる 

  平成17年(2005年)頃=弊店創業125周年の頃から、BSE問題も一段落したように思います。また小泉改革で、景気もやや上昇しました。この頃から、少し自分なりの活動ができるようになったと思います。

 この当時、すき焼きについてまとまった本がないことを残念に思っていた私が、どなたか高名な方が、すき焼きのことを書いて下さらないかなあ、と思っていたところ、それを聞いて下さったのが向笠千恵子先生でした。創業125周年記念で、向笠先生に書いていただくことにしました。

 その文が最初発表されたのは、雑誌「百味」の連載『すき焼き ものがたり』で、 さらに、この連載が、その後加筆・修整されて、平凡社新書『すき焼き通』としてまとめられました。それが、平成20年10月15日のことです。すき焼きについての、たぶん唯一の単行本が、この御本です。

 そしてさらにさらに、この御本の、出版のお祝いの会を私の店「ちんや」で開いたことが、すき焼き屋とすき焼き愛好家のグループ「すきや連」の発足へとつながっていきます。

  このお祝いの会の時、初めて全国からすき焼き屋さんが集結し、せっかく面識が出来たのだから、1回コッキリで終わらせるのは、mottai-nai。「すき焼きを味わいながら、日本の食文化を語り合う会をつくりたい」との話しが期せずして盛り上がり、「すきや連」が発足しました。

  その後「すきや連」の活動は順調以上で、毎回定員オーバーで現在に至っています。 以上が「すき焼き通」と「すきや連」の由来で、こうした活動のために、私はこの五年間を過ごしてきました。あっ、と言う間に過ぎたような気がします。世は不景気ですが、こうした活動で、すき焼き業界に少しでも良いことがあれば、と思っています。

 このように「すきや連」活動をしたことで、私には良い出会いがありました。「すきや連」には、すき焼き屋だけでなく、全国から向笠千恵子先生が認めた、素材や調味料の生産者の方が見えています。

 皆さん、志をもって、昔ながらの仕事・手間のかかる仕事・安全な食品づくりを守っておられる方々でした。そういう方々と直に接することができ、感心することが多く、本当に勉強になりました。それが、この時期の収穫でした。

 同じ頃、私は別の場所でも、志を持つことの大事さを教わりました。それは、二条彪先生の「台東区若手経営者サポートセミナー」です。

  二条先生は、ご自分が親から継いだ会社を破綻させた経験を踏まえ、悩める後継者社長を一人でも多く救おう、と熱い心で経営論を講じておられる方です。

  教わったことは、

  志=自分が社業を通じて、どのように世の中の御役にたつか、

  あるいは、どのようにお客様に喜んでいただくか、

を常に、全ての仕事の中心に置くように!ということでした。

  マーケテイングも人事も、その他のことも、何か判断する時は、その原点を忘れないように!と教わりました。利益を先んじて考えてはいけない。「三方良し」の精神を持て、とも教わりました。

  また同じセミナーに来ている、若い経営者の方々が、皆さん、立派にやっておられるのを見て、大変刺激を受けました。

  自分が、本当に、どのようにしたら、世の中の御役にたつか、ようやく、突っ込んで考えたのは、この時期だったと思います。全く、遅いですよね。でも、まあ手遅れとまではヒドくないと思いますけどね。

  さてさて、この稿は既にだいぶ長くなっていますが、今日中にこの話しを終わらせないといけないので、まだまだ続きます。

  そこで、飽きてしまった方のために、秀才君で趣味人の私から、知的なジョークを飛ばしておきましょう。

  JSバッハと言えば「音楽の父」ですが、そのバッハが笑いました・・・

  ばっはっは。

  もとい。

  今、私が是非社業すなわち、すき焼きを通じてやりたい、と念願していることは、

  すき焼きで、ニッポンのご家族の絆を深めること、です。

   すき焼きには必ずそれができる。そうした、ご家族の思い出の中で商売をさせていただけたら良いな、と考えています。

  過度期の私は「高級飲食店と言えば、やはり御接待だろう」「一流企業に使ってもらえるようにせねば・・・」などと考えていましたが、心底から、そう念願していたわけではないので、何をしてもイマイチでした。

  でも今は、ここに書いた志に沿っていけば、仕事に方向性が出来るので、だいぶやりやすくなりました。

  その代表例が、昨年9月に開設した「ちんや」創業130年記念ホームページです。このサイト上で「世界に一つだけの すき焼き思い出ストーリー」の募集を始めました。多数のご投稿をいただきましたが、思った通り、ご家族の絆に関するお話しが、圧倒的に多かったですね。

  「ちんやメンバーズ・カード記念日割引」を導入したのも、当然同じ方向性です。「記念日割引」の対象になる記念日として、結婚記念日が多く登録されたのは嬉しいことでした。結婚は家族の原点ですから、そういう記念日に、今後も「ちんや」を是非お使いいただきたいものです。

  「食育」活動も進めていますが、「ちんや」の「食育」は他店と少し毛色が違います。

  親御さん、つまり大人を「食育」して、その親御さんが自分のお子さんに、その知識を「食育」する、というのが、「ちんや」の方向性です。店の人間が直にお子さんを教えることも致しますが、できれば、親⇒子が理想です。

  やはり、昨年スタートさせた「ちんや すき焼き通検定」に合格した大人の方が、後日お子さんを連れて、来店して下さっていますが、それもまた嬉しいことでした。

  「すき焼き通検定」の合格者は、自動的に「メンバーズ・カード」に入っていただくので、これにより自動的に「記念日割引」を登録することになります。ですから検定合格者の方は、自然と、そうしたご家族の記念日に「ちんや」へ来て下さいます。そして、店内で食事をしながら、お子さんにあれこれ、すき焼きのことを「食育」なさっています。

  検定に合格しているのですから、自信を持って「食育」できますよね。こうして味覚や食に関する知識が親から子へ継承されます。

  「前から ずっと食べてきた、

  そして孫にも食べさせたい、

  安心、うまい、もたれない、「ちんや」の御肉」

  これこそが、今私が考えている、理想形です。これを目指して邁進いたしますことを、あらためて、この場にてお誓い申します。

  さて、こうして六夜おつきあいいただくことで、ようやっと、今の私に辿り着いていただきました。

  え? 標題の「カリスマ受け売り師」の説明がないぞ って?

  そうでした!! でも、勘の良い方はわかっておいでですよね。

  「受け売り」っていうのは、このブログのことです。

  自分の理想・自分のやりたいことを、皆さんにお話しするべく、ちょうど1年前に、このブログをスタートさせました。

  ブログを書くためには、一部自分がこの眼で見ていないことも書くようになります。店を構えて営業していますので、普通の方と比べて、外出が自由ではなく、文字学問・耳学問を基に書くことになります。

  そうして書いた文であっても、願わくば、読者の皆さんの心に届いて欲しい、

  それが出来たら「カリスマ」だよね!

  そうです、ブロガーとして目指すところを、「カリスマ受け売り師」とさせていただくことに致した次第です。

  そうかい、わかったけど、長いぞ! 他のブログも読まなきゃいけないんだぞ って?

  そうでしたか。お後がよろしいようですので、それでは、これにて。

  皆様、にぎにぎしく御見物、誠に有り難う存じました。

追伸

 3/13(日)実施予定の、「ちんや すき焼き通検定」の、受験申込みの受付を、2/16より開始しました。詳しくは、こちらをご覧下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて365日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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「カリスマ受け売り師・住吉史彦の生涯の半分くらい」六夜連続興業の内の第四夜=過度期を渡る②

 弊ブログは連続更新365日へ向けてカウントダウンに入っております。

 題して、

 ブログ連続更新365日記念スペシャル

「カリスマ受け売り師・住吉史彦の生涯の半分くらい」

 六夜連続興業の内の第四夜=過度期を渡る②

  30歳の時に、実家の「ちんや」へ入りました。

 髙島屋時代に、店舗の運営の様子は見聞きしましたので、カルチャーショック的なことはありませんでしたが、それでも人並みの「後継者の悩み」はありました。時代の変化にあわせて、いろいろなことを変えないといけないのに、後継者の社内的な位置は結局ハンパで、それを進めていくのが、いちいち簡単でありません。

 現在の、昭和50年竣工のビルが出来た時に決めたルールが、この時もまだ、だいぶ生きていました。そのビルを建てた父が社長ですし、店の人間は、ほぼ全員が年上でした。社長の息子が入ったから、といって簡単に仕事の仕方を変えたくないのは、当然ですよね。

 だから、当事は、新しく始める事業を中心に仕事をしていたと思います。例えば、ホームページを、創業120年の時、今から11年前に開設しました。単独の飲食店がホームページを持つのは、まだ珍しかったと思います。それだけで感心されたのですから、「今は昔」ですよね。勿論、SNSも無く、SEO対策すら始まっていない頃の話しです。

 店の調度品として開化絵を買ったのは、この頃です。また店で使う器も変えました。バブル時代に日本人は、趣味の良い器を使うことを覚えましたから、「ちんや」の器も変えないといけません。美術部時代に培った「見る眼」を活かして、器や調度品を趣味の良い物に変えてみたりしました。

 でも、せっかくの趣味の良い器も、古くからあるチープなものと混在すると素晴らしく見えません。統一感が無いからです。このように、以前からあるものを残しつつ、一部を変える、といのは成果が出にくいものです。お約束の、親子間の意見の不一致も少々ありました。

 後に「国際後継者フォーラム」の二条彪先生のことを知り、先生の所に悩みを相談にきている、後継者の方々の話しをいろいろと聞かせていただきました。その事例に比べたら、ウチなどは可愛い口なのですが、やはり、気楽でないのが、この過度期の時期だったと思います。

 そんな調子で経営の腕前は、さほど向上しない中、息抜きの腕前だけは進歩しました。地元や業界の、各種の団体に顔を出すようになったからです。親子二世代で経営に当たっているわけですから、どちらかが店を抜け出すのが比較的容易です。いわゆる「おつきあい」が多くなりました。

 「おつきあい」はムダと言えばムダではありますが、後に自分が、いろいろと企画を立てた時には、参加・協力してくださる仲間になってくれました。また、この頃結婚などということをして披露宴なるものをした時も、参列者のメンツがそれなりに寂しくなかったのは、やはり「おつきあい」の成果です。

 また、冗談を連発できないと、こうした、つきあいの場が盛り上がりませんから、冗談メーキングのトレーニングになりました。もちろん、散財もいたしますから、「程度問題」ではありますが、「おつきあい」は必要悪と申せましょう。

 私の30歳代前半は、こんな調子で過ぎました。第四夜はこれにて。

追伸

 3/13(日)実施予定の、「ちんや すき焼き通検定」の、受験申込みの受付を、2/16より開始しました。詳しくは、こちらをご覧下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて363日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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緒方義志さんー言い切りの力

 昨日テレビ撮影のため、東海林のり子様とホリプロ様が見えました。ドラマ「遺恨あり 明治十三年 最後の仇討」の為の番宣ナビ番組だとか。

 放送日は2/26(土)、10:50〜テレビ朝日系です。私も出ますが、なるべく見ないで下さい。恥ずかしいので。

 それに、たぶん笑顔が引きつってるし。カットされてるかもしれないし・・・

 さて、

 二条彪先生の「台東区若手経営者サポートセミナー」の、今期の最終講義が、2/8にありました。最終講はゲスト講師による講演でして、その講師はファッションデザイナーの緒方義志さんでした。

 緒方さんは、ご自身がデザインした「義志(よしゆき)」というブランドを持っておられ、また、ミス・ユニバース日本代表に民族衣装を提供したことでも知られた方です。日本の民族衣装ですから和装です。

 この「義志」ブランドの根本理念は、

「 日本流の再興 」

「 日本文化は、まだまだ進化していける 」

「 企業が文化を作り、国家を作る 」

「 人が求めるものだけを作るのが企業の目的ではない 」だそうです。

 この「言い切り」の力には、サスガの?私も負けます。

 そして、さらに

「 技術が進化すると、表現が退化する 」

「 新しい技術に対するオープンな気持ちを持つ 」

「 日本の文化を、今の文明に添う形で進化させる」

 この辺りの主張は、従来の着物業界・和装業界に衝撃を与えたようです。ミス・ユニバースの衣装にしても、かなりなバッシングに遭い、ニュースに大きく採り上げられましたので、ご存じの方も多いと思います。

 ファッションは、もとより文化ですが、時間の経過とともに洗練されてくると、技術至上のノリが生まれます。

 また素材至上のノリも生まれます。「着物は、やっぱり絹に限る」という主張です。

 私は、5年ほどの短期間ですが、工芸品などの美術品を売ったことがあるのですが、そちら方面でも、着物業界と同様の光景を見ました。

 技術や素材の面で洗練の極み=つまりコピーの極みにあるものが、「美術」「文化」と言われて、高い値で売られて行きました。表現の面では、退化以外の何物でもないにもかかわらず、です。

 でも、そうしたものを「退化」と言い切れる人が、このニッポンに何人おりましょうか。私も疑問を持ちつつ、コピーの極みを、それは熱心に販売しておりました。

 今回、そうした「言い切り」がお出来になる方にお目にかかることができ、また、あろうことか二次会までおつきあい戴いたのは、大変幸運でした。台彪会のメンバーも盛り上がりました。

 でも「とことん飲みましょう」とまでは行きませんでした。

 義志さん「じゃあ、お先に帰ります。私は恐妻家なもんで」

 おお、またしても、見事な言い切り・・・

追伸

 3/13(日)実施予定の、「ちんや すき焼き通検定」の、受験申込みの受付を、2/16より開始しました。詳しくは、こちらをご覧下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて355日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。

 Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。

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薄利多売

 「結膜下出血」になりました。

つまり白目に出血があるのです。痒さも少々あります。

 そこで眼科に行ったら、医者に言われました。

「呑み過ぎじゃあ、ないですか!」

 そ、そんなことはありません。ま、まったくないです。

「そうですか。じゃあアレルギーですかね。薬を点眼して、目を暖めておけば直りますよ。でも確認ですけど、呑み過ぎじゃあ、ないんですよね?」

 た、たぶん違います・・・さて、

 「二条彪の特選教訓集 みんなで学ぶ 成功の心得No8 お客様への心得」という御本を毎週月曜日の、弊店の朝礼で輪読しています。

 2/7には項目No12「薄利多売」を読みました。

<引用しますと>

「昔の日本の商人たちが言っていた薄利多売は、利益が少なくても量を売れば儲かるという意味ではありません。

 日本の商人が昔から言っている薄利多売とは、

「利益が少なくとも長く続く商売をする」という意味です。」<引用終わり>

 この指摘は、非常に有益と思います。特に中小企業には有益です。

 量を売るためには、企業規模を大きくせざるを得ず、中小企業がムリにそれに取り組んで失敗した例は、枚挙にいとまがありません。

 特に景気が悪い時期ですから、多売で利益を獲ろうと、拡大路線をひた走る会社を見かけますが、勝ち残れるのはごくわずかでしょう。

 食品の世界でも、スーパーの安売り合戦はあいかわらずキビシいです。

 「ちんや」は飲食だけでなく、精肉売店(=肉の売場)もやっているのですが、残念ながら、そちらの売場は、その影響を蒙っています。

 だから、どうしても値を下げたくなる気持ちになりますが、それはNGですよね。

 ここで私なりの「薄利多売」の解釈を申しますと、それは、

・品質やブランド力が「どうもねえ」という商品を見つけ、その弱味につけこんで、仕入先をたたいて安く仕入れて⇒売る、しかもそういう物をたくさん見つけて売る、のではなくて、

・品質が「素晴らしい」という商品を見つけ、その原価に少々の利益の載せて売る、

ということかと思います。

 安売りマーケットでお困りの、経営者の皆さん、頑張りましょう。

 まずは酒を控えるところから・・・

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて351日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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