誕生日

皇太子さまは今月23日、59歳の誕生日を迎えられました。
誠にお芽出とうございます。
と、いうことは、来年の2月23日は祝日ですね。
世間の普通の仕事の皆さんは、元々平日が少ない2月の平日が、さらに1日減ることに不便を感じるかもしれませんが、浅草のすき焼き屋としては、寒い時期に祝日が増えるのは歓迎できます・・・と下衆なことを考えている私が社長デビューしたのは35歳の時でした。
比較するのもおこがましいですが、皇太子さまは満を持しても登板と思います。
御代の長久を祈念致します。

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まだ半ばなり

国際観光日本レストラン協会のセミナーと懇親会が、
ニューオータニ岡半さんで開催されたので参加しました。
岡半さんは、新橋の料亭「金田中」の創業者・岡副鉄雄氏が銀座の建物を買い取って始めたのすき焼き店。つまり「金田中」さんの姉妹店です。
その時点で岡副氏は高名な料理人でしたが、作家の吉川英治が
「岡副の業まだ半ばなり」という訓戒の言葉を与えたのを店の屋号にしています。
その分家であるニューオータニ岡半さんは、前回のオリンピックを控えて、ホテル・ニューオータニが開業した時に入居、のち経営は分離、今日に至っています。
こちらの流儀は、すき焼きの前にオイル焼きが出ることです。すき焼き用の鍋に牛脂をしいて、フィレ肉や野菜を焼いて行きます。
で、すき焼きです。
いや、満腹です。
これだけ食べられるのは、脂質の良い肉を使っておいでだからで、残念な脂だったら、途中でギブアップする人もいるでしょう。
御馳走様でした。
く、くるちい・・・
飲み足りないが、苦しいので帰ります・・・

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金花糖博覧会

第1回全国金花糖博覧会が浅草公会堂で開催されていて、旧知の「まんねん堂」さんが主催していますので、拝見してきました。
「金花糖」(きんかとう)は砂糖細工の一種で、鯛や猫などを型どった木型に、煮詰めた砂糖を流し込んで固め、彩色するというものです。砂糖だと知らない人が見れば、単に小さい人形だと思うかもです。そういう可愛い人形達や、製造工程や歴史を解説する資料が、24日まで展示されています。
元々駄菓子問屋だった「まんねん堂」鈴木さんが金花糖を手掛けるようになったのは、ここ数年のことです。浅草柴崎町(合羽橋道具街の近く)にあった、東京最後の金花糖業者さんが廃業し、その木型を譲り受けたのがスタートでした。
元々は南蛮菓子だった金花糖は長崎街道(シュガーロード)を通って、各地に伝わり、金沢・新潟など北陸では大名家に献上されるなど、地域の食文化として欠かせないものになりました。
江戸へも伝わり、近代に入ると、東京ではぐっと庶民的な感じになりました。その工房が集積していたのが浅草柴崎町でした。
しかし私が子供の頃、浅草の駄菓子屋さんに、もう金花糖はありませんでした。繊細な作業工程が機械化・大量生産に合わず、どんどん廃業。今世紀に入ると、東京では全滅してしまいました。
そんな中、木型を譲り受け、金花糖再生を志したのが鈴木さんです。
木型はあっても、造り方が良くわかりませんから、鈴木さんは、生き残っている各地の金花糖業者さんを訪ね歩いて教えを請い、その過程で出来た各地の業者さんとのネットワークが、今回の全国博覧会につながりました。GJです。
会場では一般の方も参加して、無地の砂糖人形に色を付けるコンテストが開催されていました。審査員は、なんと落語の林家たい平さん。鈴木さんの壮挙を応援するため、駆けつけてくれたとか。素晴らしいです。
皆様も、ご見物を。24日まで。時間は11時-17時です。

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フィッシャーマンズセーター

日曜日、仕事を終えて家に帰り、テレビをつけるとEテレで「美の壺」をやっています。
先日のテーマは「セーター」でした。
アランセーター、フェアアイルセーターといった伝統的なセーターが紹介され、
なるほど美しいもんだ、こういう服に投資すれば、もっとモテるのかなあ、
などと思いつつ(笑)、ぼんやり視ていて知ったのは、
伝統的なセーターの多くが元々はオシャレではなく仕事着だったことです。
アランセーターはアイルランド西方のアラン諸島の漁師のために造られたのが起源とのこと。「フィッシャーマンズセーター」という言葉があるくらい、アイルランドやスコットランドなど寒冷地の漁師の仕事着を起源とするセーターは多くあるそうな。
それをアイビーリーグの大学の学生が着るようになり、やがてオシャレな感じになっていったのですが、仕事着だった時から美しい編み方です。
日本でも気仙沼港の漁師の奥さん達はセーターを編めるのが普通なのだそうで、震災後それを商品化した店は「納品2年待ち」の繁盛ぶりだそうです。
これって、生きるか・死ぬかに関わるモノって、結局美しく成る、という話しだと理解できます。勉強になったなあと思うと同時に、最近の日本が心配になります。だって、
海外富裕層を狙え!とか、
ブランドを立ち上げろ!とか、
最近の日本は、そういうことばっかり言ってますよね。
美しいものを起源は、実は堅実さかもしれませんよ。

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平成最後の新年会②

慶應義塾「料飲三田会」の新春例会を開催しました。
私は、この会の会長ですから、当然冒頭挨拶しないといけません。挨拶しないといけないので、
最近義塾で何かあったかなあ、と思って昨日公式サイトを開けてみたら、
ドイツのメルケル首相が今月三田に来てたようですよ。皆さん、ご存知でしたか?
メルケルさんと言えば、女性のリーダーとしてはサッチャーさん以来の方ですね。ドイツだけのリーダーではなくEU全体のリーダーでしたから、もしかするとサッチャーさん以上かもしれません。そのメルケルさんが三田に来て慶應の学生と討論したそうです。
もっともメルケルさんは移民を受け入れ過ぎてちゃって、社会が不安定になってきて、イギリスはたしか、来月離脱するんですよね。どうなっちゃうんでしょうね、あれ。
日本もいよいよ人手不足で外国人を受け入れることになっちゃいましたから、私も興味もって、どんな話しをしたかサイトを読んでみたら、内容は「介護休暇制度、再生可能エネルギー、インクルーシブ教育など、ドイツ独自の先進事例を挙げて、日本での取り組みについて示唆を与えました」
って書いてあって、移民の話しは、書いてないんですよね。学生の質問は1時間も続いて、メルケルさんは時間切れで退場したそうですが、現役の学生さんは、移民問題に関心ないのかなあ、というのが私の感想なんですけ、ど、ま、そんな話しは止めましょう。今日はEUはあんまり関係ないです。今日は鮟鱇です。
今日は平成最後の新年会ですから、天保元年ご創業の「いせ源」さんで旧き江戸・東京を堪能していただければと思っています。
こちらの建物は東京都の歴史的建造物に指定されていて、雰囲気抜群ですね。この一角だけが昭和20年3月10日の大空襲を免れているので、こうしてこうやって昔を懐かしみながら会食できるわけです。
昭和の戦争をご存知の今上陛下が譲位されても、記憶は保っていきたいなと、同じく東京下町で商売をしている私としては思うわけでございます。
お時間の許す限りお楽しみいただければと思います。皆様、本日はご参加誠にありがとうございました。

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平成最後の新年会

本日、慶應義塾「料飲三田会」の新春例会を開催します。
私が、この会に会長に就きましたのが2017年4月。以来二年間、年に4~5回ペースで例会を開催してまいりました。
先輩方の頃には例会の他にゴルフ会や旅行会もしていましたから、その頃よりはペース・ダウンさせていただきましたが、例会については毎回まずますの人数にご参加いただけて、大過なく進めてこられました。
来月は会合の予定がないので、今回にて最後の仕上げ、4月の総会で無事人気満了となれば嬉しいです。さて、
今年の新春例会は、昨年入会された立川博之さんのお店「いせ源」さんで開催させていただきます。
「いせ源」さんは、神田の、天保元年(1830年)ご創業の鮟鱇料理店です。都内唯一の鮟鱇専門店として著名で、東京都歴史的建造物に指定された店内は、古風で大変趣きがあります。
平成最後の新年会では、旧き江戸・東京を堪能していただければと思っています。
新年会に先立ちましては、「マルホン油」が有名な竹本油脂㈱専務執行役・竹本信二郎さん(塾員、1988年卒)の
講演「胡麻から見える世界情勢~海外の胡麻を伝統の胡麻油にするまで」
をお聞きいただきます。胡麻の安定供給のためアフリカまで行き、それを300年の歴史がある和の味に仕立てるという大変興味深いお話しになると思います。
参加予定の皆さん、お忘れなくご参集を。

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10連休

皆様の10連休の後「ちんや」は4連休させていただきます。
平成の終わり、そして改元の10連休も近づいてまいりました。皆様が連休を満喫なさっている間は、弊店は営業させていただき、逆にその後は、こちらがお休みさせていただきます。
ご諒承賜りたく、お願い申し上げます。

■ 臨時営業(火曜営業)
以下の日は火曜日ですが、臨時営業致します。どうぞ、ご利用下さいませ。
4月30日(火曜)
■ 臨時休業(火曜以外の休業)
以下の日は、誠に勝手ながら休業させていただきます。
5月7日(火曜)
5月8日(水曜)
5月9日(木曜)
 5月10日(金曜)

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逆転の発想

美味しい卵の生産者・オークリッチさんと開催した節分イベントでは、参加者の皆さんに赤ワインをすき焼きに合わせる方法もお教えしました。
すき焼きは醤油を使った肉料理だから赤ワインが合うはずと思いきや、なんとも合わないのは、生卵を使っているからです。
赤ワインは鶏卵だけでなく、生の魚卵にも合いません。合わないと決まっているのです。
ですので、鶏卵に合う赤ワインを探すのは、難儀です。
だったら、卵を加工してしまえば良い!
というのが私の、逆転の発想でして、
ヨーグルト卵を使ったすき焼きはワインに合う!
ということを参加者の皆様に確認していただきました。
卵をヨーグルトに入れるとワインにあうようになる理屈は、18年11月3日の弊ブログに書きました通りです。
その理屈に従えば、「赤ワイン」と言っても、「マロラクティック発酵」をしている赤ワインだけが合うはずですから、そこを確認する為、あえて「マロラクティック発酵」をしていないボジョレー・ヌーヴォーも用意して比べていただきました。皆さん、11月15日以外にヌーヴォーを飲むのは変な気分だったようですが、ヌーヴォーは11月15日に飲むと別に決まっているわけじゃありませんよ。
さて、飲み比べの結果ですが、皆さん見事に、ヌーヴォーばかりを飲み残し、一方「マロラクティック発酵」した普通のワインは飲み干してくれまして、実験(?)はまずまず成功と言えそうです。
このヨーグルト卵を赤ワインは、引き続きお勧めして行こうと思います。

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クラシック音楽

節分イベントで、美味しい卵の生産者「㈱オークリッチ」代表・富樫直樹さんと対談しました。オークリッチさんの理念と取り組みは、実にご立派です。
「鶏の持つチカラを引き出す」ために、
・放し飼いで飼育する
・遺伝子組み換えでない穀物飼料を使う
・発酵飼料と山野草などの青草を積極的に与える
・水と空気と土と光を十分に与える
などに実行しておられ、また、
・鶏舎にクラシック音楽を流す
そうな。この部分が気になったので、対談の中で、どういう音楽が尋ねてみたところ、富樫さんの返事は、
やはりモーツァルトですかねえ。ダメだったのは日本の演歌です。演歌をかけると明らかに鶏の落ち着きがなくなるんです。
ほお、そうでしたか。でも富樫さん、「イグノーベル賞」ではヴェルディのオペラ「椿姫」が効くと書かれていますよ。
「椿姫」が効くと書かれているのは、2013年の「イグノーベル医学賞」の論文なのですが、その賞を獲得したのは、日本人の新見正則さんでした。新見さんの文を引用しますと、
「心臓を移植したマウスは、免疫の拒絶反応によって平均7日間で死んでしまいますが、ヴェルディのオペラ「椿姫」を聴かせたところ、生存期間が平均で40日間にまで延びました。次に長かったのがモーツアルトで、平均20日間でした。エンヤの歌では平均11日でした。ほかにも英語のリスニングCD、工事現場の音、周波数音などでも実験しましたが生存期間には変化は見られませんでした。音楽が効果的でした。」
富樫さんの鶏舎は、新潟県村上市の日本海に面した場所にあり、強風で砕けた波飛沫が大量に降り注ぐような場所にあります。
私が鶏さんだったら、そんな寒い場所で落ち着いてモーツァルトを聞けないと思いますねえ。
今度、ヴェルディや、ワグナーとかも試してはいかがでしょうか?テンション騰がると思いますけど。

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言い方

住吉さんは、なんで、そういう言い方をするんですか?
と聞かれることがあります。
脂の融点が低い、とか、
不飽和脂肪酸の割合が多い、とかいう言い方についてです。
脂の融け方が良い、
と言った方が感覚的に分かり易いのに、どうして、そういう言い方をしないのか、という質問です。
ちなみに肉の業界では同じことを、
「あぶらとけ」が良い
と言います。
これを商売上のコミュニケーションとして考えた場合、分かり易くないことは不利に作用します。
普通の人は「ゆうてん」という音を聞いた場合、祐天寺駅しか思い出さないでしょう。だから、なんで、肉と東横線が関係あるのか?と思ってしまいます。
分からなきゃ売れないのに、分からない言い方をするのは×ですね。それなのに、なんで、そういう言い方をするんでしょう?
自分でも良く分かりませんが、たぶん、
マジシャンの「タネ明かし」の気分とでも申しましょうか。
だから、私は理屈を聞きたがらない方には、無理には説明しません。マジックの「タネ」を聞きたがらない人は多いですからね。対面で説明するのは、あえて聞かれた場合だけです。

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