1+1=3

「丸亀製麺」さんが「神戸牛と大和芋のとろ玉うどん」というメニューを売り出したそうです。醤油ベースのうどんの上に、すき焼き風に味付けした神戸牛と、大和芋とろろ、温泉玉子をのせてあります。

すき焼きの溶き卵にとろろを入れることは、すき焼き屋ではあまりやっていません。大阪日本橋(にっぽんばし)にそういうお店があると聞きますが、未訪問です。

とろろ料理屋さんではやっていることがあります。また、とろろ芋産地の農家料理で食べられてもいるようです。

つまりこの食べ方は、在来から知られている食べ方だが、営業料理として普及してはいない、という感じです。

で、自宅で久しぶりにやってみました。

まあ、悪くはないと思います。

とろろは個性がありますが、ウチの肉は負けませんので問題ないです(自慢)

が、この組み合わせによって、1+1=3になるとまでは言えないように思います。とろろには優しい甘味がありますが、すき焼きの割り下は甘味が強いので一緒に食べると判別できません。

とろろが古くから珍重されるのが、消化酵素=ジアスターゼが豊富で胃に優しい食物だからですが、そのジアスターゼはデンプンを分解するものでタンパク質ではないんですね。その意味でも、とろろはマグロの「づけ丼」にかけるのがベターかもしれません。すき焼きは、まあ、まあかと思います。

ただし肉の旨味が残念な場合は避けた方が良いでしょう。とろろはそれなりに個性がありますから、それに食われて肉がピンボケになる可能性があると思います。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.065本目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

熊本地震

5年前の今夜、2016年4月14日21時26分に熊本地震が起きました。

日本人は東北の大震災を経験し、あれほどの経験は当分しないだろうと思っていましたが、そんな日本人にとっても熊本地震は異例でした。

まず本震だと思っていた4月14日の震度7の揺れが実は「前震」で、28時間後の16日にもう一回震度7が来たことは驚きでした。気象庁が震度階級を制定してから初めて震度7が2回来たのです。

その後の余震も大変多く、震度5以上の余震が25もありました。その範囲も広く大分県の海岸地方まで広がりました。気象庁は通常余震の発生確率を発表していますが、この時「過去の経験則があてはめられない」として発表を取りやめてしまいました。

そして記憶に残っているのは、何と言っても、熊本城の惨状でしょう。

私達「すきや連」は、その年の11月に義援金を届けるため、熊本市のすき焼き店「加茂川」さんに集まりましたが、その時点でもお城の石垣は崩れたまま、ジャッキが城を支えているような状態で前途多難だなあと思ったものでした。

再建にはどれだけ年数がかかるのかと暗澹たる気持ちになりましたが、その再建がおおよそ達成され、最近天守閣が公開されたと聞きます。

コロナが落ち着いたら、是非再訪したいものです。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.064本目の投稿でした。

Filed under: すきや連,すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

まんぼう

飲食店にとっては恨みの対象でしかない「まんぼう」こと「まん延防止措置」ですが、「蔓延」と漢字で書かず「まん延」と書いているのは残念なことです。

「まん」とは蔓(つる)のことであり、ウイルスが蔓のように拡がる様を国民がイメージすれば、もっと感染対策をするように思うのですが、「まんぼう」と言ってしまったので、ユーモラスな魚しか連想しませんよね。

語感がユーモラスなのに飲食店にとっては大打撃なので、なおさら恨めしいのですが、それをここで書き連ねても進歩はないので、ここで話しを逸らせます。

肉業界人は「つる」と聞いて思い出すことがあります。牛の血統のことを古くは「つる」と言いました。

例えば、但馬牛には前田周助という人が19世紀前半に交配した「周助蔓(しゅうすけづる)」という血統がありました。

一方、犬業界では狆(ちん)の血統のことを「筋(すじ)」と言いました。浅草のブリーダー(=弊社)が持っていた狆の血統のことを「浅草筋」と言いました。

この「浅草筋」は珍重されたようで、江戸時代の浅草は狆のブリーディングの拠点だったと評価されています。

動物の種類によって言い方が違うのが面白いですね。この両方を知っているのは、世の中で私くらいなもんでしょう(笑)

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.062本目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク,ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

数珠繋ぎ

4月12日月曜日放送のTBSラジオ『伊集院光とらじおと』に出していただくことになりました。誠にありがとうございます。

『伊集院光と・・・』は毎週月曜から木曜まで、朝8時半から11時まで放送していますが、その中に「桐畑トールのシェフが行く店のシェフが行く店」というコーナーがあります。放送時間は月曜日10時40分頃からです。

「食のプロがお金を出してでも食べたいプロの味」を桐畑トールさんが探して、その味を試食。さらに、そのお店の人がプライベートで通うプロのお店を数珠繋ぎに教えてもらう、というコーナーです。

根岸の「香味屋」さん

日暮里の「羽二重団子」さん

浅草の「駒形どぜう」さん

に続いて弊社が出させていただきます。在り難いですね。

弊社の部分では地下一階「ちんや亭」のハンバーグとサイコロステーキが採り上げられます。

どうぞ、ご視聴下さいませ。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.061本目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク,飲食業界交遊録 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

ハマの番長

さすが「ハマの番長」は違いますな。

プロ野球「DeNA」の監督に就任した三浦大輔さんが、シーズン開幕に合わせて、チームの選手や裏方スタッフまで計100人以上に高級すき焼き用牛肉を贈ったそうです。のし紙には「横浜一心 三浦大輔」と記されていたとか。

三浦監督は「ハマの番長」と言われた現役時代から「ミウラビーフ」の会を開いて、チームの結束に貢献していたそうですが、今年は、外食・外出ができない中でチームの士気を高めるべく、肉を贈るということにしたそうです。素晴らしい。

ちなみに、どこの肉かと申しますと、甲子園の遠征時に宿舎として使う兵庫県芦屋市の「ホテル竹園芦屋」さん

「竹園芦屋」さんは珍しい肉屋発祥のホテルです。肉屋が旅館となり、プロ野球や甲子園球児の定宿となりました。第20回「すきや連」を、2015年に開催させていただたいこともあります。

さらに今回初めて知ったのですが、三浦監督は奈良県の大和高田市立高田商業高等学校の出身でした。2019年11月24日の弊ブログに書きましたが、高田商業では毎年4月、校庭に七輪を並べ、上級生がすき焼きで新入生を歓迎する習慣があります。昭和35年から60年近くにわたって続いている伝統行事です。

監督のすき焼き好きは、そこに遡るのですね。

「DeNA」の優勝を祈念致します。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.060本目の投稿でした。

青大将

名優・田中邦衛さんの代表作は『北の国から』の黒板五郎ですから、そのイメージからはかなり離れているのですが、もう一つの代表作では「大企業の社長の息子」でした。

映画『若大将』シリーズでの「青大将」のことですね。

「若大将」こと加山雄三さんが、明治時代から続く老舗のすき焼き屋「田能久」の息子で、京南大学運動部のエースであるのに対し、

青大将こと田中邦衛さんは同級生で、やはりスポーツが得意。若大将に何かと対抗心を燃やします。

大企業の息子のアダ名が「青大将」というのも??ですが、映画自体は大ヒットして17作も作られましたから、細かいことはあまり関係なかったようです。それよりも、「敵役・悪役だがコミカルで憎めないキャラクター」を好演したところが評価につながったようです。

当時田中邦衛さんは29歳でした。一見自分に合わないように見える仕事でも受けたら良いという例ですね。

心よりご冥福をお祈りします。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.058本目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

とろ玉うどん

「丸亀製麺」さんが本日「神戸牛と大和芋のとろ玉うどん」というメニューを売り出すそうです。

このメニューは、醤油ベースのうどんの上に、すき焼き風に味付けした神戸牛と、大和芋とろろ、温泉玉子をのせてあるとか。

とろろ料理屋さんで、すき焼きを出していることがあり、その場合卵にとろろを入れるのですが、それを「丸亀製麺」さんが知っていたとは驚きです。

とろろは卵が苦手な方のための代用品として使われる場合もありますが、私は、とろろは個性が強すぎるので、今回の丸亀さんと同じ様にとろろ単独よりは卵と溶いた方が良いように思っています。

このメニューが売れるのか、気になりますね。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.056本目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

聖火リレー

3月の数字を見て、

おっ 

そんなに悪くもないなあ・・・

と思った皆さんへ 去年の3月には、もうコロナ始まってましたからね。さて、

聖火リレーが始まっているらしいですが、オリンピックの話題はすっかり政治的話題と化してしまったので、私は避けることにしています。

五輪推進派・反対派とも引くに引けない気分になっておいでのようですから、「さわらぬ神に祟りなし」だと思います。

1点だけ気になる点を言わせていただきますと、

リレーの、「観光地めぐり」みたいなルート設定、あれでアスリートの皆さんは納得しておいでなのかあ、という点です。

最初こそ、大震災の被災地でしたが、その後は観光旅行と化しています。地元のスポーツ振興に関わるようなポイントを周れば良いのに!と思ってしまいます。(実はそういう所にも行っているが報道されないということなんでしょうか、ね)

観光が制限されている、まさにそのタイミングで観光PRというのも皮肉な話しです。

おっと、これ以上は止めて、ノンポリに徹しましょう。

ランナーの皆さん、頑張って下さい。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.053本目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

すき焼き用プリン

すき焼きに生卵はもう古い!?

すき焼き用プリンが新登場!

あなたもプリン飯、いかがですか?

と聞いて、

ほお。

素晴らしい!

本気か?!

と思いながら良く読んだら、

#エイプリルフール

が付いていました。

「なめらかプリン」の「パステルデザート」さんが、自社のプリンが「なめらか」であると主張するためのCMだったようです。

残念。本気で登場はしないのですね。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.052本目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

合格祝い

受験に合格したので→すき焼きというツイートがチラホラ見られる季節になりました。

「娘、志望校合格でしたーε-(´∀`*)ホッ 今夜はすき焼きです!」

「現役合格おめでとー!すき焼きパーティーしてます。 父親が奮発して黒毛和牛買ってきてくれたので滅茶苦茶うまい」

「祝合格 息子の希望ですき焼き 来週からは、引っ越し作業」

「ちーくん高校入試第一志望に合格で我が家も歓喜に包まれています。お祝いはいつもの赤飯に栗を混ぜました…それだけではちーくん以外に怒られそうだったのですき焼きもつけました」

「今からすき焼き食べる  第1志望校合格をお祝いしてくれるらしい… お腹空きまくってるからやばい 一瞬で私の胃の中に吸い込まれてくよ」

コロナがなければ浅草の店に来て下さるかもと思いますが、今年は家でなさる方が多いのでしょうね。

皆さま、合格誠にお芽出とうございました。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.043本目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)