あなぐら
これは、私にとってもかなり嬉しいことでした。
笠間市の磯蔵酒造さんが浅草2丁目に日本酒文化専門店「窖(あなぐら)」をオープンさせ、お披露目会が、6月2日・3日・4日の三日間にわたって開催されました。
茨城県の酒蔵が浅草に新店と聞いただけで、インバウンド狙い・オリパラ狙いの出店なんだろ。どうせ、2021年には撤退するだろうさ!と思う方がおいでと思います。
が、違います。
蔵主の磯貴太さんが、開店挨拶文の中で、
「あの大震災後にご支援頂いた事をきっかけに、江戸情緒漂う中に「粋」や「人情」…そうまさに「人ありき…」な浅草の地と人々とのご縁を頂き、この度、2017年6月1日(大安吉日)、当蔵の酒と器の直売処「日本酒文化専門店窖(あなぐら)」を開業させていただく運びとなりました。」
と書いておられますが、「あの大震災後にご支援」とは、2011年5月、大震災の影響で三社祭りが中止になった、その当日に浅草料理飲食業組合が開催した「青森・岩手・宮城・福島・茨城 五県蔵元連合試飲会@浅草」のことをさしています。
大震災後に飲食自粛ムードが拡がり、東北の酒蔵さんは二次被害に遭っておられましたが、そんな中、「守ろう、東北のSake!示そう、ニッポンの絆!」というスローガンで、それまで経験のない事業でしたが、浅草料理飲食業組合の皆さん、東京浅草組合の皆さん、浅草酒販組合さんのマンパワーを集めて開催しました。弊店も会場を提供しました。
その後、茨城県酒造組合さんは「茨城地酒まつりin花やしき」というイベントを毎年開催するようになります。会場はタイトルの通り「浅草花やしき」さん。このイベントは、遊園地の営業が閉園した後の夜間貸し切りで飲みまくる、という大変楽しいイベントです。その中心人物が磯さんでした。
そして、2017年6月、
「これからは茨城同様、浅草に根っこを張れるよう、皆様に「浅草の地酒」と言っていただけるように張り切って参ります。」のと決意で出店されました。
浅草の井戸水で酒を醸したいというアイデアまであるそうですが、それは衛生上のハードルが高いかもしれませんね。
ともあれ、芽出たいことです。
なぜ浅草の酒の新店が「あなぐら」なのか、意味が分からない方も多いだろうと思いますが、それは、まあ、行ってみての「お楽しみ」。
住所は東京都台東区浅草2-2-1 伝法院通り東 森田ビル1Fです。
追伸1
6/1発売の「婦人画報」7月号(創刊記念号)に載せていただきました。ありがとうございます。
今回の特集は、なんでも婦人画報社さんが「総力をあげた特集」だそうですが、題して、
「世界が恋するWASHOKU」。
旨味とか醗酵とかを採り上げた後、しんがりがWAGYUです。
追伸2
拙著は好評(?)販売中です。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』
浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。
東京23区の、全ての区立図書館に収蔵されています。
四六判240頁
価格:本体1600円+税
978-4-7949-6920-0 C0095
2016年2月25日発売
株式会社晶文社 刊行
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.655日連続更新を達成しました。
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