発売日②

今日の話しは昨日から続いています。

・・・私の本『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』が本日発売になりました。

内容はについてはこちらを、企画した経緯についてはこちらをご覧下さい。

自分の名前が付いた本が売られるなど恥ずかしさMAXですが、出してしまった以上、売らねばなりません。それに対談相手の九人の皆さんは皆素晴らしいので、その方々のことを宣伝すると思えば、恥ずかしさも少し減ろうと言うものです。

そこで!

この本を如何に売るか、マーケテイングの遠州だと思って、いや、マーケテイングの演習だと思って、皆さんも一緒に考えてみて下さい。

さて、この本を買う人は、一体どういう人でしょうか?

①    内容に興味がある人

②    本好き(ホンズキ)な人

③    著者の知り合い

②③については、昨日書きましたので、今日は①ですが、これは二手に分かれると思います。

とにかく浅草に興味があるという人に、当然ながら知っていただきたいですが、実はそれは既にある程度達成されています。

グーグルに「浅草 本」と入れて検索すると、「アマゾン」さんがリステイング広告を出していますから、それを開けますと、浅草に関する本が何冊か掲載されているのですが、その内の第二位が私の本なのです。

第一位は「浅草本」というタイトルのムック本。

第三位は別のグルメ特集のムック本。第四位はビートたけしさんの「浅草キッズ」で、類書がまったくありません。

浅草の本というとムック本ばかりでウンザリだ、もう少し読み応えのある本はないのかなあ?!と思って来た人は、きっと私の本に注目して下さるでしょう。在り難いです。

次に、この本は老舗の継承の物語りでもありますから、似た立ち場の人~例えば、町工場の社長の子として生まれ、オヤジの工場を継いだものか・・・と悩んでいるような若い方にも読んでいただきたいのですが、そういう方はこの本に気づくでしょうか?

これは大きな課題です。

本のカテゴリーが「紀行・トラベル」に入っているからです。書店さんでも、この本は「浅草の本」「下町の本」といったコーナーに置かれますから、ビジネス本を探している町工場のご子息の目には入らないでしょう。

書店の担当さんと話す機会があれば、ビジネス本の棚にも置いて下さい!と言ってみようと思います。

プラス、後継ぎ経営者の勉強会のような場で話題にでもなったら良いのですが、そう上手い具合に行きますかどうか。

皆様のご支援を賜りたく、お願い申し上げる次第です。

<書籍データ>

題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。

第八話は「ごはんにも日本酒にも合うのが洋食」( 「ヨシカミ」二代目 熊澤永行さん)。対談場所は「フォス」さんです。

四六判240頁

価格:本体1600円+税

978-4-7949-6920-0 C0095

2016年2月25日発売

株式会社晶文社 刊行

お求めはこちらから。もう予約できます!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.190連続更新を達成しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

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発売日①

さてさて私の本『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』が本日発売になります。

内容はについてはこちらを、企画した経緯についてはこちらをご覧下さい。

自分の名前が付いた本が売られるなど恥ずかしさMAXですが、出してしまった以上、売らねばなりません。それに対談相手の九人の皆さんは皆素晴らしいので、その方々のことを宣伝すると思えば、恥ずかしさも少し減ろうと言うものです。

そこで!

この本を如何に売るか、マーケテイングの遠州だと思って、いや、マーケテイングの演習だと思って、皆さんも一緒に考えてみて下さい。

さて、この本を買う人は、一体どういう人でしょうか?

①    内容に興味がある人

②    本好き(ホンズキ)な人

③    著者の知り合い

まず③について考えてみましょう。

内容に大して興味がないし、本好きでもないが、私の知り合いだから仕方ないから買ってやろうか!という方です。

私が汗をかいて地道に営業メールを送れば、買ってくれる方もおりましょう。内容に興味がないのに買わせるのは、いささか気がひけますから、どうしても「値引きしますから・・・」という話しになってしまいます。

そう、③ルートは本筋ではないのです。

それに書店さんが頑張って営業して下さっている時に、こういうことをするのは営業妨害に当たりますから、私は最初はネットでの告知程度に留めたいと思っています。

やがて私の本が書店の棚から外され出したら、その時が「著者売り」の出番だと思っています。

イベントなど致すかもしれません。本を買ってくれれば、すき焼きがお得になるようなプランのイベントですね。その節は皆さん、よろしくお願い申し上げます。

では次に②を考えてみましょう。

そもそも本が好きという方に、この本は売れるのでしょうか。

はい、まずまず売れるような気がします。

岩瀬聡さんの装丁が、なかなか綺麗で上品な仕上がりになっているからです。カメラの山口規子さんの写真もステキです。白黒なのがさらに良いです。

紙の質感もいい感じで、240ページという厚みも、手に持った時に心地よいです。本好きの方にも喜んでいただけるような気がします。

問題なのは、それが伝わるか、ですね。ネットには書影だけが掲載されますが、あれはどうにも平面的で、物体としての美しさが感じ取れません。やはり書店さんに置かれて、しかも何冊かまとめて積まれている所を見ていただかないといけませんねえ。

プラス、ネットのコメント欄や書評ブログに「装丁がステキ」などと書いて貰えると良いんですけどね・・・・

最後に①ですが、これは二手に分かれると思います・・・

<この話しが長いので、続きは明日の弊ブログで>

<書籍データ>

題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。

第七話は「浅草六区には夢がある」(「浅草演芸ホール」二代目会長 松倉久幸さん)。対談場所は「フィガロ」さんです。

四六判240頁

価格:本体1600円+税

978-4-7949-6920-0 C0095

2016年2月25日発売

株式会社晶文社 刊行

お求めはこちらから。もう予約できます!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.189連続更新を達成しました。

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著者売り

さてさて、拙著『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』が明日25日に出ることになりまして、その前日つまり本日、メデイア・書店向けの披露会を開催することになりました。披露会の後にすき焼き懇親会もします。

著者として挨拶しようと思っていることは、昨日の弊ブログに書きましたが、この会は「メデイア・書店向け」であることが一つの眼目です。たいていはメデイアだけが対象。書店さんを入れたことに私の意図を感じていただけたら嬉しいです。

私の意図とは、まずは書店さんに喜んでいただく→頑張っていただくことを目指そうということです。

本などというものは、次から次へと出版されるもので、私の本が本屋さんに積まれる期間などほんのわずかでしょう。そのわずかの期間を少しでも延ばしてもらうには、本の中身を知っていただくことが大事と考えます。

で、あえて懇親会もするのです、当然すき焼きで。

本の登場人物の皆さんや関係者と鍋を囲んでいただくことで、この本のことを知っていただき、営業に繋げていただきたいと思っています。

既に百冊単位で私の本を仕入れて下さっている書店さんもあるとかで、これが返品される様を想像するだけでゾッとします。初回分が戻されるのだけは避けたいものです。

もちろん、私の店でも売りますし、ネットでの告知もしますが、当面は書店さんの営業妨害をしないことが大事と思っています。

書店さんから私の本が下げられた頃が、ようやく「著者売り」の時季だと思います。店や会社をやっている社長さんが本の著者に成った場合、自分が売ろうと張り切る場合が多いですが、私は、あれは、なんだかなあ・・・と思っています。

書店さんから私の本が下げられた頃にイベントなど致したいとも思っておりますので、その節はブログ読者の皆様、よろしくお願い申し上げます。

<書籍データ>

題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。

第六話は「牛のヨダレのごとく商いを続ける」(おでん「大多福」四代目 舩大工安行さん)。対談場所は「オクラ・イズ・バー」さんです。

四六判240頁

価格:本体1600円+税

978-4-7949-6920-0 C0095

2016年2月25日発売

株式会社晶文社 刊行

お求めはこちらから。もう予約できます!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.188連続更新を達成しました。

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刊行披露会

私の本『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』が今月25日に出ることになりまして、その前日つまり明日、メデイア向け・書店向けの披露会を開催することになりました。

ですので、5分程度で著者挨拶などというものをしないといけません。

<以下のようなことをお話ししようかと思います>

本日は、私の本の披露会に大勢様ご出席いただきまして、誠にありがとうございます。

本の概要につきましては版元の「晶文社」さんから説明がございましたので、私からはこの本を企画した経緯や、この本への想いといったことをお話ししたいと思います。

さて、この本は一言で申しますと、浅草の戦後七十年史です。昭和9年(1934年)から昭和18年(1943年)の間に生まれて、今日までお店を守って来た方々にインタビューすることによりまして、その七十年を辿ろうというのが今回の企画ですが、そのような企画を思いつきましたのは、その方々と同世代の身内を、最近私が失くしたからです。昭和14年(1939年)生まれの、私の母のことです。昨年の7月9日に他界致しました。

亡くなってしまいますと当然のことながら、何か聞きたいことがありましても、聞けません。是非今の内に聞いておこうと思い立った次第です。

比べてみますると、戦後の記憶よりも戦争そのものの記憶は、良く記録されていると思います。実は、私の大学時代の恩師・白井厚先生が「学徒出陣」で出征した元学生にインタビューして、『証言太平洋戦争下の慶應義塾』(慶應義塾大学出版会、2003年)といった本を出されていますが、今回の本は、その戦後浅草版を狙ったものです。

日本の戦後と申しますと、松下幸之助・本田宗一郎・盛田昭夫といった人達が代表するのだろうと思いますが、浅草の戦後を担った方々のことも是非記録しようというのが、今回の本の大きな眼目です。

母が亡くなるまでの経緯は、ここに書いてございますので、まずそれをお読みいただきましてから、それから今回の本に入っていただけましたら、大変在り難いと思っております。

次に、戦後の浅草のことを聞くのに、何故この方々か、という点をお話ししたいと思います。さし当たって、昭和10年(1935年)生まれの私の父から「自分が抜けているぞ」というクレーム(笑い)が来ておりますが、それに対する返事としましては、肉屋をやって来て肉が仕入れられなくて弱ったという経験はしなかったでしょ!どじょう屋さんは昭和30年代にどじょうが手に入らなくなって、とても苦労なさったんだよ!だからそういう人に本に入っていたたいたんだよ、というのが返事であります。

その他の皆さんも個別の業界で、戦後復興だけでないご苦労がありました。神輿屋さんは前回の東京オリンピックの頃に、日本人が祭りを忘れてしまって→神輿の注文が全く入らないという経験をなさいました。鮨の世界では昭和30年代に冷温流通の発達で鮨の形態が大きく変わるという経験をなさいました。花柳界や和装といった「和もの」の世界では、ごく最近まで市場規模が小さくなり続けるという経験をなさいました。

そして公園六区を中心とする浅草西部の興行界では、1970年代にテレビの発達の影響で、劇場の大半が閉鎖に追い込まれるという経験をなさいました。戦後浅草で一番ご苦労なさったのは六区の方々でしょう。ですので、そういう方々にこの本に入っていただきました。

このように、この本は単なる浅草の戦後復興の話しではありません。老舗の継承の物語でもありまして、浅草にご興味のない方々~例えば、町工場の社長の子として生まれ、将来親父の跡を継いだものかどうか、迷っているような若い方にも興味を持っていただけるものと確信しております。

ですので、今回の本はカテゴリーとしては、「紀行・トラベル」に入ってはおりますが、ビジネス本として読んでいただくのも悪くないのではないか、そう考えております。どうぞ、そのように報道していただけましたら幸いです。

最後になりましたが、このような貴重な機会をお与え下さいました版元の「晶文社」さん、ライターの藤井さん、カメラの山口さん、スタイリングの竹岡さん、バーの皆さん、そして何より対談相手の皆さんに心より御礼申し上げます。また、私がこの本の仕事に従事している間「ちんや」の店を運営してくれた、店のスタッフと妻にも御礼を言いたいと思います。本当ありがとうございました。以上で簡単ではありますが、私の挨拶を終わります。ありがとうございました。

<書籍データ>

題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。

第五話は「芸どころ浅草の花柳界を支える」(割烹家「一直」六代目 江原仁さん)。対談場所は「フラミンゴ」です。

四六判240頁

価格:本体1600円+税

978-4-7949-6920-0 C0095

2016年2月25日発売

株式会社晶文社 刊行

お求めはこちらから。もう予約できます!

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スポンサー募集

<「早慶レガッタ」スポンサー募集>

慶應大学ボート部になり代わりまして、お願いいたします。

きたる4月17日(日曜)隅田川にて、今年も第85回早慶レガッタが開催されますが、この大会の運営資金を援助して下さる方を探しています。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

どうも、ボート・レースというものは、やたらとお金がかかるようです。

まず公道と言うべき河川を使いますので、入場料収入というものが在りません。

ボートを川へ搬入したり、警備をするのにもお金がかかります。なにしろコースの長さは4キロメートル近くもありますから警備も大変です。

で、学生さんがコネを頼って、涙ぐましい営業努力をしていますが、もう浅草近辺のOB企業は訪ね尽くしてしまったと言っても良いでしょう。

で、これまで御縁のなかった方に、このページを使って、ご協力をお願いしようと思った次第です。

お志がおありの方は、このブログのコメント欄に連絡先をご記入下さい。

よろしくお願い申し上げます。

追伸、

私・住吉史彦の本が2/25に出ます。

浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。

題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

四六判240頁

価格:本体1600円+税

978-4-7949-6920-0 C0095

2016年2月25日発売

株式会社晶文社 刊行

 

お求めはこちらから。もう予約できます!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.179連続更新を達成しました。

 

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刊行披露会

報道関係・書籍流通関係の皆様へ

『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

刊行披露会・すき焼き懇親会のおしらせです。

弊ブログの2/8に告知させていただきました通り、きたる2月25日に私の本『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』を発売されることになりました。

この本は、私が戦後七十年を生きてきた浅草の九人の旦那衆と、浅草の九軒のバーで語り合った対談集です。

語られた内容は~老舗はどのように生まれるのか? 浅草にこだわり、浅草に居続けるのはなぜか? 銀座とはどのように違うのか? 浅草らしい商いとはなんなのか?~「浅草ならではの商人論」とも言うべき一冊です。

対談場所をバーにしたことで、旦那が薦めるおとなの「浅草オーセンティックバー案内」としても活用できる本です。

で、

この本を、報道関係・書籍流通関係の皆様にご披露申し上げたい、ということで版元の晶文社さんの主催で、下記の通り披露会が開催されることになりました。是非ともお出かけ下さいませ。

また披露会終了後に、すき焼き懇親会(会費制)も開催致します。私や対談出演者、関係者と鍋を囲んで懇親を深めていただければ幸いです。どうぞ、ご参加下さいませ。

<記>

日時:平成28年2月24日(水)昼12時より

会場:ちんや

東京都台東区浅草1-3-4(雷門から雷門通りに沿って西へ4軒目)

03-3841-0010

http://www.chinya.co.jp/

刊行披露会:12時より12時30分頃まで。参加費無料。本を1冊進呈致します。

すき焼き懇親会:12時30分~午後2時頃まで。会費制。和室、着席制。

 

参加を御希望の方には、申込み方法をお報せしますので、このブログのコメント欄に、1ご芳名、2会社名または媒体名、3メルアドかFAX番号をお書き込み下さい。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.176連続更新を達成しました。

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浅草はなぜ日本一の繁華街なのか

やや唐突ですが、私の本が出ることになりました。タイトルは、

『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

昨年末に出した『すき焼き思い出ストーリー』は自費出版でしたが、今回は売り物でして、2月25日に㈱晶文社さんより発売されます。恐れいった事態です。

内容は、と申しますと、浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。

こんな(↓)感じです。

「何世代にもわたって来てくれるリピーターがいる店、それが老舗である。」

「毎日、国内外から多くの人が集まる、東京・浅草。震災と戦災で2度も焼け野原になった浅草で、130 年にわたってすきやき屋を営んできたちんやの店主が、浅草の重鎮たちに、同じ浅草の商人として「商売の秘訣」を聞き出す。老舗はどのように生まれるのか? 浅草にこだわり、浅草に居続けるのはなぜか? 銀座とはどのように違うのか? 浅草らしい商いとはなんなのか? 浅草ならではの「商人論」を探り出し、江戸っ子の生き方も引き出していく。」

「本書は対談場所をバーにし、旦那が薦める浅草のおとなの「オーセンティックバー案内」としても活用できる。」

 

<目次>

第一話 世界に唯一の「江戸趣味小玩具」の店

「助六」五代目 木村吉隆さん

(「バーリイ・浅草」にて)

第二話 最大の危機は生鮨が主流となった頃でした

「弁天山美家古寿司」五代目 内田正さん

(「オレンジルーム」にて)

第三話 神さまの御霊を載せて町を守る神輿を作る

「宮本卯之助商店」七代目 宮本卯之助さん

(「スリーウッド」にて)

第四話 江戸の食文化として「どぜう鍋」を守る

「駒形どぜう」六代目 渡辺孝之さん

(「ビー」にて)

第五話 芸どころ浅草の花柳界を支える

割烹家「一直」六代目 江原仁さん

(「フラミンゴ」にて)

第六話 牛のヨダレのごとく商いを続ける

浅草おでん「大多福」四代目 舩大工安行さん

(「オクラ・イズ・バー」にて)

第七話 浅草六区には夢がある

「浅草演芸ホール」二代目会長 松倉久幸さん

(「フィガロ」にて)

第八話 ごはんにも日本酒にも合うのが洋食

「ヨシカミ」二代目 熊澤永行さん

(「フォス」にて)

第九話 「履物の町」浅草で職人がいる履物店

「辻屋本店」四代目 富田里枝さん

(「マーチ」にて)

 

編集:足立恵美、藤井恵子

写真:山口規子

スタイリング:竹岡眞美

 

私は勿論大したことを語っておりませんが、九人の方々と九軒のバーは素晴らしいですので、是非是非お読み下さいまし。

<データ>

『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

住吉史彦(すき焼き「ちんや」六代目店主)

四六判並製 240頁

価格:本体1600円+税

978-4-7949-6920-0 C0095

2016年2月25日発売

株式会社晶文社 刊行

お求めはこちらから。もう予約できます。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.172連続更新を達成しました。

京屋!

歌舞伎の中村芝雀さんが五代目雀右衛門を襲名することになりました。言わずと知れた女形の大名跡ですね。

で、襲名披露の「練り歩き」が浅草・仲見世で行われました。

当日は雲一つ無い快晴。

こんなに暖かい雰囲気の「お練り」は、あんまりないよ!と関係者の方が芝雀さんに語ったそうで、実に結構なことでした。

「お練り」には応援団の皆さんが大勢で見えていましたが、その方々が芝雀さんを応援する様子も、とっても暖かい感じだなあと、横から拝察させていただきました。

誠にお芽出とうございました。(フライングですが・・・)

襲名披露興行は、東京・歌舞伎座にて3月3日から27日まで。演目は、

昼の部が「鎌倉三代記」、夜が「祇園祭礼信仰記」です。どうぞ、お出かけ下さいまし。

なお掛け声は「京屋!」でお願いします。

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若手の登竜門

『新春浅草歌舞伎』の千秋楽を観て来ました。「若手の登竜門」とされる公演で、今年は昨年に続いて尾上松也さんが主役でした。

この公演では毎年若手俳優さんが「大役」に挑戦します。

今年も、昼の部は『三人吉三』『源氏店』、夜の部は『毛抜』『義経千本桜』と、役者が何十年のキャリアの果てに演じるような演目が並んでいます。そんな公演ですが、若い役者の皆さんはなかなかサマになっていて、GJだと思いました。

観客の方も「若手感」があり、拍手の間が少し遅いのがどうしても気になるのですが、ドンマイでしょう。「浅草の街が若手俳優を応援する」という形が出来ている、この公演は是非続けて行って欲しいと思います。

翻って、客が芸の後継者を応援しなくなったのは、飲食の世界です。

ネットの影響で「コスパ至上」の世界と成ってしまった飲食の世界では、先代からの客が跡継ぎさんの腕が上がるまで見守るという話しを聞かなくなりました。

「見守る」というのは本当に見守ることでは勿論なく、足しげく通って定価を払って食べることです。

ネットの普及もやがて一段落して、この状態はいずれ変わると信じますが、歌舞伎を観て、なんだか気が重くなってしまいました。トホホです。

 

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台東区の歌

年始5日台東区役所の賀詞交換会がありましたので、出席してきました。

が、5日は未だ松の内で店が忙しく、ビールや軽食も用意されているのですが、私は楽しんでしまうというわけには行かず、皆さんに挨拶だけをして退散しました。

さて、この会で毎年気になることが一つあります。冒頭「君が代」に続いて「台東区の歌」を全員で斉唱するのですが、参加者がほとんど歌えないのです。長野県の県歌を、県民は全員歌えるそうですが、台東区民は歌えません。歌っている人も、なんだか気乗りしない感じで歌っていて、溌剌と歌っている人はほとんどいません。チト残念な雰囲気なのです。

この曲について、作詞家や作曲家について知れば、もう少し熱心に歌うはずだと思うのですが、私の知る限り、社会人が学ぶ機会はありません。

ですので、この際、ここでご紹介したいと思う次第ですが、まず作詞家は、

土岐善麿(ぜんまろ)。歌人で国文学者。西浅草の寺の子として生まれ、新聞記者を経て、早稲田大学教授、国語審議会会長。お能の新作を書いたこともあるとか。

全国の非常に多数の学校の校歌を作詞していて、台東区立浅草小学校の校歌もこの方の詞です。私も歌いました。だから作詞がこの方というのは至極順当な人選と思います。

一方、大変興味深いのは作曲の渡辺浦人(うらと)。

日本支配下のソウルで教員の子として生まれ、やがて東京に移って、東京音楽学校でヴァイオリンを学んだいうことですから、一応上野に縁がありますね。

代表作は映画音楽「赤胴鈴之助」、テレビ音楽「おそ松くん」ですが、戦前はバリバリのクラシックの作曲家で、オーケストラ用に「すめろぎの御旗の下に」、交響組曲「大和心」、交響詩「闘魂」などを書いていました。賞を獲ったり、演奏機会に恵まれたりしていたそうで、その為戦後に戦争協力者とみなされてしまいました。

で、戦後は映画・テレビの音楽や校歌を書いたり、音楽教育に力を注いだそうで、指揮者の山本直純さんを育てた人でもあるそうな。

さてさて、その二人を組ませて昭和39年(1964年)(=オリンピックの年)に「台東区の歌」は出来ました。

その時の経緯を知っている方が未だお元気なら、是非今の内にインタビューしておいて、是非この曲と渡辺浦人に焦点を当てたレクチャー・コンサートを開いて欲しいなあ、最後は客席参加で大合唱とか出来たら良いな!と思うのですが、区役所さん、いかがでしょうか?

そうそう、ついでに申せば、庁内の所管が総務課総務係というのは感心しません。文化振興課に移して、文化財として大事にしたらどうかと思います。

おっと余計な提案はこの位にして、内容に戻りますが、一番の詞が、

♪鐘は上野か さくらに蓮に 文化の花も さき競う♪

♪大慈大悲の ひかりをうけて 月も清かれ 隅田の流れよ♪

と仏教ネタ満載なので、どうも皆さんが景気良く歌えないのかもしれません。

しかし3番の最後の詞つまり結論部分は、

♪進むちからよ 新しく♪

ですし、楽譜の最初に

「Allegretto 元気に明るく」と指定されているので、元気に明るく演奏するのが作者の希望だったと思います。

にも関わらず、原譜に書かれている「Allegretto 元気に明るく」が台東区役所の公式サイトで脱落しているのは手落ちと思いますよ。修整していただきたいと思います。

それにしても、ですよ、我が義塾の同窓生の皆さん、♪進むちからよ 新しく♪って、どこかで聞いたことありませんか?

♪勝利に進む我が力常に新し♪(慶應義塾の応援歌「若き血」、昭和2年)

から「勝利に」「我が」「常に」を取って、順番を入れ替えると、

♪進むちからよ 新しく♪と成ります。

実は土岐善麿の校歌は信時潔が作曲を手がけたものが大変多いとかで、その信時の代表作は何でしたか?

「慶應義塾塾歌」(昭和15年)ですよね。(「海ゆかば」も有名ですが、今日はその件はさて置きます。)

それに善麿さんは早稲田ですから早慶戦で「若き血」をさんざん聞かされていた筈です。

え? 歌人が早慶戦なんか観に行ったのか って?

行ったと思いますよ、善麿さんはアクテイブな人ですから。新聞社の部長だった1917年(大正6年)に東京~京都間の「東海道駅伝」を企画して大成功をおさめたそうで、ちなみにこれが「駅伝」の起源です。

ですので善麿さんが「若き血」をパクって、いや、インスパイアされて♪進むちからよ 新しく♪と言った可能性が考えられるわけです。

実際、2番の♪つきぬいのちに 若やぎて♪に続けて♪勝利に進む我が力♪と(半音上げてですが)歌っても感覚的に全く違和感ありません。

このように色々申してきましたが、この歌は、是非応援歌のように、元気に明るくに歌うのが正しい、イメージは「若き血」というのが本稿の結論です。

区民の皆さん、是非楽譜をこちらから、入手なさってみて下さい。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.148連続更新を達成しました。

 

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