画像を食らう

おいしい肉との「出逢い方」を指南して欲しいというご取材がありました。

そうですねえ、まず申し上げたいのは、

画像検索はお止めなさい。

あるいは、

画像を食うのはお止めなさい。

ですかね。

美味しい肉は、あまり綺麗な色をしていません。画像の美しさと肉の美味しさは別物です。

まず肉の赤色ですが、長期肥育して、さらに熟成させた肉は「あずき色」をしていて、鮮明なピンク色でありません。鮮明なピンクは、短期肥育で、熟成させてないことの証です。

次に、サシの白ですが、融点の低い脂すなわち胃モタレしない脂は室温で融け始めますから、ピカッとした白ではなく、半透明です。形もパキっとしておらず、デレっとしています。写真撮影が長引くとどんどん融けてデレデレになります。

デレデレの方が美味しいんですけど、カメラマンという人たちは、無意識に綺麗なものを欲するのでしょう、脂が融けない内に撮ってしまおうと必死になることが多いです。寄った絵を撮る時は、なるべくピンク色の所に寄って行きます。うーん。

そうやって撮られた画像がネットに掲出されて、貴女は、その画像だけを見て、どれを買うか決めて、クリックするでしょう。美味しくないですよ、それは。

では、どうしたら、出逢えるのか。

食の先輩のお勧めを素直に聞く。

ということではないでしょうか。

食の先輩とは、「食♡ログ」に100回以上投稿しているヘビーユーザーさんのこと、では勿論ないですよ。そういう探し方ってどうなんでしょうか。貴女はその方をご存知なんですか?

食の先輩は、身近にいますよ。

貴女のお爺さんやお父さんです。

昭和な家庭では、お爺さんやお父さんが、

こういう肉がうまいんだ!

と言って肉を買って来て、その肉を家族が囲んですき焼きをしていましたよね。

そういうことを、またなさったら、いかがですか?

最近家ですき焼きをした時、貴女は勇んでパソコンに向かい、

「楽♡」ランキングで1位の肉を取り寄せたわよ!

お爺ちゃんの情報なんかアテにならないわ!!

今時はなんでも検索で見つけられるのよ!!!

とお爺ちゃんを虐めませんでしたか。

でも「楽」で貴女が見つけたのは、「画像が綺麗な肉」ですよ、私に言わせれば。

綺麗な食べ物=美味しい食べ物ではありません。味噌なんて、美味しいですけど、ウ☆コ色ですよ。

どうか、画像を食うのはお止めになって、もう一度お爺ちゃんにお勧めを聞いてみて下さい。

 

追伸1

「ブーストマガジン~人生の楽しさを加速するメディア~」(ネットメデイア)に「適サシ肉」の件を載せていただきました。ありがとうございます。

追伸2

拙著は好評(?)販売中です。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。

東京23区の、全ての区立図書館に収蔵されています。

四六判240頁

価格:本体1600円+税

978-4-7949-6920-0 C0095

2016年2月25日発売

株式会社晶文社 刊行

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.631日連続更新を達成しました。

 

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イベント屋

世間にイベント屋という職業が在ります。

イベントを企画し、そのチケットを自社で売りさばいて、必要経費をペイすることがお出来になるなら、それは立派な職業だと私も思います。

ところが、です、それがお出来にならないイベント屋さんが、どうも多いように見えます。

イベントはやりたし、されども

券は売れず、

なので頼る先は、行政の補助金か商店街の予算になります。

その合わせ技もありますね。商店街から予算を引き出し、さらに商店街から区役所へ補助金を申請させるように仕向けるのです。

ここで必要なのは、弁舌です。

これは、浅草にこれまで来なかったような、新しい客層を呼び寄せられるイベントです♡

浅草の中で、こちらの商店街が先駆者になるのです♡

これから、どんどん伸びる市場です♡♡♡

いやいや、いやいや。

甘い言葉を信じてはいけません。

仮に、彼らの言う通り、その「新しい客層」とやらを呼び寄せられたとしても、そのお客様が買いたい商品が浅草になければ、何も買わずにお帰りになるでしょう。そのお客様が飲みたいような雰囲気の飲食店がなければ、他の街に移動してから飲むでしょう。

おそらく、そんなことはイベント屋さんは分かっているのです。

しかし、イベントやりたし・券売れず、

なので商店街を頼るしかないのです。

ここは商店街の側がしっかりマーケティングを考えないといけません。「新しい客層」を本気で自分の店のお客様にしたいのか、そうするには、どういう対応をしなければいけないのか。

区役所へネゴりに行くより、それを考えるのが先だと私は思いますよ。

追伸

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4年目

群馬県庁が推進している「ぐんますき焼きアクション」について、産経新聞さんから意見を求められたので、お答えしましたところ、422日に記事になりました。

群馬県が平成26年9月に「すき焼き応援県」宣言をして今年は4年目です。

県庁では「ぐんまのすき焼き」PV(プロモーションビデオ)の長尺版(約3分)を3月末にインターネット上で公開したり、PRソングを作るなど新たな作戦で浸透を図っています。

PR動画は、バックに「スキスキスキスキ すき焼き グングン ぐんまのすき焼き~」という軽快な歌声が流れるもので、県庁は今後、歌と動画の入ったDVDを県内のスーパーなどに配布する予定だそうな。

まあ、食材が県内で揃うから、すき焼きを推すというのは、基本的に私は賛成です。

また過去に開催したコンテストで新しいすき焼きが出て来たのは、結構なことと思いました。

しかし「スキスキスキスキ」とかは「なんだかなあ」と思ってしまいます。

で、私のコメントは、

「地元産品振興のため行政が動画を作ったり、短期間に結果を出したがるのは理解できるが、まずは地道においしいすき焼きを宣伝すべきだろう」「コンテストですき焼きのおいしさを訴えるなど時間がかかっても続けていくことだ」

・・・なんか口調が自分でないようですが、内容的には、そういうことを申しました。

そもそもですが、ブランドの基礎はお客様への「お約束」であり、その裏返しとしての、お客様からの信用・信頼である筈です。

だからブランドづくりとは地道なものだと私は思うのですが、他県の動画でウケた事例があるためか、自治体が動画に走る例が後をたちません。

仮に動画がウケた事例があったとしても、それは、その動画がウケたのであって、その県がウケたわけではないと思います。その当たり前のことが分からないのは、どうしたことでしょうか。

さらに、何より気がかりなのは、群馬県民自体が肉を食べないことです。

「総務省家計調査(26~28年平均)では、県庁所在地と政令指定都市を合わせた全国52市で、前橋市の牛肉消費は金額で年1万261円の50位、数量で年3582グラムの51位(最下位はいずれも新潟)。すき焼きプロジェクトが牛肉消費につながっているとは思えない。」

自分達が食べないと、商品の本当の魅力がブランド化の過程に反映されず、ブランドづくりが空回りすることがあるから気になります。

産経新聞さんも「すき焼きの主役となる上州和牛のブランド力向上という思惑がある」と「思惑」という言葉を使って、警戒感をにじませています。

一段のご努力をお願いしたいものです。

追伸

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一番の癌

発言に、もちろん私は賛同できませんし、発言した人の人間性すら疑ってしまうような言い方でしたが、観光と文化財の関係について重大な問題提起をした功績はあると思いますよ、ええ、皮肉ですけどね、当然。

その発言とは、

ヤマモト・コーゾー大臣の、

「一番の癌は学芸員」という発言です。

「一掃しないとだめだ」とも言ったとか。すぐに撤回したそうですけどね。

なぜ「癌」で「一掃する必要がある」のかと言うと、

学芸員に「観光マインドが全く無く」、

「インバウンドの興味を引くさまざまなアイデアについて「『文化財が大変なことになる』と全部、学芸員が反対する。観光立国として(日本が)生きていく時、そういう人たちのマインドを変えてもらわないと、うまくいかない」からだそうです。

想い起しますと、江戸の昔から観光の目玉は、「御開帳」などの文化財でした。

しかし当然ながらその文化財には、観光の目玉としての価値だけではなく、本来の文化財として価値があるわけで、その価値を深く識っている方もおいでです。その人達から見たら、群れを成して押し寄せる観光客など、イライラの対象でしかないでしょう。

だから「さまざまなアイデアについて全部、学芸員が反対する」は言い過ぎでしょうが、「反対する場合がある」なら事実でして、実際しばしば摩擦を産んでいます。例えば、ウチから近い所では、上野。

では学芸員とは別に接客専門職をおけば良いかと言うと、そう単純な話しでもなく、観光客も、その文化財の価値を一番良く分かっている人に説明して欲しいのです。そう、観光客とは実に貪欲で無遠慮なものなのです。わざわざ、取りにくい休みを取って、遠くから運賃をかけて来たのだから、普通の対応では納得いかないのです。

この話しは職人と販売員の関係に似ています。弊店では実は職人と販売員が同一人物なので、接客が不得意な人間も販売をしています。

不得意ではありますが、まさにその肉を仕込んだ、本人ですから、

この肉はなかり良いですよ。今朝ボクが仕込みましたけどね、包丁がスーっと入りましたから!

というような会話が出来て、それで売れるのです。

販売専門で仕込みにまったく関わらない人だけで売り場を造ると、今時のデパートのように売れなくなってしまうのです。

話しを戻しますが、観光と文化財の件は、おそらく永遠のテーマで白黒つけられません。塩梅をして行くしかないと思います。

で、あるにも関わらず、「癌」発言への反発心から、文化と観光の間に溝が拡がり、塩梅が出来なくなれば、大変寂しいことになって行くだろうと私は思います。

 

追伸①

52日は火曜日ですが、GW連休中なので、「ちんや」は臨時営業いたします。どうぞ、ご利用下さいませ。

追伸②

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パクチー料理ありません

新しい食が発見されるのは、もちろん基本的には結構なことと思います。

しかし「発見」を通り超してブームにまで仕立て上げようとするのには違和感を抱くことがありますね。

って申しますか、最近は、そういうのばっかり!

その代表が昨今のパクチー・ブームでしょう。

そして、とあるタイ料理店が、その異様なブームに異を唱えました。ツイッターで拡散しているのですが、京都のタイ料理店が以下↓のような貼り紙をドアに掲示したのです。

「当店ではパクチー(香草)だけのサラダ料理や、パクチーを大量に使用するような流行りもの系の料理は提供しておりません。パクチーの追加増量に関しましても大量に増量を希望されるお客様が増えますと通常の料理に使用する量を確保できなくなるため今後はパクチーの追加増量には対応しないことと致しました」

この掲示は意外に長文で、さらに、そもそもタイ料理とパクチーとの関係についての説明も書かれていたそうな。

「タイ・ラオス料理にはパクチーを使用していない料理も多数あり、あくまでもパクチーは薬味としての扱いが基本です。本来のタイ・ラオス料理ではパクチー(香草)そのものをサラダのようにして食べるという習慣はありませんので当店では過度なパクチーのみを強調して使用するような料理は提供いたしません」

「もしそのような料理をご希望される場合は他の店舗様をご利用ください。お客様のご理解ご協力お願い致します」

GJ.

このお店さんの姿勢を、私は断然支持します。

もっとも、貼り紙を良く読みますと、あくまで「流行りもの系」の、過度なパクチー料理はありません、と言っているだけで、ニュースのタイトルの「パクチー料理ありません」では言い過ぎであることが分かります。弊店の「適サシ肉宣言」が「霜降り肉ありません」と言い換えられて報道されたのと酷似していますね。ヒジョーに気になってしまいます。

もう一つ気になったのが、この件を世間がどう感じているのか、でしたので、ヤフコメも読んでみましたら、

「この店の対応は大正解。タイ料理に敬意を払おう。」

104258で多数支持。

「テレビで紹介されていた、芸能人が使っているなどの理由で、特に考えもなく食い付いている人達ばかり。別の物が紹介されれば、また同じ理由で食い付く。それはまるでイナゴのよう。自分もそうですが、日本人は熱しやすく冷めやすいですからね。」

1361118で多数支持。

「客は店を選べるのだから、店も客を選んでも良い。」

47837で多数支持。

まずは良かったです。

しかし食の「仕掛け人」と称する連中が懲りるという保証はないです。

ブームの結果、多くの農家さんが、他の作物からパクチー生産に転じたと思われますが、その転作バブルは、この掲示をきっかけに崩壊して→損失を負うでしょう。その頃「仕掛け人」は次なる「ブーム創り」に一生懸命・・・

まったくトホホな在り様ですねえ。

先進国なんでしょうか、この国は?

 

追伸①

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フェイク

近頃アメリカに流行るもの=フェイク・ニュース

近頃浅草に流行るもの=フェイク・キモノ

ちゃんとした着物をお召しになった方が通ると、

ハッ!としてしまいますが、

それって良く考えたら、トホホなこと。

どうも、フェイクの方に目が慣れてしまったらしいです。

悲しいね。

 

追伸①

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殿様商売

最近あまり使わなれなくなった言葉に「殿様商売」があります。

「殿様商売」とは「大辞林」によれば、

「鷹揚に構えて商売上の工夫などもせず、利益にあまりこだわらない商売のやり方を軽蔑していう語」です。

私の経験では、店の営業時間が短いことを批判する場合に良く使われていたと思います。夜遅い時間の予約を受け付けなかった時に、捨て台詞のように、

「これだから老舗の殿様商売って言われるんだよ!二度とオタクに予約なんかしないからな!」とか言われたものです。

営業中に言われるなら、まだ我慢もしますが、夜の巷でたまたま居合わせた隣客に、店の営業時間を問われて、やはり「それだから老舗の殿様商売って言わるんだよ!」と言われたことも一度や二度ではありませんでした。うるさいよ。

しかし、最近完全に潮目が変わりました。最近では、

短い営業時間

→従業員を大切にする店

→さすがは老舗!

という脈絡が出来上がりつつあり、実に結構だと思っています。

きっかけは勿論、電通の新入社員過労死事件です。

今や店の営業時間が短いことを批判する客は「ブラック客」と見做されます。

電通事件でも「客がブラックだ!」という指摘がありました。広告業界では、金曜の夜に「月曜の朝までにプレゼン書を作り直してくれ!」と言ってくる客が多いことが過労を産む元凶と指摘されました。

そんな思いをして皆が働いているのに、日本の生産性は先進国の最下位水準。

そういう社会に戻してはいけないですよね。

私も、一企業主として、できることはして行きたいと考えています。

追伸①

昨日下記のテレビ番組をご覧いただいた皆様、ありがとうございました。

NHKテレビ「所さん!大変ですよ」4月13日20時15分放送済み。

http://www4.nhk.or.jp/taihentokoro/

「霜降り牛肉に異変!?おいしい牛肉の謎」

高級牛肉といえば「霜降りの和牛」。このイメージが覆る事態が!老舗すき焼き店が「霜降りが多いA5の牛肉を使わない」と宣言したのだ。そもそも霜降りの量で格付けを行う動きがでてきたのはアメリカ産牛肉の輸入自由化交渉がきっかけ。肉牛農家では霜降りが入るよう心血を注いできた。それが消費者の健康志向が高まるにつれて「行き過ぎた霜降り」に対する見直しの動きが出始めているという。おいしい牛肉の基準を巡って何が?

【司会】所ジョージ,片山千恵子,【出演】澤口俊之,牛窪恵,モーリー・ロバートソン,【リポーター】徳永圭一,【語り】吉田鋼太郎

追伸②

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BMS10以上使用

とある郷土料理専門店のパンフレットを見て、

・・・

と思ってしまいました。

そのお店の「推し」は、黒毛和牛しゃぶしゃぶコースA5等級BMS10以上使用!なんだとか。

その県は、黒毛でなくて、赤身肉がとれる褐毛和牛が有名なんだけどなあ。

どうして、そう成るんだろう?

悲しいね。

 

追伸①

テレビ出演の予告です。

NHKテレビ「所さん!大変ですよ」4132015分放送予定。お楽しみに。

http://www4.nhk.or.jp/taihentokoro/

「霜降り牛肉に異変!?おいしい牛肉の謎」

高級牛肉といえば「霜降りの和牛」。このイメージが覆る事態が!老舗すき焼き店が「霜降りが多いA5の牛肉を使わない」と宣言したのだ。そもそも霜降りの量で格付けを行う動きがでてきたのはアメリカ産牛肉の輸入自由化交渉がきっかけ。肉牛農家では霜降りが入るよう心血を注いできた。それが消費者の健康志向が高まるにつれて「行き過ぎた霜降り」に対する見直しの動きが出始めているという。おいしい牛肉の基準を巡って何が?

【司会】所ジョージ,片山千恵子,【出演】澤口俊之,牛窪恵,モーリー・ロバートソン,【リポーター】徳永圭一,【語り】吉田鋼太郎

 

追伸②

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イノベーションによる格安

昨日の弊ブログ「格安」をFBにも投稿しましたら、

そうしたら会社をやっている知人からコメントが入りました。

「一理ありますね。ただし、イノベーションを伴う「格安」を除くということにしておかないと。従来型の努力による値下げではなく、サービスや製品のあり方を変える画期的なイノベーションによる価格破壊を企てる試みこそが経済を活性化し拡大するわけですから。」

彼は立派な会社を経営しておいでで、おっしゃることは至極ご尤もです。世の中では私の意見より彼の意見の方が通るでしょう。

しかしながら、食べ物というジャンルに限定すると、「イノベーションによる格安」は、あまり良くない結果を産む場合が多いように私は感じています。

<以下は私の再コメントです>

もちろん私も「イノベーションによる格安」を一概に否定する気はもちろんなく、御社のようにそれがお出来になる会社さんには頑張って欲しいと思います。

しかしながら日本の食べ物の世界では、以下↓の事例のようにイノベーションの方向性が美味しさの向上より、ひたすら経済性に向けられることが甚だ多く、日々技術が日本の食を不味くしています。それで私は不用意にさっきのようなことを言ってしまうのです。

以下やや長いですが、牛のDNA解析の事例をご紹介します。

最近それがかなり進んでいて、美味しい血統が分かって来ています。一方で「短期間で大きく太る血統」も分かってきて、両方分かるのですが、その中で業界の趨勢は後者つまり経済性を上げることに血眼になっています。要は、不味くても構わないから、とにかく短期間で育てることに必死なのです。

ここに日本社会の「集団志向」という問題点が加わります。同業組合や地域社会が、皆揃って経済性を追いかけている時に、独りで美味しさを追いかける個人は陰に陽に様々な不利益を被る、平たく言うと、イジメられて、とても生きづらい、という現実があります。

で、DNA鑑定というイノベーションが不味い牛の登場を促進しています。

ちなみに「短期肥育で美味しい」というイノベーションは、牛の場合ほぼ不可能です。成長ホルモンが、不味さの原因物質である飽和脂肪酸の形成を促すからです。成長ホルモン無しじゃあ、増体しないので、それをなくすわけには行きません。牛が成熟し成長ホルモンの分泌が終わってから、さらに肥育を続けて初めて美味しい牛に成るのです。

このように食べ物は、元々が生き物なので簡単に改良出来ないという特徴があります。それで、どうも、合理的ではないかもしれませんが、イノベーションに私は懐疑的なのでした。以上言い訳です。

<終わり>

追伸①

 

テレビ出演の予告です。

 

NHKテレビ「所さん!大変ですよ」4月13日20時15分放送予定。お楽しみに。

 

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「霜降り牛肉に異変!?おいしい牛肉の謎」

 

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【司会】所ジョージ,片山千恵子,【出演】澤口俊之,牛窪恵,モーリー・ロバートソン,【リポーター】徳永圭一,【語り】吉田鋼太郎

 

 

追伸②

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格安

「てるみくらぶ」とかいう旅行会社が破綻した件に皆さんは注目なさっていますか?私は注目しています。

「てるみ」に就職が内定していた50人の学生を救おう!という運動が始まっているとかで素晴らしいことだと思いますが、私はあえて、学生さんにやや厳しめのアドバイスを贈ろうと思います。

「厳しめ」とは、次回就職先を決める時は、学生さん、経営や経済について、もう少し学んでから決めようよ!ということです。「格安」ということはどういうことなのか?しっかり考えてから就職しようよ!ということです。

私が知るところでは、安さで勝てる会社は同業で一社だけです。その一社以外は全て「負け組」となって、やがてブラック化して行きます。

そして昨日まで勝っていた会社も環境が変われば勝ち続けられるかどうか分かりません。今回がそのケースでしょう。

「てるみ」は航空会社から余った席をまとめて買って安さを実現していたそうです。ところが航空会社だって、馬鹿でも弱くもありません。小型機を導入したり、アライアンスを組んでシェア運行を導入したりして→席が余らなくなったため、安い仕入れが出来なくなりました。

インバウンド観光が賑やかになったことも、席が余らなくなった一因でありましょう。

このように安さを目指していると、環境が変わっただけで一気に「負け組」に成ってしまうのです。社員は「安いです!」と言う以外に売り方を知りませんから、方針転換も出来ません。

で、破綻です。

社員が80人しかいない会社に50人もの新人を入れるとは、一体どういうことなのか?80人の中に、会社の敗勢を感知して退職しようとしている人が大勢いるからに違いありません。それが「格安」企業の末路です。

しかし、です、学生の皆さんは実はラッキーだったかもしれません。今回経済や経営について真剣に学ぶ機会を得たからです。是非バブル崩壊以降の日本経済について学んで下さい。

想い起しますと、バブル崩壊この方、皆さんだけでなく多くの日本人が「格安」というアヘンにハマってきました。

自分が消費者として「格安」商品を手に入れた時は、その「お得感」に酔うことが出来、次も「格安」を!その次はもっと「格安」を!!と要求せずにはいられなくなります。だからアヘンなのです。

しかし、学生さん、あなた方は同時に生産者でもあります。いったん格安企業に就職したら、値を下げるために辛酸を舐め尽くさねばなりません。

バブル崩壊この方、多く日本人が、このアヘン窟から逃れられませんでした。

だから日銀の黒田総裁が登場して、金融政策によって物価をあげ、デフレを解消する!と宣言した時、多くの人が期待しました。しかし結果は現状の通り。黒田総裁はまもなく寂しい任期切れを迎えます。

そう、人の心を変えない限り、金融政策で物価は上げられなかったのです。それが分かりました。

学生の皆さんは、今回このような経済の在り様を痛切に学ぶ機会を得ました。

次こそ、「格安」企業などへの就職は止めましょう。

そして、消費者としても「格安」消費は止めましょう。「格安」でハワイに行く金があるのなら、定価で箱根に行って、上質の時間を過ごしましょう。

皆がそうする国にしたいと私は思っています。皆さんも、出来ますればご協力願います。

追伸①

テレビ出演の予告です。

NHKテレビ「所さん!大変ですよ」4月13日20時15分放送予定。お楽しみに。

http://www4.nhk.or.jp/taihentokoro/

「霜降り牛肉に異変!?おいしい牛肉の謎」

高級牛肉といえば「霜降りの和牛」。このイメージが覆る事態が!老舗すき焼き店が「霜降りが多いA5の牛肉を使わない」と宣言したのだ。そもそも霜降りの量で格付けを行う動きがでてきたのはアメリカ産牛肉の輸入自由化交渉がきっかけ。肉牛農家では霜降りが入るよう心血を注いできた。それが消費者の健康志向が高まるにつれて「行き過ぎた霜降り」に対する見直しの動きが出始めているという。おいしい牛肉の基準を巡って何が?

【司会】所ジョージ,片山千恵子,【出演】澤口俊之,牛窪恵,モーリー・ロバートソン,【リポーター】徳永圭一,【語り】吉田鋼太郎

 

追伸②

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四六判240頁

価格:本体1600円+税

978-4-7949-6920-0 C0095

2016年2月25日発売

株式会社晶文社 刊行

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