母の日

バレンタイン・デーには猪口を贈る、いやチョコを贈る、そして「母の日」にはカーネーションを贈る、と決まっていますね。

数ある「〇〇の日」の中には、特定の品物と結びついているものと、「父の日」のように結びついていないものがありますが、結びついている方が、どうも盛り上がってるように見えてしまうのは、やはり関係業界が告知に熱心だからでしょうか。

日本で行われている5月第2日曜日の「母の日」は、アメリカのアンナ・ジャービスの「母の日」を輸入したものですが、良く調べますと、最初は単純に母を想うだけの日ではなかったようですね。

アンナの母アン・ジャービスは、教会の日曜学校の教師で、南北戦争中には負傷兵の衛生状態を改善するために、地域の女性を集めて活動していました。

アンの死後に娘のアンナが、母が勤めていた教会で、母を偲ぶ記念会を開催したのが、アメリカの「母の日」の起源だそうです。アンは記念会の参加者に、母が生前好きだった白いカーネーションを贈ったそうで、これがカーネーションの、そもそもです。

ですので初期の「母の日」は、単なる家族内のお歳暮のようなものとは、かなり性格の違うもので、また贈る品物についてもカーネーションと決めてしまうより、母の好きなモノ、という所がポイントのように思えます。しかしながら、

何でも良いから、お母さんの好きなモノを贈ろう!

と言うのでは、やはり「〇〇の日」としては盛り上がりませんね。

記念日として普及して行く間には、品物に焦点が当たって行く感じになりましょう、どうしても。

さて、では「ちんや」はこの日はどうするの?ってことですが、

まあ、やりますよ、「肉屋の母の日」を。

古株の肉の職人は、肉を花びらに見立てて上手に盛って⇒「花」を造り上げる「花盛り」というのを出来るのですが、それを予約販売することにします。

でも、さっき書きました通り、元々肉がお好きでなかったお母様には無理にとは申しません。

この機会に「花盛り」という職人芸を認知していただき、何かの機会に注文していただければ、と思っています。

ゴージャス感がかなりありますので、むしろ景気良く盛り上げたい時に良いのかもしれません。

華がある人のお誕生日に・・・なんて、歯が浮きますかね。

 追伸①

雑誌『東京ウォーカー』2013年第8号の、新連載コラム「スギちゃんの愛される理由」の初回に、私が登場させていただきました。「長く愛されたいスギちゃんが、東京の老舗を訪れて愛される秘訣を探ります!」というコーナーです。是非ご購読を。

http://www.kadokawa.co.jp/mag/tw/

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は348人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.146日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

 

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サンキュー弁当

私が通っている美容院は、とあるデパートの中に在るのですが、そのデパートが先日テレビに出ていました。

アベノミックスで宝飾品が絶好調、しかし同じデパートの中の、

食料品は横ばい、

洋服はむしろマイナス基調、

ということで、なんだか富裕層だけがウハウハ言っているのではないか、という筋書きのニュースでした。

先日カットに行きますと美容士さんも、そのニュースを見ていたらしく、

私たちはゼンゼン御利益ないですよ。それより増税されたり、円安で物価が上がったりと庶民は逆に苦しくなると思いますよ!

と御機嫌斜めです。

聞けば、弁当屋さんに知り合いが居るらしいのですが、その弁当屋さんが苦しいのだそうです。

海外から安い食材を仕入れることで、低価格弁当を売っていたのに、クロトン緩和で輸入物価=仕入れ値が上がり、さりとて売価を上げて売れる見込みもなく、頭をかかえているのだそうです。

たしかに、このところ弁当業界はデフレの最前線でした。

最初は「ワンコイン(=500円)」弁当で驚きましたが、今や「サンキュー(=390円)」弁当が当たり前と、ひどいデフレです。

そこまで安売り屋のイメージが定着してしまいますと、今後値上げして付加価値を付けて売ろうとしても、なかなか容易ではないでしょう。現実に雇用の「調整」が起きる可能性がありましょう。

この先は、アベノミックスの副作用が前面に現れる局面もあろうかと私も予想しています。

株業界、不動産業界、それから銀座の夜の業界は好調に見えますが、お金を早く他へまわしてくれないと困ります。

とりあえず、儲けた人は食べましょう、すき焼きを。 あ、弁当も。

 追伸①

雑誌『東京ウォーカー』2013年第8号の、新連載コラム「スギちゃんの愛される理由」の初回に、私が登場させていただきました。「長く愛されたいスギちゃんが、東京の老舗を訪れて愛される秘訣を探ります!」というコーナーです。是非ご購読を。

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追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は345人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.144日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 
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味覚オンチ

味覚オンチの調査を、朝の情報番組がやっていました。

天つゆと塩入りの麦茶を用意した上で、通行人に天麩羅を付けて食べさせ、どちらが天つゆか、当てさせる調査です。

正解者は55人中29人。

ということは26人が塩入りの麦茶を「こっちが天つゆ」と間違えたことになります。

あらら~半分近いじゃないですか。

これを視たスタジオのキャスター・アナウンサー・コメンテイター合計6人の内2人も、

自分も味に全く自信が無い、と発言していました。

うーむ、そういう比率だったんだ!

となると、この人たちは、外食で店を選ぶ時も自分の舌で決めることが出来ず、店の知名度や「食べログ」に頼ることになりましょう。

私は以前から「食べログ」で店を選ぶ人々をコケにして来ましたが、初めて「食べログ」の存在意義を知りました。味覚オンチの方々の役に立つのですねえ。

味覚音痴の方々は対策として、そもそも飲み会の幹事を引き受けない、という手もありましょう。しかし若い男性がデートの幹事を務めなくては婚活できません。

困りました。

「食べログ」に頼るしかないですね。

こういうことに成ってしまう理由について、東大の脳科学の先生は、

幼少の頃に多様な味に接しなかったからだ、と説明していました。

「多様な味に接しなかった」とは、子供に子供の食べたがるものばかり食べさせてしまった、ということです。

「甘」「塩」「旨」「酸」「苦」の五味の内、子供はどうしても「甘」「塩」を食べたがりますが、そういうものばかり食べさせてしまっては、味覚が発達しないそうです。

以前の貧乏な日本では、好き嫌いを言う子供を親が叱りつけて強制的に味覚に接しさせていましたが、飽食国家と成った今時の日本では、そういう躾をする場面は減っているかもしれません。

と、いうことは今後ますます店選びは、「食べログ」に頼る、他人の評判に頼ることになるだろう、という結論に達します。

いやはや、恐ろしい国に成りそうです。

南無観世音菩薩。

 

追伸①

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仮予約

予約の時点では、

予約をお願いします!

と言っていたのに、いざ、それをキャンセルする段になると、

仮予約を入れていたのですが・・・

と言い出す人が、世の中にはいます。たいてい素人さんではなく旅行業者で、確信犯です。

腹がたっても、その位は我慢しておこう、という料理屋さんが多いと思いますが、私は勿論、その派ではありません・・・

ちょっと、よろしいですか、×▽×さん、私は「ちんや」の社長の住吉史彦と申しますが、「仮予約」とはうかがってませんよ。

予約の電話をうかがったのは、実は私本人で、「お決まり」でよろしいですね、と念を押させていただいたら、間違い無く、ハイと言っておいででしたよ。そう、私本人がうかがってたんですからね。

嘘をついていただくと困りますよ。ええ、人を騙そうっていう、その御考えが気にいりませんね。

だいたい、お取引というのは信頼関係が前提なんじゃないですか?信頼が礎に決まってますよ。

それを騙そうっていうんですから、気にいりませんね。

言っておきますけどね、料理屋在っての旅行業者ですからね、その逆じゃございませんよ。だって、×▽×さんは料理をお作りになれないでしょう。

いえ、弁償しろって言ってるんじゃあ、ございませんよ。あなたが「ちんや」に与えた損害について許す気がないわけじゃありません。しかしね、人を騙そうとしたことは許されませんよ。

ちゃんとしましょうよ。

お宅様は大手さんでしょう。日本を代表する大手旅行業でしょう。その会社を代表して電話なさっておいでなんだから、日本の旅行業界を代表しているようなもんです。

しっかりしましょうよ。

さっきも申しましたけど信頼関係が基本です。今頃ぺろっと「仮予約していた」なんて言っちゃって、許されると思っておいでですか。ちゃんと謝らないと、どうなるか、お分かりですね。

え? なんですって?

そう、そう、そう。

最初から、そうおっしゃれば良いんです。最初からそうなされば、私もここまで申しませんでしたよ。

はい、はい、はい。

それでとりあえずは結構です。

結構ですから、今後はしっかりして下さいよ。「ちんや」だけでじゃなくて、全部の料理屋に対してちゃんとして下さいよ。はい、はい、それで結構ですから。

はい、ご免ください。しっかりお願いしますよ。ご免ください。失礼しました。

追伸①

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追伸②

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値下げ合戦

牛丼業界で値下げ合戦が起きているそうです。

日銀のクロトン総裁が、国民歓喜の声を浴びつつデフレ脱却を目指しているというのに、かなりの値下げをする会社があるのだとか。

トホホを通り越しています。

最も大胆に値を下げるのは、あの有名な「YN家」さんです。「牛丼並盛」を100円下げ、280円にするのだとか。

380円が⇒280円になるのなら、「ちんや」は、12.000円のコースを⇒8.842円にしないといけませんね。

じぇじぇじぇじぇ じぇ~

「YN家」さんは、最近までいったん価格志向をあらため品質志向を強めていたはずですが、しかし結果は、社長曰く、

「従来の価格では、満足できる売上数に届かなかった。客が求める価値のうち、今は『価格』が最も大きい要素だ」~そうです。

報道は「値下げをしなければ売り上げが伸びない、業界の苦しい事情が垣間見えた。」と評していました。

つまり「追い込まれて値下げした」というのがもっぱらの評のようです。

しかも、ですよ、今後クロトン緩和で円の価値は下がっていくのですから、アメリカから肉を仕入れている「YN家」さんにとっては、そのまま仕入れ負担増になるはずです。

値下げ&仕入れ負担増!

いやはや、こんな背筋の凍るようなこと、私なら出来ません。だから、こちらは我が道を行くだけですけどね、業界上位の「大手」を経営する人には、国全体を想って貰わないと困りますよね。

いったい、この調子でこの国は本当に救われるんでしょうか、心配になります。

南無観世音菩薩。

追伸①

藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。

是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)

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料亭の味

「料亭の味」が追及されているのを視て笑ってしまいました。

それは、朝のニュース番組での出来事だったのですが、リポーターが食品産業の展示会に出かけ⇒面白そうな品物を見つけたら⇒メーカーの人にインタビューしていく、という内容でした。

さて会場に「料亭の味」という一品があったので、早速リポーターが突っ込みました。

「どこが、どういう風に「料亭の味」なんですか?」

「美味しいから、「料亭の味」なんです!」と、うら若き女広報さん。

「どういう風に美味しいと「料亭」なんですか?」

「すごく美味しいので「料亭の味」なんです!」

「では貴女は料亭に行ったことがあるんですか?」

「無いです・・・」

では、ここで試しにグーグルに「料亭の味」と入れて検索してみましょう。約 865,000 件がヒットしていて、意外なビッグワードですね。でも、最上位に本物の料亭さんが提供している品物は無く、ようやく8位に登場します。

1位の、大手メーカーが作っている商品のサイトを詳しく読んでみましたが、「料亭」である根拠は???でした。

近い内に突っ込まれる可能性大と申せましょう。

「料亭の味」というからには、

・間違いなく料亭が、自分の店の厨房で作っている

のであれば問題無いです。

ただし、ですが、自称「料亭」もあります。

料亭の定義が現在未整備なので、「名乗った者勝ち」です。私が見て「オタクは違うだろう!」という店が「料亭」を名乗っている場合もありますが、今のところ咎める術はありません。次に、

・料亭がレシピを提供して、あるいは技術指導をして他社に委託生産させている

のケースですが、これは実は多いと思います。

まあ、OKに入れて良いとは思いますが、本物の店と工場が何百キロも離れている場合は・・・な感じがします、私には。さて、

・料亭にはなんの関係も無いのに、「美味しい」ということを言うために、「料亭」と名乗っている場合、はどうなりましょうか。

既に「出来立て」「自家製」などは規制されていますから、やがて、この表現も規制の対象となりましょう。今が「穴場表現」というだけのことだと思います。

そう、既にデパート業界の自主規制では、

「出来立て」と表現する場合は、調理後提供までの時間についてのガイドラインがあり、

「自家製」と表現する場合は、どこに厨房が在るのか調べられます。当然ですね。

だいたい、新手の広告表現と規制とは所謂「イタチごっこ」を繰り返していて、「料亭」を規制しても、何かもっと新奇な言い方が登場するとは思いますが、今現在「料亭」が「穴場」であるのは事実のようです。

ルールが出来るまで、皆さんお気をつけ下さい、「料亭」に。

追伸①

藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

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期待値を超える

偶然ですが、同じ日のニュース覧に「期待値を超える」という話題が二つ並んでいました。

一つはクロトン総裁の「期待値を超える」金融緩和です。

前任のシラカワ総裁もデフレ脱却を目指して金融緩和をやっていたのですが、いつもやり口が「小出し」で、しかもマーケットを見てから対応する段取りだったので、インパクトを与えることができませんでしたね。

今日本経済が実質的に良くなったわけでもないのに、お金をじゃぶじゃぶ供給するのですから、今回の緩和策がバブルを引き起こすのは確実で、既に小さいバブルは起こっているようですが、「リスクがあるからやらない」というのは、「これまで」のことで、「これから」はリスクも想定して進む、と明言なさったようですね。通快!いや痛快!と感じた人も多分多いでしょう。

政策そのものも「期待値を超え」ていましたが、こうした発言も「期待値を超え」ていたと申せましょう。

もう一つの話題は「1.000円床屋」ことQBハウス社の「期待値を意識的に下げた顧客満足度戦略」です。

QB社は「駅ナカ」に店を、どんどん出店していますが、その場所はトイレの隣ばかりです。

トイレの隣は家賃が安く、人が大勢通るので、1.000円・10分でカットできることに気づいた客が、うっかり入ってしまう確率が高いですね。

そして、さらにトイレの隣に居ることで「技術への期待値を意識的に下げる」ことが可能だ、とその記事は解説していました。

つまり顧客満足度などというものは、利用前の期待値の高さで大きく変わってしまうもので、その期待値を下げておけば、不満足な場合でも文句を言われなくて済む、という次第です。

まあ、その通りではありましょうが、働いている人の意欲もかなり下がりそうですね。そんなことを書かれて平気なんでしょうかね。

でも、まあ、よそ様のことはどうでも良いので、さて置きまして、日頃私が困っておりますことを書きますと、それは弊店のような所謂「老舗店」への期待値の高さです。

「老舗」は良心的な値段で、全てのことに気配りが行き届いている、という風に考えておいでの方が多いようです。

一般論としては、そういう傾向があるとは思いますが、「全てのこと」にコストをかけるのは、やはり辛いものがありますね。店の中のすべての設備や消耗品にまで拘るのは大変です。

例えば、トイレットペーパーなんて、下手に上等なものにいたしますと、一個丸ごと持って帰ってしまう人がいるんです。本当です。

購入したばかりのトイレのスリッパを持って帰ったヤカラすらいて、これには弱りました。捕えて厳罰を加えたいです。

このように全てのことに気配りするのは大変です。

誰か、ウチの隣に公衆トイレを建ててくれないかなあ。

追伸①

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ルンルンの傘

ある日ツイッターのタイムラインを眺めておりましたら、

「雨が降ると、傘をさせるので嬉しいですね(*^^*)

お気に入りの、今だけの時期にしか使わない桜の傘☆

花粉も少ないし、雨の月曜日、ルンルンですo(^-^)o 」

というツイートが目に入りました。

ツイ主さんは、一度名刺交換をしただけのピアニストの方なのですが、今はツイッターがあるので、日頃どんな活動をなさっているか、なんとなく知ることが出来ますね。

でも今日書きたかったのは、申し訳ないのですが、彼女の音楽活動の話しではなくて、傘のスペックとベネフィットの話しです。

そう、傘という消費財の在り方が今時は、スペック=雨を避ける、という要素に集約され過ぎているのではないか、という私の不満について書きたいのです。

そう、500円傘・100円傘の普及によって、傘は、

雨を避けるだけの、防具としての財、しかも、

今日一日の雨を避けるだけの極端に短時間の消耗財

と化してしまっていますね。

で、急な雨で風も強い時、この安物を買って使いますと、すぐに逆向きに開いてしまい、戻らなくなってしまいます。バラバラになってしまうことすらあります。

⇒壊れて使えなくなってしまいますので、そのまま往来にポイ捨てされてしまいます。

今年の春は強風の日が多かったので、そうした放置ゴミ傘の始末に、街の人々は往生しています。

100円と安いので捨てても何とも思わないんですね。他人の迷惑をまったく顧みないポイ捨て行為は、実に腹立たしいです。

でも、その傘がツイッターの彼女の持っているような「今だけの時期にしか使わない桜の傘」ならば、そう簡単には捨てませんよね。たとえ壊れても、直そうとするでしょう。

傘業界の皆さん、日本はモノづくりの国ですよね。なんとかならないもんでしょうか?

「(*^^*)雨が降ると嬉しくなる傘」

「o(^-^)oルンルンの傘」

というような、メンタルなベネフィットの在る傘を、是非どんどん売り出して欲しいです。

もっと、この国を楽しくしませんか。

よろしくお願い申し上げます。

追伸①

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ドタキャン

料理屋の天敵と言えば、勿論ドタキャンですが、

そのドタキャンの、「なるべく相手を怒らせず、関係を悪化させない」仕方というのが、ネットに掲載されていたので、思わずクリックしてしまいました。

しかも指導するのは「男女コミュニケーションアドバイザー」なる人物です。

さて、どんなものでしょうか。以下コピペーしますと、・・・

・ポイントは「結論から先に言う」ということ。長い前置きや言い訳から始めるのは絶対ダメです。

・基本的なことですが、連絡は電話で。

・声のトーンを変えるなど、いつもとは少し違った雰囲気を出すよう心がけると良いようです。

それはそうでしょうね。たしかに言い訳が長いのは、ウンザリしますからね。でも、ここまでは特別な話しではないですね。

・言い訳がましくなるのはダメですが、結論を述べた後に必ずドタキャンの理由は言うべきです。そのときも相手を見極めて、場合によっては多少「盛って」話すのも一つの手段でしょう。いくらその理由が正当でも、相手に「私はそれに負けるんだ」と思わせてはダメですから。

ただし、

・相手を納得させるためにウソをつくのは禁物。少し大げさですが、「親が体調を崩して……」とウソの理由を言ったら、実家にカノジョがお見舞いに来てしまったという話もありますから。事実を偽るのではなく、あくまで言い方の表現を「盛る」だけにしましょう。

はははは。

・ドタキャンにおいて一番大切なのは、相手に「私は軽んじられている」と思わせないことなのです。ドタキャンするときは、いかに誠意を見せるかが大事とのこと。

まあ、それはそうですけど、やっぱり特別な話しではないですね。

と私がガッカリしかけた頃、その次には、かなり良いことが書いてありました。

・必ず代案を出すこと。それがないと相手は「軽んじられている」という印象を抱きますから。

そうそう、代案は大事だと思います、私も、非常に。

特に、料理屋をキャンセルする場合は、具体的に相手方に金銭的損害を与えている場合ですから、言い方が不遜だったりすると「出禁」(=出入り禁止)処分に遭いかねません。是非とも代わりのスケジュールを設定するのが良いと思います。

現代日本では、代案まですぐ出せる方はあまり多くはいませんから、必ず店の人の印象に残ります。私などは、

この方はかなり「ちんや」へ食べに行きたい!と思っておいでの方なんだ。

と嬉しく思ってしまいます。

今時は「仕方のないことは仕方がない」とすぐ諦める人が多いですが、知恵は出せば出るものです。知恵を出して、なんとか、この国をもう少し住みやすくしたいものですね。

追伸①

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他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。

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臨時営業

きりがや4月の浅草には大きな行事がありません。

例年4月前半は、花見の人出があって忙しいですし、

後半になりますと、今度は三社祭の準備に入ってしまうので、

4月には、そもそも行事を開催したくないのです。

でも、今年は桜が早く咲き⇒早く散ってしまったので、少し様子が違います。

お彼岸と花見が一緒にやって来て、3月中は忙しくなりました。弊店の売り上げも好調だったのですが、ヌカ喜びしてはいけません。

桜が散れば人出は退いてしまうからです。

前回の早期開花の年=2002年もそうでしたが、売り上げを全部月山すればイヤ合算すれば、ウハウハな数字にはなりません、決して。

なんだか、不意に4月前半がポカンとしてしまいました。

さしあたって、4/2(火)の営業が心配です。桜の開花を見込んで火曜営業することにしましたが、弱りました。

しばらく前から「営業します!」と予告して予約も獲ってしまいましたから、

や~めた!

というわけに行きません。弱りました。

この日に来て下さった方には、大サービスしちゃいますよ!

ハグとか、

チューとか、

なんだ、両方ともタダじゃないか、って?

そ、そうでした・・・

追伸①

藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。

是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は336人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.124日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

 

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)