株主総会

阪急阪神HDの株主総会が開催され、株主から質問が殺到したそうです。

昨年阪急阪神ホテルズでメニューの虚偽表示が大問題になりましたからねえ。

総会では経営陣から陳謝があった後、問題の背景について、

「知識不足があったことなどのほか、阪急阪神ホテルズが(親会社の経営統合などに伴う合併で生まれた)寄り合い所帯だった」

「ホテルズの前社長が阪急電鉄出身だったため、現場に目が届いていなかった」

またマスコミ対応については、

「全部調べてからではなく、最初の時点で報告していれば、大きな騒ぎにならなかったのでは」

と釈明があったそうです。

これに対して株主からは、

「米大リーグの選手に多額の費用をかけている。それにもかかわらず、金額に応じた働きをあまりしていない」

「若手が活躍できるよう、自前で選手を育成して」

別の株主からは、

「監督の采配はどうなっているのか」という質問も。

?!

それって、タイガースの話し?

メニューの問題を飲食業界は重大に受けとめたんですけどね。

国際観光日本レストラン協会では消費者庁の担当官に来ていただいて研修会をやりました。

でも世間の関心は、終わったことより今年のシーズンのことなんですかねえ。

経営陣は、

「交流戦に入り、苦しい戦いが続いている」「ベンチが原因で負けていることもあろうが、いろいろなことが重なっている」と弁明。

「監督を信頼して任せたい」と理解を求めた・・・

経営陣も大変ですなあ、色んな事業をしていると。

たしか、この他に鉄道も持っていたかと。

大変ですなあ。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.571日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

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数値が載っていないビジネス書

『銀座ウエストのひみつ』刊行記念トークイベント

木村衣有子×ナガオカケンメイ「ブランドを作ること保つこと」

を聞いて来ました。

『銀座ウエストのひみつ』については、弊ブログの5/31号に書きましたので、そちらをお読みいただきたいのですが、念のため確認しますと、

「ウエスト」とは、「リーフパイ」や「ドライケーキ」といった焼き菓子があまりにも有名で、それから西銀座に在る喫茶室の居心地良さもまた有名な「洋菓子舗ウエスト」さんのことです。

この御本では、そうした製品や居心地の背景に、“真摯な”企業哲学が在ることを、著者の木村衣有子さんが描いていきます。

で、トークイベントで、その木村さんが言っておいでだったことですが、

ビジネス書を目指したんだけど、本屋のそっちの棚には並ばなかった・・・

そもそも数値が載っていないとビジネス書に成らない・・・

冗談のように言っておいででしたが、本気でもあるよう。

いえいえ、私は実に結構と思いますよ、

数値が載っていないビジネス書!

書評でも、この御本について、

「商売や仕事で悩んでいる方は元気になる、ヤル気のスイッチが入る言葉がいっぱい」との評が出たそうですが、重要ですよね、そこは。

だいたいですね、数値は後から着いて来るものです。

要するに、まず数値から入る経営者の下で、ヤル気を出せるのかってことです。ヤル気が先で数値は後ですよね!

数値から入る経営者こそ、あの御本を読み、自分の経営を省みるべきと思っています。

だから、この御本は「ビジネス書」でまったくOKだと思うんです。

良いと思いますよ、

数値が載っていないビジネス書!

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日本人の味覚は世界一

6/6号の続きです。

新宿高島屋さんの『大学は美味しい!!』フェアに、「味博士」鈴木隆一先生と鳥山畜産食品さんが共同研究した熟成牛肉が出品されていたので、買いにまいりましたら、鈴木隆一先生の御本も売られていました。題して、

『日本人の味覚は世界一』

鈴木隆一先生は慶應義塾大学共同研究員。

あらゆる食品を甘味、塩味、酸味、苦味、旨味の5種類のチャートで数値化してしまう「味覚センサー」を開発した方です。

「味博士」としてテレビにも出演多数の方ですが、その鈴木先生が、世界一繊細とも言われる「日本人の味覚」を解明したのが、この一冊です。

昨今世界が認めはじめた「和食」は、「旨味」を中心にした料理ですが、そのベースには世界で日本人だけが奇跡的に手に入れた「味と舌」が在った!

・・・という話しです。

特にラーメン、カレーなど、他国の料理を日本人がいかに改造して「和食」にしてしまったかを描いた部分が興味深く読めました。

熟成肉については、この御本にはくわしく記述されておりませんが、その他の内容だけで大変勉強になります。

ご購入は、こちらです。

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はまれぽ

「はまれぽ.com」というサイトで、「すきや連」で旧知の女将さんを発見しました。

「はまれぽ.com」とは、

「横浜のキニナル情報が見つかるwebマガジン。毎日更新の新着記事でユーザーさんから投稿されたキニナル疑問を解決。」という方針だそうで、今回の「キニナル」御題は、

「横浜が発祥と言われる牛鍋って、すき焼きとどう違うの?」でした。

良く聞かれるんですよね~コレ。そして私はとても苦手な質問です。

私の答えは、弊ブログの2012年11月27日号に書きましたので、そちらをご覧いただきたいのですが、結論から申しますと、現時点ではハッキリしません。店ごとに地方ごとにお考えが違います。

そんな中、唯一ハッキリなさっているのが、横浜曙町の「荒井屋牛鍋店」さんです。それで「荒井屋」の女将さんが「はまれぽ.com」に出ておいでだったのです。あいかわらず美人さんですね♡

さて話しを戻しますが、「すき焼き」と「牛鍋」の違いが「荒井屋」さんではハッキリしています。

と、申しますか、「すき焼き」と「牛鍋」の両方のメニューを出しておられるのが「荒井屋」さんです。

普通は店全体として、「牛鍋」「すき焼き」と称しますが、「荒井屋」さんは違いまして、一軒の店に両方在るのです。店名は「荒井屋牛鍋店」なのですが、「すき焼き」というメニューも在ります。面白いでしょう?!

で、実際どう違うのか、ですが、

「牛鍋」の場合は、火をつける前に、肉や野菜、豆腐などの材料が全部鍋に入っているのです。これを火にかけて煮て行きます。

一方「すき焼き」の場合、肉は鍋とは別の皿で運ばれて来て、熱した鍋へ一枚ずつ肉を入れて焼いて行きます。で、肉に火が通ってきたら、割り下を注ぎます。じゅー。

これは良く見かける「すき焼き」の方法ですね。「ちんや」の場合は、肉の前に葱が入ります。

注文数は、「牛鍋」「すき焼き」半々くらいとのことでした。

で、このレポートの<まとめ>は、

「牛鍋」・・牛肉と野菜を一緒に鉄鍋に入れ、そこに割り下を流し入れた後、火をつけて『グツグツ』煮るもの。

「すき焼き」・・はじめに肉を鉄鍋で一枚ずつ『ジュージュー』焼き、その後に野菜を加えていくというもの。

・・・ということでしたが、これは勿論「荒井屋」さんに限定した話しです。同じ横浜の「太田なわのれん」さんは「牛鍋元祖」と称していますが、全く違うやり方です。

結局のところ、言い方が店によりけり・地方によりけりなんです。誰かが統一してくれる日まで、

どっちだって、旨けりゃ良いじゃないの!ということでお願い申し上げます。是非。

追伸、

フジTV【バイキング】に出演いたします。明日6月5日(木)11:55~13:00です。

【バイキング】中で毎週木曜日に放送されている「和の心を学ぶ旅―竹田式さんぽ道」のコーナーです。

明治天皇の玄孫・竹田恒泰先生が、フットボールアワー岩尾さんとAmi(E-girls)さんを、日本の魅力を再発見できる場所へ案内する、という企画です。

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最悪の事態

「ちんや」の近所の「おすぎ」さんで「肉組の会」があった日の翌朝のこと。

あれ、携帯電話がいつもの置き場にないなあ。

結構飲んだからなあ。変な所に置いたのかなあ・・・

・・・家の固定電話から自分の携帯にかけてみますと、

電話の中では呼び出し音がしているのに、その音が聞こえないです。

!!!

酔っ払ってなくしたってこと?!

だとしたら最悪です。

家に帰る前に、店の帳場に寄ったような気がしたので、店に行って同じことをしてみても、呼び出しているのに、聞こえない。

これは最悪の事態です。

うーん、警察とかauとか行かないといけないのは勿論、知り合いと連絡を取りまくって、携帯番号を教えてもらわないと・・・

気が遠くなりましたが、なんとか気分を建て直して交番へ。

そしてauへ。とりあえず悪用されないよう、発信ブロックの手続きをしました。

最悪だが、前向きに考えるぞ!

この機会にスマホに代えるかなあ!

しばらくご無沙汰の友人にもこれを機会に連絡を入れられるんだから、それはそれで良いじゃないか!

と思案しつつ、いったん自宅に戻りました。

で、夕べ着ていた洋服を見ますと、

!!!

尻の辺りが膨らんでいて、

在・る・の? ひょっとして、携・帯・が?

いやあ、なんで在るのに呼び出した時に音がしなかったんだ?!

答えはカンタン。

マナーモードに成ってたんですねえ、はい。

いや、まさに最悪だが、前向きに考えるぞ!

よし、この話しをブログネタにしよう!

 

追伸

浅草・浅間神社の、「お富士さんの植木市」が本日開催されています。

浅草4、5丁目一帯の道路上に近県の植木商や露店がたちならびます。

古来ここで買った植木はよくつくとされていますから、ガーデニングをなさる方は是非。

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銀座ウエストのひみつ

単行本『銀座ウエストのひみつ』を拝読しました。

非常に参考になり、勉強になる御本です。

「ウエスト」とは、「リーフパイ」や「ドライケーキ」といった焼き菓子があまりにも有名で、それから西銀座に在る喫茶室の居心地良さもまた有名な「洋菓子舗ウエスト」さんのことです。

この御本では、そうした製品や居心地の背景に、“真摯な”企業哲学が在ることを、木村衣有子さんという方が描いていきます。

木村さんは1975年栃木生まれの文筆家。「お酒を題材にしたミニコミ『のんべえ春秋』編集発行人」だそうですが、甘い方もイケるのですね。

その方が最初に注目したのは「ウエスト」さんのツイッターだったそうです。私もフォローしていますが、実に感心することが書いてあります。

私も存じ上げている御主人御本人が、ツイッターをやっておいでです。内容はおりおりの商品やイベントの紹介が中心ですが、その背景にある哲学が垣間見えるもので、木村さんも、これに注目なさったようです。

ごく最近は、こんなことも

「今月から新社会人となり、張り切っている方がおられる一方で、仕事が合わないと早々に諦めてしまう方もおられます。そんな方に申し上げたいのは「どこの登山口から入ろうと、同じ頂上には辿り着ける」という事です。その為に必要なことは「先ず与えられた仕事に全力を尽くす」これ以外にはありません。」

そのアカウントをフォローしてもフォロー返しはされはしません。御主人はつぶやいて行くのみ、です。

さてさて、肝心の本の内容です。ネタバレは良くないですが、一つだけご紹介します。

先代(=今の御主人の御父上)の口グセの、

「そんじょそこらにないもの」

という言葉が私には印象的です。

「そんじょそこらにないもの」

つまり質が良いもの=近隣の商店街には無いけど銀座にだけは在る、という位品質の良い物を作りつづければ、銀座のお客様は必ず買って下さる、という信念です。

さらにまた、その品物は「飾らない」品物です。値付けも正直にしていくので、自然と「飾らない」物に成ります。

そうして人々から「あそこは変なことをしない」と信用されるようにする、ということです。

非常に参考になり、勉強になる御本でした。

ご購入は、こちらから。

 

追伸

浅草・浅間神社の、「お富士さんの植木市」は今日・明日です。

浅草4、5丁目一帯の道路上に近県の植木商や露店がたちならびます。

古来ここで買った植木はよくつくとされていますから、ガーデニングをなさる方は是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.553日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

 

 

 

 

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西陣

「国際観光日本レストラン協会」の理事会が、京都・西陣の「萬亀楼」さんで開かれましたので、行って参りました。

この日は、たまたま「ちんや」の定休日の火曜日でしたので軽い旅行気分。

早めに京都に着きまして、西陣という所に行ったことがなかったので、御店に入る前に、まず散策してみました。

西陣は、言わずと知れた、京の服飾文化の中心地ですが、京都駅や現在の中心部からは少し離れているので、私はこれまで訪ねたことがありませんでした。

その西陣の一角に、今回の御店「萬亀楼」さんは在ります。行ってみますと、

ユニクロがドカっと営業中。

うーん。

でも、さほど流行っていなくて一安心。

と申しますか、ユニクロだけでなくて、そもそも通行人自体があまりいませんな。

風情のある町家が残っていて結構なのですけど、買い物とか遊びに来る所ではないのですねえ。

「武道具屋」という店が存在するのだと知ったのが、西陣の新鮮な体験でした。甲冑のデイスプレイを初めて見ました。

さてさて、散歩はその位にして、肝心の「萬亀楼」さんへ。

「萬亀楼」さんは、京都御所ゆかりの「生間流(いかまりゅう)」の「包丁式」を代々継承していて、当代でなんと29代目なのだとか。

その29代目が御高齢で、まもなく30代目を継ぐ予定のご子息が「包丁式」に登場、神々しく鯉をさばく様子を拝見しましたら、その次は一転して上七軒(かみしちけん)の芸者衆の舞い。

上七軒は、西陣から距離的には少しまた先ですが、古くから西陣の旦那衆の散財で栄えた花街と聞きます。

成立したのが祇園や先斗町より古く、北野天満宮の門前の花街ということで、立場的には浅草花街に似ていますね。

「今度お、「東をどり」(=東京新橋の芸者衆の踊りのお披露目会のこと)を観に東京へ行きますもんで、その後にお兄さん(=私のこと)の御店に寄せてもらうかもしれまへん。」

はい、リップサービスとは思わずに待ってますよ♡。

と盛り上がって来たところで『のぞみ』の時間です。

ここで日帰りとはねえ。

新幹線なんて無ければ良いのに。

追伸

日本橋三越の催事に出店します。

「EDO style展」

日時:5月21日(水)~26日(月)

会場:日本橋三越本店・本館7階催事場

精肉の販売をいたします。詳細はこちらです。

どうぞお出かけ下さい。

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ファミリービジネス

『星野佳路と考えるファミリービジネスマネジメント 1 継ぐべきか、継がざるべきか』を読みました。

星野さんは、有名な「星のや」などの旅館を展開する「星野リゾート」の社長さんですが、元々は軽井沢町の温泉旅館の4代目です。

大学院卒業後、外部の会社勤務を経験した後、家業の旅館に入ったものの、改革方針を巡って父上と対立・辞職。しかし結局別の親族の仲介で呼び戻されて、社長に就任。以来様々な経営改革によって軽井沢のローカルな会社を全国企業に押し上げたことで知られています。

昨年1/5の弊ブログに書きました通り、私は母校・慶應義塾中等部(=慶應大学の付属中学校)の「キャリア講座」に出講しましたが、実はその時に星野さんも見えていました。

この講座は毎年開講されているレッキとした正規の授業でして、中学生のために、OBが自分のキャリアについては話すのです。

10人の講師が出て、生徒さんは、その中から選択できるのですが、その中に私と共に星野さんも入っていたのです。

その時、自分などが話すより、よほど星野さんの話しが聞きたいなあ、と思ったものでしたが、勿論そうは行かず、あれから1年この本で、お話しの一端を知ることができました。

さて、この御本の中では星野さんと15人の世襲社長が対談していますが、ファミリービジネスと言っても一様でないことが分かります。そして、その様々なケースに付けられているコメントが、今後「継ぐべきか、継がざるべきか」の命題に直面する若い方々には、とても参考になると思います。

一方、ファミリービジネスの活性化ができれば、日本経済を元気にするだけのインパクトを持つ。その方法は、大手とは違うはずだ。これが星野さんの主張でもあります。

既に経営の合理化を進められる所まで進めてしまっている大手企業と違って、ファミリービジネスは「のびしろ」が在る、星野さんの見立てでは30-50%伸びてもおかしくない、というのです。

しかも、そうしたファミリー企業が、おそらく日本のGDPの半分以上を作り出していますから、日本経済を元気にすることも可能なはずだ、と言います。

本当に、その通りと思います。

私自身も大学の経営学などが、ファミリー企業には上手く当てはまらないと感じ続けてきましたが、星野さんも同意見で安心した次第です。

良かったです。

追伸

JALさんの機内誌『SKYWARD』の4月号

「JAPAN PROJECT 東京ようこそ、おもてなしの首都へ」に載せていただきました。在り難いことです。ご搭乗のおりにご覧ください。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.516日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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根津権現

4月の後半って、もったいないなあ、と思います。

何がもったいないって、この時期の良い天気が、です。

花見の時期はまだ肌寒いですが、この頃にはだんだんと温かくなり、のどかな陽気なのです。でも世間は花見とGW連休の谷間で、また入学・入社などでなにかと忙しい時期でもあるので、観光に出かける方が少なくなる時期です。もったいないです。

この頃の浅草を満喫している人はというと、外人さんですね。

外人さんはGW連休とか関係ないので、純粋に日本の良い時期を目指してやってきます。で、やたらと外人さんが目立つのが、この季節でもあります。

この時期は観光の仕事が一段落する季節ですので、少し私達が風流なことをさせていただいても、よろしかろうと存じます。

でも桜は終わっています。

そこで、今春「東都のれん会」は例年開催している桜の花見会を変更して、つつじの花見を開催しました。

場所は根津の根津神社。

浅草から言問通りを西にどんどん行くと上野の山のすぐ向こう側が根津で、都内有数のつつじの名所です。

昇殿参拝させていただいた後、鑑賞いたしました。桜と違って酔客がいないのが良いですね。

お天気は残念でしたが、雨とつつじもまた良い組み合わせです。充分満足な春の一日でした。

ありがたや、根津の権現様。

追伸

JALさんの機内誌『SKYWARD』の4月号

「JAPAN PROJECT 東京ようこそ、おもてなしの首都へ」に載せていただきました。在り難いことです。ご搭乗のおりにご覧ください。

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サイコ―!

3月に入り下仁田葱のシーズンが終わり、「ちんや」の「変わりザク」も新筍に切り替わる予定です。ですので、下仁田葱の取り扱いは今年はまもなく終わり、ということになりました。

生産者の小金澤ファームさんに、そのことを伝えますと丁寧にも返信が来ました。

「下仁田葱の名前は知っていても食べたことがない、という人が結構いますので、『ちんや』様で取り扱っていただいたことで、知ってもらえた(食してもらえた)人が確実に増えたことが生産者としてとても幸せに感じます。」(中略)

「冬限定の扱いにくい「下仁田葱」を取り扱っていただき、たいへんうれしく感謝しております。」

そう、すき焼き屋にとって、下仁田葱は扱いにくいのです。

葱はすき焼きには必要不可欠

⇒とにかく一年中絶対に欠品しては困る

⇒冬しか出ない下仁田は扱いにくい

という図式は崩せませんから、下仁田の生産者の方が従来の葱とシェアを争う、という発想で営業なさると、それは徒労に終わると思います。

それが「名前は知っていても食べたことがない」現実に繋がっている模様です。

ですので、ここで「食べ比べこそ食の楽しみ」ということに、すき焼き屋が気づくことが大事と思います。

食べ比べには不都合もあります。

食べ比べをさせれば、お客様が「従来の葱が最高ではなかったのかも!」ということに気づいてしまい、困ります。

しかし、お客様自身が、これだけ情報を持つようになった現在では、すき焼き屋が薦める葱だけを、お客様は黙って無批判に受け入れはしないでしょう。食べ比べをしてみたいのです。

だいたいですよ、「最高」って、何か一つに決める必要があるんですかね?

ほにゃらら牛がサイコー!とか、

なんちゃってサバがサイコ―!とか。

弊ブログを読み続けている方は、私がそういうことを全く言わないことにお気づきと思います。「ちんや」の肉がサイコー!とすら私は言いません。

色んな食べ物があって、良さがそれぞれあるのであって、それを食べる側の人の味覚もまたそれぞれ、です。

だから「サイコ―!」と言わないのです。

食べ方だって色々試して良いのです。

以前「ちんや」の精肉売店のスタッフは、お客様から、

この肉はどうやって食べるのが美味しいの?と聞かれると、

塩・胡椒だけして、牛脂を使って炒めて下さい。それが「サイコ―です!」

と答えていました。

尊大でした。そして阿呆とすら言えます。

だから「塩・胡椒だけでサイコ―!」は止めさせました。今は色んな調味料を販売して、色んな食べ方を試していただいています。

さらに申しますと、「サイコー!」を止めると売り手として、とても気が楽です。

最高と断定できるか判然としないもとを「サイコー!」と言い張る時の後ろめたさったら比類のないものです。

それでも力んで言い張れば、阿呆に見えましょう。

テレビやネットがランキングを好むのを視て、私はますますランキングが嫌いになり、止めた次第なのですが、止めて実にハッピーです。気楽です。

読者の皆さんにも、お勧めしたいですね。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.470日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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