揉める可能性

「ちんや亭」の「ちょい食べ」が商標になりました(登録第6289569号)ので、FBに告知を出しましたら、

「ちょいマック」

が御社の商標を侵害しているよ

と知人が知らせてくれました(笑)

はい、結論から申しますと、弊社の「ちょい食べ」は「ちょいマック」を排除できるほど強くないです。

実は最初「ちょい食べ」だけで出願しましたら、一般名詞過ぎるということで、いったん却下されてしまいました。で、後にロゴと組み合わせることで登録できました。

つまり「ちょい食べ」が獲れているわけではなく、「ちょい食べ ちんや亭」が獲れているに過ぎないので、まあ、「ちょいマック」と同格くらいの感覚でしょうか。

もっとも、マックさんが商標を出願しているか分かりませんが。(「ちょいマック」「商標」で検索したら、面白い情報は出てきませんでした)

とりあえず、揉める可能性はほぼ無いと思いますので、ちんやビル地下一階の「肉の食べくらべレストラン・ちんや亭」をご愛顧下さいませ。

横並び席だけですので、感染しませんし。

追伸

「和牛」のお二人とdancyu植野編集長のテレビ番組に出演させていただきます。

『和牛の町×ごはん』BS日テレ 10月13日(火曜)21時~

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし本日は3.876目の投稿でした。引き続きご愛読を。

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弁当のザク

先日、すき焼きのザクだけを食べ残してしまい、翌日にザクだけを割り下で煮て食べました。

で、思ったことは、

あ、弁当のザクの味だ。

すき焼き弁当はコロナの御時世でも売れていると聞きますが、私などが食べるとガッカリすることが多いです。特にガッカリするのがネギとシラタキ。

理由は明快です。

ネギやシラタキを肉と別に煮ているからです。

肉と、ネギやシラタキとでは火が通るまでの時間がかなり違いますから、作業の手順としては別に煮た方が楽です。でも、それでは肉の旨味が他の具に移らないんですよねえ。

ですので、私はすき焼きとすき焼き弁当は別物だと考えています。

あ、「ちんや亭」の「牛重」は、すき焼きの仲間です。ネギとシラタキを肉と一緒に煮ていますので。是非お召し上がりください。

追伸

「和牛」のお二人とdancyu植野編集長のテレビ番組に出演させていただきます。

『和牛の町×ごはん』BS日テレ 10月13日(火曜)21時~

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
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割り下

「ちんや」のすき焼きの割り下についてのご取材がありました。誠にありがとうございました。

その時気づいたのですが、そう言えば、このブログで割り下についてあまり書いたことがなかったような気がします。で、今日は取材にお答えしたことをここに書いてみます。

さて「ちんや」の割り下の材料や工程は、実はごく普通でさほど変わったことはないと思います。

醤油、みりん、水、砂糖を沸騰するまで煮合わせます。(時間は、その日の温度・湿度により調整します)

この割下は業界他店より甘いです。しかし、「甘いけど、あまりクドくないね」と言っていただくことが多いです。

割り下単独で味わうと甘くて飲めないほどですが。

(他店の、飲める割り下は出汁が入っていることが多いですが、「ちんや」のは入っておらず、調味料だけです)

お客様は、この割り下の味を舌で記憶しておられますので、そう簡単には変えられません。

現在のお客様が味を覚えているだけでなく、その方のお子さん・お孫さんも、一緒に食べて、この味に慣れて行き、将来に渡り「ウチの家族が好きな味」になって行きます。

そういう次第で、割り下を変えられないので、割り下に合わせて肉(牛さん)を仕入れます。

(肉に割り下を合わせるわけではないです。肉が変わるたびに割り下を変えていたら忙し過ぎますからね笑)

「ちんや」の割り下に合わせて肉(牛さん)を選ぶ基準が、ちんやの仕入れの基準になっています。

それが以下です。

・黒毛和牛

・メス

・30ヵ月以上肥育

・重量480KG以下

・格付4等級(BMS6)

・サシが細かい

これにより良質の脂が付いた肉が得られます。それを充分熟成させて、旨味(アミノ酸)を濃くします。それで肉の脂・旨味と調味料のバランスがとれているのです。

こうして割り下自体はかなり甘いのですが、肉とバランスすることで、体感としては「甘いがさほどクドくない」という感覚になります。

この「バランス」こそが、すき焼きの「肝」です。そこを微調整するのがすき焼き屋の仕事の本質と思っています。

逆に、例えば「ちんや」の他店の割り下に残念な肉を合わせると、バランスを失って、単に甘辛いだけの食べ物に感じられます。割り下単独で「万能の調味料」になるわけではないのです。

なおまた、鰻屋さんが行っているような「つぎ足し」はしていません。

また割り下自体の熟成も行っていません。出来立ての割り下は「角」がありますから、それが落ち着くまで三日ほどは保存しますが、それ以上のことはしていません。

その三日間のことをテレビの人が、「それッテて「熟成させてるッテことで間違いないですよね?!」とおっしゃることが多いですが、肉の「熟成」とは、起きている現象としては違います。

元々甘いのに、これ以上割り下の個性が全面に出てくると、あまり良くないからですね。

以上割り下について、ご紹介まで。

追伸、10月26日の「あさくさ食たび」に出演させていただくことになりました。「あさくさ食たび」とは、浅草の料理人がオンライン講義で、全国の皆様に「浅草の食の道案内」をするというもの。視聴ご希望の方は、こちらです。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
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発見!ふくしま

「発見!ふくしま」キャンペーンのオープニングイベントの参加させていただきました。

このキャンペーンはもちろん福島県産品の美味しさや魅力を伝えるためのもので、いくつものイベントが行われますが、オープニングでは東京・福島のイベント会場がオンラインでつながり、さらに浅草「ちんや」もつながってのイベントとなりました。

私が浅草で福島県産「しゃくなげ牛」の特徴や良さをご紹介した後、すき焼きの実演。

それにあわせて東京会場では「しゃくなげ牛」すき焼きの試食、という段取りです。

福島会場には生産者の渡辺さんも来ていて、ネット上ではありますが、久しぶりにお目にかかることができました。

楽しいイベントでした。ありがとうございました。

その動画は10月12日以降に、こちらからご覧になれます。

追伸、10月26日の「あさくさ食たび」に出演させていただくことになりました。「あさくさ食たび」とは、浅草の料理人がオンライン講義で、全国の皆様に「浅草の食の道案内」をするというもの。視聴ご希望の方は、こちらです。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
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生卵

海外では生卵は食べられない、和食の店ですき焼きを頼んでも卵が付いてこないという記事をネットで見つけました。

日本の鶏卵業者の衛生努力を称賛する内容でしたが、そこに付けられた16本のコメントの内2本が、すき焼きに卵は要らないというものでした。

「別にすき焼きに生卵は要らない 十分味はついているし 卵でまろやかにする必要はない あと、牛丼に生卵はもっと要らない」(そう思う1・思わない10)

「私もすき焼きに生卵は絶対つけない。すき焼き本来の味が無くなるから。付けるつけないは個人の好みです」(そう思う2・思わない11)

このコメントには不支持が多いので安心しましたが、そういう方もいるのですねえ。

私自身は、すき焼きに卵は付いていた方が良いですね。ウチの肉であれば旨味がしっかりありますから「すき焼き本来の味が無くなる」という心配はないですから。

私が卵にカレーやヨーグルトを入れたりするのも、肉に力があるから。変わった味にも負けない肉があれば可能というものです。

ところで、多くの方が興味を持っておられる、

すき焼きに卵は、いつ、誰が付けたのか

という疑問ですが、

私も存じません。定説もないと思います。

おそらくは「誰が」ということより、時代背景が重要だと思います。明治時代に養鶏業が始まって、以前は貴重だった卵が入手できるようになったため、その頃ブームだった牛鍋と組み合わされたものと思われます。

肉も卵も養生食のイメージがありますから、感覚的にも合体させ易かったかもですね。

鶏卵業者さんに感謝です。

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ジャパニーズ・アーティスト・プロジェクト

Sukiyakiこと「上を向いて歩こう」が新型コロナウイルス流行で苦しむ世界中の人を励ますために歌われたそうです。

「上を向いて」は元々エレジー。悲しみをこらえる歌です。これまでも震災の時などに歌われてきましたが、今回はコロナ禍が大変なニューヨークで歌われました。

歌ったのは、ニューヨーク在住日本人の歌手や俳優などによる「ジャパニーズ・アーティスト・プロジェクト」のメンバー。リアルに集まって歌うわけにはいかず、別々に歌って動画にまとめました。

「ユーチューブ」での再生回数26万回を超えているとか。

皆様もどうぞ、ご視聴を。

「The Japanese Artist Project」で検索すれば見つかると思います。

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第6289569号

「ちんや亭」の「ちょい食べ」が商標になり、登録証が送られてきました。(登録第6289569号)

ちんやビル地下一階の「ちんや亭」は2018年から「肉の食べくらべレストラン」というコンセプトを掲げ、全メニューのハーフサイズをご用意することにしました。

そのハーフサイズについて、なんとなく味気ない言葉だなあと思いましたので、「ちょい食べサイズ」というメニュー名にしたところ、楽しい感じでいいね!と言っていただけましたので、

よし、商標にしよう!

と思い立ちました。

「ちょい食べ」だけだと一般名詞過ぎるということで、いったん却下されてしまいましたが、ロゴと組み合わせることで登録できました。良かったです。

NAV国際特許事務所さん、お世話になりました。ありがとうございました。

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両極端

先日お訪ねいただいたグルメ評論家の方が、

最近食べ物の世界に「両極端」が多い

と嘆いておいででした。その結果、

バラエティーを楽しむ雰囲気がなくなっている

とも。

全くその通りと私も思います。肉がまさに、それ。

A5だけでは飽き足りず、BMS12をありがたがる一方で、赤身肉しか食べないという人もいます。イチゴは糖度を計測して高いほど素晴らしいと言う。

トホホですねえ。

私は極端な霜降りも、真っ赤な赤身も、いかがなものかと思いますし、イチゴは甘酸っぱいのが良いですね。

こうなったのはテレビのせいですよ!

と私が言うと、傍らにいた局の方が

すみません・・・

あ、今日は番組の打ち合わせだったっけ。

「両極端」は止めて、せめて三択にしてみませんか。

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地域共通クーポン

東京もGOTOトラベルの対象になったので、弊店も「地域共通クーポン」取扱店舗になりました。

GOTOは開始当初コロナ感染を増やすのではと心配されましたが、既に1.000万人が利用して、感染例は17人だけだったようです。それに安心したのか、先日の4連休で観光意欲の強い方が大勢おいでなのが分かりました。

期待したいですね。

事務局からグッズが送られてきて、玄関にステッカーを張りましたが、なんか都庁のレインボーサインとかステッカーが増えちゃって、どうもペタペタ貼るのは、あんまり好きではないなあ。

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ハンバーグ

「ちんや亭」のハンバーグについてのご取材がありました。誠にありがとうございました。

その時気づいたのですが、そう言えば、このブログで「ちんや亭」のハンバーグについてあまり書いたことがなかったような気がします。で、今日は取材にお答えしたことをここに書いてみます。

さて「ちんや亭」のハンバーグが世間のハンバーグが違う点は、お肉をハンバーグの為に仕入れていない点です。そんな馬鹿な!とお思いかもしれませんが本当に、そうです。

「ちんや」はすき焼き用に牛さんを丸ごと仕入れます。(この仕入れ方を「一頭買い」と言います)それをすき焼き用に整形する時に、どうしても切れ端しが出来ますが、それがハンバーグの元です。

すき焼き用ですから、当然熟成させて旨味を増やしてあります。

また、30ヵ月以上長期肥育した黒毛和牛のメス牛ですから、脂質が良く低い温度で良く融けます。融けた脂は柔らかい、優しい風味を創ります。

対するに、世間の多くのお店さんはハンバーグを作るために「ハンバーグ用の肉」を仕入れます。熟成具合、脂質の観点でイマイチな理由は、それです。

加えて「ハンバーグ用の肉」は特定の一つの部位であることが多いです。一つの部位だけなので、味が単調になるのです。

その点、「ちんや」のハンバーグ材は、一頭全身から出て来る切れ端し肉の「寄せ集め」で、脂の多い部位も少ない部位も混ざっています。それでバランスが良く、「単調」ということがないのです。

世間のお店では、その肉の単調さを補う為に、豚肉や鶏肉まで加えることがあるようですが、「ちんや」では牛肉だけでも味が複雑なのに加えて、豚肉も合わせてありますから、美味しくなるのは当然です。

またハンバーグソースの旨味を出すために、同じ牛さんのスジ肉を使っています。無駄にはしないのです。

「ちんや亭」は2年前から肉の「ちょい食べ」が出来る店ということにして、ハーフサイズ(100g)のハンバーグもご用意しています。軽い気分でお出かけ下さいませ。

追伸、10月26日の「あさくさ食たび」に出演させていただくことになりました。「あさくさ食たび」とは、浅草の料理人がオンライン講義で、全国の皆様に「浅草の食の道案内」をするというもの。視聴ご希望の方は、こちらです。

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弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし本日は3.867目の投稿でした。引き続きご愛読を。

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