お客様からのお手紙

8月15日をもちまして、「ちんや」の店をいったん閉め、休業することを先月末の弊ブログで公表しました。

そのことでお客様からお手紙をいただいています。

「正月恩師の墓参りをし、女友達4人でその後「ちんや」で昼食をするのが恒例でした」

「押上にある父の会社を手伝っておりましたので、昼休み、自転車で吾妻橋を渡って、よく肉を買いに行きました」

大勢の方の人生の一幕に関わらせていただいたことを、あらためて在り難く思います。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.146本目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

一番印象的

このたびの東海地方の水害で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。さて、

8月15日をもちまして、「ちんや」の店をいったん閉め、休業することを先月末の弊ブログで公表しました。

大勢の方に伝わったようで、ご取材も入ってきます。別に悪いことをしたわけではないので、お受けしますと、

今まで一番印象的なお客様を教えて下さい!

というご質問がありました。

うーん、難しいご質問ですね。しばし黙考。これ(↓)にしました。

「最後の正月」のお客様にしました。

正月になりますと思い出しますのは、とある会社のOB会のことです。

毎年正月3日の昼11時半から「ちんや」で開かれていました。

しかし、です。そのOB会の予約が弊店に入ったことはありませんでした。そう、毎回予約無しで「フリーで」集合して見えるのです。人数は12~13人ほどでした。

この方式は店側としては、実に困る方式でした。何故って、正月の浅草で13人ものまとまった席を確保するなんて至難の業だからです。

え? 人数? 集まってみないと分からないけど、そうねえ、たぶん12~3人じゃないのかあ。

と簡単におっしゃるので、私は、

予約無しで、そんなに簡単に13人の席なんか造れませんよ!

とキレないよう堪えるのに必死でした。

しかし年を経るにしたがい、席を確保するのは楽に成っていきました。

13人⇒10人⇒7人⇒5人⇒3人と人数が減っていったからです。

そして、ある年ついに、お一人に成ってしまいました。

最後のお一人様は、「ちんや」の前の路上で、11時半から1時間ほど立ち尽くしておいででしたが、やがて諦め、

誰も来ないから帰るね・・・

とおっしゃいました。私は、

お一人でも結構ですから、召し上がったらいかがですか?

と申しましたが、

いやあ、悪いから帰るよ。

と言って帰っていかれました。こんな忙しい日に一人で席を使っては悪い、という意味でしょう。「お一人様ブーム」が起こるだいぶ前のことでしたから。

だんだん人数が減っていたのは、こちらも分かっていました。事前に出欠を採らなかったのは、御病気とかお互いの事情を知るのが辛かったからでしょう。

だから、あの時もっと強くお勧めすれば良かった、強引にでも店の中へ入れてしまえば良かった、そう思います。

結局、その方との御縁は、その日が最後でした。

あれは、1999年か2000年のことだったと思います。毎年正月が来ると思い出します。

<その他の、すき焼き思い出ストーリーは、こちらです。>

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.145本目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

思い出の店

8月15日をもちまして、「ちんや」の店をいったん閉め、休業することを6月30日の弊ブログで公表しました。

大勢の方から色々な声をかけていただき、考えさせられることが多いです。

心にぐっと響きましたのは、

「ちんや」さんは、死んだ父と来た、思い出の店なんです。

「ちんや」さんは、死んだ家内と来た、思い出の店なんです。

私は2010年に創業130年記念事業のコンセプトを

「心に残る思い出を!」

とし、やがてそれを店全体のコンセプトにしました。

だから、こうしたお声はとても嬉しいのですが、同時に寂しさもひとしおです。

1ご本人+2お父様+3ちんや=思い出

1ご本人+2奥様+3ちんや=思い出

の2が既に欠けていて、今回3が休業入りとなると、1だけになってしまい、とても寂しいです。

また再開致したいと思います。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.144本目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

二手

8月15日をもちまして、「ちんや」の店をいったん閉め、休業することを6月30日の弊ブログで公表しました。それに対しての反応、

「1」知り合いを総動員して宴会をしたい

「2」それでもやはり、ワクチンを打つまで行けないから通販を買う

という二手に分かれます。

これって、「気にする派」「気にしない派」がそのまま反映されたものと思います。

一つの病気に対して、なぜこうも人々の認識が分かれたのか、冷静になったら、検証しないといけないですよね。

なお「1」は勿論大変ありがたく存じますが、受け口が多数あると混乱の素なので、ここにコメントではなく、店の代表電話(03-3841-0010)一箇所に統一をさせて下さいませ。勝手を申してスミマセン。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.143本目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

受け口

8月15日をもちまして、「ちんや」の店をいったん閉め、休業することを昨日の弊ブログで公表しました。

激励の声を多数いただき、誠に恐縮です。

「駆け込み予約」は勿論大変ありがたく存じますが、受け口が多数あると混乱の素なので、ここにコメントではなく、店の代表電話(03-3841-0010)一箇所に統一をさせて下さいませ。勝手を申してスミマセン。

とり急ぎ用件のみ。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.142本目の投稿でした。

Filed under: ぼやき部屋,浅草インサイダー情報 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

謹白

浅草「ちんや」 閉店・長期休業(8月16日~)のお知らせ >

時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。

さて「ちんや」は本年8月16日より浅草の店舗を閉じ、当分の間休業に入らせていただくことになりましたので、お知らせ致します。8月15日が最終の営業日となります。突然のご連絡になりましたことを、お詫び申し上げます。

すき焼き屋という場は、そもそも人と人とが密になる場でありまして、そこが素晴らしさでございますが、コロナ禍ではそれが仇となり、困難な営業を続けてまいりました。

店舗の老朽化、感染対策改修が出来がたい点なども合わせて考慮した結果、この際いったん商いを止めて出費を止め、企業生命を保つことがベターな選択と判断した次第でございます。

これまで賜りましたご厚情に心より御礼申し上げますとともに、今回の経緯にご理解を賜りたく、お願い致します。

破産・廃業ではなく法人としては存続し、商いの再開・再生を期してまいりますので、ご安心下さいませ。感染収束が遅れる中、再開には困難が伴うと存じますが、心折れることなく時を待ちたいと思っております。「上を向いて歩こう」(“Sukiyaki”)を口ずさみながら。

その節は、未来社会に合う形にしたいと企んでおりますので、引き続きご高配を賜りたく、お願い申し上げます。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

55周年

毎年この時期になると「ビートルズとすき焼き」が話題に出ます。

1966年6月30日から7月2日にかけてビートルズ唯一の日本公演が行われ、滞在中のホテルを訪ねたして加山雄三さんが、ビートルズとすき焼きを食べたからです。今年も若大将のインタビュー記事がメデイアに出ていました。

この件は「今年もまたその話し?」という位繰り返されていて、今年が55周年になります。一組のアーティストの来日からN周年って毎年祝っているのは、ビートルズくらいなものでしょう。

このようにビートルズが55年間もすき焼きと関連づけられているのは、ポールは、不本意かもしれません。

ポール・マッカートニーは実は菜食主義者であり、環境保護活動家としても精力的に活動してます。最近では「ミートフリー・マンデー」を熱心に提唱しています。

55年イベントは日本のビートルズ専門店が主催しているようですが、ポールの意見も聞いた方が良いように思います。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.140本目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

させていただきます

コロナ禍で→こうなったという情報が世間にあふれてます。最近聞こえてきたのは、

コロナ禍で→「させていただきます」という表現が増えたというもの。例えば、

「入館時に検温、体調確認をさせていただきます」

 という言い方ですね。

「コロナは風邪」論者の人が世の中には一定数いらして、そういう方々が検温をはげしくイヤがるので、警戒している店が多く、それで多用されるそうな。

うーん。

増えたような気もするし、しないような気もするし。

個人的にはまわりくどくて好きでないですが、それで世の中が回るなら、否定は致しません。

ただし二重敬語は避けましょう。

「ご検温させていただきます」

は流石に、いかがなものかと。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.139本目の投稿でした。

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

オリジナリティーって何だ

6月15日は「上を向いて歩こう」(Sukiyaki)の日です。

1963年の、この日に発表された「ビルボード週間ホット100」の1位を、坂本九の「上を向いて」が獲得したからです。

そして、今年のその日にテレビを点けたら、NHKの「知恵泉」で「上を向いて」の作曲家である中村八大を採り上げていました。曰く、

「“オリジナリティー”って何だ!? 中村八大」

「上を向いて歩こう」「こんにちは赤ちゃん」などのヒット曲を作った作曲家・中村八大。その陰には、“自分だけの音楽”を求め続けた格闘の日々があった。バラエティー番組「夢であいましょう」では、永六輔・坂本九といった個性との出会いのなかで、作り出す曲に磨きをかけていった。テレビ草創期を共に支えた黒柳徹子さんが、知られざるエピソードを交え、中村が追い求め続けた“オリジナリティー”を発揮する知恵に迫る」

番組では、坂本九が「上を向いて」を歌うのを初めて聞いた永六輔が、歌い方に難色を示したエピソードが紹介されていました。

実は「上を向いて」は悲しい曲=エレジーです。歌詞だけを読めば、悲しみを堪える人の心情が綴られているのですが、それを坂本九は、独特の節回しで悲しい歌ではないかのように歌いました。

「上を向いて」が「ウフエヘヲホムフイテ」のように聞こえます。

「歩こう」は「アールコウオウオウオウ」

永六輔は悲しい歌詞を書いたのですから、そこが気にいらなかったのですが、それを中村八大がおさえました。

悲しい歌詞を普通に悲しく歌うより、坂本九の個性と融合して他にはない歌になることをは望んだのでした。

で、アメリカでのヒット。さらには世界中でカバーされることに。

エレジーでありながら、ひたすら悲しいわけではないことが大ヒットにつながりました。

そこに気づいて永六輔の抗議を退けた中村八大は、やはり天才と申せましょう。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.138本目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

砂浜でバーベキュー

コロナ禍の日本ではBBQは悪行の見本です。

例えば、沖縄県の玉城デニー知事はGW連休中に妻の実家でバーベキュー。それをツイッターに投稿したところ、批判の集中砲火を浴びました。

「不快な思いをさせてしまったことには反省しています」

と謝罪会見する羽目となりました。

ところがワクチン接種が進む英国では事情が違うようでした。

G7サミット二日目の夜、英国のジョンソン首相はバーベキューで他国の首脳たちをもてなしました。

首脳たちは、サミット会場近くの砂浜に連れ出され、そこで皆でバーベキュー。

食材は地元のもの。

協同作業をすることで民主主義陣営の結束が深まったことでしょう。 日本で集まる際は、是非すき焼きで。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.137本目の投稿でした。

Filed under: 色んな食べ物 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)