采配批判

 日露戦争を描いた小説「坂の上の雲」を読むと、明治の日本人が、軍の采配を相当批判していたことが分かります。

 開戦当初、ロシア海軍の基地は旅順とウラジオストックの二か所に在りました。この内、旅順は不登校イヤ不凍港だったので強力な艦隊があり、それで東郷平八郎提督率いる、日本の主力艦隊は旅順艦隊と戦っていました。

 一方、上村彦之丞中将を司令長官とする第二艦隊はウラジオ艦隊と戦っていました。ウラジオストックは北方の凍る港で、そこを基地とする艦隊が、必然的に小規模だったからですが、この第二艦隊が相当批判されたのです。

 ウラジオ艦隊は、高速で日本近海を走り回って、たまに攻撃してくる、という作戦だったため、上村艦隊は、これを何度か獲り逃し、最終的には撃滅するのですが、かなり時間がかかったため、当時の議会や新聞から、いいように批判されました。自宅に投石されたこともあったそうです。

 昭和の戦争とは、大分様子が違ったことがわかりますね。

 「坂の上の雲」には、悔しさを紛らわすために、独り魚釣りをする上村中将の様子が描かれています。

 それから100年、ロンドン・オリンピックでも監督批判は花ざかりですね。

 それだけ国民の関心が高いのですから、悪いことではないのかもしれませんが、私は好きではありません。

 先日米沢へ出張した時に、新幹線で私の斜め後ろに座っていた、オジサン二人組がそうでした。

 だからさあ、あの管理だとさあ、やっぱり銀までなんだよ!

 そう、金は獲れないな、銀までだよ、せいぜい。

 今時の管理かもしれないけどさ、今時の管理でしかないんだよ。

 そうそう!

 金は無理だな。

 うん、金は無理。

 考え直した方がいいよ!オリンピックはさあ、またあるんだから。

 そうそう、考え直した方がいいね、またあるんだから・・・

・・・金以外だと、何を言われるか、分かりませんね。

 私は、自分のくわしくない分野のことをあれこれ言うのが好きでないので、あまり申しません。ブログにも評論は書きません。

 監督批判も、

 歌舞伎評も、

 グルメ評も書きません、別の理由ですが。

 良いなあ、と思ったもの・共感できるものを紹介するだけです。

 そのわりには、続いてますよね、弊ブログ。

 引き続き、よろしくお願い申し上げます。

追伸①

 藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に載せていただきました。
 不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

 他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。

 是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
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追伸②

 「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は270人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

 参加者の方には、特典も! 

 皆様も、是非御参加下さい!

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて897日連続更新を達成しました。900日まであと3日です。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

Filed under: ぼやき部屋,憧れの明治時代 — F.Sumiyoshi 12:01 AM
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