絶景かな
え~7/27まで夏休みを頂戴しご迷惑をおかけしました。本日7/28より営業いたします。
さて夏休みを利用しまして・・・
市川亀治郎改め、四代目市川猿之助さんの襲名披露公演を観て来ました。
今回の観劇の目的と言えば、勿論、幕間の鰻です。
え、猿之助さんを応援するのが目的じゃないのかって?
おお、そうでした。
ウチの嫁も、澤瀉屋さん(=猿之助さん一門)の慶事に合わせ、澤瀉(おもだか)の柄の帯をしめて、新橋演舞場に向かいました。
向かいますと、襲名披露ですから当然ですが、お芝居も踊りも口上も気合いが入っていて、結構なことだと、あらためて感じました。
しかし、この日「!」と思ったのは、舞台より客・・でし・た。
実は、この日、客が歌舞伎の花道を横断するのを初めて目撃しました。
劇場側は「花道を横断するのは絶対にお止め下さい!」と繰り返し放送していますから、一度でも観劇経験のある人なら横断しないでしょう。それをこの夜見てしまいました。
その男~劇団員風の、黒くてモサい格好の若者でしたが~は、花道と左桟敷席の間の非常に狭い一角に席を持っていました。だから左1番扉から入場しないといけなかったのですが、誤って中央扉から入場してしまいました。
当然いったんロビーへ戻って、左1番扉から入り直さないといけないのですが、大回りすることを嫌って、ひょいひょいと花道を渡りました。
私は左桟敷席にいた為、この動きを眼前にマジマジと見てしまいました。特段悪いことをしている意識もないらしく、軽々と花道を越えました。
あああっ!
と思いましたが、なにしろ初めてのことで、不意を突かれ、目の前なのに何もできませんでした。
呆・・・
漢詩係りイヤ監視係りのお姐さんが泡を食って駆けつけて来ましたが、後の祭り。まあ、油断していたのでしょう。
思えば、今回の興行のことはテレビのワイド・ショーでも何回もやっていましたから、「歌舞伎は初めて」組の人もたくさん観に来ているでしょう。
松竹さん、千秋楽まで、もう少し気をつけられた方が良いと思いますよ。
一方、私のすぐ隣の桟敷席の客は、配役表を見ながら、
あら、みんな市川さんなのね!歌舞伎って親戚でやってたんだ!
と深過ぎるコメント。
呆・・・
お芝居が始まってシーンとなっても、そのレベルの問答を二人でベチャベチャベチャ・・・
怒!
歌舞伎のファン層が拡大するのは良いことだと思いますし、歌舞伎はそもそも通人だけのものではありませんが、最低線のことは調べてから劇場へ向かうべきですよねえ。
私がAKBに行くとしたら、相当調べあげてから行くと思いますけど。
ちなみに演目は、
「将軍江戸を去る」(真山青果による近代劇、最期の将軍慶喜と山岡鉄太郎の話し)
「黒塚」(長唄舞踊劇、「猿翁十種」の一種)
「楼門五三桐」(「絶景かな絶景かな」のセリフが有名)
猿之助さんは亀治郎時代から踊り上手で知られていましたが、今回の「黒塚」でも実力発揮でした。幕が下りて、客席が皆「ふうー」と深呼吸したのが印象的でしたね。長唄・お囃子のメンバーも実力者を配したようでした。
さて、この日客が熱狂した場面は、カーテンコールでした。
「絶景かな」の羽柴秀吉役で猿翁さんが登場。ただし病今だ完治せず椅子に腰掛けた御姿でした。
しかしカーテンコールでは、さっきまで腰かけていた猿翁さんが黒子さんに支えられて立ち上がりました。立ち上がって手を振り、そして、その支えていた黒子さんの正体が香川照之さん(=新・中車さん)と分かると、万雷の拍手。
猿翁さんを「大尊敬している」という海老蔵さんも「絶景」屋台から降りてきて、猿翁さんとガッチリ握手。
おもだかや!の声が止みませんでした。
「お」にアクセントを置いてお読み下さいませ。
公演は29日までです。
追伸①
藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に載せていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。
他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。
是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)
追伸②
「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。
この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。
その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。
現在の笑顔数は270人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。
参加者の方には、特典も!
皆様も、是非御参加下さい!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて881日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。
富士山の麓から、初めまして。
今朝6字半頃、緊急用に渡してある義父の携帯から呼び出しが・・チョット緊張!『注文(FAX)が届かないし、電話も通じないからネットで調べて・・。」・・「はいっ!」
・・ちょうど夏休みと判明、ホッとしました。
そのお陰でこちらのブログまで辿り着きました。 「浅草ちんや六代目」らしい充実した内容にうれしくなってのコメントです。(義)父はこの6月で89才になり、現役で毎日仕事をしています。千住生まれの下町育ち、戦後こちらで所帯を持ち今に至ります。父が年に数回大人買いをするのでウチのふたりの娘(父にとっては孫)は「幸か不幸か?」成人してもなお牛肉は(ハンバーグを除き)「ちんや」です! が、ウチの家族は未だそちらで食事をしたことがありません! そして今決めました!毎年父は必ず「御酉様」に行くので、次回はそちらにお伺いしてハンバーグを頂きましょう・・ん〜ん、楽しみ! でも問題が
・・諏訪と京都に離れてしまった娘ふたりのスケジュール
調整・・がんばります!
追伸、父は苗字が同じですよ。
ハンドルネーム・MOSSOはわが家の愛犬名です。
「狆」ではなくO.E.S.(大型犬)ですが。
MOSSO様、嬉しい書き込みを有り難うございます、住吉史彦です。「御酉様」には是非お出かけ下さい。今年は11/8と11/20です。
気分的には11/20の方が良いかもしれませんね。最近の東京は温暖化していて、11月初旬だと暖かく、ちっとも「御酉様」らしくないのです。
住吉史彦様、こんにちは。
丁寧にご返事をありがとうございました。
富士吉田市・住吉信雄の息子MOSSOこと渡辺康と申します。
11/20に予約させて頂きました。とても楽しみです。
ただ残念なことが判りました。ハンバーグはちんや亭の昼メニューとのこと。田舎暮らし(旧上九一色村)の私には憧れのメニューとなって仕舞いました。 でも大丈夫!憧れる喜びを頂きました。「憧れること」に出会うこと自体なかなかありません。 ん?「憧れのちんやのハンバーグ」語呂がいい・・! 食べてしまったら「憧れ」が消えてしまう・・。 To eat or Not to eat. う〜〜ん・・。