人出と人手②=ニッポン5分割計画
日本の祝日を、地域によってズラす、ということが真剣に議論されているのをご存じでしたか? 日本を5分割して、ある地方=5月第1週がGW連休、その南の地方=5月第2週がGW連休・・・という具合に順番にズラしていくのだそうです。
5/19の国際観光日本レストラン協会の理事会に、私も理事ですので出席したのですが、そこへ政府観光庁・観光産業課長のS氏が来場されて、このプランを説明されました。はやければ、今年秋の国会に法案を出す、というスピードなのだそうです。
そのご説明の中で、うーん、とうなってしまったのは、日本人の休日が集中しているせいで、観光関連産業の接遇レベルが上がらない、というご指摘でした。
日本人の有給休暇取得率は、もともと低いのに、またそこから下がり続けているそうで、正月・GW連休・お盆くらいしか休みを取らない人が多いようです。この短期間に、多数の観光客が観光地へ殺到するのですから、現場はたまりません。人手が足りませんから、レベルの低い接遇になってしまいがちです。このブログの、4/6号に書いたことを、そのまま政府観光庁のお役人様に指摘されてしまった次第です。
さらに悪いことに、正月・GW連休・お盆はホテル代がピーク料金ですから、日本人は、高い値段で、レベルの低い接遇を受け、観光というもの自体に嫌気がさしてしまっているらしいのです。完全な悪循環で、たしかにマズいですね。
本来なら、有休取得率を上げれば良いわけですが、政府内では、それについては半ば諦めムードのようです。そこで代わって登場するのが、祝日ズラし作戦です。フランスなどでは、既に実行されているそうで、観光産業課長氏は真剣です。熱弁を振るって、「是非、レストラン協会さんの御協力を!」とよびかけて帰られました。
この件、基本的に、私は賛成です。
たしかに、祝日がズレたら、全国展開している大企業は大変でしょう。でも、既に海外と取引きしているのであれば、先方の国の祝日にあわせて仕事をするわけで、似たような話しです。
それより、日本人が観光を、今より安い価格で、ゆったりと楽しめるようにすることを重視していただけると有り難いです。経済成長にもゼッタイ寄与します。それに観光の現場が、モーレツに忙しい日に、辛い思いをしなくて済みます。是非進めていただきたいと思います。
ただですねえ、5分割っていうのは、どうにも細か過ぎやしませんでしょうか。たとえば、山梨県が「南関東」か「中部」か、即答できますか? わかりませんよねえ。
3分割くらいが、いいところのような気がします。あるいは、東の都市圏とそれ以外+西の都市圏とそれ以外、で4分割とか。
え、4はマズいだろう? やっぱり、そういうこと気にするんですかねえ?
こちとら、ス・ミ・ヨ・シ+フ・ミ・ヒ・コ、で4+4ですけどね、普通に生きてますよ。
ふん!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
*このブログの4/6号も、是非お読み下さい。
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