肉屋の醤油②

 昨日の、醤油の話しの続きです。

 最近、「ちんや」の精肉売店で、醤油を売り始めたわけですが、物を売るのには、正攻法で、その品物にある正攻法のベネフィット、つまり機能的ベネフィットをPRすることが大事です。でも、ベネフィットはそれだけではありません。

 そもそも、ベネフィットと申しますのは、イヌイットの仲間では勿論なく・・・というジョークは前にも使いましたね、以前から読んでいる人、スミマセン・・・

 もとい。ベネフィットと申しますのは、「お客様にとっての良いこと」を、マーケテイングの方面でそう言っているようです。

 機能的ベネフィットじゃないベネフィットには情緒的ベネフィットありまして、そういうものがまったく感じられない商品も世の中には多いですが、醤油とか、伝統食品の世界には情緒的ベネフィットが満載です。

 今回の4種類の醤油に感じられる情緒的ベネフィットを、ここであげてみましょう。

・「堀河屋野村」の「三ツ星醤油」

⇒まさに日本の「醸造文化財」!はるか13世紀から紀州・御坊市に続く伝統が、ここにあります。自分は日本の正しい伝統と共に在りたい、と日頃願っている人は、この醤油にそそられるに違いありません。

・「ヤマロク醤油」の「菊醤」

⇒醤油づくりは、蔵づくり。この蔵元さんの蔵は、今も木と土だけで建てられています。樽は勿論、杉の樽。使えば、瀬戸内の風土の恵みを実感できます。日本の風土を愛する人は、この醤油にそそられるに違いありません。

・「藤野醤油」の「有機こいくち醤油」

⇒醤油づくりは、原料づくり。女系蔵元さんが、原料の有機栽培にこだわっています。味わいだけなく、安心もお求めいただけます。自分は伝統産業に身を置く女性を応援したい、しかも有機栽培なら、さらに応援したいという人は、この醤油にそそられるに違いありません。

・「有田屋」(上州・安中市)の「再仕込み醤油」

⇒「自然のままに」がモットーの醤油づくり。その蔵の蔵人さんは、日々もろみの呼吸音に耳を傾けています。「有田屋」さんのホームページでは、本当にもろみの呼吸音が聞けます。その音を聞いた人は、作り手さんの日々の仕事を身近に感じて、この醤油にそそられることでしょう。

・・・というようなことは、それぞれの蔵元さんのホームページに、表現されていることで、この文はそれのコピペーです。

 皆さん、マーケテイング上手いですね、勉強になりました。

追伸

 弊店では肉を召し上がっていただく前に、牛の個体識別番号と生産県をお示ししますので、安心して国産牛を召し上がっていただくことができます。

  本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて509日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。

 Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:01 AM
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