おしなり君

 東京スカイツリーのすぐ近く、墨田区業平に、「ちんや」が精肉を卸売りしているレストラン「ベルーガ」さんがあります。歳末の御挨拶の時期ですので、先日の昼前、久しぶりに御店を訪問しました。

 押上駅から「ベルーガ」さんへ向かう業平通商店街は、ひと頃まったく活気がなく、閉まった店が目についたものですが、ツリー着工以来、俄然賑やかになってきました。「おしなり君の家」と称する店まで出来ています。

 「おしなり君」と申しますのは、押し売りと成り金が合体したキャラクター、では勿論なく、押上と業平が合体したキャラクターです。

 そのまんま過ぎるぞ、他に名前思いつかなかったのか、と思いつつ、

「ベルーガ」さんへたどりついたところ⇒「!」

 入り口に「本日満員」の札が。

 「おや、ご盛況ですね」とマスターに申し上げると、

 「スカイツリーの関連でテレビに出ましてね。でも、ランチばっかりで単価が下がっちゃって、くたびれ儲けですよ!」ということだそうな。

 「ベルーガ」さんは、もともとランチの値段が超良心的なのです。それが大きく採り上げられて人気に成っているようです。

 これは悪い話しでは、もちろんありませんが、ランチ時の盛況が夜の商売に簡単につながらないのが、日本のレストラン・ビジネスの問題点です。

 「夜の商売にあんまりつながらないんですよ」とマスターはぼやいておいででしたが、それは同業の皆さん共通の悩みです。

 私も、お客様の問い合わせに応対していて、繰り返しランチランチと言われてウンザリすることがあります。この方、夜も来て下さる方なのかなあ、と思ったりします、正直申して。

 それで、私はランチの値段を15年かけて225%値上げしてきました。今現在、昼夜の価格差は6.000円-4.700円=1.300円です。神田の「ぼたん」さんの昼夜同一価格には負けますが、こちらも意地を張っているところです。

 浅草も、今の業平と同様に、昼は賑わうものの、夜の人出の方は寂しい現状ですので、夜の値段を抑えつつ、逆に、昼にはもう少し皆さんに散財していただくように工夫しないといけません。

 スカイツリーが完成して、夜も点灯するようになれば、夜の商売も期待できるかもしれませんが、それまでは、何か工夫が要りますね。

 例えば、昼時に「ちんや」へ行くと「おしなり君」と握手できるとか・・・

追伸

 <今こそ宮崎牛を食べる会>の応募受付をしています。

 Twitterを使って楽しみながらチャリテイーに参加できる、歴史上最初のイベントです、たぶん。

 是非ご応募下さい!

 詳しくは、このブログの11/27号をご覧下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて295日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。

 Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。

Filed under: すき焼きフル・トーク,飲食業界交遊録 — F.Sumiyoshi 12:01 AM
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