長寿企業の知恵⑭
ネットTV番組『Story 〜長寿企業の知恵〜』に出演させていただきました。
この番組は、創業100年を超える老舗企業の経営者をゲストに招き、長寿企業の経営者が持つ知恵や理念、思いを語る、というものですが、思いがけず好評で嬉しく思っています。
こちらのURLで今でも視聴可能ですなのですが、全長50分と少々長いし、そもそも動画は音が出せる環境でないとダメなので、文字情報が欲しいというご要望をいただきました。以下に公開してまいります。
(長いので15日に分けてUPしています。今日は、その14日目です)
石田「『すき焼き思い出ストーリーの本』で社長が特に印象的だったエピソードは?」
住吉「投稿の中に「親子五代」という題の、63歳の女性からいただいた一本がありました。タイトルの通り五代に渡って「ちんや」を利用して下さっている方からのご投稿でした。それは、こんな内容でした~「ちんやさん、創業135周年おめでとうございます。この記念すべき年の某月某日、私達家族は、ちんやさんに集合しました。娘が発案し、私達を招待してくれたのです。まず次男の誕生日祝、主人のための「父の日」感謝祝、娘の誕生日前夜祭、私の誕生日祝、そして私達夫婦の結婚31周年祝。何と一石五鳥?!」これを遡る31年前、私達の結納の儀を執り行わせて戴きました。昨日のことのように思い出されます。お陰様で三人の子供達に恵まれ、皆まじめな社会人に育ってくれました。有難いことです。」
「更に遡る事今から70数年前、母達四姉妹は、当時のグルメであった?らしい祖母と曾祖母に連れられて、ちんやさんに時折おじゃましていたそうです。135周年の歴史の中のほんのひとコマ。親子五代にわたっての、ちんやさんとわが家の、ささやかで不思議なご縁の思い出エピソードです。」(投稿以上)
この御投稿以外にも、投稿の多くが家族ですき焼きを食べに通った思い出話しでした。それで、この本を読んだ、私の同級生で琵琶奏者の友吉鶴心さんに「世の中には「何代も続いているお店」というのはたくさん在りますが、お客の方が「家族で何代も通えているお店」というのは、それこそ「老舗」なのかなぁということを、この投稿を読んでみて実感したわけです。」と言っていただきました。私は店主としては六代目ですが、自分が六代目だということより、お客様に五代目の方がいるということの方が、余程誇らしいことだと思っています。」
石田「現在もサイトではストーリーを募集されているんですよね?」「第二弾、第三弾…の出版予定は?」
住吉「はい、もちろん、これは永久事業です」
朝岡「本を作る過程で気付かされることなどはありましたか?」
住吉「五代目の御投稿以外にも、投稿の多くが家族ですき焼きを食べに通った思い出話しでした。そして、皆様の思い出ストーリーを全部読み終えた時、私は気づきました、牛の産地が出てこない。等級も出てこない。そうか、それらは皆、売り手側の都合だったんだ!この時、それがしみじみと分かりました。そして、自分たちが川上ばかりを意識するのを止めて、お客様の方を向かないといけない、ということを改めて教えられました。やがて、これは「適サシ肉宣言」につながっていきます。」
<ナレーション>最後のテーマは・・・<この続きは、明日のこのブログで>
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.808日連続更新を達成しました。 すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。
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