長寿企業の知恵⑮
ネットTV番組『Story 〜長寿企業の知恵〜』に出演させていただきました。
この番組は、創業100年を超える老舗企業の経営者をゲストに招き、長寿企業の経営者が持つ知恵や理念、思いを語る、というものですが、思いがけず好評で嬉しく思っています。
こちらのURLで今でも視聴可能ですなのですが、全長50分と少々長いし、そもそも動画は音が出せる環境でないとダメなので、文字情報が欲しいというご要望をいただきました。以下に公開してまいります。
(長いので15日に分けてUPしています。今日は、その最終日です)
<ナレーション>
最後のテーマは…「NEXT100年」時代を超え、継承され続ける長い歴史とともに先代、そしてお客様から紡ぎ、語り継がれた「すき焼きちんや」の物語…6代目住吉史彦が次代へ届ける“長寿企業の知恵”とは?
石田「最後に、次の100年に向け、変えるべきモノ、変えないモノ、この先、会社にとって“コア”となる部分を教えてください。」
住吉「美味しいことを何よりも優先させること。安くすれば売れそうであっても美味しくなければ売らないこと。話題性があって、高く売れそうであっても美味しくなければ売らないこと。」
朝岡「その“思い”を継続するためには、何が重要?」
石田「飲食に関わらず長く愛され続ける企業には何が必要?」
住吉「美味しいには合理性が必要だと認識すること。同じことですが、老舗は零細な巨大企業だと認識すること。膨大な数を売って行くのだから、合理性が必要。安さで売るはNG。話題性で高く売るもNG。」
朝岡「『100年先の後継者』に伝えたい事は?」
住吉「顧客志向すなわちお客様の方を見なければ継続しない。そして、その顧客志向とは、安さでも利便性でもなく、お客様に「銭失い」をさせないこと」
朝岡「100年先の『すき焼き』は人々にとってどんな存在であって欲しいと考えている?」
住吉「その時点でも、日本人の思い出に一番登場する食べ物であって欲しいと思います。」
石田「『ちんや』が掲げる、今後の展望は?」「社長自身の、個人的な展望は?」「今後の『新しい構想』などは?」
住吉「実はですね、言いづらいんですけど、経営者はメデイアで構想・展望を語るなかれという教えがあるんですよ。公言してしまった手前、引っ込みがつかなくなって、無理な計画でも推進してしまうからですね。最近の若い社長さんって、皆さん壮大なことを言っていて、私は頼もしいという感じよりは恐ろしい感じがしています。」
「とりあえず「適サシ肉」が、業界のスタンダードに成って行くことを祈念しますが、私一人で強引に進められるものでもないです。最近在り難いことに講演に呼んでいただくことも増えてきたので、そういう機会を利用して、地道に時間をかけて普及させて行こうと思っています。「やり遂げて見せます」っている感じより「祈念します」っていう感じで丁度良いのかなあと思っています。」
石田「本日のゲストは、取締役社長・住吉史彦さん様でした。」
一同(ありがとうございました!)
※収録終了
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.809日連続更新を達成しました。 すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。
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