アルコール問題
今日は相当数の方を敵に回しそうな話題です。
超党派の国会議員でつくる「アルコール問題議員連盟」がまとめた「アルコール健康障害対策基本法」を私が支持すると共に、今後はこの法案より一層規制を強化するべきだ考えているということを、ここで私は申し上げておきたいと思います。
この法律は、政府に、
・不適切な飲酒を誘うような商品表示や販売をなくすための施策を講じるほか、
・依存症患者の社会復帰やその家族の支援に取り組む
よう求めています。
こうした法律が必要とされているのは、依存症患者が増えているから、また暴力、虐待といった社会問題が飲酒によって引き起こされているからです。
私も酒飲みの端くれですが、適切な飲酒がもちろん前提でありまして、心身に支障をきたすような飲み方をして良い筈がありません。
海外に目を向けますと、フランスでは2009年から、イギリスでは2010年から定額飲み放題でのアルコール販売は禁止になっていて、現在レストランやバーは、そうしたサービスを提供できないのです。
そう、飲み放題が禁止なんです。
飲み放題以外にもイギリスでは「早飲み競争」「女性はアルコール無料」も×だとか。
実際、この法律が出来る前から、海外では飲み放題は無かったですよね。そして、私もそういう規制に賛成だといわけです。
飲み放題の弊害は、今更申すまでもない思いますが、
会計がカンタンという、それだけの利便性をかなえる為に、日本の客も店も飲料メーカーも是認しています。
依存症患者が増えるのも勿論大問題ですが、飲み放題は飲料メーカーをも痛めていると思います。飲み放題を実現するために酒の業界がきびしい価格競争の場になっているからです。
これを受けてメーカーさんは苦し紛れに「世界戦略」とかを打ち出して、外へ出て行こうとしています。そんなことより足元の市場をまともなものにした方が良いに決まっています。
基本法案の文言は、
「不適切な飲酒を誘うような商品表示や販売をなくすための施策」
と言っていますが、さてさて、これでどこまで踏み込めるでしょうか。
今後飲み放題禁止まで行けるでしょうか。
飲料メーカーさんは、この方向性に反対なさらないで下さい。
むしろ、それが御自分の為になると思いますよ。
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