御説明

商品を、お客様に買っていただくには御説明が必要です。

同様の商品より安い商品を売るなら、

お安いですよ!

の一言で売れますから、販売は九官鳥に任せておけば上手く行きますが、同様の商品より高い商品を売ろうとするのなら、御納得いただけるまで説明することが必要です。「ちんや」は勿論、高い場合ですね。

では、御説明は詳しければ詳しいほど良いのでしょうか。

例えば「ちんや」の肉の融点について、弊ブログの11/12号で御説明申しましたが、このように詳しくお話しすれば売れるでしょうか。

また、バケ学に詳しくない社員=オレイン酸の分子組成を暗記していない社員に、こうした説明を、無理にでもさせた方が良いのでしょうか。

実は私は、そうした方が良いとは思っていませんから業務命令で暗記を強制したりしていません。

無理に説明してもお客様から「突っ込まれ」て墓穴を掘るのが「関の山」ですからね。

ところで、アミノ酸も脂肪酸も酸っぱくないのに、なんで「酸」って付くの?

とか聞かれたりしたら、表面ツラを暗記しただけの人間なんて、すぐ立ち往生します。

だから御説明は、むしろ「俄か勉強」より、自分の体験に基づいた説明=訴えの方が良いのです。

私は「ちんや」に勤めて5年になりますけど、今はもう他の店で肉を買いません。だって、食べて胃モタレするとイヤですから!

と言った方が良く、お客様から、

え? どこが違うの?

と聞かれたら、

不飽和脂肪酸がどうのこうのっていう話しらしいですけど、私は良く分からないので、ウチの社長のブログを読んでいただけますか?

と言って、このブログをスマホで開ければ良いのです。

御説明には、最終的には合理的な根拠が必要ですが、とっかかりはむしろ、担当した人間の、本心からの訴えの方が良いと思います。

無理に暗記を強制すると、社員達は突っ込まれるのを怖がって、その話題を避けたりしますから逆効果です。

ですから、私はウチの社員達に不飽和脂肪酸の名前を覚えさせておりません。

悪しからず。

 

 追伸①

NHK総合テレビ『月刊やさい通信』に出演します。

※なぜ、すき焼きにシュンギクを入れるのか?

※すき焼におけるシュンギクの役割

という内容です。是非ご覧ください。

11月24日(日)朝6:15~6:45

11月28日(木)昼12:20~12:43(短縮版)

http://www4.nhk.or.jp/P554/

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

現在の笑顔数は370人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.353日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM
トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

コメントはまだありません »

No comments yet.

Leave a comment





(一部のHTMLタグを使うことができます。)
<a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong> <img localsrc="" alt="">