媒酌人
その御方が御媒酌人だと知って、本当にびっくりしました。
浅草の、神輿・太鼓製造の老舗・宮本卯之助商店の若旦那の結婚披露宴に出席しましたら、以前弊ブログの2012年10月22号で書かせていただいた、春日大社の権宮司様が見えていました。
で、その権宮司様が、その日の御媒酌人だと言うのです。
へええ、です。
ちょうど一年前「国際観光日本レストラン協会」の研修会で権宮司様から神様への供物の説明を聞いていまして、その中に「浅草海苔」が入っていると知って驚いた私は、講演が終わった後の懇親会の時間に権宮司様に、この件を質問してみました。
その回答は・・・
奈良の酒を関東に送った後、その帰りの船に積んで来たんだと思いますよ。
という御返事でした。
実は17世紀の中頃まで、日本の酒造りの中心は奈良で「奈良酒」と言っていました。醸造技術は先進技術なので関東では発達しておらず、それで奈良から関東へ酒を送っていたのです。
その頃には既に江戸湾で海苔が生産されるようになっていたので、奈良へ戻る船に積まれたのだろう、という権宮司様の説明でした。
その、一年前のやりとりを御記憶いただいているだろうか・・・
と少し心細く思いながらも、高砂に御挨拶にうかがいまして、
ちょうど一年前に浅草海苔のことをお尋ねした者ですが・・・
と名乗りますと、
ああ、「ちんや」さんでしょう、覚えてますよ。だって私は以前にオタクさんに行ったことがありますもん!
と在り難いことに覚えていて下さり、宮本さんの御縁で再会できまして、実に在り難いことでした。
「ちんや」の精肉売店ではアサクサノリの「浅草海苔」を売っていますが、これだけ有り難い御縁があるなら、ますます頑張らないといけませんね。
さらに申しますと、新婦の父上は「すきや連」メンバーで帯広の「六花亭」さんの御主人。これも奇遇でした。
末筆ながら、宮本家・小田家御両家の、ますますの繁栄を祈念申し上げます。
おめでとうございました。
追伸①
単行本『東京百年老舗』に載せていただきました。
21人のフォトグラファーたちが、歴史と伝統を現在に伝える「老舗」の魅力を余すことなく写しだした写真集です。
時代が変わっても、変わることのない老舗の魅力が、ここにあります。
くわしくはこちら↓です。
追伸②
「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。
この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。
その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。
現在の笑顔数は370人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。
皆様も、是非御参加下さい!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.338日連続更新を達成しました。
毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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