鴨南蛮

慶應義塾の機関誌『三田評論』の11月号に浅草橋の蕎麦店「江戸蕎麦手打處 あさだ」の八代目が寄稿しておいででした。

『三田評論』には「社中交歓」という、短文を投稿するコーナーがありまして、毎月何かテーマを決めて、4人のOB・OGが投稿するのですが、だいたいテーマが軽めのお題であることが多く、文章も粋なので、私は大変楽しみにしています。ここが読みたくて広告を『三田評論』に出稿していると言っても良いでしょう。

で、11月号のテーマが、

「鴨」だったのです。

冬の蕎麦屋と言えば何ですか?はい、鴨何番ですね、いや、鴨南蛮ですね、だから蕎麦屋さんが寄稿していたわけです。

そういう次第で、今日は鴨南蛮の話しですが、江戸時代から食べられていたようです。

ご主人曰く「おそらく、渡り鳥である鴨が隅田川や多摩川の河口付近で越冬するところを、網を使って捕る猟師がいて捕獲されていたのでしょう。(中略)獣が嫌われた時代にあって、近場で捕れる鴨は今よりずっとポピュラーな食材だったと思われます。」

なるほどポピュラーな食材ねえ。

って、言いますか、隅田川で鴨が捕れたんですか!

隅田川は私の子供の頃が汚さのピークで、今はだいぶ水質が改善されてきていますが、鴨は戻って来ていませんね。

いつか、江戸前の鴨が捕れるほど、きれいな水になることを期待します。

 

追伸①

『三田評論』の10月号には私が出ておりました。

くわしくは、こちらです。

追伸②

肉の情報ポータルサイト「肉メディア」で、私の連載が始まりました。

題して、「大人のすき焼き教科書」。

弊店でリアルなイベントも企画しています。

こちらから、どうぞ、ご覧下さい。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.085連続更新を達成しました。

Filed under: 色んな食べ物 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

色白でスタイルの良い方

香川県が県のオリジナル米「おいでまい」PRのためにイメージガールを募集した際、要項に「色白でスタイルの良い方」と記載して猛批判を受け、撤回するハメに陥ったそうです。

「おいでまい」は香川県が開発して、平成25年にデビューさせた食味の良い(「特A」)米だということです。最近各県で、こういった米のPR合戦が盛んですね。

でも、私はなんだかなあと~思っています。

先日も、とある県の米のキャンペーン用シンボルマークをデザインした人と、例の2020オリンピックのエンブレムをデザインした人が同じ人だったとかで問題になりましたが、今回はそれに続いて、米のPR方法でコケた形です。

「おいでまい」にもシンボルマークがあります。いや、それどころか県が作っているホームページを開けると目に飛び込んで来るのはシンボルマークです。曰く、

「輝く太陽のもとで育った様を外円、その中に丸みを帯びた米の様を描いており、その笑顔から、皆様に親しまれ、食することで元気になる様を表現しています。」

「おいでまい」シンボルマークはJA香川県の登録商標です。使用にあたってはJA香川県への申請と承認が必要です。」

はああ。

それに比べるとグッと目立たない形で、

「詳しい紹介はこちら」という欄も在りましたので、開けてみますと、

詳しくな、い、ですな。

どうやら、米自体が「粒ぞろい」だということと、

「選ばれた生産者」が生産しているというのがポイントらしいのですが、

具体的に粒をそろえる為、どういうことをしているのでしょう。規格外はどうするんでしょう。

「選ばれた」と言っておいでのようですが、どうやって選ぶのか、選ばれた人がズルをしたらどうなるのか。

ちなみに、ですが、私は規格外に成ってしまった品物をいかにキビしく除外するかが、そのブランドの価値を決めると考えています。

さて、このように「おいでまい」の「詳しい紹介」は詳しくないです。

そんな中「色白でスタイルの良い方!」と公言してしまった時点で、

女で釣ろうという作戦か!

と言われてしまい、品質の話しは吹っ飛ぶと思いますよ。それがコミュニケーションの怖いところです。

おそらくは、県庁の中で予算の分捕り合戦をして、他の部局の予算を減らさせて、こういうPR予算を組んだんでしょうけど、台無しですね。

米に詳しい女性とか、米を愛してやまない女性とか香川にはいらっしゃらないんですかね。

キャンギャルなら他にいくらでもいますよ。どうせキャンギャルならゴージャスな方が良いんじゃないですかね。車のキャンギャルとかタバコのキャンギャルとか。

「色白でスタイルの良い方」 なんだかかあ、です。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.075連続更新を達成しました。

Filed under: ぼやき部屋,色んな食べ物 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

日本の食生活全集

毎日ツイッターに「すき焼き」と入れて検索しています。

たまに地方のすき焼きネタが見つかって面白いのですが、今回見つけましたのは、

さばのすき焼き でした。

画像も付いていました。

ブツ切りにしたサバに、長ネギと麩が入っていて、具は何故かそれだけです。

ツイ主さんはと申しますと、「日本の食生活全集 ‏@imgnbkpro」さんでした。

「出典は全国300地点、5000人の話者からの聞き書きをもとにした「日本の食生活全集」(農文協)」という御本。

その内容をbot風に上げていくのが、このアカウントで、今回は「鳥取の食事」の章でした。

鳥取の人って、サバとネギと麩だけですき焼きするんですね。

鳥取に知人もいるのですが、初耳です。

今度確認しなくては。

 

追伸

慶應義塾の機関誌『三田評論』の10月号に出演させていただきました。

『三田評論』には毎月「三人閑談」といって、三人の卒業生が対談するコーナーがあるのですが、今月のテーマが「和牛を食す」で、そこに入れていただいた次第です。

『三田評論』は基本的には定期購読者のみが読む本ですが、紀伊國屋書店の新宿本店で小売りしているそうですから、ご興味のある方はどうぞお求めください。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.073連続更新を達成しました。

Filed under: すき焼きフル・トーク,色んな食べ物 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

狭義の洋食

久しぶりに浅草の「ヨシカミ」さんで洋食を食べました。

今日は唐突ではありますが、その洋食について遡ってみようかと思います。

さて明治時代「洋食」という言葉は西洋料理全般を指すものでしたが、近年ではフランス料理・イタリア料理・スペイン料理などと国別に呼びわけるのが普通になっていますね。今では「洋食」と言った場合、日本で独自に進化した西洋風の料理のことをさすことが多いです。全般のことを話している場合を「広義の洋食」と言い、独自の方の話しだけしている場合は「狭義の洋食」と言ったりもします。

今回は勿論その独自の方の話しです。それは「進化した」とも言えますが、「以前の形態を保っている」とも言えます。本家のフランス料理が1970年代にバターや伝統的なソースを使わない「ヌーベルキュイジーヌ」に転じたからです。ポール・ボキューズ、トロワグロ兄弟といった人達が、そのリーダーでした。

一方日本の街の洋食屋さんは、かつて導入したものを、ひたすら日本人の舌に合うように、ご飯に合うようにと念じて改良し続けて来ました。根本から変えるのではなく、改良して来たのです。

そうこうしている間に洋食は日本人の口に馴染み切ってしまい、今やカレーライスやトンカツを和食だと思っている人が増えました。そして洋食と言えば浅草だろう!と思っている人も多くなりました。

何故でしょう?

懐かしいからではないでしょうか。東京に生まれ下町に生き、田舎を持たない都民二世や三世が懐かしめる料理と言ったら、洋食だったからです。その前にすき焼きも、ですけどね。

そう、浅草の洋食って、近代東京そのものだと私は思います。その第一陣がすき焼きで第二陣が洋食だと言えましょう。

だから本家の料理が変っても、洋食はこの国で未来へ遺して行きたいものです。和食が世界遺産なら洋食も世界遺産だ!そう私は思っています。

追伸

慶應義塾の機関誌『三田評論』の10月号に出演させていただきました。

『三田評論』には毎月「三人閑談」といって、三人の卒業生が対談するコーナーがあるのですが、今月のテーマが「和牛を食す」で、そこに入れていただいた次第です。

『三田評論』は基本的には定期購読者のみが読む本ですが、紀伊國屋書店の新宿本店で小売りしているそうですから、ご興味のある方はどうぞお求めください。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.070日連続更新を達成しました。

Filed under: 浅草インサイダー情報,色んな食べ物 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)

浅草食べ物放談

友吉鶴心さんと対談しました。

鶴心さんは琵琶奏者で、NHK大河ドラマの邦楽監修もしている売れっ子ですが、今回の対談は邦楽の話しはちょっとだけ、でした。

実は、鶴心さんは私の浅草小学校の同級生です。住吉・友吉ですから席も近くでした。ですので「鶴心さん」と言うと変な感じです。なにしろ集団登校で一緒に登下校した仲ですのでね。

そういうわけで、今回は浅草食べ物放談。

まず私が収集した「すき焼き思い出ストーリー」を読んでいただいて、その中から浅草らしいもの、面白いものを選んでいただきました。

友吉さんのコメントは、弊社が創業135年を記念して刊行する『読みつぎたい~すき焼き思い出ストーリーの本』に収録します。

それから、いよいよ浅草食べ物放談。

友吉君は、いや、鶴心さんは甘いものに目が無いんですよね。とにかく餡子にはお詳しい。なかなか面白い対談になりました。放談部分も『すき焼き思い出ストーリーの本』に収録します。

この本は、上手く行けば年内に刊行予定。

非売品ですが、ご希望の方には実費でお分けします。お楽しみに。

 

追伸、

慶應義塾の機関誌『三田評論』の10月号に出演させていただきました。

『三田評論』には毎月「三人閑談」といって、三人の卒業生が対談するコーナーがあるのですが、今月のテーマが「和牛を食す」で、そこに入れていただいた次第です。

『三田評論』は基本的には定期購読者のみが読む本ですが、紀伊國屋書店の新宿本店で小売りしているそうですから、ご興味のある方はどうぞお求めください。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.065日連続更新を達成しました。

 

Filed under: 浅草インサイダー情報,色んな食べ物 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

屋台のおでん

浅草のおでん屋「大多福」のご主人・船大工安行さんが書いた本『おでん屋さんが書いたおでんの本』を読んでいます。

この御本は「〇〇屋さんの書いた〇〇の本」シリーズの中で「名著」の呼び声が高い本です。昔の浅草の様子と屋台料理の関係のことが良く分かって面白い御本です。

寿司、蕎麦、天麩羅、おでんと言った屋台発祥の料理は、最も浅草らしい料理と申せましょう。

初期投資が少なくて済む屋台あるいは床店(とこみせ)と言った形態の店は、東京オリンピックの前に「不衛生」ということで追放されましたが、それまでは「ちんや」の在る浅草広小路にもたくさんの屋台が出ていたと言います。

昭和初期の恐慌の頃それまで高級料理を食べていた人達が食べられなくなって、そういう人達が気軽に憂さを晴らすのにおでん屋がちょうど良いという話しになり、それまで数軒しかなかった浅草のおでん屋さんが一気に二十数軒に増えたと書かれています。

「大多福」さんも大正4年に開業した時は床店でした。

床店とは商品を売るだけで人が住まない店のことです。当時たいてい商店には主の家族や奉公人が住んでいましたが、船大工さんのご先祖は土地の持ち主から、そのごく一部だけを借りて小さい店にしたそうです。

戦争も、戦後の浅草が寂しかった時代も乗り越えて、今は立派な店を構えておいでですが、ご主人は、これからのおでん屋は「屋台のおでんに戻って行く」と書いておられます。大量調理の時代になったからこそ、「屋台のおでん」だとおっしゃいます。

今日でもおでん屋とは「憂さを晴らす」為のもの=料理業としての経営理念がそのようにハッキリしているのはとても素晴らしいことと思います。

そう言えば弊店も「思い出をつくる、すき焼き店」。

そこを忘れないようにしたいものです。

追伸、

慶應義塾の機関誌『三田評論』の10月号に出演させていただきました。

『三田評論』には毎月「三人閑談」といって、三人の卒業生が対談するコーナーがあるのですが、今月のテーマが「和牛を食す」で、そこに入れていただいた次第です。

『三田評論』は基本的には定期購読者のみが読む本ですが、紀伊國屋書店の新宿本店で小売りしているそうですから、ご興味のある方はどうぞお求めください。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.062日連続更新を達成しました。

dancyu×髙島屋②

「dancyu×髙島屋 グルメの祭典」という催事に出店させていただいております。会場は玉川髙島屋さんです。

dancyuさんの仕切りですから、個性のある御店さんばかりが出ていましたが、その中に旧知の人のお店があるのは嬉しいことでした。

昨日2軒ご紹介しましたが、今日は山形県上山市の「丹野こんにゃく」さんをご紹介します。

こんにゃく料理が食べられる「楢下宿こんにゃく番所」は観光スポットとして有名なので、行ったことのある人もおいでかもしれません。私も「浅草うまいもの会」の旅行で行ったことがあります。

さて、その「こんにゃく番所」を経営する丹野さんが催事に出る時は、いつもこんにゃくとメンマを甘辛く煮て試食させています。ぷーんと良い匂いが会場に漂います。

それにしても、なんでまたこんにゃくとメンマなんでしょう?

お店のサイトを見ても「こんにゃくとメンマの食感の違いを楽しみながら召し上がっていただけます」としか書かれていないし、お店の人に聞いても、さあ・・・前からやってますねえ・・・と分からない模様。

で、勝手に考えてみたのですが、そもそもメンマは台湾の伝統食材で、タケノコを乳酸発酵させたものです。日本ではラーメンのトッピングですが、台湾ではラーメンには入れないとか。

丹野さんは、いったん乾燥塩漬けしたものを、水で戻して使っているそうです。

推察しまするに、要は、旨味の補強なのかなあと思います。

こんにゃくの成分は96-97パーセントが水分であり、あとは「コンニャクマンナン」と言われる糖類です。このマンナンは食物繊維とも言い、やたらと消化しにくいものなので、ダイエットに使われるわけですが、なにしろ、このように旨味の乏しい食品なので、醤油・砂糖で煮ると甘っ辛く成り過ぎてしまい、何か発酵食品で旨味を加えたくなったのだろうと思われます。

それにしても数ある発酵食品の中でメンマが何故良いのか・・・

味噌でも納豆でも酒粕でもないところが不可思議です。

繊維質にまた繊維質を加えるのが好き、すなわち丹野さんは繊維質フェチだったのか。

謎は深まるばかりです。

 

追伸

この催事について詳しくは、以下の通りです。

どうぞ、お立ち寄り下さい。

催事名:dancyuフェスティバル~dancyu×髙島屋グルメの祭典~

会期:平成27年10月14日(水曜日)~19日(月曜日)

会場:玉川髙島屋 6階催し会場

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.060日連続更新を達成しました。

Filed under: 色んな食べ物,飲食業界交遊録 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

dancyu×髙島屋①

雑誌のdancyuさんにお声かけいただきまして、

「dancyu×髙島屋 グルメの祭典」という催事に出店させていただいております。会場は玉川髙島屋さんです。

dancyuさんの仕切りですから、個性のある御店さんばかりが出ていましたが、その中に旧知の人のお店があるのは嬉しいことでした。

まず豚肉加工品の「鹿児島ますや」さん。

「ますや」の米増さんは自然で安全であることを追求しておられて、曰く、

「黒豚100%、増量剤使っていません。」

「化学調味料、使っていません。」

「精製塩、使っていません。」

「発色剤、使っていません。」

「結着剤、使っていません。」

「防腐剤、使っていません。」

そして、

「人に優しい味です。」

今回は、その生ソーセージをいただきました。

生ですから、自分で茹でなければならず、そこは手間なのですが、食べると、そうそう、ソーセージって、そう言えばこういう味の物だったよね!と思いだします。

もう一軒は京の地豆腐「久住屋」さん。

「もてなし豆腐」という商品名でザルが付いています。

浅草へ持ち帰り、即いただきますと、豆の旨みがしっかり在るのが嬉しいですね。

食い終わってから、しまった!と思ったのですが、夜の酒肴にすれば良かったです。

旨みの在る豆腐は酒肴に成るが、旨みの無い豆腐は酒肴に成らない。それが私の豆腐の分類です。(笑い)

大変勉強になる催事です。

 

追伸

この催事について詳しくは、以下の通りです。

どうぞ、お立ち寄り下さい。

催事名:dancyuフェスティバル~dancyu×髙島屋グルメの祭典~

会期:平成27年10月14日(水曜日)~19日(月曜日)

会場:玉川髙島屋 6階催し会場

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.059日連続更新を達成しました。

Filed under: 色んな食べ物,飲食業界交遊録 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

高級と一流

「高級」と「一流」は、チョイと違いますね。

高いこと自体に意義はあるのであって、そういう店が好きな方もおいでですから、

高級店は必要です。

まず金のかかった店を建設し、次に有名な材料を仕入れて、それにガメつく値入れをして売れば高級な店を造ることは可能でしょう。

できれば接客要員には美女を雇ってセクシーな格好をさせましょう。そうすれば、高級な店を造ることは可能です。

では、そういう店に行って、人は何か学ぶ所があるでしょうか。

微妙ですね。

学べるとしたら、高級な店を造るには金が要るということ位でしょう。

では、ここで浅草の「弁天山美家古寿司」さんに行ってみて下さい。

値段は安い店ではなく、まあ、高い部類に入るかもしれませんが、有名産地のマグロとかはありません。

店の造作も金ピカではありません。造作がシンプルなので、「これが有名な美家古寿司なの?」と拍子ぬけする人もいるかもしれません。

しかし寿司は「江戸前寿司」をしっかり継承したものです。冷蔵庫や冷凍庫を持たない時代に日本人は、このような方法で魚を食べていました。

新技術を持たなかったからこそ、日本人が持っていた食の知恵がここに在ります。それが寿司の中に凝縮されていて、一流の仕事と思います。

そう、この御店さんは超高級ではないかもしれませんが、一流です。

一流なお店に行くと必ず何か学ぶものがありますが、高級なだけの店の場合そうでもないこともあります。

「高級」と「一流」は、チョイと違うのです。

 

追伸

慶應義塾の機関誌『三田評論』の10月号に出演させていただきました。

『三田評論』には毎月「三人閑談」といって、三人の卒業生が対談するコーナーがあるのですが、今月のテーマが「和牛を食す」で、そこに入れていただいた次第です。

『三田評論』は基本的には定期購読者のみが読む本ですが、紀伊國屋書店の新宿本店で小売りしているそうですから、ご興味のある方はどうぞお求めください。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.047日連続更新を達成しました。

Filed under: すき焼きフル・トーク,色んな食べ物 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

日本一の芋煮会

今年も恒例の芋煮のシーズンとなりました。山形県の話しです。

芋煮が盛んなことが山形県の牛肉消費量が多い理由になっていると私は思うのですが、今年も盛大に行われたらしく、3万5000食もの芋煮が一度に作られたそうです。

3万5000食も作ったのは、山形市馬見ヶ崎河川敷で20日開催された「日本一の芋煮会フェスティバル」。

報道によりますと、直径が6メートルもある大鍋を使用。材料は、

イモ3トン、

肉1.2トン、

コンニャク3500枚、

ネギ3500本、

味付け醤油700リットル、隠し味に日本酒50升と砂糖200kg、

水を6トン

以上を使ったそうです。

この、山形の芋煮という料理、「芋煮」という名前の割りには肉が主役の観があります。「肉ジャガ」の「肉」が申し訳程度にしか入っていないのに対して、肉の存在感が遥かに大きいです。

味付けもすき焼きに煮ていて、卵の無いすき焼きと思えば、そう遠くはありません。

もっとも、山形の人はすき焼きの割り下に味噌を入れることが多いですから、山形のすき焼きと山形の芋煮は少し違うということになります。

ともあれ、毎年何百人もの市民が河原に出て食すわけですから、相当の肉を消費しています。

うらやましいです、はい、肉屋としては。

追伸、

すき焼き思い出ストーリーの投稿を募集しています。

すき焼きは文明開化の昔から、日本人の思い出の中に生きてきた料理です。でも残念ながら、その思い出話しをまとめて保存したことはなかったように思います。

ご投稿くださったものは、「ちんや」創業135周年を記念して本に纏め、今後店の歴史の資料として、すき焼き文化の資料として、末永く保存させていただきます。

どうぞ、世界に一つだけの、すき焼きストーリーを是非、私に教えて下さい。

投稿〆切は9月末日です。

既にご応募いただいた、約60本のストーリーはこちらです。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.032日連続更新を達成しました。

Filed under: 色んな食べ物 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)