起きたことは笑うしかない!

東洋興業会長で、浅草芸能界の「生き字引」とも言うべき松倉久幸さんが本を出されました。
『起きたことは笑うしかない! 』(朝日新書)。
宣伝文に曰く・・・
「笑いを磨けば長寿も楽々、浅草演芸ホール会長の“奇跡の83歳”笑老術のすべて。」
「笑老術」とは何か?造語ですから、本を通読しないと俄かには分かりませんが、
お笑いの巨人に学ぶ人生訓といった感じでしょうか。
それを、この本では「忘れられない三名人」に求めます。
古今亭志ん生
永井荷風
深見千三郎
特に志ん生が戦時中に前線を慰問した時のエピソードは、笑いについて考えさせてくれます。戦争という、究極に笑えない環境にいる人こそ、猛烈に笑いを欲している、そして、きびしい状況にいる人の活力の素になるのは笑いで、それは体の栄養と同じくらい大切だということです。
結局、松倉さんのモットーは、
誰よりも早く笑え!
皆さまも是非ご購読を。
出版社: 朝日新聞出版
ISBN-10: 4022950358
ISBN-13: 978-4022950352

なお松倉会長には、私の本にも登場していただきました。そちらも、どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

デジタル回線

昨今は通信がデジタル化されましたので、電話の着信履歴で先方さんのお立場が分かることがあります。
先方の使っている回線がアナログだと何も表示されません。ご自宅の固定電話から発信した場合、そうなることが多いです。
一方お店の回線の場合、ネットを使えるようにしていることが多いので、たいていはデジタル回線で、その番号が表示されます。で、それを検索にかけてみると、料理屋さんであることが分かったりします。
すき焼き屋さんだったりもします。
横浜の「荒井屋牛鍋店」さんとは、この方法で知り合い、今では荒井さんは「すきや連」に毎回に参加して下さります。
もちろん、先方がウチの店においでの間は、部屋に押しかけたり、名刺を突き出したりはしないです。名乗らずに視察に見えているのに、そういうことをしたら不快に感じられるかもしれないからですね。
後日手紙を送ったり、こちらから名を名乗って食べに行ったり、というようにしています。
先日も、有名なすき焼き屋さんの方が見えました。お店のサイトを見たら、肉のこだわりのことが縷々書かれていて、私の趣味に、結構、近いです。
今のところ、お迎えして、お見送りしただけで、それ以上は話していませんが、いずれ御縁があったら良いなと思います。

粋と賑わい

山本普乃(ゆきの)さんの、10回目の三味線コンサートを拝聴しました。
ゆきのさんは、お座敷唄などのくだけた曲から長唄も、さらには現代・オリジナル曲等、ジャンルにとらわれず、幅広く演奏と作曲活動なさっています。「〇〇流っぽくない三味線」と言えば、分かり易いでしょうか。
今回は第10回記念とアルバム発売記念の演奏「粋と賑わい」でした。
会場はヤマハ銀座スタジオ。
同じビルの上階には、アコースティック楽器専用のヤマハ・ホールもあり、前回のコンサートはそちらでしたが、今回はあえてイベントスペースである「スタジオ」の方を使っていました。
天井の高い会場を使って、映像とのコラボレーションも。
古典の場合、歌詞を聞いても情景が目に浮かばない客が多いでしょうから、映像を見せるのは、上手い手だと思いました。

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命みじかし

旅館「茅ヶ崎館」さんが舞台になっている映画を観ました。
映画に実名そのまま「茅ヶ崎館」という旅館が登場し、その女将の役が、最近亡くなった樹木希林さんなのです。この映画が、樹木さんが最後に出演した映画つまり遺作で、しかも旧知の人が経営する旅館が舞台ですので観ない手はありません。公開後すぐ観てまいりました。
「茅ヶ崎館」さんは、小津安二郎ゆかりの宿ですが、樹木さんは、小津の遺作となった『秋刀魚の味』(1962年)の撮影時に、女優・杉村春子の付き人として、ここに来ていたそうです。
旅館の建物は有形文化財で風情満点です。明治・大正・昭和の風情を今に伝えています。旅館の個室で、小津風のすき焼きをいただくと、東京の近くに居るのを忘れるほどゆっくりできて、戦前の貴顕がここを避暑地にしたわけが分かります。
小津風すき焼きとはどういうすき焼きなのかは、今回の映画『命みじかし、恋せよ乙女』にはまったく関係がないので、弊ブログの2012年7月29日号をご覧いただくことにして、今回の映画は実は外国映画です。舞台の後半が茅ヶ崎ですが、主演者の中では樹木さんさんとの主演女優のユウだけが日本人です。
この物語は、酒に溺れ仕事も家族も失ったドイツ人男性のカールの元へ突然、ユウと名乗る日本人女性が訪ねて来るところから始まります。風変りなユウと過ごすうちに、人生を見つめ直し始めるカールだったが、その矢先、彼女は忽然と姿を消してしまう・・・
カールはユウを捜しに日本へ向かい、そこでユウの祖母で「茅ヶ崎館」の女将(樹木さん)に出会う、という筋です。
皆様もご観覧を。

あ、言い忘れましたが、
今日は「浅草サンバカーニバル」の日でした。どうぞ、お出かけを。

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東京老舗名店案内

ムック本「ぴあMOOK東京老舗名店案内」に載せていただきました。
東京の美味しい老舗名店が130軒ほど紹介されている本です。
今回すき焼きだけでは一部門にならず、「鍋・すき焼き」というカテゴリーに入れられて、他の鍋の皆さんと同居していました。
各国料理/町中華/喫茶店というカテゴリーがあるのも面白いです。
東京の老舗を網羅していますので、便利と思います。
よろしかったら、お買い上げを。ISBN-10: 4835640586
なお掲載メニューは、すき焼き「楓」(熟成肉盛り合わせ)でした。

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うまいもんにカレーぶちこみゃあ

「うまいもんにカレーぶちこみゃあそりゃうまいカレーになるに決まっとろうじゃろうがカレー」
というものを食してきました。
これは、お笑いコンビ「千鳥」の大悟さんが考え、「テレ朝夏祭り」の会場で提供しているメニューです。
テレビ局の催事で提供されている、タレントがらみのメニューに私が興味を持ったことは、正直、これまで一度もないですが、今回行って来ましたのは、「うまいもんにぶちこみゃあ(中略)カレー」がすき焼きにカレーを合体させたカレーだからです。2016年10月からすき焼きの溶き卵にカレーオイルを入れている私としては見逃すことが出来なかったわけです。
で、食しまして、
うん、普通にうまいですね。
この組み合わせがうまいことは、私は「味博士」に依頼して分析してもらいましたから、当然感がありますが、うまいです。
もう少し甘くしても良い気がしますが、そこは趣味の領域ですね。
「テレ朝夏祭り」は、六本木のテレビ朝日さんと隣の六本木ヒルズのあちこちで色々なイベントが開催されていますが、「うまいもんにぶちこみゃあ(中略)カレー」が出されているのは、大屋根プラザの「ヒルズYOKOCHO」です。お試しあれ。
あ、「夏祭り」は、もう終わった、け?

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特選焼肉パズル

「一頭買い!!特選焼肉パズル~ウシ~」
なるものがあることを知り、早速入手してみました。
入手してみましたら、立体のパズルでした。
が、普通のパズルのような華やかさがないです。普通のパズルは富士山だったり、平等院鳳凰堂だったり、華厳ノ滝の紅葉だったり、色彩豊かなものですが、ウシパズルの肉パーツは赤一色。
「小豆色」の肉が旨いという弊社の主張を採り入れて下さったのか、赤といっても「小豆色」です。よって、ますます華やかさがないです、まったく。
ご丁寧にホルモンパーツもありますが、これも色は赤。
骨パーツは白。
それらを嵌め込んで行く胴体は茶色。黒毛和牛なら、もっと黒いですけどねえ。
ホルモン→骨→肉の順に嵌め込んで行けと指示されます。ホルモンは店で扱っていないので、少し苦戦。しかし、そんなに時間はかからず出来上がりました。
でも、これだけだと、何故「焼肉パズル」なのか分かりませんよ、ね。
「焼肉」だと主張するわけは、手の温度でパーツの色が焼き色に変わる機能(赤から茶色に変化する)機能が付いているから。名付けて「手で焼肉機能」!
な、なるほど。色彩が足りないのを気にしたのでしょうか。でも肉が茶色になると、胴体と一緒になって、全部茶色です。
弊社内の教育用にはなります、が、「ウケルね」を押せるかは微妙かも。

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過去最高額

過去最高額を食してみました。
どういう過去最高額かと申しますと、吉野家さんの過去最高。
14日午前10時から発売された「特撰すきやき重」が、それです。
特徴は、
・アメリカ産牛肉のサーロインを初めて使う
・通常の牛丼よりも甘めの味付け
で、価格は全国展開する牛肉商品ではこれまでで最も高いという1食860円(税込み)です。
食しまして、たしかに、「丼」というよりは「重」という感覚です。肉がしっかりしているせいで、そう感じるのでしょう。
肉を本格的にした場合に→味が甘くなる理由を知りたいところです。
肉の旨味成分が「丼」の場合より多いので、甘味とバランスするのかもですね。逆に申しますと、肉がザンネンな場合は、あまり甘くしない方が良いとも言えるかもしれません。
と、いうメニューではございましたが、食べながら気になってしまったのは、お店の人もお客さんも外国人が多いこと、それも有色の。どこの国から来て、どういう人生の航路を辿って、カウンターの中と外にいるのか、それが気になって、食べ物にあまり集中できなかったなあ。
ともあれ、50万食を売り切ったら終売とかですので、このブログがUPされた時点で残っているかどうか・・・

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8月12日

8月12日はQちゃんの命日です。
1985年(昭和60年)8月12日に御巣鷹山へ墜落した、JAL123便に坂本九さんが搭乗していたからです。
Qちゃんが『上を向いて歩こう』(「スキヤキ」)をヒットさせたのは1961年(昭和36年)のこと。さらに63年には全米1位になります。
御巣鷹の時点では既に国民的歌手でしたから、そのQちゃんが亡くなった衝撃は大きく、『上を向いて歩こう』は、その後鎮魂の曲として色々な場面で歌われるようになりました。神戸や東北の震災の後にも被災した人々を慰めたと聞きます。
『上を向いて歩こう』は元々悲しい曲=エレジーでしたが、Qちゃん自身の運命が、この曲のその後を決定したと言えましょう。
エレジーだがビートが効いているこの曲は、それだけで多くの人の共感を得る要素があり、実際世界中で繰り返しカバーされていますが、支持された音楽上の理由より、何故「スキヤキ」と命名されたかの方が話題になっているように思います。契約の為に来日したレコード会社の重役がすき焼きを気に入ったからだとか。最初は「サカモト」と韻を踏む為に「スキヤカ」だったが、後に「スキヤキ」に修正されたとか・・・
8月12日に際して、その件はさて置こうと思います。日本人が世界中にヒットさせた最大の歌であるこの歌が陽気なものではなくてエレジーだったということは、大変興味深いことだと思います。
九さんのご冥福をお祈り致します。

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飛騨牛

先日岐阜市の日本料理屋「ひら井」さんに伺い、岐阜県の業界の方とご一緒した時のこと、こんな↓話しを聞きました・・・
お客様が「岐阜の名物は、なんと言っても飛騨牛だ」と思っていて困るんですよね、他にも美味しいものはたくさんあるのに、飛騨牛がコースに入っていない場合は、事前にそれを伝えておかないとクレームになってしまうんですよ。
私は岐阜の名物は鮎だと思っていましたので、飛騨牛が入っていなくても、クレームをつけようとは全然思いませんが、実際は飛騨牛こそが必須アイテムだと言うのです。へええ。
そう言えば、飛騨牛は何故有名なのか? 私はずっと不思議に思ってきました。
近江、松阪、神戸なら戦前から有名です。それも、元々世間での高い評判がありましたから、無理やり有名にしなくても有名だったわけです。
しかし飛騨は違います。後発で、それを県が主導して有名にしたのです。ブランド化に県が積極的に関与し、予算も投入されてきました。
1981年に優秀な種牛が導入され、その後の飛騨牛は、その血統が主流になりますが、購入費は県が出し、牛さんの名前も当時の上松陽助岐阜県知事が「安福号」とつけました。1986年に牛を皇室に献上した時も知事が行いました。
こうした飛騨牛のブランド化が上手く行ったので、その後各県がマネをしました。今日本には数えきれない位牛のブランドがありますが、飛騨牛は、その先行事例と言えると思います。
で、肝心の何故有名なのか、ですが、私は結局よく分かりません。

追伸
地下1階「ちんや亭」にて、肉の食べくらべキャンペーン「めざせ13冠 ちょい食べGO!」を実施しています。是非ご参加下さい。
私自身は月曜と金曜に1点ずつ参加しておりまして、既にハンバーグ、ロールビーフ、サイコロステーキ、赤身すき焼きを食しました。

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