誇大広告

「たかの友梨ビューティクリニック」が古代広告イヤ誇大広告で「改善指示」を出されたそうです。

美容効果について「細胞レベルでの若返り」などと宣伝していたのに、その根拠となる科学的データが無かった、ということが景品表示法に違反するとして、東京都が指示を出したそうです。

「細胞レベルでの若返り(イメージです)」と言えば良かったんですね、たぶん。

ところが、「老化サインには『幹細胞』ケアで立ち向かう」「幹細胞美顔トリートメント誕生」などとうたった広告を新聞に折り込んだり、自社ホームページに表示したりしていて、その根拠となるデータを都が求めたところ、社内モニターの感想などしか示さなかったと言います。大胆ですな。

実は「ちんや」も誇大広告したいことはいっぱいあるんです。

例えば、

長寿の肉!です。

実際、「ちんや」の肉には年配の方のファンが多く、

オタクの肉だけはたくさん食べられる、という有り難い御声を聞きます。

熟成させた肉だけしか売っていませんから、赤身の消化は良いと思います。モタレません。

また脂も融点が低いですから、胆嚢の機能が衰えた方でも楽です。一見脂っこく見えても、御負担は少ないと思います。

どうせ年をとっても、タンパク質は摂らないといけないわけですから、摂るなら美味い方が良いですね。

セロトニンによる美味い!という快感は脳を活性化させますから、結局長寿につながると思います。

私が、いずれやりたいな、と思っているのは、「ちんや」の御長寿の御客様、例えば古希以上の方にお願いして、「お元気画像」を撮らせていただく、ということです。

その場合でも誇大広告は出来ませんよね。

長寿の肉!(イメージです)とか、

長寿の肉!(たぶんね♡)とかならOKなのでしょうか。

<春の臨時営業(火曜営業)のお知らせ>

春の観光シーズンをむかえ、下記の日は火曜日ですが、営業いたします。

どうぞ御利用下さいませ。

平成25年3月26日(火)隅田公園桜まつり

平成25年4月 2日(火)隅田公園桜まつり

平成25年4月30日(火)GW連休

追伸①

藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。

是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は336人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.115日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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SUKIYAKA

3/18の新聞が坂本九ちゃんの『上を向いて歩こう』を特集していました。

そう、英語のタイトルが『SUKIYAKI』の曲ですね。

この曲がアメリカ「ビルボード」誌のシングルレコード・ヒットチャートで1位になってから今年が50年目で、その後日本人が1位になったことは一度もない、ということで特集していたようです。

正確には、この曲が1位だったのは1963年6月15日から29日までの3週ですから、少々フライングなのですが、まあ、細かいことはどうでも良いでしょう。

そんなことより、なんでこの曲がSUKIYAKIなのか?歌詞の内容とは全く関係ないのに何故なんだろう?ということを皆さんはお知りになりたいでしょうから、ここに一応書きますが、残念ながら深い理由はないようです。

最初に命名されたのはイギリスのようです。

実は、この曲はアメリカでヒットする前に1962年にイギリスでヒットしています。

イギリスのレコード会社の社長が来日した際、土産として貰った数枚の日本のレコードの中に『上を向いて歩こう』があって、それを大変気に入り、帰国後リリースすることが決まったのですが、その際に、何か短いタイトルにしよう!と考えたそうです。

別に『上を向いて歩こう』をそのまま英訳しても大して長くはないと思うんですけどね。

ともあれ、この社長さんは、何か短いタイトルにしよう、それも日本語で!と考えたのですが、知っている日本語と言えば、接待で会食した「SUKIYAKI」と、「SAYONARA」ぐらいしかなく、結局、「SUKIYAKI」になったらしいです。

トホホですね。

さらに、です。この曲を全米にヒットさせたキャピトル・レコードのデイヴ・デクスターという人は、もっと融通の利く人だったらしく、「SUKIYAKA」というタイトルで発売しようとしたそうです。

誤入力ではなくワザとです。ラジオでDJが曲紹介をする際に、歌手名の「KYU SAKA-MOTO」と韻を踏めるように意図的に-YAKAにしようとしたのです。いやあ融通利いています。

さすがに、これだけは日本側が説得し、発売時には「SUKIYAKI」に戻されたそうな。目出度し、目出度し。

お陰さまで、私もカラオケに行った時に「SUKIYAKA」をリクエストせずに済みます。

♪上を向いて歩こう~涙がこぼれないように~♪

皆様も御一緒にどうぞ!

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平成25年3月26日(火)隅田公園桜まつり

平成25年4月 2日(火)隅田公園桜まつり

平成25年4月30日(火)GW連休

*個人的には3/13-4/8まで28連投ですが、頑張ります!

追伸①

藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。

是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
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「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は336人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

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毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

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空から日本を見てみよう

BSジャパンの『空から日本を見てみようplus』という番組に出演させていただきました。

この番組は、雲に乗った気分で各地を見てまわる、「新感覚空撮地理バラエティー!番組」でして、今回は「空から見る東京の下町」というテーマで、下町のおこり・変遷・現在を歴史的・地理的観点から紹介する、という内容です。

私がインタビューされましたのは、

・浅草にすき焼き屋が増えた理由

・狆屋からすき焼き屋へ事業転換した理由

結構長時間のインタビューでしたが、例によって大幅カット。ごく短時間の出演でした。

そこで今日は、その内容つまり放送されなかった、『空から見てみよう』をここで公開いたします。

さて、浅草にすき焼き屋が増えた理由ですが、

これは特に深い理由はなく、結果的にそうなっただけと思われます。

明治5年~15年頃に、牛鍋屋の流行がありまして多数の店が開業しました。 既に明治10年には東京府下に488軒もの牛鍋屋があった、と言いますから、かなりすさまじいブームだったようです。

この時期が、浅草の繁華街としての全盛期に当たっていて、浅草は日本随一の繁華街でしたので、店を開業しようとする者は、場所として浅草を選んだと思われます。

すき焼きとか洋食は、その時代の新文化・新ビジネスですから、ビジネスとして成立させるために、経済力のありそうな土地へ出るのは当然のことで、幕末から江戸随一の盛り場だった浅草に店が出来たのは、当然の成り行きと思います。

例えば、今半さんと米久さんは、地方から上京して来て、浅草を選んで開業しています。

逆に弊店のように、以前から浅草で商売をしていたのが、牛鍋の大ブームを見て、商売がえした者もいます。

浅草が栄えていたので、狆屋をやるより、飲食店の方が儲かると考えたのでしょう。

そう、手前どもの御先祖は、江戸時代に浅草で狆屋をしておりました。犬の狆(ちん)ですね。

当時の大名家や豪商などは、ペットとして狆を飼う習慣がありました。

現代でも犬を可愛がる方がおいでですが、狆もたいそう可愛がられたそうで、狆の墓があったりする位です。

その狆の、良い血統を、手前どもの御先祖が押さえていたようでして、現代風に言えば、狆のブリーダーですね。そして、売った狆の具合が悪くなれば獣医として治療したりもしていたようです。

それで「狆屋」だったのです。

その狆屋を、手前どもの御先祖は江戸時代から浅草でしておりましたが、明治時代になりまして、すき焼き屋(牛鍋屋)に商売変えしました。

理由を書いた書類はありませんので、想像するのみですが、犬の趣味が変わったことが大きいのでは、と私は思っています。

添加泰平イヤ天下泰平の江戸時代には可愛いペットが愛されました。特に狆を飼うのはお旗本の奥方とかでしたから、狆は女性イメージの犬でした。

ところが、続く幕末・明治は戦争や政争が続く騒乱の時代ですから、世の中の犬の趣味が変わりました。

上野の西郷さんは犬を連れていますが、狆ですか?違いますね。

西郷さんは猟犬を連れて、野山を歩き回るのが趣味だったようですが、そういうワイルドな世相の時代に狆は可愛い過ぎで、かつ旧時代のイメージに見られたと思います。

要するに、時代が変わって、商売としての「狆屋」の将来性が脅かされましたから、手前どもの御先祖は、狆を捨てて、牛鍋に走ったものと思います。

明治時代に入り、往来が自由になり、鉄道や汽船も出来て、浅草は栄えていました。江戸時代から栄えていましたが、一層栄えるようになり、全盛時代を迎えます。

その浅草に店を構えているのですから、狆屋をやるより、飲食店の方が儲かると考えたのでしょう。

あくまで想像ですが。

ところで幕末・明治に浅草が全盛時代を迎えた理由ですが・・・

え~この話しはだいぶ長くなって来たので、明日に続きます。

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平成25年3月19日(火)お彼岸

平成25年3月26日(火)隅田公園桜まつり

平成25年4月 2日(火)隅田公園桜まつり

平成25年4月30日(火)GW連休

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藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
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イームズの すき焼き

ツイッター検索でネタが拾えることがあります。

ですので、なるべく日に一度ツイッターに「すき焼き」と入れて検索をかけています。

ある日、デザイン関係の方とおぼしきアカウントの、こんなツイートを見つけました・・・

「60~70年代のモダンデザインのパイオニアとして活躍したチャールズ&レイ・イームズ。夫妻が自宅で使うことを目的にデザインしたと言われるローテーブルLTR。イサム・ノグチ、山口淑子を招いた際にこのテーブルですき焼きを振舞ったという話は有名です。」

有名です、だって?

有名じゃないよねえ、だって私が今日まで知らなかったんだから!

と思いながら、少し調べますと・・・

たしかに、このLTRという机は、生前のイームズ夫妻がノグチや山口淑子を招いたホームパーティで、すき焼きを振舞った時に使用されたテーブルなのだそうです。

へええ、ですね。

そのデザインは、今日の目から見てもシャープです。

その美しい足は鉄橋に用いられるトラス構造のよう。細い足で高い強度を確保しているのが特徴なのだそうです。

そして、その後イームズが良く使用するようになる「ワイヤーベース」構造へと発展したそうです。勿論受け売りですが。

そして興味深いことに、この机は日本の「お膳」を意識したものなのだそうです。今は料亭さんでしか見かけない、一人用のお膳のことです。

イームズには、料亭の膳が「もてなし」というの「コト」の具現化に見えたらしく、そうした「コト」「イベント」をデザインに盛り込んだアイテムとして、このデザインは先進的なのだそうな。

この、イームズの机を使った、すき焼き宴会、やってみたくなりました。

追伸①

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日曜の夜は浅草のバーへ

第二回「浅草オーセンテイック・バー探検ツアー」を開催しました。

意外と知られていませんが、浅草はバーの宝庫です。素敵なバーテンさん達がシェーカーを振っておいでです。

でも「一見」だと入りにくい店が多いのも事実と思います。そんな御店へ、皆さんを御案内いたしました。

このツアーは、バーテンダー協会・浅草支部長のOGRさん(=「オグラ・イズ・バー」店主)に監修していただきましたので、まさに鬼に金棒、と申すものです。

駆け足で一気に4軒巡りました。

全店で、それぞれの御店のマスターがイチオシのカクテルを作って下さり、また御店の特徴を説明して下さり、良い思いをさせていただきました。

と、いう所までは、第一回と同じです。

今回が違うのは、日曜日の夕方から開催した、という所です。

そう、「夜が早い」と指摘される浅草の、しかも日曜の夜でもバーはやっているのです。

銀座のバーはたいてい日曜定休ですが、浅草のバーはやっています。

浅草=観光地=日曜の夜に行く所ではない

というイメージに囚われていただくと困るのです。

今回は、そのイメージを崩すのが目的でした。

むしろ、そういう菅さん時間帯イヤ閑散時間帯に店を訪ねた方が、バーテンさんとも話しが出来て、親しくなれます。

親しくなっておけば、次回カノジョをエスコートする場合に、どれだけ心強いか。

店の閑散時間帯に訪ねる=店主と親しくなれる=これも立派なヴァリューなわけです。私の店でも取り組んでみたいと思っています。

皆さん、日曜の夜は浅草のバーへ。是非。

追伸①

藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
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 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

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牛肉誰のおかげで

西友の、すき焼きのテレビCMをご覧になりましたか?

「牛肉 誰のおかげで篇」というバージョンが、この所しきりと流されていますよね。

このCMは、夫婦・息子・娘の4人家族がすき焼きを囲んでいる所から始まります。

父が直箸で鍋をかき回すと、残りの3人が、

何やってんだよ!

やめてよ!

と文句を言います。

それを聞いた父は「誰のおかげで、こんな肉を食べられるんだ!」と机をたたいて怒りますが、

西友のおかげでしょう!

という娘の反論に父も納得してしまう、という筋です。

最後に「国産黒毛和牛切り落とし100g297円」と価格が提示されて終わりです。

ここに描かれている、

・家族内なのに直箸を忌み嫌う子の態度

・父親の労働に敬意を表さない子の態度

を不快に思う方もおいででしょう。

しかし、まあ、これは諷刺なわけで、CMの本意はむしろ裏返しの、

・家族の中では直箸で行こうよ。

・父親の労働に敬意を表そうよ。

というメッセージです。子の役にわざと可愛くない男女がキャステイングされていますから、そうと分かります。

ですので、これを視てすぐ怒り出すのは野暮と申すものです。

それ以前に、家族揃ってすき焼きというイメージが、しっかり今でも現存していることを、私は嬉しく思います。

ここで現代の食の風景を眺めてみましょう。

親は残業や共働き、子供は塾通いやお稽古事と、親子の生活サイクルが噛み合わなくなるのと並行して、外食産業・中食(なかしょく)産業が発展しましたので、子供がコンビニ弁当やおにぎり、ファーストフードのハンバーガーなど出来合いの食べもので済ませる傾向が強まっています。

所謂「個食」「孤食」という現象ですね。

その傾向を歓迎している人などいないでしょう。しかしサービス残業を断れない労働環境の中で、団欒を諦めてしまっている人が多いのだと思います。

たまに親子が揃う場面ではなんとか幸せな食事をしたい、すき焼きを諦めたくない、という願望が映像に表現されるのなら、それは嬉しいことと申せましょう。

残る問題は、価格が安すぎること。

デフレ脱却も諦めたくはないですね。

ところで今日は当然3.11の日であるので、ブログを続けている者としては、何かコメントした方が良いのだとは思います。

でも、今残っている課題は、あまりに重くて、私が建設的なことを書ける気がしません。

ただ思いますことは、二つ。

一つは、放射能で家を追われた方への対処が薄情過ぎないか、ということです。

「家の周りは国費で除染するので帰りなさい」では帰れないですよ。山林は除染しないんですから。

こうした方々には除染だけでなく、近くの別の地域にも家を用意して差し上げる、つまり家2軒が必要と思います。

もう一つは、なんだか、活きた金の使い方がされている感じがしない、ということです。

活きた金とは、金だけでなくて、それに能力・意欲がある人が付いている金のことです。

除染をするにしても、世界的な除染技術の研究センターを作って、そこに世界中から技術者を集める、とかできないんでしょうか。

そうでもしないと、この事故を「世界の教訓」にすることが出来ないと思うんです。

とにかく除染・とりあえず除染、みたいな除染だけが行われている現実に失望を覚えている人は私だけではないと思います。

結局残念ながら、このくらいしか書けないので、終わりますね。お粗末様でした。

追伸①

BSジャパンの、『空から日本を見てみようplus』に出演させていただくことになりました。
雲に乗った気分で見てまわる「新感覚空撮地理バラエティー!番組」です。
今回は「空から見る東京の下町」というテーマで、下町のおこり・変遷・現在を歴史的・地理的観点から紹介する、という内容です。
3月12日(火曜)20:00~オン・エア予定。
是非ご覧ください。
http://www.bs-j.co.jp/sorakara/

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ロングセラー

「丸源飲料工業」社長で、墨田区観光協会・会長の阿部貴明さんの講演を聞きました。

「丸源」さんは主に外食産業向けの業務用飲料を作るメーカーさんで、準大手の大きさです。

元々は墨田区の地場のラムネ屋さんでしたが、手広く販路を広げて来られました。しかし、その一方で最近は、墨田区だけで販売する「東京サイダー」を復古・開発するなど、挑戦的社風でも知られています。

で、その「丸源」さんの理念は、

「私たちは、新たな食文化創造向け、日々チャレンジします」です。

年に400品ほどに新商品が開発され、その内の10~15%が市場に出される、というから大変なことです。さらに「ロングセラー商品を作らない」「ロングセラー化を阻止する」と言いますから、徹底しています。

同一の商品が永久に売れ続けることなどは有り得ないことで、それでも売り続ければ⇒その商品に依存する売り上げ構造に成ってしまい⇒やがては取引先から値引きして売られる様に成ってしまう⇒だからロングセラー商品を作らない、のです。

なるほど!ですね。

時に皆さん、「食文化」って何ですか?

世間では、むしろロングセラー商品のことを、そのまま「文化」と言っていませんか?

すき焼きは、その見本。

そして「丸源」さんの源流のラムネこそは、まさに世界遺産級の食文化だと私は思います。そのことは弊ブログの2011年10月20日号に書きましたので、お読み願いたいのですが、そのことは今日はさて置きまして、何しろ、文化という単語の意味が違うことに、ここでは注目していただきたいです。

阿部さんは、商品・食品が文化と言える要件として、

経験

意匠

信頼

物語

貢献

の5つが必要で、それを揃えなければ、中小企業は生き残っていけない、と説きます。

この「文化」は、私たちの言う「文化」とは意味合いが違いますが、そもそも文化の定義などは、「言った者勝ち」ですから、こうした企業さんにも是非引き続きご発展いただきたいと思います。

また私たちサイドの「文化」の意味・定義も、もっと練らないといけない、と反省させられました。

ロングセラーすなわち文化にあらず。

苦い感じではありますが、勉強に成りました。

阿部さん、有り難うございました。

追伸①

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是非ご覧ください。
http://www.bs-j.co.jp/sorakara/

追伸②

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出世する人が使う店②

弊ブログの3/6号に「出世する人が使う店」という記事を書きました。

「接待する店を「食べログ」で検索するな!」

平社員は、食べログで話題の店で接待

部長は、ミシュラン掲載の店で接待

役員は、「行きつけの5軒」の中から選んで接待、という内容です。

この記事は『ネタりか』からの受け売りだったのですが、この記事に注目して読んで下さった方がおいででした。

「ちんや」の技術的な権利関係をお世話になっている、創光技術事務所のTSTS井先生です。

曰く・・・

出世する・しないは、やはり継続的な人間同士の信頼関係だと思うんですよ。

だから、たまに失敗した場合の対応も大事かな、と。

優れた料理人もベストでない料理を出すこともありますよね。サービスも然り、です。人間のやることですから。

でも「出世する人」は、そのベストでない状況に遭遇しても、その店に対する関係をいっぺんで切ったりしないと思うんです。

いったん自分が「良い店だ」「良い料理人だ」とキッチリ評価したら、ごくたまのヒューマン・エラーで切り捨てたりしないのです。多分自分の、優秀な部下にしているのと同じように。

逆に「出世しない人」はいつでも店との関係を切れるように、最初から人間関係を造らないようにしてますね。

そもそもがそういう発想なので、元々「行きつけ」など出来るわけが無く、結局、そういう人は「食べログ」で検索してしまうわけです。

信頼関係のある行きつけの店であれば、店の人が接待の成功を応援してくれて、

◎◎部長のお取引先さんですか、◎◎さんを是非よろしくお願い申し上げます!

くらいのセリフを言ってくれたりしますが、「食べログ」経由では、そうは行きません・・・

なるほど、なるほど。そうかもしれません。

意外に深かったですね、『ネタりか」も。

追伸①

BSジャパンの、『空から日本を見てみようplus』に出演させていただくことになりました。
雲に乗った気分で見てまわる「新感覚空撮地理バラエティー!番組」です。
今回は「空から見る東京の下町」というテーマで、下町のおこり・変遷・現在を歴史的・地理的観点から紹介する、という内容です。
3月12日(火曜)20:00~オン・エア予定。
是非ご覧ください。
http://www.bs-j.co.jp/sorakara/

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和牛香

NHK『ためしてガッテン』が「特売の牛肉が!まさか高級和牛の味になる!?」という内容で番組を作ることになり、制作スタッフの方から、

和牛香を最大にする料理法をやっていますか?

と問い合わせがありました。

特に温度にご興味があったようです。

さて、その和牛香とは、

霜降りの和牛肉を熟成させた後に、加熱した場合に生じる香りを言っています。コクがあって甘い香りです。

生肉の状態では感じられない香りですが、適温に加熱しますと、

桃やココナッツといった果物の好ましい香りを感じさせる、「ラクトン類」という有機化合物がたくさん揮発するそうです。また、さわやかな森林の香りであるグリーン香気を感じさせる成分も多く出るとか。

研究によりますと、香りの成分の総量自体も、豪州産の赤身肉に比べて、圧倒的に和牛肉の方が多いそうな。

さて問題は、その加熱する温度です。

80℃の時が最大だそうです。参考になりますね。

ただし、です。80℃で加熱すると、肉の赤身の部分すなわち筋繊維が縮みます。収縮は50℃を過ぎると起き始めて、65℃までに完成すると聞きます。

ですので、香りは80℃が良いからと言って、あまり熱し過ぎるのはどうかと思いますよ。

沸騰させた湯に肉を入れるのは、勿論×です。お気をつけ下さい。

この点が、その番組のメインのテーマになるようです。

なお赤身肉は、ステーキのように高温で焼いて⇒少し焦げた時に香ばしい香りを多量に出すのが霜降り肉と違います。

赤身と霜(=脂肪)を同時に加熱した時に出るのが、和牛香なのです。赤身肉のすき焼きは、少し香りが物足りない、というのはこれが理由でしょう。

弊店では、そこを補うために、赤身肉に良質の牛脂を付け、香りも楽しめるようにしています。

一応、論理的です、はい。

今日は、バケ学っぽくてスミマセンでした。

明日から、いつもの下らないブログに戻しますので、ご愛読下さい。

追伸①

BSジャパンの、『空から日本を見てみようplus』に出演させていただくことになりました。
雲に乗った気分で見てまわる「新感覚空撮地理バラエティー!番組」です。
今回は「空から見る東京の下町」というテーマで、下町のおこり・変遷・現在を歴史的・地理的観点から紹介する、という内容です。
3月12日(火曜)20:00~オン・エア予定。
是非ご覧ください。
http://www.bs-j.co.jp/sorakara/

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は336人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.100日連続更新を達成しました。あと11日で1.111日連続更新です。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

 

 

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)

アドレナリン

東京会館の和食総料理長・鈴木直登さんが『東京会館おせちと節句料理』という立派な御本を出されました。

で、その出版記念パーテイーが開催されることになり、司会進行は不肖・住吉史彦が務めさせていただきました。

当日スタッフは朝10時集合。

なんとか無事務めて、終了後は二次会。この間ずっと「立ち」です。

で、三次会は東京会館の中の喫茶店で、ようやくゆっくり座れました。

いやいや今日は結構疲れたな、と思いながら、鈴木さんを見ると、もう夜9時近いというのに、パワー全開で料理論を語っておいでです。

料理論だけでなく、料理を通して社会を観る視点があって、そこが素晴らしく、また第二の御本を出して欲しい、と思うのですが、それはさておきまして、そのお元気さには驚かされます。

この日のお料理は、

雛祭りの料理の展示だけでなく、

塩の道

料理の、奥の細道

東海道を行く

シルクロードを行く

全ての道はローマへ

江戸前寿司

江戸前天麩羅

赤城牛すき焼き

飛騨牛しゃぶしゃぶ etc

と東京会館の和食部門の総力を上げたお料理でした。二次会の酒肴も凝ったものばかり。

鈴木さんの、ここ2~3日は、全然寝ていないはずです。

でも意気軒高。三次会でも。

そう言えば、今回の御本の編集の人が、スピーチで言っておいででしたが、おせちの撮影も眠さとの戦いだったようです。

東京会館は年末年始も営業しているので、その営業が終わってから、おせちを用意するのです。大変です。

板場の若い衆がヘロヘロに成ってくると、鈴木さんは、

お濠の水で顔洗って来い!

とゲキを飛ばしていたとか。東京会館は馬場先門の前ですからね。

いやあ、出る人は出るんですね。

アドレナリンが。

追伸①

BSジャパンの、『空から日本を見てみようplus』に出演させていただくことになりました。
雲に乗った気分で見てまわる「新感覚空撮地理バラエティー!番組」です。
今回は「空から見る東京の下町」というテーマで、下町のおこり・変遷・現在を歴史的・地理的観点から紹介する、という内容です。
3月12日(火曜)20:00~オン・エア予定。
是非ご覧ください。
http://www.bs-j.co.jp/sorakara/

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は336人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.099日連続更新を達成しました。あと12日で1.111日連続更新です。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

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