あん肝すき焼き

職掌柄「すき焼き」と名がつけば何でも調べることにしていますが、

最近茨城県の旅館と大学が共同で

「あん肝すき焼き」

の開発に乗り出したと聞きました。

「すき焼きは、外国人が好む日本食の代表格」だから海外に向けてPRして行くとか。

へえ。

既存のあんこう鍋は、牛鍋に近い方法ですので、違和感はなかったのですが、今回の新商品は、

特上のあん肝を常陸牛で包み、割り下で似て、通販商材にするとか。

な、なるほど。

鍋ではないんですね。

フレンチでは「ロッシーニ風」と称して、牛フィレ肉ステーキとフォアグラとトリュフを一緒に食べることがありますから、似た発想ですね。

できれば肝以外のあんこうの部位も有効活用すると良いですね。

あんこうは、俗に「七つ道具」と言って、全部が食べられますからね。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.598日目の投稿でした。

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近親交配

最近の日経新聞に

「霜降り至上主義、和牛受難 過度な近親交配招く」

という記事が出てました。

近親交配については業界にいる者には常識ですが、日経新聞を読むような普通の経済人が関心を持って下さるのは良いことです。

さて近親交配の件ですが、肉牛として飼われている黒毛和牛は、人間で言えば皇族のようなものです。

皆が、何世代にもわたって選抜されたDNAを持っています。

猫と違って、牛に「野良牛」はいませんで、ほとんど全ての黒毛和牛は人間の管理下で生きています。ごく少数の、人間に気に入られたオス牛だけが子孫を遺せます。

それ以外の大多数のオスは去勢されて肉になりますから、子孫は遺せません。気の毒なことです。

そうしたDNAの選抜を繰り返した結果、日本の黒毛和牛は、皆が似たDNAを持っているのです。

この点をご存じない方は、〇〇県産と××県産はDNAが違うと思っておられますが、違うんですね。似たようなもんです。

だから産地なんかより、育て方や、と畜後の取り扱い方の方が、味に影響を与えるわけです。

近親交配は、もちろん種としての弱さにつながりますから、なるべくDNAの遠いオスとメスを掛け合わせる研究もなされているようですが、その積み重ねは厚くなく、味につながるかは、「これから」ですね。

さしあたっては、育て方や、と畜後の取り扱い方に注目していただくのが宜しかろうと存じます。

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土地柄

東京はどこでも同じと思っていただくと困ります。

下町と東京中央では「土地柄」が大いに違います。

そして、その土地柄の違いはすき焼き店の様子の違いにも現れています。

東京中央のお客様は、自分で鍋奉行をすることに自信がおありでないようです。特に接待の場で鍋奉行をしくじると、自分の昇進に響きますので、手を出したくないようです。

で、「店の人に最初から最後までやって欲しい」ということになります。

私に言わせれば、すき焼きを作れない人なんて、ほとんどいませんけどね。

下町のすき焼き店では、様子がだいぶ違います。

下町でも接待はありますが、下町の接待の主役である中小企業の社長連中は、幼い頃からすき焼きに慣れていますから、鍋奉行は得意中の得意。接待先の人を感心させることなんて、お茶の子さいさいです。

むしろ、自分が奉行として活躍したいから、すき焼き店を接待の場に選ぶのです。

結局、土地柄の違いはすき焼き店の様子の違いにも現れています。

店の人に最初から最後までやって欲しければ、東京中央のすき焼き店へ。

自分が活躍したければ、下町のすき焼き店へ、行かれるのが宜しかろうと存じます。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.593日目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 11:28 PM  Comments (0)

日本の食をつなぐ

今朝の日本経済新聞に私のインタビュー記事が載りました。

伊藤記者の「日本の食をつなぐ(3)」と題した、事業継承を扱った連載でして、「ちんや」の事業継承について記事にして下さいました。

実際のインタビューでは恰好悪いことも沢山話したんですが、記事では体裁良くなっており、若干居心地は悪い感じです。

お読み下さって、早速予約までして下さった皆様、ありがとうございました。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.589日目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 4:25 PM  Comments (0)

イグノーベル賞

今年も日本人がイグノーベル賞を受賞しました。

千葉工業大学の松崎元教授など5人の方が、

「ドアノブを回す際の最も効率の良い指の使い方を明らかにしようとした」として評価され、イグノーベル工学賞を受賞しました。

日本人がイグノーベル賞を受賞するのは16年連続となるそうです。

ちなみにですが、私の秘かな野望として、

イグスキヤキ賞を創設し、

「人々を笑わせ、そして考えさせるスキヤキ」を顕彰したいと考えているところです。

賞を創設した際は、皆様是非エントリーして下さいませ。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.585日目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 10:52 PM  Comments (0)

ネギロールすき焼き

人様の食べ方について、とやかく申すのは良くないなあと思いつつも、

煮えるはやさがまったく違うので、最善策ではないなあと存じます。

「ネギロールすき焼き」

の件です。

キャンプ道具を使って、家ですき焼きをする方々の間で、それが流行っているようなのです。作り方は、

・長ネギを親指くらいの長さに、真横にカットし、

・すき焼き用肉も、その幅に合わせてカットし、

・肉でネギを巻きます。

・そのネギロール肉をメスティンの中に縦に密集させて並べます。

・その上から「すき焼きのタレ」をかけて着火します。

・煮えたら食べます。

が、

ネギはなかなか火の通りづらいもので、一方薄く切った肉はすぐに煮えて固くなります。

火加減のことは忘れて、楽しいエンタメとして取り組んでいただくのが宜しかろうと思います。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.584日目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

豆乳とワイン

13日の弊ブログに、卵の代わりの件を書きました。

その時、卵を避ける理由として、

・アレルギー

・コレステロールが気になる

・生卵の食感が苦手

をあげましたが、もう一つありました。

・生卵はワインに合わない

その点、代わりに豆乳を使えばワインに合わせ易いです。

穏やかな白ワイン、例えばシャルドネなどが宜しかろうと思います。

他の品種でもマロラクティック発酵させてある白なら、酸味が穏やかで宜しかろうと思います。

すき焼きは肉料理ですが、赤でなくてOKです。日本の和牛にワイルドな野性味はまったくありませんから、ワインの苦味と合わせる必要がないんです。

肉=赤

という単純な公式で考えないことがポイントと思います。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.583日目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 10:16 AM  Comments (0)

卵の代わり

すき焼きの卵がイヤだという方が少しつ増えている感じがします。

海外の方に、日本の卵は生食しても安全ということが広まってきましたが、逆に日本人の間では、生卵パス派が増えているような。理由は、

・アレルギー

・コレステロールが気になる

・生卵の食感が苦手

では、生卵の代用になるものがあるか、と申しますと、

・大根おろし

・とろろ

・豆乳

といったところでしょうか。

それぞれ一長一短があると思いますが、最近見かける頻度が高いのは、

豆乳でしょうか、ね。

豆乳はタンパク質ですし、肉ともキノコ類とも相性が良いので、ベターと思っています。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.581日目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 3:52 PM  Comments (0)

名月

マクドナルドさんが今月7日に月見バーガーを発売して以来、

ネットのトレンドで「すき焼き」と検索すると、連日「月見すき焼きバーガー」の件が出て来ます。昨今こんなに「月見」がウケているとは、不勉強にて存じませんでした。

それにハンバーガーと月見がつながるというのが私には不可思議です。

月見が盛んだった平安時代、月見と言えば音曲付きの大宴会でした。

そういう風雅なことを是非してみたいものですが、東京ではねえ。

東京のビルの屋上に登れば、感じるのはエアコンの室外機から出て来る熱気ばかり。無粋です。

温暖化を止めねば・・・

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.580日目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク,ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 11:00 PM  Comments (0)

すき焼き月見バーガー

すき焼きは、どうも、まだ流行っておりませんが、

「すき焼き風」は流行っているようで、外食産業の店が「すき焼き風」の商品を次々発売しています。

マクドナルドさんが7日から発売するのは、

「こく旨 すき焼き月見バーガー」

私はまったく不案内でしたが、この時季に発売する「月見バーガー」には30年の歴史があるそうで、そのシリーズの中に「こく旨 すき焼き」が加わるんだとか。中身は、

・「月見」ですから、当然「ぷるぷるたまご」

・ビーフパティ

・スモークベーコン

・チェダーチーズ

・濃厚なトマトクリーミーソース

・「牛肉と野菜の旨味を感じる甘辛いすき焼きフィリング」

が入るとかで、

な、なかなか複雑ですな。

って、か、一口で食えるのか・・・

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Filed under: すき焼きフル・トーク,色んな食べ物 — F.Sumiyoshi 3:58 PM  Comments (0)