トルコライス

疲弊する地方経済の救世主として「ご当地B級グルメ」が期待されていることは、私も知っています。

だから基本的には頑張っていただきたいと私も思いますが、中身はA級であって欲しいと願います。B級なのは値段だけにしていただきたいです。

さて、そんな「B級」の中で今回恥をかいたのは、

長崎市の「トルコライス」。

豚カツ、ピラフ、スパゲティを一皿に盛り付けた料理で、「大人のお子さまランチ」と呼ばれて全国的にも知名度が上がっている、とか。

その関係者が、「母国」トルコの料理人と友好関係を作るべく親善訪問したところ、友好関係自体はOKだったものの、「トルコライス」については、

「トルコ料理には無い様式」と指摘されてしまったそうです。

トホホですね。

「トルコ料理人・シェフ連盟」の代表が言うには、

・トルコには豚カツはない、さらに、

・炭水化物が同じ皿に乗ることはない

とピラフとスパゲティを一皿に盛り付けることについても違和感があると言われてしまった模様です。

そもそも、トルコライスは1950年代に長崎で誕生したとされているそうですが、最初からトルコ料理と関係が有るのやら、無いのやら判然としません。無いんでしょう、多分。

しかし長崎市は、このネタに賭けている模様です。

市では、1890年9月16日に起きたオスマン・トルコ帝国の軍艦「エルトゥールル」号の遭難事件にちなんで9月16日を「トルコライスの日」、9月を「トルコライス推進月間」と定めてPRしているそうです。

そ、遭難事件の日=ライスの日ですかあ・・・

食べ物のことなんか、いい加減でOK!という本心が透けて見えますな。

長崎には、素晴らしい食べ物がたくさん在るのに、酔狂なことを始めたもんです。

だいたい、ですよ、「エルトゥールル」が皇帝アブデュルハミト2世から明治天皇への親書を奉呈した帰途、台風に遭って沈没したのは、和歌山沖です。

和歌山の人達は、遭難トルコ人に親切にしただけでなく、その地に石碑を築いて、長らくトルコとの関係を保ってきました。トルコの大統領が石碑に詣でたこともあるそうです。

そんな和歌山の人達は、長崎人のチョッカイをどう思うのでしょうか。

日本人に親切にして貰ったお返しに、和歌山の地にトルコ料理が伝わった、というのなら美談ですが、「トルコライス」は、「エルトゥールル」とは全く無関係です。

思いまするに、料理がB級なのではなく、長崎市役所の心底こそがB級です。

ですので、私は「トルコライス」は食べません。

美味くても食べません。

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皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.233日連続更新を達成しました。

明日は、1-2-3-4日目で嬉しいです。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

Filed under: ぼやき部屋,憧れの明治時代,色んな食べ物 — F.Sumiyoshi 12:01 AM
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