新玉ねぎ
春の「変わりザク」として、「新筍」と「新玉ねぎ」をお出ししています。
勿論、すき焼きに入れていただきます。定番のザクに加えて召し上がっていただき、春の味覚を楽しんでいただけたら、と思っています。
鹿児島県産の「新筍」は小さいサイズですが、香り高く、ほろ苦さも楽しめます。
いったんボイルしてありますので、味が浸み込めば食べられます。
静岡県産の「新玉ねぎ」は柔らかく、甘味が濃いのが特徴です。
生の状態でお出ししますが、辛みが少ないので煮込まなくても美味しく食べられます。煮込み過ぎると溶けてしまうので御注意願いたい、と思います。
と書きましたら、玉ねぎと「新玉ねぎ」は、どう違うの?という御質問をいただきました。
あ、そうか、そこを説明しないとダメでしたね・・・
「新玉ねぎ」は春先になると店頭に並びます。
収穫後すぐに出荷されておりまして、やや肉厚の柔らかそうな外皮に包まれています。水分が豊富で柔らかく、甘みが強くて辛味が少ないのが特徴です。
逆に、「新」でない玉ねぎは収穫後すぐに出荷せず、保存性を高めるために乾燥させてあるのです。
風通しの良い日陰で、紐で縛りって吊るしたりして貯蔵するようです。これにより常温で保存可能に成ります。
玉ねぎが世界的に普及した理由は、ここ=保存性です。
栄養的に優れていること、
どんな国の料理にも利用しやすいこと
多産で、重い病気や害虫がないこと、
も普及した理由ですが、軍隊や長期間の航海で利用しやすいために、世界各地へ拡がったと思われます。
原産地は中央アジアらしいのですが、洋食の必需品ですし、日本の関西人は青ねぎに加えて玉ネギをすき焼きに入れますね。
そう、だから、玉ねぎ=海軍カレーというイメージは非常に正しいイメージなのです。
さて、話しを「新玉ねぎ」に戻します。
というわけで、「新玉ねぎ」は乾燥させていないので、痛みやすくて保存が利かず、旬の時期にだけ楽しめるものです。
加熱する時は、普通の玉ねぎの感覚で煮ると、トロトロになってしまいますが、そこだけ気をつけていただけば、美味しい食材だと思います。
お試しあれ。
追伸①
藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。
他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。
是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)
追伸②
「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。
この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。
その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。
現在の笑顔数は345人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。
皆様も、是非御参加下さい!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.126日連続更新を達成しました。
毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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