ワイングラスでおいしい日本酒コンクール
2/19の新聞に、日本酒をワイングラスで楽しむ試みが広まっている、と書かれていました。
雉によりますとイヤ記事によりますと、既に2011年から「ワイングラスでおいしい日本酒コンクール」というのが開催されていて、200社もの蔵元さんが出品しているのだとか。
このコンクールは、いくつかの蔵元さんと民間会社が構成する「アワード運営委員会」を、日本酒造組合中央会とリーデル社が後援する形で行われているようです。
そもそも、海外ではワイングラスで日本酒の飲むのが一般的だそうです。
海外のレストランに酒を売り込みに行った人が、最初にこの方法の良さに気づいたそうです。
たしかにワイングラスは、猪口を使っていた時には感じにくかった繊細な香りまでも感じさせてくれます。
また、グラスの底面まで良く見えますから、微妙な色あいや粘りをも観察しやすい、というのは、その通りでしょう。
実は私も家では試しています。グラスの底から酒を観察したいからです。
ただ、一言だけ言わせていただきますと、酒の魅力の内の香りだけに焦点が当たることには、大賛成ではありません。
そもそも、リーデル社のワイングラスの最大の利点は、人間の舌の特徴を理解して作られている点です。鼻というより、舌です。
人間の舌は、どこも一様に味を感じる造りではなく、旨みを強く感じる場所とか、酸味を強く感じる場所とかが存在します。
酸味ポイントは舌の奥に在るため、酸味が強いワインを細口(=末広がり)のグラスで飲むと、酸味ばかり強調されて良くないのです。
そうしたルールを発見し、実用に成功したのがリーデル社ですね。
ところが、今回の「アワード」では、味より香りに焦点が当たっています。
そう、日本酒は今「香り志向」なのです。聞くところによりますと、全国日本酒鑑評会の審査方針がそうだから、のようです。
勿論それも酒の楽しみではありますが、むしろ、ワイングラスを試した人は、別の思いを抱いてしまうのではないでしょうか。
日本酒も、ワインみたいに、もっと味のバラエテイ―が在れば良いのに!
今時品質の悪い酒なんて、ほとんど無いんだから、味の傾向を統一しようとするのは止めにして、むしろ個性を伸ばしたらどうなんだろう?!
そうなれば色々なグラスを使う意味が大きいんだけどね・・・って。
私は、この試みに水を差したいわけではないですよ。むしろ賛成です。
でも、もっと楽しくなる可能性にも目を向けたいですよね。
それに、もう一言だけ・・・
日本のグラス・メーカーさん、ボサってしてないで、反撃して下さいよ、ヨロシクです。
追伸①
藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。
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追伸②
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この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。
その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。
現在の笑顔数は336人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。
皆様も、是非御参加下さい!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.086日連続更新を達成しました。毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした
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