畑の鰻
お暑うございます。
暑い時期の滋養強壮と言えば、やまと芋ですね。ですので、この時期「ちんや」の「変りザク」にやまと芋を入れています。
やまと芋の特徴と言えば、あのネバネバですよね。皆さんも、「浅草むぎとろ」さんで「とろろ飯」を召し上がったことがあると思います。
そんなものを鍋に入れられるの、って?
はい、それが出来るんです。
ウチの板長がアイデイアを出しまして、
やまと芋を摺って⇒団子状にして⇒その表面だけを茹でて固めて、「変りザク」に入れることにしました。それを鍋に入れるわけです。
そうすると溶けずにうまく食べられます。箸で掴むのに、チト苦労しますけどね。
だいたい芋は日本中で食べられていますが、やまと芋は生食するところが珍しいですね。まあ、生食と言いましても、摺りおろして食べるわけですけど。
やまと芋が昔から「畑の鰻」とも呼ばれてきたのは、生食することで、有用な栄養素をそのまま摂りこめるからです。旧くは「山薬」とも言ったそうです。
ネバネバを作っている「ムチン」という物質には、胃の粘膜を保護したり、腸内で糖質や脂質の吸収を遅らせたりする働きがあり、たんぱく質の消化・吸収を助け、血糖値の上昇を抑える効果が期待されるそうです。さらに、ビタミンBやカリウム、食物繊維等も多いため、疲労回復、免疫力アップ、高血圧や心臓病の予防といった優れた効能も期待されるそうな。
夏場の滋養強壮と言えばやまと芋、と言われるのは、そういう次第です。で、各地で郷土料理の材料になってきました。「浅草むぎとろ」さんは、それを料理屋の料理に仕立て上げた、かなり珍しい事例と申せましょう。
近年では群馬県太田市のように、街興しのネタ製品にする例もあるようですが、「ちんや」が使用しているのは、千葉県香取郡多古町のものです。
夏バテ対策に、是非御賞味下さい。
追伸①
藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に載せていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。
他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。
是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)
追伸②
「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。
この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。
その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。
現在の笑顔数は270人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。
参加者の方には、特典も!
皆様も、是非御参加下さい!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて873日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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