大阪都
大阪のダブル選挙で、「大阪都構想」の「維新の会」が勝ったと聞きました。
「大阪都」なる、耳慣れない単語を持ち出して⇒新鮮味を醸し出し⇒旋風を起こしたハシモトさんの手腕には感心します。
でも、「大阪都」って、私にはそんなに素晴らしく見えませんね。だってモデルの東京都自体が、そんなに素晴らしくないからです。
公選区長と議会を備えた、23特別区の上に、東京都が乗っかる現体制って、やり安い体制とは思えません。一度でも区役所関係の仕事をした方なら、すぐそれに気がつくと思います。
特に区境をまたぐ仕事がペケです。スカイツリー開業に合わせて、台東区=墨田区で連携するとか、谷根千(ヤネセン)地区を台東区=文京区で連携して盛り上げるとか、そういうのがペケです。
それに都庁の方も、自分の領分はガッチリ守る、という役人スピリッツの豊かな所です。上野の街で上野公園と連携したいと考えた人は、これまで皆、この現実にブチ当たってきました。上野公園はバッチリ都庁の領分なので、台東区役所も口出しが難しいのです。
だいたい「東京都」というのは、戦時中に東条内閣が、東京の税収とマンパワーを「国家総動員」に編入するために造ったものです。だから最初のトップは「東京都長官」と名乗っていたそうです。強そうですね。
その体制を、戦後になって今度は逆に「分権」ということで、区ごとに選挙をするようになって、現在のような縄張りになったわけです。
だから、どうせならハシモトさんは、弱くなった現在の都を真似るより、もっとスゴいものを造ったらどうだろう、と思います。
東は京都、西は神戸、南は関西国際空港、北は伊丹空港まで、一人で独裁できる朝廷を開いて、帝位に就いた方が良いですね。グローバルな都市間競争が展開されている世界で、キタ区はどーで、ミナミ区はこーだ、とか言い出したら、笑われますよね。
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