2022年5月11日
「陸奥」のすき焼き
浅草の新仲見世を歩いていたら、「横須賀海軍カレー」と大書した幟が置いてありました。
なんと、浅草で横須賀のカレーの店をやるのか!と思いきや、さにあらず。その幟は、最近できたミリタリーショップで売っている商品、つまり幟自体が売り物でした。
で、今日は「海軍メシ」の件ですが、「海軍メシ」というジャンルが既にあるようです。
横須賀のカレーは既に有名ですし、西の軍港である呉にも「呉海軍グルメ研究会」というのがあるそうです。
そして、その「呉海軍グルメ研究会」が戦艦「陸奥」のすき焼きを紹介しています。
「陸奥」は就役当時「世界七大戦艦」の一観と言われた大戦艦ですが、「陸奥のすき焼き」の記録は艦内新聞です。昭和13年1月28日に昼食として出されたそうです。
レシピ(2人分)は、
・牛ロース肉(薄切り):150g ・玉ねぎ:2個 ・モヤシ:1袋 ・豆腐:1丁
・醤油:適量 ・砂糖(あるいはザラメ糖):適量 ・ごま油:適量
割り下を使わない「関西風」ですね。
煮るための水分を確保する具材としては白菜ではなく、海上で保存がきく玉ねぎが充てられています。そして艦内で生産できるモヤシを使っています。
海軍料理らしい工夫です。
胡麻油はとくに海軍が常用していた油で、肉ジャガも胡麻油で作っていたそうです。
そして、すき焼きの出る日は「すき焼き会」と称して、乗員が皆楽しみにしたとか。
海軍のすき焼きは、地方のすき焼きの変わり種の一種と言えるかもしれません。
本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.456本目の投稿でした。
Filed under: すき焼きフル・トーク,憧れの明治時代 — F.Sumiyoshi 12:00 AM
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