心意気
12/7に東京商工会議所台東支部の「したまち台東もてなし向上委員会」に出席しました。
この委員会の活動は3年目でして、1年目には「台東区おもてなしハンドブック」を作成、2年目には「ぶらり下町ミニラック」を作成しました。「ミニラック」というのは、観光情報を掲載したパンフレットなどを入れるもので、区内の事業所に設置させていただきました。
そして、いよいよ3年目は「台東区の観光力向上」に取り組みます。ここが本丸と言って良いでしょう。
この、「観光力」という単語がヘンなことは承知しています。観光客が観光する能力を言っているわけではなく、台東区が観光客を受け入れる能力のことを言いたいわけです、勿論。
それも旅館とか飲食店とか、従来から観光客の受け入れに慣れている人達のレベルをUPするだけではなく、普通の会社や工場つまり観光客の受け入れにまったく慣れていない方にこそ、参加していただきます。
この「観光客の受け入れにまったく慣れていない方」が、とても重要なのです。台東区には、いろいろな地場産業がありますが、業態としては工場であったり、卸売り専門だったりして、観光客対応はおろか、小売さえしていない所がたくさんあります。
でも今時の観光客は、そういう所を観に行きたいのです。ものづくりの現場に接したい、というのが、皆さんの欲求です。それは築地の競り場に観光客が殺到しているのと同じことです。
だから、そうした工場の職人さんが、突然やって来る、観光客の対応をしてくれるようになるのが理想です。また、そうした工場は、たいてい便利とは言いがたい場所に立地していますから、観光客は道に迷うでしょう。その迷子を、周りの会社の人が親切に道案内しないといけません。
そうした区民によるサポートや、その間にできれば在って欲しい笑顔のことを「観光力」と表現します、我々は。
工場の方や卸売り専門の方は、何百個・何千個単位の商談が普通ですから、1〜2個しか買わない人の相手をするのは、メンド臭いに違いありません。たぶん苦痛でしょう。
でも、「オタクの工場を観たい!」と全国各地から、あるいは世界中からやって来る人がいたら、1個しか買わない人でも、ひょっとしたら1個も買わないかもしれないけれど、それは、やっぱり親切にしようよ!
少なくとも「何しに来た?」みたいな眼つきはやめようよ!
それが心意気ってもんじゃあないですか。
=これが、この委員会の発信するメッセージです。
奇しくも、「心意気」がスピーチの決めゼリフで、これまでこの委員会の担当だったO先輩が、この11月から台東支部のトップに就任されました。
商工会議所なのに「心意気」を掲げるとは・・・粋でしょう、台東区!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて283日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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