経済気象台

まったくその通りなので、全文コピペします。
<10月10日の朝日新聞の「経済気象台」です>
「黒毛和牛格付けの問題点」
牛肉は輸入増加が進む環境にあるが、黒毛和牛は日本が誇る食の一つだ。牛肉には格付けがある。「A5」は本来業界用語だが、今や高級牛肉の代名詞だ。霜降りや肉の色などを基準にきめられ、多くの人は「A5=おいしい」と思っている。だが、格付けはいわゆる「おいしさ」とは直接は関係しない。
子牛を生産する繁殖農家の減少で子牛価格は高止まりしており、肉牛を出荷するまで育てる肥育農家にも影響している。肥育農家は少しでも高い値段で販売しないと赤字になる。黒毛和牛の価格は東京市場でのセリ価格を基準にきまる。A5が高く、次いでA4、A3となるのが一般的だ。だが、目利きのセリ人たちは自分の目で見極め、時にA5より高い価格でA3を購入することもあるという。黒毛和牛の本当のおいしさは格付けだけではわからないのだという。
A5は「脂っこ過ぎる」という消費者もいるが、生産者は少しでも高く販売するためにA5を目指す。流通関係者は高い相場の中で消費者に手に取ってもらうためにはA5や「見た目」という記号が必要だという。関係者がよかれと思った結果として矛盾が生じている。
家畜は人間が食べることを目的に育てられ、命を終える。だから人間は一頭一頭に敬意を持ち「おいしく食べる」ことが大切だ。生産者も流通業者もおいしさに自信を持っているA3の牛肉が現状では多くの場合、格付けを理由に値段的には評価されず、おいしさを知られることなく消費されてしまっている。それでは牛が報われない。関わる全員は「記号」ではなく、牛肉そのものに真剣に向き合うこと。命をいただくとは、本来そのくらいの覚悟を人間に迫るものなのだろう。<コピペ終わり>
(著者は「着」さん。「第一線で活躍している朝日新聞社外の筆者という)

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は3.521本目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM
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