仙台牛①
ある日新聞の朝刊をめくっていた私は、
!!!
と思いました。
一面全部を使い、カラーで「仙台牛」の広告が出ていたのです。
広告主は、宮城県農林水産部畜産課。予算がおありなのですねえ。
広告には「仙台牛」をPRする目的で県庁さんが創った、ゆるキャラ「牛政宗くん」も大きく登場しています。予算がおありなのですねえ。
どうも、この「牛政宗くん」、ゆるキャラ業界に詳しくない私には、「くまもん」に兜(兼角)を載せたように見えてしまうのですが、まあ、ゆるキャラなんか、どうでも良いので、話しを本題に戻しまして、本文を拝読しますと、
「仙台牛の一番の特徴は、A5・,B5の5等級に格付けされたものだけだということです」
「実は数ある牛肉の中でも、5等級だけの産地ブランドは仙台牛のみなのです」
これは、たしかにその通りでして、松阪も近江も米沢も「5等級だけ」ではなく、仙台だけが「5等級だけ」にこだわってきたのです。お疲れ様です。
しかし、世間に5等級の脂を嫌う人が多いことは意識なさっているらしく、
「仙台牛は霜降り牛肉ではありますが、脂にしつこさがない、たくさん食べられると良く言われます」と書かれています。この文の「仙台牛」を「ちんやの肉」に置き換えれば、今年1月14日まで、「適サシ肉宣言」前の「ちんや」が言っていたのと同じ論法ですが、それが通用しなかったので、弊店は言い方を変えたのです。この論法で押すのは辛いと思いますよ。ご愁傷様です。
仙台牛の脂がしつこくない理由としては、
「たっぷりの稲わらをはじめ、エサにも粉にしたお米や炊いたお米を与えるなど、米どころ宮城県ならではの牛づくりが味や脂の質にも関係しているのかもしれません」
県庁さん、ここですよ、ここ。
「かもしれません」じゃなくて、ここをしっかり解明しないと!!
脂の質を決めるのは、まず
性別(メスの脂はしつこくない)
肥育期間(長期間飼った牛の脂はしつこくない)
だと私は認識しているのですが、そういうことは重要ではなくて、エサが重要だと主張なさりたいのであれば、「かもしれません」じゃなくて、ここをしっかり解明なさった方が良いと思います。そうしておかないと、「食べたら、きっとモタレるに違いないよな」という世間からの疑念をはらすことは難しいと思いますよ。余計なお世話ですけど。
文句ついでに、もう一文句。
<この続きは、明日の弊ブログにて>
追伸、「ちんや」年内の予約状況のご案内です。
28日(木)だけは未だ空いております。よろしくお願い申し上げます。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.851日連続更新を達成しました。 すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。
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