長寿企業の知恵⑧

ネットTV番組『Story 〜長寿企業の知恵〜』に出演させていただきました。

この番組は、創業100年を超える老舗企業の経営者をゲストに招き、長寿企業の経営者が持つ知恵や理念、思いを語る、というものですが、思いがけず好評で嬉しく思っています。

こちらのURLで今でも視聴可能ですなのですが、全長50分と少々長いし、そもそも動画は音が出せる環境でないとダメなので、文字情報が欲しいというご要望をいただきました。以下に公開してまいります。

(長いので15日に分けてUPしています。今日は、その8日目です)

朝岡「『浅草』という土地柄も、そういったお客さんが集まりやすい?」

住吉「はい、お墓がありますのでね。実は浅草と上野の間には寺町があってお墓があり、そこへ正月・春のお彼岸・お盆・秋のお彼岸と多くの家族が通って見えます。春には墨堤の桜が咲く。そういった機会に足を運びやすい店であり続ければ良いのです。そうすれば10年に30回、20年に60回、30年に90回といったペースでリピートをしていただけると思います。死者に助られて商いをしているわけで、私達は「街に生かされ」ているんです。」

朝岡「これら多くの『転機』から学んだことは?」

住吉「危機に遭遇した場合に重要なのは『利他主義の精神』であるということ。それから、『危機の時と同じ位危険なのは平時だ』ということを学びました。『老舗企業の研究―100年企業に学ぶ伝統と革新』という御本の事例集を眺めてみますると、100年経営を実現出来ている会社の中には、大災害で被災して、前より良い会社に成ったところがたくさんあります。所謂「ピンチをチャンスにした会社」です。それが手本です。東北の地震を経験して、多くの人が気づいたのは、「日本は災害大国なのに老舗が多い」のではなく、「災害大国だからこそ老舗が多いということ」です。それは今やパラドックスでもなんでもなく、納得的な話しだと思います。」

 

石田「新しい制度も導入されたと伺ったが?」

住吉「『記念日割引』という制度を作りました。その日は割引率が倍になるんですが、お客様が自分の好きな日を登録できる、というのがミソです。勿論自分の誕生日を登録してもOKなのですが、むしろ多いのは奥様の誕生日とか、結婚記念日とか、お孫さんの誕生日、あるいはご先祖の命日もあります。不祝儀でも良いんです。会社をやっている人は創業記念日を登録して社員さんを連れて見える、というようなパターンがあります。この制度の良い点は、どういう理由でお客様が見えたのかハッキリすることです。そしておめでたい日であれば、おめでたい趣向でサプライズのサービスが出来ます。実は『牛っとハート』というネーミングを商標登録出願しているのですが、なんの名前かと申しますと、ハート型に成型した牛脂の名前です。最初に鍋の底に敷く脂の名前です。結婚記念日に見えた御夫婦には、その脂を使って、すき焼きをお作りするんですが、結構喜んでいただけます。またFBやツイッターにUPしていただいています。そういった努力をしつこく続けて行けば、浅草のすき焼きを、その方の人生における必需品に入れていただくことも可能ではないか、イヤ絶対に可能だと確信しております。」

 朝岡「ほかにも“口蹄疫”なども大きな影響があったのでは?」

住吉「はい、そうです。BSEの牛は2009年まで発見され続けました。2010年が口蹄疫で30万頭の牛さんを処分。2011年は大震災。この時も内部被ばくしてしまった牛が流通してしまいました。ここまで悪いことが続くと、離農する人や、後を継がない人が増えて、その影響は2017年の今日でも、相場の「高どまり」として非常に大きく残っています」

 

朝岡「『すきやき=家族』というイメージが強いですが、最近の『おひとりさま』のような新しい食のスタイルはどう考えますか?」

住吉「『おひとりさま』を<この続きは、明日のこのブログで>

追伸

Dancyuさんのお誘いにより、本日まで

二子玉川髙島屋の催事「第3回 dancyuフェスティバル~dancyu×高島屋 グルメの祭典~」に出店しています。もちろん「適サシ肉」を販売しますので、お近くの方、どうぞお立ち寄り下さい。

会場:玉川髙島屋本館6階催場

会期:10月25日(水)→30日(月)

営業時間:午前10時~

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.802日連続更新を達成しました。 すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM
トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

コメントはまだありません »

コメントはまだありません。

コメントする





(一部のHTMLタグを使うことができます。)
<a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong> <img localsrc="" alt="">