骨肉の争い
大塚家具さん、なんとかならなかったのかなあ?!
と思ってしまいます。
骨肉の争い!しかも娘は美人でクレバー!とメデイアに格好のネタを提供してしまいました。
3月の売上高は前年同月より37.8%減ったとかで、今後もキビシい展開が続くことでしょうね。
では、カツヒサ会長の経営は間違っていたのでしょうか?
調べてみましたら、人物はともかく、なかなか良い経営だったと言えるのです。
カツヒサ会長の大塚家具の特徴をまとめてみますと・・・
・まず品質重視。
・良い家具を、メーカーと直取引し・買い取り保証することで、原価を下げ⇒比較的安めに提供する。
・それも、現場での値引き交渉で下げるのではなくて、最初から安めの定価として掲示する。
の3点でした。
何回も何回も報道された「会員制」は「小売希望価格」に固執するメーカーに対する言い訳として導入されたものでした。「たしかに値引きはしているけど会員限定なんです」というわけです。
「安め」と言っても、元々高額な家具です。それをたくさん買い取るのですから、販売力が必要です。
そこでカツヒサさんは正社員を大量に雇用してトレーニングしました。高級ホテルや料亭を見学させたそうです。
そう、人を大勢雇い、在庫をたくさん抱えたのです。
昭和な良い経営じゃないですか!
たしかにリーマン・ショックで一度赤字になってはいますが、その後は利益を出しています。
だから、年寄りはとにかく引っ込んで道を譲れ!みたいな単純な意見に私は賛同できません。
パワハラ全開の人物だったという話しも聞こえてきますが、路線自体は、私は支持します。
良くなかったのは、成長が止まった後も突き進んでしまったことでしょう。
株式上場とか止めておけば良かったのに!
と思ってしまいます。
総会後に、今後カツヒサ会長と仲直りするのか問われたクミコ社長は、
上場会社なので、ガバナンスの観点を重視して対応したいと答えておいででしたね。どうもクミコさん、コーポレート・ガバナンスに拘りがおありのようです。
レッキとした会社なのだから身内の情は在っても、ナアナアで決めることはしないとおっしゃりたいのだと思いますが、そもそも上場を止めておけば、たとえ身内で揉めてもテレビとか出ないで済んだのに!と思ってしまいます。
結局薬局、大塚家具さんは老舗に成り切れなかった、数多の会社の一つとして記憶されるでしょう。いや、たぶん記憶もされませんね、カジュアル路線に行ってしまったら。
その路線転換、私はどうなんだろうと思います。
せっかくカリスマが創り上げた稀代の会社なのに、普通の会社に成ってどうするんでしょう。もったいない。新路線、私はどうなんだろうと思います。
見た目は私のタイプなんですけどね。路線はタイプじゃないです。
正すべきは路線ではなくて、カツヒサさんの性格だったのではないのか?
どうでしょう、今からでも上場廃止して、品質に回帰してみては。
そうすれば、もしかして、仲直りも・・・
追伸
『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。
この本は、
食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、
全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、
この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。
是非是非お求めください。
弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。
是非。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.859日連続更新を達成しました。
No comments yet.