俺の

偽装表示問題で分かったことに、ホテルの経営陣が現場の調理部門に、原価を下げるよう、かなり強力な圧力かけていた、ということがあります。

「メニュー虚偽表示は、経営側が現場に対し単に数字だけを押し付けた結果、生まれた荒業といえる」と言う人もいます。

その対極にあるのが、「俺の〇〇」シリーズの店です。

2009年に「俺のフレンチ」でスタートした「俺の株式会社」さんは、有名シェフたちをスカウトし、食材の原価は大盤振る舞いです。「原価われ」とメニューに書いている場合すらあります。

知名度のある料理人が、そのような店で誇りをもって働けるものか!と既存の飲食業界人は、当然冷めた目線を送っていましたが、意外や意外、

「今まで働いてきたレストランは食材費の締め付けが厳しかったが、「俺の」にはそれがなく、やりがいを感じる」と明かすシェフがいるのだとか。

うーん、知りませんでした。

悪い食材を仕入れることや、場合によっては偽装に手をそめることを嫌って転職したんですかあ。

と、いうことはホテルに残った組より、良心的ってことなの・・・・うーん。

「俺の」の厨房は良心的だとしても、ホールはキビシイです。

なんたって、客は立ち食いなんですから。

立ち食いにすることで回転数を上げ、経営の仕組みとして、ホテルが抱えていた問題をクリアしたわけです。

従業員は虐げず、客は虐げる形ですが、あろうことか、客は嬉々として「俺の」に通っているようです。

このように、日本人がホテルや高級レストランに必要な付帯経費を負担しない、という構図が変わらない限り、色々規制を導入しても、また似たような事件が起きる可能性があります。

実に困りました。

とりあえず、帝国ホテルは国有化しますかね。 

追伸①

単行本『東京百年老舗』に載せていただきました。

21人のフォトグラファーたちが、歴史と伝統を現在に伝える「老舗」の魅力を余すことなく写しだした写真集です。

時代が変わっても、変わることのない老舗の魅力が、ここにあります。

くわしくはこちら↓です。

 追伸②

ビジネスマンの方を対象に、忘年会に関する意識調査を実施させていただました。
目的は、もちろん、日本の会社の忘年会を、もっとワクワクするもの、もっと意義あるものにしたいからです。
忘年会は毎年惰性でやっている…では悲しいですよね。
ビジネスマンの皆さんは、どんな忘年会なら出席したいのか、逆に、どういう忘年会はパスしたいのか、
その答えがここにあります。
この調査結果は、そのための参考にしていただきたいと思います。
会社の忘年会から、この国を元気にしていきたいと思います。
さてさて、大ショックの調査結果はこちら↓から。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.373日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM
トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

コメントはまだありません »

No comments yet.

Leave a comment





(一部のHTMLタグを使うことができます。)
<a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong> <img localsrc="" alt="">