米沢のユルキャラ

次回「すきや連」の準備のため、米沢市へ行って来ました。

駅を降りますと、まず歓迎してくれたのは、

「かげっちさま」(米沢市が制定した上杉景勝のマスコットキャラクター)と、

「かねたん」(やはり米沢市が制定した直江兼続のマスコットキャラクター)と、

「おせんちゃん」(これまた米沢市が制定した兼続の正室お船の方のマスコットキャラクター)。

市内巡回バスの車体に大きく描かれていました。

まったく、どこかで既視感のあるユルキャラですな。デザインの独創性は大丈夫なんでしょうか。どこぞのエンブレムみたいなことにならないと良いですねえ・・・

さてさて、こういったものは無視。米沢牛目指して先を急ぎます。

今回お邪魔しましたのは「グルメプラザ金剛閣」さん。

名前が結婚式場みたいなのは、本当に結婚式場だったからです。

元々は肉屋さんだった「米沢牛黄木」さんという会社が事業の多角化で、結婚式場を始めたものの、途中でやはり肉料理専門に回帰した方が良いということになって、現在の形態になりました。

当時名前を牛っぽく変更する案も浮上したそうですが、かつて結婚式をあげた方々が悲しむだろうと名前はそのまま。

「金剛」というのは、米沢藩上杉家の代々の当主が金剛流の能を嗜んだことに因んでいるそうです。なるほど、文化的な屋号じゃないですか。変えなくて良かったですね。ユルキャラ制定より余程米沢のためになるような気がします。

で、当然すき焼きをいただきました。

お肉は、7月の米沢牛枝肉共励会で最優秀賞だった牛さん。肥育期間も熟成期間も充分。結構なものでした。

米沢はすき焼きの作り方が面白くて、野菜類を最初に鍋に入れた後、肉を載せて、割り下をかけます。

その割り下には味噌が溶かし込んであって、「割り下」と言わず「タレ」と言います。

私的には鍋の中でベースストックになるものは「割り下」と称していただきたい所ですが、方言否定は良くありませんから、四の五の言わずに楽しませていただきました。食後もモタレず、大変結構でした。

10月の「すきや連」も楽しみです。

 

追伸、

すき焼き思い出ストーリーの投稿を募集しています。

すき焼きは文明開化の昔から、日本人の思い出の中に生きてきた料理です。でも残念ながら、その思い出話しをまとめて保存したことはなかったように思います。

ご投稿くださったものは、「ちんや」創業135周年を記念して本に纏め、今後店の歴史の資料として、すき焼き文化の資料として、末永く保存させていただきます。

どうぞ、世界に一つだけの、すき焼きストーリーを是非、私に教えて下さい。

投稿〆切は9月末日です。

既にご応募いただいた、約60本のストーリーはこちらです。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.026日連続更新を達成しました。

 

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開催しました~第21回「すきや連」②

第21回「すきや連」を開催しました。

浅草新仲見世の「今半本店」さん。

今回も50人以上の、全国のすき焼き関係者が集結して大盛況。老舗の味と風情を堪能させていただきました。

<参加者の皆さんが書いて下さった寄せ書きを、昨日から公開しています。今日は、その②です。ご覧ください。>

・七夕の夜に浅草今半本店さんのおいしいすき焼きを「すきや連」メンバーと楽しく食せること、とでも幸せです。(中川晶成)

・浅草の歴史に乾杯!美味しいすき焼を食べ、七夕に願いを込めて(尾崎仁)

・老舗の味を スキヤキソングを口ずさみ、愉しい浅草の夜(吉澤彰浩)

・七夕に願いを込めて おいしいすき焼きありがとう。(林邦宣)

・創業120年今半本店の昔ながらのすき焼き最高。(黄木修太郎)

・創業120年今半本店さん楽しみにして参りました。やっぱりスキヤキ最高です!!

(荒井順子)

・七夕の日に浅草で老舗のすきやきを味わう、もう幸せです!(荒井亮一)

・七夕にすき焼!浅草の老舗で舌つづみ 黒毛和牛最高(吉澤直樹)

・老舗の味を堪能させていただきました!!(吉澤裕介)

・牛肉と白菜美味しい今半流(柴田伸太郎)

・初めての参加勉強になりました。(森嶋利成)

・本日は科学で解明出来ないおいしさを勉強しに来ました(佐々木整輝)

・浅草の老舗今半本店さん、文明開化の味を楽しみました(森大亮)

・美味しいすき焼き頂きました。今半本店さんに感謝(松浦保)

・今半本店で七夕すき焼き。歴史を感じる味でした。(小金沢章文)

・創業120年老舗のすき焼き美味です(島崎進)

・浅草神社に参拝し歴史ある今半本店さんの美味しいすき焼きに感謝です。(和田政司)

・同じ「今」の付くすき焼き屋として初めて訪問し、とても美味しく頂きました。お野菜に白菜が入り、椎茸が入らなかったり、とても勉強になりました。(藤森朗)

・新幹線に乗って北陸金沢に能登牛のすき焼き食べに来まっし!日帰りはダメよ!!今日はごちそう様でした(中田二郎)

・今半さんの歴史を勉強させて頂きました。すき焼きに感動!!ありがとうございました。(西居基晴)

・美しい神代杉、吉野杉の木目。明治時代のお洒落で美しい電灯 心豊かの中で今半本店のすき焼き頂戴できて感謝です。伝統の美しさいつまでも(羽鳥裕子)

・浅草神社の参拝で牛肉がお供物とされているのは感激でした。底深い今半さんたちの歴史にまだまだ届かない私共が学ぶこと大でした(加藤英子)

・味の年輪は素晴らしい。おいしくいただきました(加藤政義)

・老舗の歴史は継続の力です。これからもずっと続けていかれる事を切に願います。これからもよろしくお願い致します(星南子)

<以上>

追伸

すき焼き思い出ストーリーの投稿を募集しています。

すき焼きは文明開化の昔から、日本人の思い出の中に生きてきた料理です。でも残念ながら、その思い出話しをまとめて保存したことはなかったように思います。

ご投稿くださったものは、「ちんや」創業135周年を記念して本に纏め、今後店の歴史の資料として、すき焼き文化の資料として、末永く保存させていただきます。

どうぞ、世界に一つだけの、すき焼きストーリーを是非、私に教えて下さい。

投稿〆切は9月末日です。

既にご応募いただいた、50本のストーリーはこちらです。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.963日連続更新を達成しました。

 

開催しました~第21回「すきや連」①

第21回「すきや連」を開催しました。

浅草新仲見世の「今半本店」さん。

今回も50人以上の、全国のすき焼き関係者が集結して大盛況。老舗の味と風情を堪能させていただきました。

<まずは、参加者の皆さんが書いて下さった寄せ書きをご覧ください>

・七夕や牛にひかれて仲見世へ(向笠千恵子)

・浅草に彦星牛女つどひけり(向笠千恵子)

・すき焼きの香り立ちたる星逢ふ夜(向笠千恵子)

・相澤さん、美味しいすきやきありがとうございます。私の知らない今半の歴史を知りました(高岡修一)

・「あさがお」と「すき焼」楽しむ浅草最高。(高岡慎一郎)

・盛夏にて盛会なりやすき焼のクーラなごむあつかんの宵花(高岡哲郎)

・すきや連久しぶりですが最高です。すきやきソングの由来が今半とは!(高村善雄)

・七夕夜に今半本店のおもてなしと最高のすき焼きを味わえて幸せ!!(森脇政子)

・すき焼きは芸術だ!(手塚雄二・生子)

・モットモットすき焼きを食べて和牛文化を拡めて下さい。飼育頭数が減っていることが気になります。(天井国康)

・すきや連三田会最高!!(山口辰幸)

・今半本店さん、浅草今半さん、人形町今半さんとありますが、どこが本家とか言うことなく、お揃いで笑って見えるのを拝見し嬉しく思いました。「柿安」も三つに分かれています。何代も代が替わり今は冠婚葬祭でしか会いませんが、それぞれの良さをいかしお互い頑張っています。すき焼きは和の象徴。3軒ともよろしくお願いします。(赤塚直子)

・とろける肉おいしくいただきました。(九鬼紋七)

・バリアフリー!のすき焼き屋さんが増えることを願っております。(川井秀晃)

・縁があるような無いような浅草でしたが、浅草神社お参りでつながりました。(伊藤祐嗣)

・掛軸にある「夢」の字の迫力。このようなエネルギーのある字をかけるようになりたい!です。(鏑木武弥)

・向笠さん。住吉さん夫夫有難い御縁に感謝!今半さん美味しく頂きました。(井出民生)

・鬼灯の夜店こがれる赤い爪(松井純)

・久しぶりの浅草嬉しいです。すき焼きの原点浅草にあり!(土居秀夫)

・第21回すきや連開催おめでとうございます!「日本のごちそうすき焼き」も増刷するよう頑張りますので、今後ともよろしくお願いいたします!(水野良美)

・(七夕の願い)重版できますように!(清田康晃)

・地元浅草開催でお着物きてすき焼き~美味しく頂きました。浅草神社も成人式以来の社殿参拝で禰宜さんに「ご結婚は?」とツッコまれました(笑)。(清水祐子)

<寄せ書きはまだ在りますので、残りは明日のこのブログでUPします>

追伸

すき焼き思い出ストーリーの投稿を募集しています。

すき焼きは文明開化の昔から、日本人の思い出の中に生きてきた料理です。でも残念ながら、その思い出話しをまとめて保存したことはなかったように思います。

ご投稿くださったものは、「ちんや」創業135周年を記念して本に纏め、今後店の歴史の資料として、すき焼き文化の資料として、末永く保存させていただきます。

どうぞ、世界に一つだけの、すき焼きストーリーを是非、私に教えて下さい。

投稿〆切は9月末日です。

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醤油本

「すき連」で旧知の高橋万太郎さんが醤油の本を出しました。

題名はズバリ『醤油本』。

オールカラー。写真豊富で立派な御本です。

万太郎さんは、醤油専門の店とウエブショップ「職人醤油」の創業者・代表で、「つくり手」と「使い手」の「つなぎ手」と成りたいという大変立派な方です。

この御本も、

醤油のことをもっともっと知ってもらいたい、

全国各地の醤油蔵の魅力と職人のこだわりや物語を知り、その味に触れて欲しい、

料理がより美味しくなる、醤油の楽しみ方を学んで欲しい、

ということで造られました。

拝読しまして、「高橋万太郎のきらめき蔵元探訪記」というコーナーが大変楽しく読めました。

万太郎さんは300以上の蔵を訪ねておられますが、その時のエピソードをまとめたのが、このコーナーです。

「魅力を感じる蔵元には、決まって魅力を感じる蔵人がいて、その魅力を感じるポイントが異なる」のだそうです。面白いですね。

社員が交代で調理する、体に良い給食が自慢だという蔵も在るとか。

こころ温まるエピソードの数々が読めます。

その他に、醤油の種類・製法などについて、お勉強になるページも勿論あります。

「玄光社」刊行。

ISBN978-4-7683-0617-8

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.889日連続更新を達成しました。

 

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昆布すき焼き

「すきや連」でお世話になっている、向笠千恵子先生が『和食は福井にあり』という本を出されました。

皆様にも是非ご購読いただきたいと思いますが、私が拝読して注目しましたのは、この本に掲載されている、福井市の料亭「開花亭」さんの、昆布出汁のすき焼きでした。

福井もすき焼きを推して行こう!ということで若旦那が新開発したのだそうです。

その若旦那が、3/3に開催しました「すきや連」に見えましたので、色々お話しをさせていただきました。

残念ながら、私自身は未だ福井に行くチャンスがなく、「昆布すき焼き」をリアルに食べていないので、ここに書くことも出来ないのですが、理屈的は旨いだろうという予想が立ちます。実際、しゃぶしゃぶのスープにも昆布だしを使うことが多いです。

その理屈を今日は書いてみましょう。

さて、昆布と肉が合う件を、私は以下↓のように理解にしています。

・昆布の旨味の正体は、アミノ酸であるグルタミン酸である。

・牛肉にも、アミノ酸の旨味・グルタミン酸や、やはりアミノ酸のアスパラギン酸が在るが、肉には加えて核酸に由来する旨味であるイノシン酸も在る。

・旨味物質は単独で使うよりも、アミノ酸系の旨味と核酸系の旨味を混ぜ合わせることで、旨味が飛躍的に強くなることが知られている。(これを「旨味の相乗効果」と言う)昆布と肉を同時に食べれば、この「旨みの相乗効果」を得られる。

出汁を使うすき焼きとしては、魯山人風すき焼きというのも在りますが、福井のすき焼きは意外とあれに近いものなのかもしれませんね。

魯山人は「出汁」としか言っていないのですが、「相乗効果」は昆布出汁が最強と思います。

魯山人は「開花亭」さんに縁がありますしね。

若旦那は、今後さらにまた色々試して、結果をご教示下さるそうで、実に楽しみです。

 

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.843日連続更新を達成しました。

但馬牛②

第20回「すきや連」は、芦屋市の「ホテル竹園芦屋」さんで開催しました。

「竹園」さんは、珍しい肉屋発祥のホテルとして知られ、またプロ野球・巨人軍と甲子園球児の定宿としても知られています。

今回も50人近くの、全国のすき焼き関係者が集結して大盛況でした。多くのスポーツ選手が愛した、但馬牛のすき焼きを堪能させていただきました。

さて、今回は例会の前に、いたって真面目な勉強会「但馬牛」セミナーを拝聴しました。

講師は、兵庫県立畜産技術センター研究員で獣医学博士の岡章生先生。

但馬は日本で最も古くから牛の交配の研究をしている土地柄で、その最先端の研究成果を聴けるのですから、実に在り難いことでした。

さてセミナーの要点の中で、昨日は化け学方面のことを挙げましたが、今日はブランド管理の話しです。

やはり要点を挙げますと、

1但馬牛の血統は兵庫県が一括管理していて、他県に種(=精子)を出さない。

2その県内の血統の牛しか認めない。

3牛を屠殺する場所も県内の市場に限っていて、他県市場で屠殺された場合は認定しない。

この3点により但馬牛は他のブランドにない純粋性を保っていると言えます。なかなか徹底しています。

鎖国していると言っても良い状態で、実に結構なのですが、デメリットもあります。

まず近親交配が心配です。血が濃くなると特徴も濃くなりますが、病気が心配になります。

そこで県は、但馬の中でも遠い血統同士を合わせようとしているそうです。

デメリットの2は流通する範囲が狭い、ということです。

松阪や近江、米沢は、東京へ牛を生きたまま運び、そこで屠殺したものも認めていますが、但馬はそれを認めないので、関東では大変希少な存在になっています。

このブログの読者さんでも、但馬は食べたことがないなあ~という方が多いと思いますが、その理由は、これです。

その一方で、最近では海外への輸出が盛んです。海外ではKOBEが今でも有名なので、高く売れるのだとか。

国内で足りていないのに、輸出してさらに足りなくするのはどうなんだろう!と私は思うのですが、そこはまあ、余所者が意見を言わない方が良いのでしょう。

ブランド管理というのは、間合いのようなものが大事で、とてもとても微妙なものです。

私は東京市場の業者さんと頻繁に連絡をとりながら仕事をしているので、遠い神戸の市場から弊店が購入することは、あまりないと思いますが、但馬が希少なことは間違いありませんから、ますますのご発展を祈念致したいと思います。

 

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.839日連続更新を達成しました。

 

 

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但馬牛①

第20回「すきや連」は、芦屋市の「ホテル竹園芦屋」さんで開催しました。

「竹園」さんは、珍しい肉屋発祥のホテルとして知られ、またプロ野球・巨人軍と甲子園球児の定宿としても知られています。

今回も50人近くの、全国のすき焼き関係者が集結して大盛況でした。多くのスポーツ選手が愛した、但馬牛のすき焼きを堪能させていただきました。

さて、今回は例会の前に、いたって真面目な勉強会「但馬牛」セミナーを拝聴しました。

講師は、兵庫県立畜産技術センター研究員で獣医学博士の岡章生先生。

但馬は日本で最も古くから牛の交配の研究をしている土地柄で、その最先端の研究成果を聴けるのですから、実に在り難いことでした。

さてセミナーの要点を挙げますと、

1肉の中に占める脂肪の割合が30%程度であると、人は最も美味しく感じる。

2脂肪の中に占める一価不飽和脂肪酸の割合が60%程度であると、人は最も美味しく感じる。

3牛の体重と美味しさに関連性がある。体重が480キログラム以上に成ると、美味しさ評価が落ちて行く。

この3点は私が、このブログで日頃書いていることとほぼ同じです。

1を言い換えれば、サシの入り過ぎは美味しくない、「粗ザシ」は美味しくない、ということです。

2を言い換えれば、一価不飽和脂肪酸というのは、融点の低い脂のことですから、融けの良い脂が美味しい、ということです。

3についても、その通りと思います。これを基準に体重制限を設けている兵庫県のブランド運営方針は正しいと思います。

一つだけ先生と意見が一致しなかったのは、アミノ酸つまり旨味成分の件です。

肉の中のアミノ酸の多さと、食味評価の結果にあまり強い関連性が出なかった、それよりも脂と食味との関連性が強かったとのことで、これは体感と一致しません。

この件について、より熟成させた肉で評価すれば違う結果が出るのでは、と私は考えます。

また実験方法は、焼き肉としゃぶしゃぶでした。すき焼きにすれば、メイラード反応すなわち糖分とアミノ酸が熱で反応すること~が目の前で起きますから、きっと食味評価にアミノ酸が強く関連してくるはずだと考えます。

さて、コ難しい化け学の話しは、この位にして、兵庫県のブランド管理の話しもしておきましょうか。

<この話しは長くなるので、明日のこのブログで!>

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

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開催しました~第20回「すきや連」②

第20回「すきや連」を開催しました。

今回の会場は、珍しい肉屋発祥のホテルとして知られ、またプロ野球・巨人軍と甲子園球児の定宿としても知られる「ホテル竹園芦屋」さん。

今回も50人近くの、全国のすき焼き関係者が集結して大盛況でした。多くのスポーツ選手が愛した、但馬牛のすき焼きを堪能させていただきました。

<参加者の皆さんが書いて下さった寄せ書きを、昨日から公開しています。今日は、その②です。ご覧ください。>

・17年振りの竹園さんのすき焼き変わらず美味しいです!感動!ありがとうございます!(柴田伸太郎)

・すきやきで竹の園生のにぎわひに(青木太兵衛)

・昔「月刊ジャイアンツ」を定期購読してました。しょっちゅう出てくる竹園旅館に本日来店できて嬉しいです。元が肉屋だと聞きまたまた嬉しくなりました。(赤塚直子)

・芦屋に来ていろいろな部位の牛肉をいただいて、とても参考になりました。(藤井紀美江)

・旨い牛肉への想いの強さをひしひしと感じる夜でした。ひときわ旨い牛肉を楽しませていただきました。(鳥山渉)

・すだちのすき焼きがあまりに美味しかったです。但馬牛の奥の深さに感動を覚えました。(石川大介)

・生涯二度目の神戸beef(但馬牛)赤身の味しっかりしてて美味しい。今回も出席できて良かった。(清水祐子)

・すき焼きのご縁で初竹園芦屋で皆様とご一緒でき光栄です。感謝♡

(住吉のり子)

・記念すべき20回!和牛の原点但馬牛大変おいしかったです。

(吉澤直樹)

・初参加でおいしいお肉、楽しい会話たんのうしました。(木村元紀)

・竹園さん最高です!大変勉強になりました。(米政範)

・千人目光栄です!屋号のおかげです。(上田健一郎)

・阪神ファンです!竹園さん、ご馳走様でした。部位食べくらべおいしかったです。(森大亮)

・竹園さんのすき焼きおいしかったです。ごちそうさま!(中川晶成)

・神戸牛のすき焼き勉強させていただきました。(大西克彦)

・神戸beefとすき焼き最高のコラボでした。(丸橋弘資)

・歴史ある但馬牛は最高でした(中川純)

・皆様に竹園のすき焼きをお召し上がりいただき、楽しい時を過ごさせていただき、ありがとうございます。(大屋一行)

・皆様に来ていただき、竹園のすき焼きを食べていただいたことが本当に嬉しいです。(福本健次)

・いつもありがとうございます。皆様と食べるすき焼きは最高です。

(福本吉宗)

<以上>

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.837日連続更新を達成しました。

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開催しました~第20回「すきや連」①

第20回「すきや連」を開催しました。

今回の会場は、珍しい肉屋発祥のホテルとして知られ、またプロ野球・巨人軍と甲子園球児の定宿としても知られる「ホテル竹園芦屋」さん。

今回も50人近くの、全国のすき焼き関係者が集結して大盛況でした。多くのスポーツ選手が愛した、但馬牛のすき焼きを堪能させていただきました。

まずは、参加者の皆さんが書いて下さった寄せ書きをご覧ください。

・ひなの夜や神戸ビーフの肌理まろし(向笠千恵子)

・但馬牛うま(馬)さなければただ(但)の牛一滴(岡章生)(寺尾大輔)

・神戸ビーフおいしく頂きました(山内紘記)

・開花亭さんの「昆布だしすき焼き」一度食べさせて下さい(奥井隆)

・3月2日「お水送り」の二日酔いもふっとぶ但馬牛すき焼き!うまい!

(田村均)

・すき焼きで地域創生!(開発毅)

・すき焼き恐るべし!(山口辰幸)

・すきや連20回おめでとうございます。あこがれの但馬牛大変おいしくいただきました。竹園さん、ありがとうございます。(相沢二郎)

・すき焼きのお肉の食べ比べなんとぜいたくなことでしょう!すきや連20回おめでとうございます。(相沢ヒロミ)

・但馬牛はやっぱりおいしい!(山本忠弘)

・但馬牛うまいな(馬いない)鹿児島の黒豚屋も感動しました。(米増昭尚)

・但馬牛丹波笹山雛の里(谷脇萬明)

・初めてうかがった竹園さんでのすき焼き、部位ごとに食べ分ける一頭買いならではの味わひを堪能させていただきました。(藤森朗)

・昔、長嶋監督に仕事でインタビューしたことがあります。そのご縁の場所ですき焼きを食べることができ嬉しいです。(土居秀夫)

・楽しいな、みんなで囲む鍋の味(竹澤嘉介)

・ごちそう様でした。大変美味しかった。神戸牛、但馬牛バンザイ!

(松田武朗)

・文明開化の味をこの芦屋でいただけ、この春も美しい桜が見れて嬉しいです。(西村委代)

・青い目の方にも人気すきや連(吉岡浩人)

・桃節句美味しいすき焼きたじま牛(三嶌太郎)

・巨人ナインの常宿ですき焼き!美味です。但馬牛素晴らしいです。

(島崎進)

・但馬牛の歴史を知り改良の苦労に、あらためて感謝です。竹園さんのすき焼きとてもおいしくありがとう。(和田政司)

・巨人ナインが愛した味+部位の食べくらべおいしかったです。(尾崎仁)

・久しぶりの芦屋へ伺い、竹園さんのすき焼きに感激です。またお訪ねしたいです。(諸井行子)

<寄せ書きはまだ在りますので、残りは明日のこのブログでUPします>

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.836日連続更新を達成しました。

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豊年萬福塾

「豊年萬福塾」の第二十回 「和のごちそう・すき焼き」を聴講してきました。

「豊年萬福塾」は月刊「日本橋」が主催する文化イベントで、今回は、

フードジャーナリストで「すきや連」旗振り役の向笠千恵子先生が講師。

「文明開化で肉食が解禁されてから約150年、今では日本を代表する〝和のごちそう〟となったすき焼きの歴史やドラマ、日本各地のお国ぶり豊かなすき焼きのお話、さらにその美味しさの魅力をたっぷり語っていただきます。」

その後は明治2年ご創業の、「伊勢重」六代目当主・宮本重樹さんとの〈すき焼きトークショー〉でした。

大変勉強になりました。

向笠先生から、住吉さんも一言話してよ!

と依頼がありましたので、3分程度で、昨年末に出版された、「すきや連」の本『日本のごちそう すき焼き』のPRをさせていただまいた。

<以下私の挨拶の全文です>

私が「ちんや」の住吉でございます。「すきや連」の事務局をしております。ご指名でございますので、少しだけお時間を頂戴いたします。

まずもって御礼でございますが、本日はすき焼きのイベントに、このように多数の方々がご来場くださり、本当に嬉しく存じます。

実は以前から手前どもは、すき焼きの当事者としまして、すき焼きって、こんなに美味しくて、こんなに楽しくて、こんなに国民的なのに、なんだか熱い話題になることが少ないよね、知られてはいるけど深く知られてはいないよね、と思ってきました。

それで11年前のことですが、弊社が創業125年を迎える前の年に、誰かにすき焼きのことを書いてもらおう!と思い立ったのが、そもそもであります。

で、向笠先生と大変在り難い御縁がございまして以来10年と少し。最初の向笠先生のすき焼き本『すき焼き通』が出ました時に懇親会をやりまして、そのメンバーをベースに「すきや連」が始まりました。年3回ペースで通算20回開催しまして、のべ1.000人以上の方が参加して下さいました。その成果が、今回の第二段の本『日本のごちそう すき焼き』です。

ですので今日PRさせていただきたいのは、この本はそれだけの、長い時間をかけて出来上がっていて、また多くの人が関わって出来上がっている、ということであります。パッと書けちゃった本じゃないんですね。

向笠先生には、その間10年以上に渡って、すき焼きに熱い関心を持ち続けていただきまして、本当に在り難く思っております。それが今日の、この盛況ぶりに繋がっているわけでして、この場をお借りしまして御礼申し上げたいと思います。

それから、すき焼き屋連中も多少の苦労をしております。なにしろ学校出てから文章は一切書いていない人間も多い中で、今回は「ゴーストライター禁止」でして、自分で書きました。いや、書かせました。なかなか原稿を出せない人もいて平凡社さんも苦労しましたし、私も取り纏めをしている間、うーん、共同で本を出すって難儀だなあ!と思いましたが、皆様には、この本は、そういう所を乗り越えて来た本としてお読みいただけましたら、一層面白いと思います。

すっかり宣伝になってしまいましたが、『日本のごちそう すき焼き』と、それからすき焼きそのものを、これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。

お時間頂戴いたしまして、ありがとうございました。終わりです。

 

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて、あと3日で満5年です。

 

Filed under: すきや連,すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)