ブランデイング
牛脂の登録商標「牛ゅっとハ-ト」の出願手続きをして下さった弁理士の先生が、とある地方の商工会議所青年部の依頼で「ブランデイング」に関するセミナーを行うことになったそうです。で、
つきましては、「ちんや」さんの名前と、「牛ゅっとハ-ト」をセミナーの題材として使わせてもらっても良いですか?また、ちんやさんとして、今後、これらを使って広告宣伝をどのようにやっていくか等の具体的なアイデアはありますか?教えていただけないですか。
よろしくお願いします。
というメールが来ました。なんでも、地元名産の茶の「ブランデイング」を研究中なのだとか。
そりゃあ、勿論、結構です。宣伝になりますから、有り難いです。
とお受けしましので、その御返事を用意しないといけません。
さて、口はばったいですが、「ブランデイング」の大根幹は、お客様との約束ないしお客様への誓い だと思います。
例えば、有名な靴のブランド「サルヴァトーレ・フェラガモ」の信条は「履き心地のよい靴」でした。滅茶滅茶シンプルですが、それが「お約束」です。
フェラガモ氏は「スターの靴職人」として有名で、イングリッド・バーグマン、マリリン・モンロー、オードリー・ヘプバーン、ソフィア・ローレン、マレーネ・ディートリッヒ、といったハリウッド女優との交際が知られていますから、我々はそちらに注意を向けてしまいがちですが、信条は「有名人向きの靴」では決してなくて「履き心地のよい靴」でした。
足を痛めない靴を製作するため、フェラガモ氏は南カリフォルニア大学で解剖学を修めたそうです。客の足に触れただけで体調の良し悪しが分かった、ということすらあったそうです。
信条が無いのに有名人のコネでブランドを作った、ということなのではなく、全ての御客様に「履き心地のよい靴」を提供すると約束したことでブランドを確立したのです。
で、「牛ゅっとハ-ト」ですが、「ちんや」の「ブランデイング」の根幹、つまりお客様との約束ないしお客様への誓いを象徴的に、目に見える形で提示する素材として使って行きたいと考えています。
「ちんや」の理念を、ここでご紹介しますと「心に残る思い出を!」です。
ですので、お爺さんの還暦のお祝いの会であるとか、結婚記念日の夫婦のお食事であるとか、あるいは先代社長の1周忌とか、そういう場面で使われる店でありたい、と思っております。
そういう店で在りたい、という願望や、
必ず、いつでも、そういう場面に相応しい店で在り続けます、という誓い
それを画像で象徴するのが「牛ゅっとハ-ト」です。パンフレットやネットで、そして勿論客席で、理念=お客様との約束=画像(=「牛ゅっとハ-ト」)が連動した形で提示して参りたいと思っています。
そして、これも重要なことですが、従業員のモチベーション維持のためにも使ってまいります。
なお「LOVEらかたあぶら」も基本的には同趣旨ですが、「牛ゅっとハ-ト」よりはエンタメ性を持たせてイベントにしたり、あるいは食育に使うことを考えております。
どうぞ、御期待下さい。
追伸①
単行本『東京百年老舗』に載せていただきました。
21人のフォトグラファーたちが、歴史と伝統を現在に伝える「老舗」の魅力を余すことなく写しだした写真集です。
時代が変わっても、変わることのない老舗の魅力が、ここにあります。
くわしくはこちら↓です。
追伸②
「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。
この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。
その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。
現在の笑顔数は361人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。
皆様も、是非御参加下さい!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.288日連続更新を達成しました。
毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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