本が売れない時代

ネット社会に入り、本のセールスは、なかなか大変なようです。

たいていの情報がネットで獲れてしまうので、半端な本では売れないようです。

で、苦しくなった出版社の中には、禁じ手とも言うべき、慈悲出版イヤ自費出版に力を入れる社が出て来たようです。

社史の本を出しませんか!

と出版社の側から企業に提案して回るのです。

ウチにも見えましたが、金額が高額なので、遠慮しておきました。

この手法を発展させ、さらに手のこんだやり方を考えついた社もあります。

一社で出版費を負担するのが難しければ、団体や組合で、費用を分担しあって出しませんか!

という方法です。

良く考えたなあ!と思いますが、その団体を構成する全社を説得するのは、チト大変だと思います。御苦労さまです。

このように本が苦しいのは、とにかく数の単位が小さいからですね。

ネットだと何十万アクセスとか、簡単に記録するのに、

本だと、数の単位は数千とか、せいぜい数万です。何十万部出るのは、ごくごく少数のベストセラーのみです。だから分が悪いのです。

すき焼きの本が少ないのも、こうした事情(=売りにくいから)と思っています。

そんな状況ですが、私は本の「分」は、単純に数で比較するほど悪くはないと思っています。

本が売れない時代、本に成るのが難しい時代だからこそ、なんとか本に成ってしまえば、希少価値と受けとめられますね。

「本にするほど価値のある内容なんだ!」と思ってもらえますから、そこに自分が載っていれば、長い目で見て、インパクトのある宣伝に成ります。

すき焼きの本は少ないですが、では、すき焼きの本が無くても仕方ないのか、と申しますと、そこは困ると言わざるを得ません。

放っておきますと、ネット上でのランキングに人々が従うようになってしまいます。それは恐ろしいことだと思います。

だって、ネット上の匿名での評価なぞ、何十万人積み重なっても、結局は砂の楼閣のようなものだからです。総選挙の結果がブレまくるのを観ても、世論などアテにならないとつくづく思います。

やはり確たる個人が自己の責任で書いた評価が世にでるべき、と私は思っています。

追伸①

単行本『東京百年老舗』に載せていただきました。

21人のフォトグラファーたちが、歴史と伝統を現在に伝える「老舗」の魅力を余すことなく写しだした写真集です。

時代が変わっても、変わることのない老舗の魅力が、ここにあります。

くわしくはこちら↓です。

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

現在の笑顔数は361人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.267日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

Filed under: すき焼きフル・トーク,ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM
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