甲州市
8/10、猛暑で40℃を超えた4地点は、館林市、甲府市、甲州市、四万十市でした。
このニュースを視て、甲州市ってどこ?
と思った方は多いと思います。
馴染みが薄いのは当然で、甲州市は2005年に「平成の大合併」で、塩山市・勝沼町・大和村が合併して発足した市です。そう、要するに、塩山と勝沼が合体したのです。
葡萄の業界・ワインの業界では非常に重要な地域ですが、合併したことで知名度がむしろ下がった感がありますね。この安直な市名は「旧市町村名を含まない公募の形」で決定したそうです。
こういう地名が最近他にも出来ましたね。
前沢牛の産地・前沢は「奥州市」に入ってしまいました。
この市名を聞いた時、私は、
岩手県なんだから「陸中市」だろう!
とツッコミたくなりましたが、歴史的には「陸奥国」という地名が、現在の岩手県や宮城県をも含む広~い地域のことを指していた時代もあるそうで、「奥州市」でもあながち間違いではないのだそうです。けっ。
だいたい、旧国名に州を付けて「〇州」という略し方が良く使われるかどうかは、多分に語感で決まっているような気がします。
『怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか』考えてみれば分かる通り、
下野国をGe-shuとはあまり言いませんし、飛騨国を Da-shuとも言いませんね。使われるのは語感の良い場合で、その代表がou-shuでしょう。
「長州力」のChou-shuも良く使われますね。
「上州の空っ風」のJou-shuも良く使われます。
江州Gou-shuは東京ではあまり使いませんが、「すきや連」で彦根に行きました時、地元では結構使っていることに気づきました。江戸のことじゃないですよ、近「江」国のことですから、念のため。
街道kai-douが音読みなので、
奥州街道、甲州街道
のように音読みで統一したい場合にも良く使われるようです。
語感がイマイチでも使われているのは、
茶の「石州流」のSeki-shuくらいでしょうか。
自治体の知名度UPのためには、語感が良い地名を使いたくなるの気持ちは分かりますが、ある一部の地域に対して国全体を意味する地名を付けてしまうわけですから、
どこのこと?と言われかねません。
だから私は「なんだかなあ」と思っています。勿論いまさら変えられないでしょうけど、農産物のブランド名として使うのは、さらに「いかがなものか」と思います。
特に青森県・岩手県・宮城県も含む広~い地域の中には、色々な地域があるのですから、同じ作物を植えたって、当然違うものが出来ますよね。
よくよく、そこはお考えいただきたいと思います。
追伸①
単行本『東京百年老舗』に載せていただきました。
21人のフォトグラファーたちが、歴史と伝統を現在に伝える「老舗」の魅力を余すことなく写しだした写真集です。
時代が変わっても、変わることのない老舗の魅力が、ここにあります。
くわしくはこちら↓です。
追伸②
「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。
この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。
その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。
現在の笑顔数は361人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。
皆様も、是非御参加下さい!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.262日連続更新を達成しました。
毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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