すき焼きを現代に活かす~商いは、楽しく・古風に・斬新に⑭

「浅草法人会」さんの主催で講演会をさせていただきました。

演題は「すき焼きを現代に活かす~商いは、楽しく・古風に・斬新に」でした。

おかげ様にて募集定員を超えて満員になり、実に恐縮なことでした。

このページでも公開して参りますので、ご笑覧下さい。長いので14回に分けて公開してまいりました。本日が最終回です。

なお内容は、「法人会」さんが相手ですから、経営者の方向きにアレンジしてございます。

<以下本文>

先日「ちんや」のすき焼きを食べた人から、「オタクの割り下は甘い!」と御意見をいただきましたから、そうでしたか、浅草には甘味を抑えた割り下の「浅草今半」さんも在りますから、どうぞ、そちらを御利用下さい。良い御店ですよ、とお伝えしました。

そうしましたら、その方は意外に受けとめられたようでした。

はあはあ、ご尤もと存じますので、次回は甘くない割り下を御用意いたします・・・という返事を期待なさっていたのでしょうが、私がそんなものを出すわけもありません。

多様な味のすき焼き屋が何軒も在るべきなんであって、そのそれぞれが自前の御客様を掴んで繁栄することこそ、経済の在るべき姿と信じます。

話しは多少膨らんでますが、似ていて微妙に非なる多様な同業者が共存すること、それが日本経済にとって大事なのであって、浅草は、その見本に成り得ると思っています。

すき焼き屋が集積していて、天麩羅屋が集積していて、鰻屋が集積していて、どじょう屋が集積している、のが浅草ですが、そういう経済の方がゼッタイ楽しいと私は思いますので、能率一辺倒の人に対しては、今後もキッチリ「ダメ出し」してまいりたいと思います。

このように、色んなすき焼き屋を知ると大変楽しいので、その楽しさを一般の人にも知っていただこう、と『すき焼き通検定』試験を実施しています。

これは本当に試験でして、「大人の食育」と言っても良いものだと思っています。既に90人ほどが合格なさっています。だいたい、ですね、人に試験をするって実に良い気分でして、これから皆さんにもやっていただこうと思います。

本当にやりますんでね、楽しみにして下さいね。

以上、最後の段では最近私がやって来たことを色々散文式にお話ししましたが、ネットをはじめとする技術が進んだから、何か違う方向に向かい始めたわけでは勿論ありません。

手前どもの方向性は「商品としてのすき焼き」の段でお話しした通りです。ネットは、そう方向性を強化するのを助けてくれる、そういう利器が使えて面白い時代に成った!と思っております。繰り返しになりますが、すき焼きは「生活不用品」ですので、売りやすくはございませんが、日本に日本人の歴史が在る限り、それぞれのご家族にそれぞれの歴史が在る限り、「すき焼きの思い出」という商品は売れます。

そして、そうすることで私はじめ働く者がハートに暖かい気持ちを持って働くことが出来ます。

今後も、新たな作戦を考え出しつつ、しかし方向だけは間違えずに進んで行きたい、と思っております。この十数年本当に大変でしたが、今は時計の針を戻せたとしても、この方向だろう、そういう強い気持ちを、ただ今私は抱いております。

そのことを本日皆さんにご紹介できまして、大変光栄に思っております。時間も時間ですし、御後の試験が楽しみですので、この辺りで終わりにさせていただきます。

皆さん、お忙しい中お集まりいただき、また長時間の御清聴、さらに受験まで、誠に誠に有り難うございました。

最後になりましたが、皆様の会社のますますの御繁盛を祈念いたしまして、今日の話しを終わります。有り難うございました。

<この話しは長いので14回に分けて公開して参りましたが、これにて終わりです。長期間のご愛読ありがとうございました。>

追伸①

「ぴあMOOK 旨い肉 2014 首都圏版」

~感涙必須の旨い肉200軒 に「レストランちんや亭」の、ハンバーグとサイコロステーキを載せていただきました。

ご購入は、こちらです。

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

現在の笑顔数は353人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.229日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:01 AM
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