すき焼きを現代に活かす~商いは、楽しく・古風に・斬新に⑦

「浅草法人会」さんの主催で講演会をさせていただきました。

演題は「すき焼きを現代に活かす~商いは、楽しく・古風に・斬新に」でした。

おかげ様にて募集定員を超えて満員になり、実に恐縮なことでした。

このページでも公開して参りますので、ご笑覧下さい。長いので14回に分けて公開しています。

なお内容は、「法人会」さんが相手ですから、経営者の方向きにアレンジしてございます。

<以下本文>

え~何でしたっけ?そう、そう、「記念日割引」という制度の話しですが、この制度の良い点は、どういう理由でお客様が見えたのかハッキリすることです。

割引と申しますものは、要求されるとイヤなものですが、記念日割引は「されて嬉しい」割引なんですね。そしておめでたい日であれば、おめでたい趣向でサプライズのサービスが出来ます。

そのやり方は、のちほどお話ししようと思いますが、とにかく、個々のお客様の記念日を店が知っている、ということが大事だと思います。

何故なら、生活不要品であるすき焼きを、人生の必需品にしたいからです。こうした努力をしつこく続けて行けば、浅草のすき焼きを、その方の人生における必需品に入れていただくことも可能ではないか、イヤ絶対に可能だと確信しております。

実際の問題としては、お客様にリピートしていただく、それも10年に30回、20年に60回、30年に90回といったペースでリピートをしていただく、ということを目指しております。

浅草はそれが可能なんです。浅草と上野の間には寺町があってお墓がありますから、そこへ正月、春のお彼岸、お盆、秋のお彼岸と多くのご家族が通って来ます。春には墨堤の桜が咲きます。是非ともそういう機会にリピートをしていただきたいと思っています。

30年の間にはお爺さんが亡くなるかもしれません。しかしリピートは終わりません。30年の間に、お孫さんが成長して結婚して⇒そこにお子さんが生まれて、つまりかつてのお父さんがお爺さんの位置に上がりまして、新たな3世代が揃って「ちんや」へ来て下さいます。

人間の個体の単位で考えれば、お爺さんは死んじゃったんですから二度とリピートできませんが、家族単位ではリピートできるんです。生まれたお子さんにモノ心がついたら、今度のお爺さんつまりかつてのお父さんから聞かされるでしょう、

オマエの曾爺さんの代から、ウチの家族はこの店に来てるんだぞ!って。それが弊店の理想形であります。

以上<商品としてのすき焼き>という段を纏めますと、

①すき焼きという商品は売り易くない、しかしすき焼きの思い出という商品は結構、売り易い、

②生活不要品であるすき焼きは、人生の必需品に成り得る。そう申し上げておきます。

だいだい、そうでなくては所謂「老舗」の存在意義なんてものはありません。そして、さらにもう少し申せば、家族を統一するのは味覚だと、私は思っています。

そうしたご家族の平凡な幸せに貢献すること・平凡な思い出づくりのお手伝いをさせていただく、それが私と「ちんや」の役割・私と「ちんや」のミッションです。

さて、私はすき焼きという商品について、このように考え・販売しているわけですが、社長に成ってからすぐそうしたわけではありません。最初は、すき焼きの特徴を上手く活かすことが出来ず、マイナス志向の経営をせざるを得ませんでした。

経費削減、合理化の類いはたいてい経験しています。そういう時期がございました。

当時そうせざるを得ないほど、重大なショックが在ったからなのですが、ここでそのことを少しお話ししておきます。

私が「ちんや」の六代目を継ぎましたのは・・・

<この話しは長いので14回に分けて公開しています。続きは明日の弊ブログにて。>

追伸①

「ぴあMOOK 旨い肉 2014 首都圏版」

~感涙必須の旨い肉200軒 に「レストランちんや亭」の、ハンバーグとサイコロステーキを載せていただきました。

ご購入は、こちらです。

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

現在の笑顔数は353人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.222日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM
トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

コメントはまだありません »

No comments yet.

Leave a comment





(一部のHTMLタグを使うことができます。)
<a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong> <img localsrc="" alt="">