お友達内閣

世襲の良し悪しについて、考えざるを得ません。

日本の新総理が元総理の孫で、韓国の新大統領が元大統領の娘だからです。これに北朝鮮も加える人がいるようですが、実に悪い冗談ですね。

アベさんは、今回「お友達内閣」にしない!ということらしいですが、閣僚候補の皆さんは軒並み世襲組ですから、国民から見たら、おそらく「お友達」に見えましょう。

だいたい世襲議員は若くして当選します。所謂「看板・地盤・鞄」があるからですね。

そうして若くして「先生」と成り⇒長いこと政界にいますから、自然と「お友達」ができ、人脈のネットワークが出来ますね。

実務をこなしていけるのは、そうした人脈が有用だからでしょう。反世襲のミンシュ党さんがあれだけコケた後では、お友達ネットワークが魅力的に見えてしまいますね。

世襲でも構わないから、とにかく上手く政治をやってくれ!というのが、現時点の正直な国民感覚なのでしょう、おそらく。

私自身も勿論世襲組です。36歳で社長に成りました。

未熟者でも外に出れば「社長様」です。しかも「浅草のすき焼き屋の社長」という立場は、かなりモノ珍しいですから、「名刺交換させて下さい!」と常に言われます。

それ以前にも「お友達」はたくさんできていました。12歳で慶應中等部に入学し10年間義塾の熟成イヤ義塾の塾生として過ごしましたからね。

さらに!生理的に御酒をたくさん頂きますので、酒席を厭いません。いつの間にやら、

住吉さんて、本当に御顔が広いですねえ!

と羨ましがられるように成りました。

その一方で、そういう人間を心良く思わない人も、多分たくさんいるでしょう。

それは分かっています。でも、今更直しようがないんですよね。

私に出来ることは、世襲のメリット・お友達ネットワークを、すき焼き全体のため・日本の食全体のために活用することです。

メリットを自分一個の利益や保身に活用したら、それはサイアクです。世襲批判は免れられないでしょうね。そこが分かれ目かな、と思っています。

そんな折も折、慶應中等部の「キャリア講座」に出講することが決まりました。レッキとした正規の授業でして、中学生のために、OBが自分のキャリアについて話すのです。

私は、その演題を「会社を継ぐ、という人生」としました。

10人の講師が出て、生徒さんは、その中から選択できるのですが、私以外は学者さんとか、弁護士さん・お医者様・アナウンサーのお姐さんとか、当然ながら非世襲組です。

当初世襲社長であることを鮮明にしたものかどうか、迷いましたが、この際ハッキリさせることにしました。

「所属、役職等」を「株式会社ちんや(=創業133年の浅草の、すき焼き店)六代目代表取締役」とした上で、講義要綱は次のようにしました・・・

「他の講師の方々と違い、私は父や祖父と同じ職に就き、伝統的な食文化を護る仕事をしています。その経緯の中では心の葛藤もありました。ですので今回会社経営の話しや食の話しだけをする積りはありません。似たような環境の後輩に今伝えたいこと=仕事や人生の選択は逃げずに全て自分で選択しぬくことが大事です。そうすれば継いだ職でも素晴らしい職にすることは出来ます。必ず。」

世襲なのに「選択する」とは自己矛盾のようですが、

世襲のメリットを自己の為に活かす世襲と、

世襲のメリットを世の為に活かす世襲とは、選択できます。

そんな話しをする予定です。

生徒さん、何人来るかなあ。

追伸①

テレビ東京の番組『L4YOU!』の中の、「榎木孝明のふれあい散歩 年末の浅草編」というコーナーに出演させていただきます。

平成24年12月28日16時放送予定です。 是非ご覧ください。

番組について詳しくは、こちらです。

追伸②

藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

 他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。

 是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)

追伸③

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は327人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.029日連続更新を達成しました。毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

Filed under: ぼやき部屋,飲食業界交遊録 — F.Sumiyoshi 11:51 AM
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