伊勢肉
明治42年創業の、伊勢肉の名店「豚捨(ぶたすて)」さんは、「すきや連」の仲間で、私のFB友達でもあります。
ある日FBを観ていたら、
「開店まで後1週間となりました。外宮参道の皆さん、よろしくお願いします。 m(_ _)m」という御主人のコメントが、新店の画像と共にUPされていました。
来年は、二十年に一度の、伊勢神宮の「式年遷宮」の年に当たりますので、このビジネス・チャンスを捉えるべく、神宮の外宮参道に新店をお出しになるのです。誠に結構なことです。
ときに、伊勢肉って何ですか?
聞いたことがない、とおっしゃるかもしれませんが、実は、松阪肉は伊勢肉でした。
「でした」と過去形なのは、以前そうだったからです。明治時代、松阪の肉や伊勢国いったいの肉は「伊勢肉」と呼ばれて珍重されていたのです。
その後昭和10年頃から松阪市が、独自のブランド政策を開始し⇒それが成功して⇒戦後昭和30年代から各地の食肉店で、「松阪肉」または「松阪牛」というを看板を掲げる店が増えてきました。
松阪に押されて、ブランドとしての「伊勢肉」は、知名度でやや劣勢な感がありますが、品質が劣るわけでは勿論なく、むしろ老舗中の老舗ブランドなのです。
「豚捨」さんは、松阪が独立した後も、「伊勢肉」を名乗っている貴重な御店です。
ついでですので、「豚捨」という「ちんや」に匹敵する位インパクトのある店名の説明もしておきましょう。御店のHPによりますと・・・
「その昔、豚を飼っていた捨吉という男が食肉店をはじめた。人呼んで「豚捨…ぶたすて」。それがいつの間にか屋号になった。」
「ところがおかしな伝説も生まれた。この店の牛肉があまりにもうまいから「豚なんか捨てちまえ!」と客が豚肉を投げ捨てた、というのが豚捨のはじまりだという。」
ワイルドだろ~?!
なお、スギちゃん(お笑い芸人。1973年生まれ – )と、「豚捨」の当代の御主人MRIさんとの間には、共通点は全くございません。
新店の御繁盛を心より祈念いたします。
追伸①
藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。
他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。
是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)
追伸②
「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。
この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。
その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。
現在の笑顔数は300人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。
皆様も、是非御参加下さい!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて954日連続更新を達成しました。毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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