すき焼き落語
すき焼きを題にした落語は無い、と思っておりましたところ、それは大きな間違いだったようで、在りました。ネットで発見しました。
ただし古典ではなく、桂三枝師匠の創作落語です。あらすじをコピペーしますと・・・
「新しく赴任してきた人のために、上司の家で歓迎のすき焼きパーティーをする。上司が自ら作ろうとすると、部下が脂の量に文句をつけてきた。聞いてみると、自分は大学のときに料理を研究して、究極のすき焼きを見つけたというので、それを作ってもらう。」
「食べている間もすき焼きの思い出話になり、新しく赴任してきた人は兄弟が多くて、子供の頃はとても肉を口に入れることができなかったとのこと。四年に一度のスキヤキのときには、兄弟が本気で肉を争っていた。」」
「実はつい先日も親が亡くなって、スキヤキを食べながら遺産分けの話をしたら、自分は思い出の土地家屋を売りたくないのに、他の兄弟が売ると言って、大喧嘩になったという。」
「そこに自宅から電話がかかってきて、その兄弟が今から家にくるとのこと。上司が、すき焼きで仲直りをしろと気を利かせて、余っている肉をおみやげにして持たせる。」
「男が家に帰ると、妻がお義兄さんが来ると言うので、急いで肉屋に行って、すき焼き用の肉を分けてもらったという。そこに兄がやってきて、遺産分けのことでもめて済まなかったと謝る。お前の言うとおり、思い出の土地家屋は売らないことにした。これからも兄弟仲良くやっていこうと、兄が差し出したお土産がスキヤキの肉だったというサゲ。」
すき焼きを食べる場面の形態模写が、この落語の一つの眼目らしく、そういう落語は当然、どこの会場にも向くわけではないので、あまり上演されていないようです。
CDは出ているらしいので、買ってみようと思いますが、携帯模写イヤ形態模写の場面が、CDだと良く分かりませんね。椎茸を落として客を笑わせたりするらしいのですが、何で笑っているのか「???」となってしまいますよね。
弊ブログの読者さんで、生でこれを聞いたことの方がおいででしたら、是非是非、リポート願います。
追伸①
藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に載せていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。
他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。
是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)
追伸②
9/3から9/7まで、「ちんや」は遅めの夏休みをいただきます。盆休みの代わりです。何卒、御諒承下さいませ。
このブログは、予約投稿により連続更新してまいりますので、ご愛読下さい。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて919日連続更新を達成しました。毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
あまりやらない演目なのは、これが実際に高座でスキヤキを作りながらやる実演落語だからだと思います。二十年くらい前に一度見たことがあるのですが、オチも本文中のものとは違っていました。
虎蒸気様、住吉史彦です。実際に見られたのですね!情報ありがとうございました。