『鬼平』の鶏鍋
この文章がUPされる頃には、三社祭の真っ最中と思います。
今年は三社祭700年の年であり、去年は地震で開催できませんでしたので、盛り上がるのは確実です。どっちかと言うと、盛り上がり過ぎるのが心配な位ですね。
で、「真っ最中」はブログを書けないので、以下の文は、悪しからず、予約投稿でお届けしています。
さて『鬼平犯科帳』の鶏鍋屋さんに行って来ました。
墨田区の「かど家」さんです。
小説の中で、鬼平がなじみになっている鶏鍋屋「五鉄」は、
「二ツ目橋の「五鉄」という軍鶏なべ屋」とか、
「南側の、竪川沿いの道に面した窓から」とか書かれていますので、当然モデルの店は、現在の墨田区緑一丁目の二之橋北詰め辺りにあると考えられます。
それが「かど家」さんで、文久二年の御創業です。
この御店へ「ニッポン全国彪友会~台東万博!」の幹事「打ち上げ」で参りました。
二条彪先生が、大の『鬼平』ファンだからです。
日頃「経営者は人情を知るため小説を読むべし」と先生は教えておいでですが、中でも「鬼平」がお勧めなのです。
司馬遼ファンの私としては、やや肩身が狭いですが、司馬小説の方は、どうも池波小説に比べて、あまり食べ物の記述が詳細でないような気がします。司馬本の主人公は、豆腐だけをツマミにして酒を飲んでいたりします。
一方の池波先生はグルメでしたからねえ、「かど家」さんにも生前良く見えたそうで、「池波先生がお好きだった部屋」があります。
我々は30人以上の団体だったので、その部屋ではなく、宴会場でしたが、それでもムードのある宴会場で、鶏鍋も風情も存分に楽しめました。
歴史と文学に所縁のある土地で食事できるのは、この上なく有り難い、私達の特権です。
私の知人の佃煮屋「海老屋総本舗」のK社長が、「かど家」の女将さんを紹介して下さったので、丁重なる御挨拶までいただき恐縮してしまいました。
いや、満腹、満喫しました、『鬼平』の店。
追伸
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本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて812日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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