旅行業約款
昨年末の新聞に、
「標準旅行業約款」改正へ。
という記事が出ていたのを見つけた方はおいででしょうか。観光庁が決めたようです。
どう改正するか、と申しますと・・・
旅行会社が募集する海外旅行ツアーのキャンセル料を徴収できる期間を、これまでの出発30日前から前へ伸ばして、90日前から徴収できるようにするのだそうです。
なんでこういう話しになっているか、ですが、それはキャンセルのあまりの多さです。
このところ、ネットで予約・キャンセルが簡単にできるようになり、
⇒「とりあえず予約」をしておいて、直前に取り消す、ということが増えており、
⇒旅行会社が、航空運賃、宿泊費などを負担する事態が増えたのだそうです。それが原因です。
それでは商売が成り立ちませんからね。
以前から、この業界の「予約」のいい加減さは酷いものでしたが、ネットの導入で一層酷い事態になっています。
どうも今ネットで行われていることは「予約」という表現に値しない、仮押さえに過ぎないらしいのです。
まだ有給休暇の申請を部長に出していないのに、混む前に押さえたいものだから、ネット「予約」してしまい、休みがとれなければ⇒キャンセルという展開ですから、安易なものです。
だいたい予約とは人様との約束であって、取り消せば実害があります。それを取り消しておいて謝罪も弁償もしないとはどういうつもりなんでしょう。
そう言えば弊店の予約でも、それ式の「予約」が増えてきています。「」付きの予約です。
電話で話していて、
キャンセルする場合はどうなりますか?
と聞かれたら、私は即座に、その通話をおしまいにします。
キャンセル前提の「予約」はうかがっていませんので、お決まりになったら、あらためてうかがいます・・・
「予約」しようとして受け付けてもらえず、驚く人もいますね、たしかに。驚くのは若い人が多いです。
「予約」したいんですけど!!
ええ、ですから、手前どもはキャンセル前提の「予約」を予約とは考えておりませんで、お決まりになったら、あらためてうかがいますので、よろしくお願いします。はい、失礼しました。ブチッ。ツー、ツー、ツー。
そりゃあ、もちろん、地震とか台風とか急病とか交通事故でキャンセルするのは仕方ないですよ。
でも予約じゃない「予約」は御免蒙りたいですね。
ヨロシクです。
追伸
毎日新聞社発行の毎日ムック『100年の味 店100選』に載せていただきました。有難いですね。2012年1月12日発行。是非お求め下さい。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて690日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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